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この1年は何故か東北地方を旅することが多く、盛岡でさんさ踊りを観たり、遠野では神楽も観ました。もともと日本の祭りには興味がありましたが、仕事をしているとなかなかタイミングが合わずにいました。来年は八戸のえんぶりを観に行くことになっています。そんな中で全国旅行支援のこともあり、今回はなまはげを観に行こうと考えました。観光用の簡単なショーのようなものかと思っていた「なまはげ習俗体験」でしたが、移築された本物の茅葺の屋敷の中の座敷での本格的なものでした。設定ではこの家に来るなまはげを主が招き入れ、なまはげと問答をするというものです。暗い中で行われる大晦日の夜のなまはげの習俗は素晴らしいものでした。主人から酒をすすめられながらも家に嫁がいないことや孫が出てこないことを咎められたりの問答が面白いです。最後は観客のいる座敷に乱入してきます。本当に大晦日の夜になまはげに出会ったような錯覚にとらわれるほど素晴らしいものでした。この後は添乗員さんが時間を作ってくれたので隣接する「なまはげ館」に移動しました。ここにはなまはげの成り立ちから風土についての展示や、男鹿市内各地で実際に使われていた150枚を超える多種多様ななまはげ面が勢ぞろいして圧巻の迫力です。旅行前は半ばあきらめていたなまはげたちに出会うことが出来て大満足でした。男鹿半島での観光はこれで終わり、「道の駅OGARE」でお昼になりました。ツアーに含まれた食事は男鹿のズワイガニ2杯を使った蟹尽くしの料理でした。高級な料理ではありませんが、それぞれ美味しかったです。食後は隣接するお土産店で地産のズワイガニが安く売られています。美味しいお酒とカニを堪能した後で、さらにクーポン券があるので、弟や友人たちにもまとめて買い求めクール便で送ることにしました。結局宅急便代や保冷剤やスチロールの箱などもろもろを入れたら結構な金額になり、お酒の酔いも冷めました。男鹿半島からは八郎潟を縦断して、能代から五能線に沿って北上して津軽平野に入ります。

クラブツーリズム 男鹿の浜ゆで蟹と大間マグロを味わう3日間(3)「伝承館」でなまはげ習俗に驚き、予定外の「なまはげ館」見学に喜ぶ。

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2022/11/28 - 2022/11/28

220位(同エリア491件中)

旅行記グループ 2022男鹿半島・津軽半島の旅

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kojikoji

kojikojiさん

この1年は何故か東北地方を旅することが多く、盛岡でさんさ踊りを観たり、遠野では神楽も観ました。もともと日本の祭りには興味がありましたが、仕事をしているとなかなかタイミングが合わずにいました。来年は八戸のえんぶりを観に行くことになっています。そんな中で全国旅行支援のこともあり、今回はなまはげを観に行こうと考えました。観光用の簡単なショーのようなものかと思っていた「なまはげ習俗体験」でしたが、移築された本物の茅葺の屋敷の中の座敷での本格的なものでした。設定ではこの家に来るなまはげを主が招き入れ、なまはげと問答をするというものです。暗い中で行われる大晦日の夜のなまはげの習俗は素晴らしいものでした。主人から酒をすすめられながらも家に嫁がいないことや孫が出てこないことを咎められたりの問答が面白いです。最後は観客のいる座敷に乱入してきます。本当に大晦日の夜になまはげに出会ったような錯覚にとらわれるほど素晴らしいものでした。この後は添乗員さんが時間を作ってくれたので隣接する「なまはげ館」に移動しました。ここにはなまはげの成り立ちから風土についての展示や、男鹿市内各地で実際に使われていた150枚を超える多種多様ななまはげ面が勢ぞろいして圧巻の迫力です。旅行前は半ばあきらめていたなまはげたちに出会うことが出来て大満足でした。男鹿半島での観光はこれで終わり、「道の駅OGARE」でお昼になりました。ツアーに含まれた食事は男鹿のズワイガニ2杯を使った蟹尽くしの料理でした。高級な料理ではありませんが、それぞれ美味しかったです。食後は隣接するお土産店で地産のズワイガニが安く売られています。美味しいお酒とカニを堪能した後で、さらにクーポン券があるので、弟や友人たちにもまとめて買い求めクール便で送ることにしました。結局宅急便代や保冷剤やスチロールの箱などもろもろを入れたら結構な金額になり、お酒の酔いも冷めました。男鹿半島からは八郎潟を縦断して、能代から五能線に沿って北上して津軽平野に入ります。

