2023/08/18 - 2023/08/20
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TX-1000さん
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2023夏の青春18きっぷ乗り鉄旅、第二弾として青函トンネル竜飛斜坑線に乗りに行ってきました。
あまり聞きなれない路線名ですが、かつて竜飛海底駅と呼ばれ、現在も青函トンネル本州側の避難誘導設備がある竜飛定点から、地上へ脱出する斜坑の中を走る778mの路線です。2015年4月には、青函トンネル内を走行中の「特急スーパー白鳥」が車両故障により竜飛海底駅に臨時停車し、竜飛斜坑線を使って避難が行われた事がありました。
この路線、非常用かと思いきや、普段から運賃を払えば誰でも乗れる立派な鉄道なのです。
このたった778mの路線を乗りに行くのに、その1000倍以上の距離を旅して乗りに行きます。
えぇ、自分でも狂ってると思ってます。
あっ、でも「狂ってる」って称号は最高の褒め言葉ですよね。(笑)
このページでは、レンタカーを借りて青函トンネル記念館へ行き、青函トンネル竜飛斜坑線に乗車します。
乗車券
8月18日
青春18きっぷ 4回目
上野→水戸→盛岡 547km 8910円相当
八戸→青森 96km 2320円相当
グリーン券
上野→勝田 1000円(平日料金)
東北新幹線
盛岡→八戸 96.6km
乗車券 1690円
新幹線特定特急券 1870円
8月19日
青函トンネル竜飛斜坑線
体験坑道乗車券 1200円
8月20日
青春18きっぷ 5回目
青森→八戸 96km 2320円相当
盛岡→水戸→上野 547km 8910円相当
グリーン券
勝田→日暮里 800円(休日料金)
東北新幹線
八戸→盛岡 96.6km
乗車券 1690円
新幹線特定特急券 1870円
宿
8月18日→20日 2泊
アパホテル青森駅東 16,700円相当(福利厚生ポイント使用)
レンタカー
8月19日
トヨタレンタカー 8150円(免責補償込み)
走行距離 155km
ガソリン
1333円(7.41L@180円)
1L当たり20.9km
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おはようございます。
宿から歩いて5分ほどの距離にあるトヨタレンタカー青森安方店にやってきました。本日はレンタカーを借りて青函トンネル竜飛斜坑線へ乗り鉄に行きます。借りたのはヤリスと言う車種です。
「え、津軽線じゃーねのかよ!」
「車で乗り鉄に行く裏切り者め!」
などと私のページを見てくれている鉄分が濃いみなさんから激しく糾弾されそうです。。 -
1時間ほど走って奥津軽いまべつ駅へやってきました。ここで休憩します。
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奥津軽いまべつ駅の横には、津軽線の津軽二股駅があります。
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列車が来なくなって1年が経った津軽二股駅です。
津軽線では2022年8月の大雨で被害を受けて以来、蟹田~三厩間で運休となり、その年の12月にJR東日本は廃止の可能性も含めて協議する方針を示しています。
この旅行記を書いてる2023年9月に、今別町は津軽二股以南は鉄路を残し、津軽二股駅~三厩間をバス、乗合タクシーで代替する一部転換容認に転じました。
こうなると次は、微妙に残る非電化区間、交流2.5kvと交流2.0kvが混在する蟹田~津軽二股間の扱いですかね。 -
道の駅で葡萄を買いました。
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更に車を走らせて青函トンネル入口広場にやってきました。ここは青函トンネルの本州側坑口です。
10時11分、東京からの始発である下り「はやぶさ1号」がやってきました。 -
青函トンネルへと入っていきます。
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続いて10時16分、上り「はやぶさ18号」が青函トンネルから出てきました。
車掌さんが手を振ってくれました(笑) -
ここでも「下を向いて歩こう」です。
国鉄の「工」マークが入った用地境界杭がありました。 -
続いて「下を向いて歩こう」番外編の「上を向いて歩こう」です。
こちらは橋脚に取り付けられている銘板です。
ちょっと読みにくいですが1番上、設計は「日本鉄道建設公団盛岡支社」と書かれています。鉄建公団とか懐かしいですね。
その2つ下、設計荷重は設計時に通過すると想定された列車の活荷重(軸重と軸配置)で、N.P荷重とKS-16が併記されています。
N.P荷重は新幹線区間に用いられる設計荷重で、東北新幹線では軸重17t(=1両当たり68t)の新幹線旅客電車を想定したP荷重。それから軸重16tで1両当たりの車体長13.5m、ボギー台車の新幹線貨物電車のN荷重を想定していました。
一方、KS-16は在来線用で、動輪の軸重16tのD型蒸気機関車(炭水車付き)の重連と、それに牽引される貨車を想定しています。
このように新幹線と在来線の活荷重を併記しているのが3線軌条区間らしいですね。
もっとも蒸気機関車や新幹線貨物電車を想定した活荷重は、当時としても実態に合わなかったので、JR化後はF型電気機関車の重連を想定したEA荷重。201系乗車率350%を想定した電車専用線のM荷重。後に新幹線もH荷重に改められています。
このように高架橋の設計荷重からも国鉄の香りがして、胸がキュンキュンしますね♪
え、私だけですか... -
続いて三厩駅へやってきました。
もし復旧するなら只見線のように、事業の有効性を厳しく断罪されるのを覚悟の上で強引なウルトラCを繰り出さない限り....なんて書いていましたが、旅行記を作ってる最中に津軽二股~三厩間の廃止容認となったので、もう列車が来る事は無い三厩駅です。 -
駅舎へ入ってみます。
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窓口もあったのですね。
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運賃表と...
