関西地方（滋賀、京都、兵庫）の寺社巡り 2023・№３（ 4日目、八日市から山科、京都へ ）

2023/04/16 - 2023/04/16

この旅行記は、シニア夫婦が近畿地方の寺社巡りの記録を、アルバム代りに記録として残すものです。
今回の旅行は近畿地方の寺社巡りを中心として、かねてから行きたいと思っていたスポットを重点に巡る旅です。
４日目は八日市から京都へ向いますが、〔№３〕は八日市から大津までの旅行記です
＊写真は太郎坊宮・夫婦岩の参道

【行程】
１日目: 札幌 → 苫小牧 →（船中泊）
２日目: → 敦賀 → 伊吹（車中泊）
３日目: 関ヶ原→醒ヶ井→米原→ 八日市（泊）
４日目: 八日市 → 草津 → 山科 → 京都（泊）
５日目: 高雄 → 宝塚（泊）
６日目: 宝塚 → 三田 → 加古川 → 姫路（泊）
７日目: 姫路 → 加古川 → 有馬（泊）
８日目: 有馬 → 山崎 → 舞鶴 →（船中泊）
９日目: → 小樽 → 札幌

エリア 滋賀

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 自家用車 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

ルートイン八日市の朝食
ルートインは他のビジネスホテルに比べて、朝食の品数や質が良いのが気に入り良く利用しますが、ここは他のルートインと比べて『品数が明らかに少なかった』のが残念です

宿泊した「ルートイン東近江八日市駅前」
新しいうえ、駐車場は入口周辺に拡がっているので近くて助かります

朝食後仕度をして出発、今日は八日市から山科を廻り京都へ向います。

ホテルルートイン東近江八日市駅前 宿・ホテル

先ず向ったのは、近江電鉄八日市駅裏にあり、宿泊したルートインからも近い「松尾神社」
廃寺となった尊勝寺の鎮守社として、聖徳太子が創建したと伝わります

松尾神社の拝殿
由緒書に「拝殿は1830年に上棟された」とあり、どことなく歴史と風格を感じます

さらに奥の一段高い位置には、積まれた石垣の上に鎮座している「松尾神社本殿」
由緒書に「本殿の創建年代は不明だが、852年に一柱を祀り、1775年に松尾大社から「大山咋神」の分霊により松尾神社が出来た」とありました

松尾神社の庭園
説明板によると「桃山時代初期の作庭で、1566年に足利義昭が将軍を迎える為に作庭したと伝わる枯山水庭園で、八日市市の文化財に指定」とありました

松尾神社の石組庭園は、緑や水がなく石組のみの独特な庭園に見えますが、経緯や歴史などを知ればその価値がわかります

松尾神社庭園 寺・神社・教会

松尾神社遥拝所
神社設立の経緯から京都の松尾大社の遥拝所と思いましたが、説明板があり、伊勢神宮の天照大御神を拝むために設けられた遥拝所だそうです

続いて向ったのは「太郎坊宮」
地図で見ると松尾神社から近くにある感じだったので、「なんとなく」行ってみることにしました

地図では近いように見えたのですが、ずっと上り坂が続き、山の中腹あたりまで上った所に駐車場がありました
境内図を見ると、赤神山山頂近くまで続く山岳信仰のお寺のようです

中腹近くにある駐車場に車を置き、ここから「太郎坊宮」の参道が始まります
すぐに「表坂」と「裏坂」に分かれますが、「表坂」から本殿を目指すことにします

表坂は岩肌沿いに参道が津続きます
途中の岩穴に、大防の稲荷、二見神社、十二社神がありました

続いて「銅鳥居」の先にあるのが「夫婦岩」
２つの大岩が寄り添っているように見えます

参道は、巨大な「夫婦岩」の間の隙間を進みます
ウエストサイズが大きい人は通行できないかも...