旅行の満足度
5.0
観光
5.0
ホテル
4.5
グルメ
4.0
ショッピング
4.5
交通
4.5
同行者
カップル・夫婦(シニア)
一人あたり費用
3万円 - 5万円
交通手段
観光バス 新幹線 徒歩
利用旅行会社
クラブツーリズム

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  • 「真山神社」の参拝を終えて杉林の中を通って「男鹿真山伝承館」に着きました。<br />

    「真山神社」の参拝を終えて杉林の中を通って「男鹿真山伝承館」に着きました。

    真山神社 寺・神社・教会

  • もっと俗っぽい建物で簡単なものを見せられるのかと思っていましたが、とんでもない間違いでした。男鹿地方の典型的な曲家(まがりや)民家の中で行われるようです。作務衣を着た男性が案内してくれます。

    もっと俗っぽい建物で簡単なものを見せられるのかと思っていましたが、とんでもない間違いでした。男鹿地方の典型的な曲家(まがりや)民家の中で行われるようです。作務衣を着た男性が案内してくれます。

    男鹿真山伝承館 美術館・博物館

  • 靴を脱いで板の間に上がると囲炉裏には火が入り、その薄暗さに「作り物」には感じない気持ちの高揚を感じます。

    靴を脱いで板の間に上がると囲炉裏には火が入り、その薄暗さに「作り物」には感じない気持ちの高揚を感じます。

  • 畳敷きの座敷が3間あり、我々は奥の座敷に座ります。囲炉裏の切られた座敷がステージになるようです。

    畳敷きの座敷が3間あり、我々は奥の座敷に座ります。囲炉裏の切られた座敷がステージになるようです。

  • 仏壇には天照皇大神の軸が掛けられ、鏡餅が飾られ、燈明が灯されています。男鹿の大晦日の情景が再現されています。神棚と仏壇が一緒に祀られているところに神仏習合の名残りを感じます。

    仏壇には天照皇大神の軸が掛けられ、鏡餅が飾られ、燈明が灯されています。男鹿の大晦日の情景が再現されています。神棚と仏壇が一緒に祀られているところに神仏習合の名残りを感じます。

  • 板の間との間の板戸が閉められると完全に外界と隔絶した空間が出来上がります。座敷周りの雨戸も閉められているので、外光は一切シャットアウトされています。最初にこの屋の奥さんが出てきて注意事項を伝えます。なまはげは視界が狭いので足元にスマホなど置かないようにと…。

    板の間との間の板戸が閉められると完全に外界と隔絶した空間が出来上がります。座敷周りの雨戸も閉められているので、外光は一切シャットアウトされています。最初にこの屋の奥さんが出てきて注意事項を伝えます。なまはげは視界が狭いので足元にスマホなど置かないようにと…。

  • 障子の外が何やら騒がしくなってきました。案内人がなまはげを連れて来たようです。先立 (さきだち) と呼ばれる役目の「おばんです。ナマハゲ来たども入っていいすか」という声が聞こえます。この後障子が開いて、表にいらした作務衣の男性が最初に見えました。隣に座っていたバスでもずっとお隣だった奥さんが「あら、ナマハゲ!」と呟いたのを聞き逃しませんでした。あまりの絶妙さに軽く肘鉄を入れました。

