2024/08/02 - 2024/08/02
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bajicoさん
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8月2日、今日は子供と別行動。ひとりで、旧ナショナルギャラリーで開催されている、フリードリヒの大回顧展をみに行きます。
フリードリヒと言っても、昨日のプロシアの王様とは別人です。画家のカスパー・ダーヴィド・フリードリヒ、1774年に生まれ1840年に亡くなった、ロマン主義風景画の巨匠です。日本でも、最近名前を聞くようになりましたが、フランスのモネやルノアールに比べれば、マイナーですね。今回の回顧展は、彼の名作が一堂に会しているようなので、楽しみです。
その後、時間があれば、ティーアガルテンを端から端まで歩こうと思っています。初日にちょっとお邪魔して、なかなか素敵な所だと思いました。ベルリンの真ん中に長々と横たわっていますが、平らなので、踏破はそんな難しくないとふみました。でも、かなり阿呆くさい企てなので、子供を付き合わせるのはかわいそう。単独で挑戦です。さあ、どうなりますか。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 一人あたり費用
- 50万円 - 100万円
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
朝食は、ホテル近くのパン屋さんのイートインで食べた。
チェーン店のようだが、赤を基調にした可愛い店構え、なかなか繁盛していた。
私は、イチゴとカスタードクリーム入りクロワッサン
甘くて元気がでたよ。 -
今日もまた、地下鉄2号線でHausvogteiplatz(ハウスフォークタイプラッツ)駅まで行く。駅からは徒歩で、博物館島に向かう。
途中にあったドイツ歴史博物館ドイツ歴史博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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博物館島に渡る手前から北を眺めると、トラムと列車が見えた。
川(運河)の右側あたりが、ただいま閉館中のペルガモン博物館らしい。 -
橋を渡るとまもなく、旧ナショナルギャラリーに到着した。
予約した入場時間まで少し間があるので、付近を散歩、ベルリン大聖堂の大きさに圧倒される。
この後も、何度か大聖堂の前にやって来たが、結局、一度も中に入らなかった。ベルリン大聖堂 寺院・教会
-
旧ナショナルギャラリーのチケットも、1か月前に回顧展込みでネット購入した。
ここは日時指定だった。最初、クレジットカードのことで少々手間取り、購入を2日程先延ばしにしていたら、第1希望日の昼間がすべて満員になってしまい、あわてて第2希望の日で予約した。かなり人気の展覧会ってことだ。
当日券売り場も、朝一番ですでに長い列ができていた。久しぶりに、予約しておいて良かったと思った。旧ナショナルギャラリー 博物館・美術館・ギャラリー
-
9時30分に入場、回顧展の会場はかなり混んでいた。
フリードリヒがドイツでは人気の高い、国民的な画家であることが感じられた。
回顧展は4月19日から始まっていて、8月4日が会期末。もうすぐ終了なのも、混んでいる理由のひとつかもしれない。なお、8月24日からはドレスデンに場所を移して開催される。会期は来年1月5日まで。
フリードリヒ「楡の木のある僧院」
1809~10年
ベルリン・旧ナショナルギャラリー
回顧展の入口に飾られた2点の大作のうちの1点
隣に飾られた「海辺の修道士」と一緒に見ると、彼の幻想的な画風がより強く伝わってくる。 -
フリードリヒ「エルベ渓谷の眺め」
1807年
ドレスデン・ノイエマイスター
フリードリヒの作品は、彼の死後しばらく、殆ど忘れ去られていた。その後も、絵の主題に由来する愛国的、宗教的な側面が強調されたりして、ある意味、不遇な時代が長く続いたようだが、近年になって、ようやく再評価されるようになってきた。画面から感じられる、自然に対する畏敬の念、神秘性、静寂感は、時代を越えて、私たちに訴えかける何かがある。 -
2階は、真ん中のエントランス展示室がフリードリヒ展の会場だったが、それ以外は、19世紀絵画が展示されていた。
フランス印象派もいくつかあったが、今日はフリードリヒ中心なので、1点だけ紹介。
マネ「温室にて」
1879年
なかなかの大作 -
もちろん、ドイツの19世紀絵画もたくさん展示されていた。
マックス・リーバーマン「ラーレンの亜麻納屋」(部分)
1887年
1847年、ベルリンの裕福な家庭に生まれた彼は、19世紀ドイツ絵画の重鎮として活躍したが、ユダヤ人だったため、ナチスが台頭し始めた晩年は不遇だった。 -
ウィルヘルム・ライブル「ダッハウの少女の頭部」
1879年
ドイツの農民を描いた画家のようだ。
今回の旅で初めて知った。知らない画家がいっぱいだね。
アルビン・エッガー・リエンツほどの迫力はないが、こういう写実主義は好きだ。 -
3階に上がると、全ての展示室が、フリードリヒの作品で埋め尽くされていた。
フリードリヒ「Milleschauer山のあるボヘミアの風景」
1808年
ドレスデン・ノイエマイスター
他の美術館の作品は、ドレスデンのノイエマイスター所蔵を優先して紹介。だってドレスデンに行っても見られないからね。
ドレスデンとボヘミア(チェコ)は近い。ドレスデンの郊外に行くと、この絵と同じような風景が広がっていた。
フリードリヒは20代から65歳で亡くなるまでドレスデンに住んでいた。 -
フリードリヒ「雪の中の墓」
1807年
ドレスデン・ノイエマイスター
雪の中に立つ孤高の木々たち -
フリードリヒ「霧が立ち上るRiesengebirgeの風景」