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時刻表です。
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ホーム側から見た駅舎です。
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ホームに上がってみました。
ホームから青森方を見ています。 -
続いて車止め方です。
きっと10年後には貴重な1枚になっているハズ... -
三厩駅を後にして、あじさいロードこと県道281号線を北へ向かって走ります。でもこの道、走りにくくて失敗でした。普通に並行している国道339号線を走れば良かったです。
※停車して撮影しています。 -
青函トンネル記念館へ到着しました。
こちらで乗車券を購入します。 -
こちらが乗車券です。体験証明書にもなっているんですね。
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出発時刻の5分前には駅舎の前で待ってるように言われました。こちらが青函トンネル記念館駅の駅舎です。
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こちらが車両です。「もぐら号」と言う愛称があります。れっきとした鉄道車両なので国土交通省に届け出た実施基準に基づく検査を受ける必要があります。
少し前に全般検査を受けるのにかかる費用1000万円を集める為にクラウドファイティングを行なってましたね。 -
青函トンネルでは斜坑から本線に向かって新鮮な空気を送り込んでトンネル換気を行なっているので、空気が漏れないように気密性のある扉が設けられています。
斜坑の気圧をプラス圧とする事で、列車火災で避難する際、避難路となる斜坑に煙が入らないようにしています。また、トンネル内を走る列車の動きによる風圧も加わるので、これくらいしっかりした風門が無いとダメなんですね。 -
車内です。
(体験坑道駅で撮影しています。) -
着席しました。
かぶりつきポジションですが、ここしか空いてなかったんですからね! -
なんて言ってる間に鉄の扉が開いていきます。
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風門が開ききってから、列車は青函トンネル記念館駅を発車します。
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ゆっくり風門を過ぎた後、地下へ向かって降りていきます。
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右から配管が4本出てきましたが、これは排水用の配管と思われます。
しかも黒くコーティングされていますね。 -
貨車に乗ってるようなゴツゴツとした乗り心地です。
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まもなく体験坑道駅に到着します。
その前に分岐線があります。 -
体験坑道駅に到着です。
青函トンネル竜飛斜坑線、完乗です。 -
更に下へと軌道は続いているようですが、トンネル照明が消されて真っ暗です。
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体験坑道駅は海面下140mの地点です。
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列車から降りるとJR北海道の沿線電話機があります。
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坑内には建設時に使った車両が展示してあります。
右側は蓄電池機関車で、その側面に描かれた今は無き日本鉄道建設公団のマークに胸がキュンキュンしてしまいます。
え、私だけですか... -
この先に竜飛定点とこ旧竜飛海底駅があるそうです。
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再び青函トンネル竜飛斜坑線に乗車して地上へ戻ります。
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列車は250‰を登っていきます。
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青函トンネル記念館駅へ戻ってきました。
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ちょうどお昼時なので青函トンネル記念館の食堂でランチにします。ウニ入り塩ラーメンで1000円です。
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青函トンネル記念館駅の後ろには大きな滑車が回転しています。ケーブルは写真の右側へと伸びていて、
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道路を挟んだ場所にある小屋に入っています。ここに巻き上げ機があるんですね。