    障子の外が何やら騒がしくなってきました。案内人がなまはげを連れて来たようです。先立 (さきだち) と呼ばれる役目の「おばんです。ナマハゲ来たども入っていいすか」という声が聞こえます。この後障子が開いて、表にいらした作務衣の男性が最初に見えました。隣に座っていたバスでもずっとお隣だった奥さんが「あら、ナマハゲ!」と呟いたのを聞き逃しませんでした。あまりの絶妙さに軽く肘鉄を入れました。

  • ナマハゲは、その年に不幸ごとや出産があった家には入れないしきたりなので、先立がまず家々に確認をするようです。「うおぉぉぉぉ!」バンバンバン!!!大声とともに外の雨戸を激しく叩くような音が突然、背後から聞こえてきます。続いて2人のなまはげが登場しました。足踏みをして大声をあげて、障子を柱に当てて音を出します。家に上がる際には7回の四股を踏みます。

    ナマハゲは、その年に不幸ごとや出産があった家には入れないしきたりなので、先立がまず家々に確認をするようです。「うおぉぉぉぉ!」バンバンバン!!!大声とともに外の雨戸を激しく叩くような音が突然、背後から聞こえてきます。続いて2人のなまはげが登場しました。足踏みをして大声をあげて、障子を柱に当てて音を出します。家に上がる際には7回の四股を踏みます。

  • 「嫁はどこさ行った、どこにも見当たらねぇなぁ」バンバンバン!!!隠れている子どもやお嫁さんを、家中の壁や戸を叩いたりして探し回った後に座敷に座ります。座る前に今度は5回の四股を踏みます。

    「嫁はどこさ行った、どこにも見当たらねぇなぁ」バンバンバン!!!隠れている子どもやお嫁さんを、家中の壁や戸を叩いたりして探し回った後に座敷に座ります。座る前に今度は5回の四股を踏みます。

  • 「年に一度山から里さ降りてこねば、怠け者や悪い病が流行っても困る。しっかり祓っていくど」大きな声を出したり音を出して歩くのは、この家の1年間の悪霊を追い払うためです。「まんず座って、酒でも飲んでくなんしぇ」と酒をすすめます。

    「年に一度山から里さ降りてこねば、怠け者や悪い病が流行っても困る。しっかり祓っていくど」大きな声を出したり音を出して歩くのは、この家の1年間の悪霊を追い払うためです。「まんず座って、酒でも飲んでくなんしぇ」と酒をすすめます。

  • 家の主はこの大切なお客様を、美味しい御膳とお酒でもてなします。<br />

    家の主はこの大切なお客様を、美味しい御膳とお酒でもてなします。

  • ここから家の主人となまはげの問答が始まります。「ところで親父、今年の田畑の作柄は」「去年しっかりお祓いしてもらったおかげで大豊作であったすでば」

    ここから家の主人となまはげの問答が始まります。「ところで親父、今年の田畑の作柄は」「去年しっかりお祓いしてもらったおかげで大豊作であったすでば」

  • 「婆さまは元気だか。もう歳なんだから、家族みんなで面倒見てやらねばだめだど」<br />「みんなで大事にしてるす」

    「婆さまは元気だか。もう歳なんだから、家族みんなで面倒見てやらねばだめだど」
    「みんなで大事にしてるす」

  • 「ところで嫁や子どもらはどこさ行った」と座敷にいない子供と嫁を探し出します。「孫達もさっきまでここで遊んでだんだども…」

    「ところで嫁や子どもらはどこさ行った」と座敷にいない子供と嫁を探し出します。「孫達もさっきまでここで遊んでだんだども…」

  • 「ナマハゲが来たからといって逃げる、隠れるというのは、普段ちゃんとやってねぇがらでねーが!」「いやいや嫁は気立てはいいし、よぐ働くし、孫達も勉強はするし家の手伝いもよぐするし、本当によぐできた嫁子どもらで。」