「夫婦岩」を過ぎた所にある展望台
ちょうど桜がきれいに咲いていましたが、随分高い所まで上ってきました

展望台に隣接している「本殿」
ここが太郎坊宮の最高地点のようです

太郎坊宮 寺・神社・教会

本殿参拝後、「裏坂」から戻ります
途中にあるのが「一願成就社」で、社名の通り１つだけ願いを叶えてくれるそうなので、１つだけお祈りしてきました

「裏坂」の途中に七福神の石像が配置されています
これは「福禄寿」で防災の神様だそうです

「大黒天」は開運招福の神様です
参道沿いにこんな石仏があると、なんとなく楽しい帰り道です

太郎坊宮からの帰り道に「成願寺」があり、ちょっと立寄ります

説明板があり「799年に太郎坊宮の阿賀神社の神宮寺として最澄が建立した天台宗のお寺」で、本尊は薬師如来とありました

参拝者は誰もいないし、本堂はカギがかかっていて入ることはできなかった

本堂の外に「賓頭盧尊者」が祀られていました
最近ちょっと気になる個所があるので、しっかりとお願いしてきました

麓まで降りてきた所に「延命地蔵」が祀られていましたが、説明板等はありません
「延命」をお願いするつもりはありませんが、長く健康寿命が続くようお願いしてきました

「延命地蔵」の近くにある「石垣坊」というお寺です
調べてみると、先ほど訪れた「成願寺」の塔頭だそうです

「石垣坊」の中に入ってみましたが、木々が茂る先に民家風の本堂があるだけのお寺でした

続いて向ったのが「石塔寺」
入口で拝観料を払うと、住職が「先に上の石塔を見てきてほしい」と言います
指示通り長い階段を上ると無数の石塔が並んでいました

重要文化財に指定されている「三重石塔」
「石塔寺」は聖徳太子が建立した近江４８ケ寺の４８番目のお寺、と伝わる天台宗のお寺です

石塔寺 寺・神社・教会

一面に石塔が埋めつくされています

どこまで歩いても、石塔は途切れることがありません
その数、数万基とか

石塔群がある高台から階段を下り本堂へ
本堂入口の横にも大きな石仏がありましたが、後背にも仏様が刻まれていて珍しい石仏です

小さな山門の先に一面の花畑があり、その先に本堂があります
本堂へ入ってみましたが、本尊の「聖観音」は秘仏のため見ることができません

次に向ったのき「苗村神社」
県道を挟んで東本殿と西本殿があり、敷地が広い神社です
説明板に「ご祭神は那牟羅彦神ほか二神で、平安時代に東本宮が創建され、後に吉野から一柱を勧請し西本宮が造営された」とありました

神社前の看板には、重要文化財に指定されている多くの文化財があることがわかります。
これ以外にも西本殿（国宝）や不動明王像（重文）などの文化財もあるようです

苗村神社手水舎
「花手水」というほどではありませんが、可愛い演出です

1522年に再建された、重要文化財の「楼門」
1400年頃に造営された入母屋造りの大きな茅葺屋根が特徴の門です
手前に小さな太鼓橋が残されていました

苗村神社拝殿
立派な拝殿です

重要文化財の「苗村神社東本殿」
開運招福、家内安全、厄除、五穀豊穣などにご利益があるそうです

苗村神社西本殿 寺・神社・教会

国道８号線沿いにある「道の駅・竜王かがみの里」に立寄ります
なお竜王町には他に「道の駅・アグリパーク竜王」という名の道の駅もあります

「道の駅・竜王かがみの里」の施設案内図
道の駅の施設のほか、レストラン、物産館、歴史広場など多くの施設があります

丸いドーム型の施設は「歴史広場」です

道の駅 竜王かがみの里 道の駅

「歴史広場」という施設の内部ですが、展示内容は周辺の史跡の紹介が中心です

道の駅の前の道は旧中山道で、周辺には「星ケ崎城跡」の他、旧中山道沿いに本陣跡、脇本陣跡、吉田屋跡などが並んでおり、宿場町の名残りがあるようです
ちょっと歩いてみたい気もしますが、またの機会に

立寄った日（2023.4.17、月曜日）は休業日だったようで、レストラン、物産館などの施設は休業でした

続いて国道８号線沿いにある「御上神社」へ
国道沿いにある広い駐車場に停めて神社境内へ

楼門前に、文化財を示す立て札が左右に４つずつ並んでいます
写真は楼門左側で、右から楼門、摂社若宮神社、木造狛犬１対、三上のずいき祭、楼門右側に本殿（国宝）、拝殿、摂社三宮神社と並んでおり、多くの文化財を保管していることを表していました