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そのまま歩いてやってきたのは、北海道電力が所有する北斗今別直流幹線の本州側の龍飛ケーブルヘッドです。
冬場は暖房需要から北海道側で電力消費が増え、逆に夏場は本州側で冷房需要から電力消費が増えるので、青函トンネル内に電力ケーブルを通して北海道~本州間で電力を融通しています。
一般的に電力は発電所から家庭まで交流で送られてきますが、津軽海峡は直流で電力を送電しています。例えば北海道から本州へ電力を送る場合、北斗変換所で交流から直流へ変換し、直流で津軽海峡を越え、今別変換所で交流に戻すと言った感じです。
一見するとめんどくさい事をしているように見えますが、これには下記のような理由があります。
①交流で大電力・長距離送電を行うと安定に欠ける
②本州と北海道は同じ周波数50Hzですが、位相(波形のタイミング)が異なるので、そのまま接続できない
③同じ電圧(実効値)なら直流の方が絶縁体が薄くできケーブルが細くなる経済性がある
ちなみに新幹線を含む交流区間を走るVVVFインバータを備えた交流電車も、交流で受けた電力を車内で一旦直流に変換し、VVVFインバータで再度交流に変換して交流誘導電動機を駆動しています。交流同士で直接変換する事は実質的に不可能だからです。
(東海道新幹線の綱島周波数変換所みたいに50Hzの交流電動機で60 Hz交流発電機を回す変換効率度外視の方法も無くは無いですが。。) -
大きなガイシで支持されている方がプラス側で、その上の少ないガイシで支持されているのがマイナス側です。さらに1番上の細い線は雷撃を受け止める架空地線です。
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青函トンネル記念館を後にして、津軽半島を外縁を走る国道280号線を走って「道の駅たいらだて」にやってきました。
※停車して撮影しています。 -
ホタテおにぎりとホタテ揚げをいただきます。
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道の駅の裏手には平舘灯台があります。
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ここは津軽半島と下北半島に挟まれた平舘海峡で、先に見える陸地は下北半島です。
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これは霧笛と言って、霧で視界が悪い時に音で灯台の位置を知らせていたそうです。
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少し走って「湯の沢温泉ちゃぽらっと」にやってきました。温泉に入っちゃいます。
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青森に戻ってきて車を返却しました。
やってきたのは宿から近い「鮨処 あすか 新町店」です。弘前ブランデーハイボールを注文します。
先ずは右上、アブラメ寿司と塩辛です。アブラメはコリコリして美味しいですね。
続いて右下、青森県産やりいかゲソ塩焼きです。
最後に左下、八戸産前沖さばを食べて宿に戻りました。それでは、おやすみなさいです。
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この旅行記へのコメント (2)
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- マリオットさん 2023/09/10 08:46:00
- 知らない事ばかりでした
- こんにちは、マリオットです。
トンネル旅行記をその1,その2と読みましたが、そもそも「青函トンネル竜飛斜坑線」があることすら知りませんでした。そしてそこへ行くまでの色々な鉄道関係の記号や設備なども初めて聞く様な言葉が多くて、詳しい方は詳しすぎるのだな。見る所も違うのだなと感心する事ばかりでした。
でも最後がレンタカーと言うのは、なんとも突っ込みどころですね。
八戸や青森までは行ったことがありますが、ほとんど観光目的でした。モグラ号に乗るだけのために行けるかどうか分かりませんが、普段の旅とは違う体験が出来る所も面白いだろうと思いました。
- TX-1000さん からの返信 2023/10/06 22:01:59
- コメントありがとうございます!
- 旅行記を読んで下さり、ありがとうございます。
青函トンネル竜飛斜坑線はマイナーな路線なので、鉄分が多い人の間でも知っている人は多くないです。
でも鉄道路線なので、鉄としては乗らないと気が済まないんですよ(笑)
レンタカーは鉄のルールに反するとは思いつつも、青函トンネルへ入る北海道新幹線の列車を見たり、温泉に入ったりしたいと思ったらレンタカーが便利で誘惑に負けてしまいました。
冬季は青函トンネル記念館は休館となりモグラ号も走っていないので、夏に龍飛崎に行ったりして、ついでに青函トンネル記念館を訪れてモグラ号に乗る旅がオススメです!
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旅行記グループ 2023夏の青春18きっぷ乗り鉄旅in青森 青函トンネル竜飛斜坑線に行く旅
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