    「ナマハゲが来たからといって逃げる、隠れるというのは、普段ちゃんとやってねぇがらでねーが!」「いやいや嫁は気立てはいいし、よぐ働くし、孫達も勉強はするし家の手伝いもよぐするし、本当によぐできた嫁子どもらで。」

  • 主人は家族を必死にかばって、なまはげに酒をすすめます。ところが「本当だが。ここの孫の一郎、学校さ行けば先生の言うことひとつも聞がない、学校から帰って来れば宿題もやらねでゲームばっかり、手伝いもさねて聞いてるど!」

    主人は家族を必死にかばって、なまはげに酒をすすめます。ところが「本当だが。ここの孫の一郎、学校さ行けば先生の言うことひとつも聞がない、学校から帰って来れば宿題もやらねでゲームばっかり、手伝いもさねて聞いてるど!」

  • 「親父からもっと勉強するように注意さねばだめだど。それに嫁のミツコ、最近は近所の嫁ッコとカラオケさ行ってるってゆうではねえか!」

    「親父からもっと勉強するように注意さねばだめだど。それに嫁のミツコ、最近は近所の嫁ッコとカラオケさ行ってるってゆうではねえか!」

  • 「もう1回探してみるが」とナマハゲは再び立ち上がり、3回の四股を踏んで家中を再び大捜索します。隠れている子どもたちやお嫁さんを探して回ります。

    「もう1回探してみるが」とナマハゲは再び立ち上がり、3回の四股を踏んで家中を再び大捜索します。隠れている子どもたちやお嫁さんを探して回ります。

  • そして急に観客席に目をやると飛び込んできます。さすがに爺さんばあさんばかりのツアーなので「泣く子はいねえか~?」とは言いません。

    そして急に観客席に目をやると飛び込んできます。さすがに爺さんばあさんばかりのツアーなので「泣く子はいねえか~?」とは言いません。

  • スマホを床に置かないように注意があった時点でこうなることは分かっていましたがすごい迫力です。

    スマホを床に置かないように注意があった時点でこうなることは分かっていましたがすごい迫力です。

  • 「怠け者はいねがぁ!」と叫びながら乱入します。

    「怠け者はいねがぁ!」と叫びながら乱入します。

  • 後からも乱入して「親父のいうこと聞いてるか!」「朝はちゃんと起きてるか!」などと声をかけて周ります。ところが妻の所にやってきたなまはげは妻の肩を叩いて「達者に暮らせよ」なんて声を掛けています。これには納得がいかず「なまはげさん、この人は朝は起きないし、朝ご飯も作りません!」と申告しました。

    後からも乱入して「親父のいうこと聞いてるか!」「朝はちゃんと起きてるか!」などと声をかけて周ります。ところが妻の所にやってきたなまはげは妻の肩を叩いて「達者に暮らせよ」なんて声を掛けています。これには納得がいかず「なまはげさん、この人は朝は起きないし、朝ご飯も作りません!」と申告しました。

  • 男鹿でナマハゲ行事を行う集落は80ほどあり、地区ごとにその出で立ちや振る舞いが違うそうです。

    男鹿でナマハゲ行事を行う集落は80ほどあり、地区ごとにその出で立ちや振る舞いが違うそうです。

  • この真山地区のなまはげは古い形式が残されているそうで、なまはげの面には角がありません。これは真山という山の神様だからだと言い伝えられています。

    この真山地区のなまはげは古い形式が残されているそうで、なまはげの面には角がありません。これは真山という山の神様だからだと言い伝えられています。

  • 「皆まめでれよ。来年まだ来るがらな」と来年の再訪を約束してなまはげが去っていきます。なまはげが去った後の畳の上にはケデ(藁の衣装)から落ちた藁が落ちています。これはご利益が拾って持ち帰りました。友人たちのお母さんがまだ健在なので封筒に入れてお土産と一緒に渡しました。