御上神社の楼門（重要文化財）
入母屋造檜皮葺で、鎌倉時代のものと考えられています

御上神社本殿（国宝）
説明板に「入母屋造檜皮葺で、鎌倉時代のものと考えられていること、仏堂的要素が融合した神社建築で、簡素で優れた形が評価された」とありました

御上神社 寺・神社・教会

若宮神社（摂社、重要文化財）
鎌倉時代後期のものとみられています

三宮神社（摂社、重要文化財）
建立は室町時代とみられ、構造は若宮神社と類似

「道の駅・アグリの郷栗東」に立寄ります

「道の駅・アグリの郷栗東」の全景
こじんまりした感じの道の駅です

道の駅 アグリの郷栗東 道の駅

施設（農産物産直市場）に入ってみました
タケノコが置いてありましたが、道の駅で見るのは珍しい

多数のお菓子類が並んでいました

他に独立してパン工房、もち工房、豆腐工房、ジェラート工房などがあって面白い

道の駅で休憩後、寺社巡りに戻ります

先ず向ったのは「新宮神社」、周囲は住宅地です
説明板に「730年創建、本殿は1523年に建立、大型の一間社で江戸時代中期に改造しているが調和がとれた美しい本殿から重要文化財に指定されている」とありました

鳥居をくぐり正面にあるのが拝殿
しっかりした建物です

拝殿の後ろにあるのが「新宮神社の本殿」
重要文化財に指定されていますが、これ以上近づけません

新宮神社 寺・神社・教会

境内に摂社の「稲荷神社」

摂社の「八幡神社」

京都方面へ向う途中、名神高速の側道から「草津ＰＡ」へ
ここへ立寄ったのは、ホテルで貰った地域振興券の利用と昼食です

草津パーキングエリア 道の駅

草津ＰＡ（上り線側）のお土産売場には、大阪、京都、滋賀のほか、一部ですが奈良や三重などの各地のお土産が並んでいて、地域振興券も使えるお気に入りの売場です

多種のお土産が並んでいるので、選ぶのに迷います

草津ＰＡ内にあるフードコート
ここもメニューが豊富なうえ安価なので、近くに来た時には良く利用しています

休憩、買い物、食事の後、寺社巡りに戻ります

次に向ったのは「御霊神社」

御霊神社（大江） 寺・神社・教会

「御霊神社」の由緒書
672年に壬申の乱で戦死した、大友皇子（弘文天皇）を祀る神社、とありました

大きくないが立派な拝殿です

拝殿の後ろには「御霊神社の本殿」
なんとなく風格を感じます
境内には赤い鳥居が並ぶ摂社の「稲荷神社」や「野上神社」

次に向ったのは、御霊神社からほど近い「近江国庁跡」

近江国庁跡 名所・史跡

「近江国庁跡」は芝生の広い広場のような所です
昔ここに役所があったのが想像できます

「近江国庁跡」の説明板
奈良時代前半～平安時代後半にかけて置かれていた国司があった地
国司とは、県庁、警察署、裁判所、税務署から構成されているようなので、相当な権力を持った役所だったことでしょう

続いて立寄ったのは、近江国の一之宮として知られる「建部大社」
一ノ鳥居と参道
一ノ鳥居から続く参道を左に折れると二ノ鳥居があります。石灯籠が並ぶ玉砂利の参道を進むと、幅広い神門に至ります。

駐車場に近い所にある「二ノ鳥居」

建部大社 寺・神社・教会

建部大社
手水舎
手水舎の水で両手を清め、口をすすぐことにより、心（魂）も洗い清めるという意味があります。

建部大社の神門
境内地と神域の境いを示しているのがこの神門です。神門をくぐりぬけ、神域へと踏み出せば清らかな風と、ゆっくりとした時の流れを感じていただけます。

建部大社拝殿
天武天皇の御代白鳳4年（675年）今から約1300年程前に、この瀬田の地へと遷し祀られました。近江国を守護する神社として大切に守られてきました。

建部大社 寺・神社・教会

建部大社本殿
ご祭神は日本武尊で、開運、厄除け、出世などにご利益があるとされています

本殿を挟んで左右に八つの摂社や末社があります
聖宮神社、大政所神社、藤宮神社、若宮神社など、いずれも日本武尊と繋がりがあるご祭神が祀られていました

建部大社 菊花石
石の表面に菊の紋様がある自然の石です。
これほど鮮明で大きなものは珍しいといわれています。境内神域のありがたい場所に安置しております。参拝の折に是非探してみて下さい。

建部大社の庭園

滋賀県はここで終了し、逢坂山を越えて京都へ入ります
京都駅八条口のホテルで妻と合流する予定ですが、まだ時間があるので山科周辺の寺社巡りを続けることにしました
以下、№４へ続きます