1819~20年
ミュンヘン・ノイエピナコテーク
ミュンヘンで見たのかもしれないが、覚えていない。
正直、彼の絵って、小品を一つ二つ見ても、なかなか印象に残らない。
ところが、今回の展覧会のように一度にたくさん見ると、彼の精神性が大きな流れとなって迫ってくる。そして、その流れの中で、今度は小さな作品一つひとつが輝いてくるように感じられた。 -
フリードリヒ「山の朝霧」1808年
ルドルシュタット・ハイデックスブルク城(チューリンゲン州立博物館)
霧の中に浮かび上がる木々が、長谷川等伯の松林図を思い出させた。 -
彼の傑作と言われる作品は、ほぼ揃っていた。その中からいくつか。
フリードリヒ「人生の諸段階」
ライプツィヒ造形美術館 -
フリードリヒ「窓辺の婦人」
ベルリン・旧ナショナルギャラリー -
フリードリヒ「リューゲン島の白亜の崖」
1818年
スイス・ヴィンタートゥール美術館
この絵は好きなので、ここで会えたのは、ラッキーだった。
また、今回の旅ではリューゲン島も行きたかったのだが、時間がなくて断念
でも、この絵が見られたから、行かなくても問題ない。 -
左下の女性、完全な後ろ向きで顔は見えないと思っていたのだが、斜め横顔で少し見えているんだ。ちょっとした発見。
-
フリードリヒ「氷の海」
1823~24年
ハンブルク美術館
この絵は大作
好きな絵 -
ドレスデン、ベルリン、そしてニューヨーク・メトロポリタンの「月を眺める二人」が3枚並んでいた。すごいね。
ドレスデンとニューヨークは二人の男、ベルリンは女性と男性 -
カール・グスタフ・カルス?「高い山々」
1824年以降
エッセン・フォルクヴァング美術館
フリードリッヒの絵の模写だが、フリードリヒの原画の方は、第2次世界大戦で失われた。 -
増山裕之「高い山々のフォトモンタージュ」
2024年
ドイツ在住のアーティスト、増山氏が、数百枚の写真を組み合わせて作ったフォトモンタージュ
フリードリヒの作品が見事に蘇っている。
フリードリヒは東山魁夷にも影響を与えたと言われている。
彼の絵には、自然の中に神、或いは深い精神性を観ようとする姿勢が感じられるが、そういった姿勢は日本人の感性に案外あっているのかな、と思った。 -
フリードリヒを見終わって、1階の常設展示にやって来た。
こちらは、上の展覧会場とは打って変わって、とても静かだ。
旧ナショナルギャラリーの建物も空襲で被害を受けている。現在はきれいに修復されているが、一部修復前の内装が残っている箇所があった。 -
フェルディナンド・ホドラー「Dents-du-Midi(ダン・デュ・ミディ)」
1912年
ダン・デュ・ミディはスイスの山
この絵、昨年ウィーンで見たコロマン・モーザーの絵によく似ている。
コロマン・モーザーの絵は1914年、時代の流行ってことかな。 -
マックス・クリンガー「トリトンとナイアード」
1884~85年
昨日、ポツダムの湖でヌーディストらしき人達を見かけたことを思い出した。 -
午後1時過ぎ、いよいよ混んできた旧ナショナルギャラリーを後にした。
近くのカフェで、サンドイッチの昼食を食べた後、予定通り、ティーアガルテン横断に向かう。
Uバーン5号線で、3時頃にBundestag(ブンデスタグ・連邦議会)駅に着いた。
地上に出ると、国会議事堂の前には広い空地。ドイツ連邦議会議事堂 現代・近代建築
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国会議事堂前があまりにも何もないので、しばし方向を見失う。グーグルマップを頼りに、何とか前にも行ったソ連戦争記念碑までたどり着いた。
いよいよ、ティーアガルテン横断開始だ。
今日は曇り空、暑くないのがありがたい。 -
緑の中の散策路を進んでいく。
道によっては自転車が多いので、自転車の入らなそうな道を選んで行く。 -
途中には花壇や彫刻もある。
ティーアガルテン 広場・公園
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まだ咲き残っているシャクナゲ(或いはツツジ)があった。
白花ばかりだ。 -
黄色い花もあり。
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ティーアガルテンの真ん中にある戦勝記念塔に到着。
ここは観光客で賑わっていた。ジーゲスゾイレ (戦勝記念塔) モニュメント・記念碑
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ゴソゴソするので、何かしらと見たら、ハリネズミだ。
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ティーアガルテンには池や川もあちこちにある。
無事に5時半頃、ツォー駅に到着した。
涼しかったので、そんなに大変ではなかった。ルンルンと楽しかったよ。 -
ホテルに戻って、子供と合流
今日は近くのコインランドリーに洗濯に行く。ランドリーは閉店が午後8時と早いので、急いで向かった。
コインランドリーの隣には、何と猫カフェがあった。 -
洗濯機が回っている間、アイスミルクコーヒーとチーズケーキを食べながら、猫と遊んだ。
-
デブッチョで寝てばかり。でも可愛いよね。
留守番している我が家の猫君を思い出した。 -
洗濯の後の夕食は、ネパール料理
猫カフェのチーズケーキが大きくて、お腹があまり空いていなかったので、モモとパラックパニールカレーだけにした。実はカレーがあまり辛くなかったので、ちょっと驚いた。辛すぎよりは困らない。ドイツ人は辛いのが苦手なのかな。
明日は、午後3時から地下社会の核シェルター見学ツアーを申し込んでいるが、それまでどうしようかな。
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