    「皆まめでれよ。来年まだ来るがらな」と来年の再訪を約束してなまはげが去っていきます。なまはげが去った後の畳の上にはケデ(藁の衣装)から落ちた藁が落ちています。これはご利益が拾って持ち帰りました。友人たちのお母さんがまだ健在なので封筒に入れてお土産と一緒に渡しました。

  • さすがにお餅は手作りではありませんでした。

    さすがにお餅は手作りではありませんでした。

  • 驚いたのはハタハタやタコの刺身などの料理は全て本物でした。

    驚いたのはハタハタやタコの刺身などの料理は全て本物でした。

  • 先立さんに見送られて「伝習館」を後にします。もっと観光化されたショーのようなものを思っていましたが、素晴らしいものでした。まだまだ知らないことや体験していないことが日本にはたくさんあると思います。

    先立さんに見送られて「伝習館」を後にします。もっと観光化されたショーのようなものを思っていましたが、素晴らしいものでした。まだまだ知らないことや体験していないことが日本にはたくさんあると思います。

  • まだ30分ほどの自由時間があるので「なまはげ館」に向かいます。ほとんど全員の方がここの見学に訪れていましたから、最初から予定に組み込めばよいのにと思います。今回は五能線の不通により、バスでの移動になりましたが、列車の時間で組み込めないのかもしれません。

    まだ30分ほどの自由時間があるので「なまはげ館」に向かいます。ほとんど全員の方がここの見学に訪れていましたから、最初から予定に組み込めばよいのにと思います。今回は五能線の不通により、バスでの移動になりましたが、列車の時間で組み込めないのかもしれません。

    なまはげ館 美術館・博物館

  • 「なまはげ館」の見学はツアーに含まれないので各自払いで550円でした。ツアーを申し込む際にここの入場が入っていないので、何とかして見学できないか思案していましたが、ここも含めた3か所全部を見学することが出来て本当に良かったです。

    「なまはげ館」の見学はツアーに含まれないので各自払いで550円でした。ツアーを申し込む際にここの入場が入っていないので、何とかして見学できないか思案していましたが、ここも含めた3か所全部を見学することが出来て本当に良かったです。

  • 先に入った皆さんはシアターで映像を見ているので、館内の見学を進めることにします。最初にあったのが「男鹿図屏風」という17世紀半ばに描かれた鳥観図です。中世以来、修験の霊場としてその文化の拠点とされ、また奇岩怪石が続く景勝地として知られた男鹿半島の様子が克明に描かれています。

    先に入った皆さんはシアターで映像を見ているので、館内の見学を進めることにします。最初にあったのが「男鹿図屏風」という17世紀半ばに描かれた鳥観図です。中世以来、修験の霊場としてその文化の拠点とされ、また奇岩怪石が続く景勝地として知られた男鹿半島の様子が克明に描かれています。

  • 「なまはげ伝説」<br />なまはげの起こりにについてはいろいろな伝説が語り継がれているようです。ここでは代表的な4つの伝説が紹介されています。「武帝五鬼説」は漢の武帝が5匹の鬼を従え、男鹿へ渡ってきたところから始まります。年に一度の小正月の夜に休みを与えられた鬼たちは、山から村里におりて畑を荒らし、娘をさらうなどの悪事を振舞いました。困った村人たちは、「一晩で五社堂まで1000段の石段を築けたら毎年一人ずつ娘をさしあげる。できなければ二度と里におりてこないように」と賭けを提案します。鬼たちが999段まで石を積み上げた時、天邪鬼が鶏の鳴き声を真似て夜明けを告げたところ鬼たちは山へ戻っていき、ふたたび村里におりてくることはなかったといわれています。鬼をだました村人は鬼のたたりが気がかりでそれをなだめるため、年に一度若者が扮した鬼にごちそうしてお山に帰したのが起源だといわれています。

    「なまはげ伝説」
    なまはげの起こりにについてはいろいろな伝説が語り継がれているようです。ここでは代表的な4つの伝説が紹介されています。「武帝五鬼説」は漢の武帝が5匹の鬼を従え、男鹿へ渡ってきたところから始まります。年に一度の小正月の夜に休みを与えられた鬼たちは、山から村里におりて畑を荒らし、娘をさらうなどの悪事を振舞いました。困った村人たちは、「一晩で五社堂まで1000段の石段を築けたら毎年一人ずつ娘をさしあげる。できなければ二度と里におりてこないように」と賭けを提案します。鬼たちが999段まで石を積み上げた時、天邪鬼が鶏の鳴き声を真似て夜明けを告げたところ鬼たちは山へ戻っていき、ふたたび村里におりてくることはなかったといわれています。鬼をだました村人は鬼のたたりが気がかりでそれをなだめるため、年に一度若者が扮した鬼にごちそうしてお山に帰したのが起源だといわれています。

  • 「異邦人説」<br />赤い顔、長い髪、そして彫りの深い強烈な表情…。なまはげの正体は、船の難破により男鹿の海岸に漂着した外国人(ロシア人・スペイン人など)であるという説もあります。大兵肥満で紅毛碧眼の風貌、海藻や藁を編んだ服をまとい、大声で叫ぶ様子が鬼のような姿に見えたとも。山奥に暮らす彼らは、冬になると人里におりて盗みや物乞いをしたといわれます。また、五社堂の石段は、外国人たちが持ち込んだ滑車と特殊なロープで造られた、という伝承も残っています。

    「異邦人説」
    赤い顔、長い髪、そして彫りの深い強烈な表情…。なまはげの正体は、船の難破により男鹿の海岸に漂着した外国人(ロシア人・スペイン人など)であるという説もあります。大兵肥満で紅毛碧眼の風貌、海藻や藁を編んだ服をまとい、大声で叫ぶ様子が鬼のような姿に見えたとも。山奥に暮らす彼らは、冬になると人里におりて盗みや物乞いをしたといわれます。また、五社堂の石段は、外国人たちが持ち込んだ滑車と特殊なロープで造られた、という伝承も残っています。

  • 「山の神説」<br />遠くからのぞむと、日本海にぼっかりと浮かんだように見える男鹿の山は、「湧きいでたりし山」の伝承を持つ神秘に満ちたところ。この山は、村人の生活を見守る「山の神」が鎮座する場所として信仰されてきました。なまはげは、山の神が具象化された姿であり、真山や北浦周辺では「赤神様の使者」として赤い面を被ってくると伝えられています。なまはげたちが「お山から下りてくる」姿は、彼らが山の神として崇められてきたことを印象づけます。

    「山の神説」
    遠くからのぞむと、日本海にぼっかりと浮かんだように見える男鹿の山は、「湧きいでたりし山」の伝承を持つ神秘に満ちたところ。この山は、村人の生活を見守る「山の神」が鎮座する場所として信仰されてきました。なまはげは、山の神が具象化された姿であり、真山や北浦周辺では「赤神様の使者」として赤い面を被ってくると伝えられています。なまはげたちが「お山から下りてくる」姿は、彼らが山の神として崇められてきたことを印象づけます。

  • 「修験者説」<br />男鹿で暮らす人々に「お山」と呼ばれ崇められている本山と真山。この二つの山はかつて修験道の霊場として栄えた場所です。多くの山伏たちが山奥に入り、長い期間、過酷な修行に励んでいました。村人は、荒々しい修行をする彼らをなまはげの姿に重ね合わせたともいわれています。あるいは、修験者が里におりてきた際にごちそうする。この形がなまはげだという説もあります。

    「修験者説」
    男鹿で暮らす人々に「お山」と呼ばれ崇められている本山と真山。この二つの山はかつて修験道の霊場として栄えた場所です。多くの山伏たちが山奥に入り、長い期間、過酷な修行に励んでいました。村人は、荒々しい修行をする彼らをなまはげの姿に重ね合わせたともいわれています。あるいは、修験者が里におりてきた際にごちそうする。この形がなまはげだという説もあります。

  • 世界のお面を紹介するコーナーも興味深かったです。大阪の国立民族博物館のコレクションがすごかったことを思い出します。中国南部から東南アジアを旅して自分でもお面を買い求めてきたので興味深く見学しました。

    世界のお面を紹介するコーナーも興味深かったです。大阪の国立民族博物館のコレクションがすごかったことを思い出します。中国南部から東南アジアを旅して自分でもお面を買い求めてきたので興味深く見学しました。

  • ヨーロッパの鬼の面は春の訪れを告げるもので、その祭りにはいつか行ってみたいと思っています。

    ヨーロッパの鬼の面は春の訪れを告げるもので、その祭りにはいつか行ってみたいと思っています。

  • バリ島で買ってきた仮面や彫刻に似たものもあります。仮面を眺めていたらDead Can Dance - ACT II: The Invocationの映像を思い出しました。ブルガリアにも行ってみたいのですが、なかなか叶わずにいます。<br />https://www.youtube.com/watch?v=wjm5o0ZxLyg

    バリ島で買ってきた仮面や彫刻に似たものもあります。仮面を眺めていたらDead Can Dance - ACT II: The Invocationの映像を思い出しました。ブルガリアにも行ってみたいのですが、なかなか叶わずにいます。
    https://www.youtube.com/watch?v=wjm5o0ZxLyg

  • 秋田県雄和地区に伝わる「寺沢の悪魔祓い」の面です。小正月の晩に行われる悪魔はらいの「やまはげ行事」で、やまはげの姿は面から着物まですべて藁で被われているのが特徴でもあります。 タラ面という桟俵(さんだらわ)に藁の長い角を持つ雄は1本、雌は2本として、鼻には杉の葉と唐辛子を付けた面を被り、 藁のケラをまとい、手には馬そりの引き金やかつて馬屋に使った図太いマセ棒を持ちます。

    秋田県雄和地区に伝わる「寺沢の悪魔祓い」の面です。小正月の晩に行われる悪魔はらいの「やまはげ行事」で、やまはげの姿は面から着物まですべて藁で被われているのが特徴でもあります。 タラ面という桟俵(さんだらわ)に藁の長い角を持つ雄は1本、雌は2本として、鼻には杉の葉と唐辛子を付けた面を被り、 藁のケラをまとい、手には馬そりの引き金やかつて馬屋に使った図太いマセ棒を持ちます。

  •  集落各戸を巡り「悪魔払い、悪魔祓い」と鋭い声を発して家中を走り回り、災禍を祓い豊作を祈ります。

    集落各戸を巡り「悪魔払い、悪魔祓い」と鋭い声を発して家中を走り回り、災禍を祓い豊作を祈ります。

  • 秋田市雄和平尾鳥に古くから伝わる来訪神行事の「平尾鳥の悪魔祓い」の面です。同じ地区でもこれほど面のデザインが違うのが驚きです。髪の毛に見立てたワラをあしらい、サンダワラでこしらえた顔面には1本の長い棒状の鼻が伸び、本当に異様な顔つきです。

    秋田市雄和平尾鳥に古くから伝わる来訪神行事の「平尾鳥の悪魔祓い」の面です。同じ地区でもこれほど面のデザインが違うのが驚きです。髪の毛に見立てたワラをあしらい、サンダワラでこしらえた顔面には1本の長い棒状の鼻が伸び、本当に異様な顔つきです。

  • 由利本荘市岩城地区の「岩城なまはげ」です。ゲッターロボGか何かをパクった隣国のアニメみたいなロボット顔です。髪の毛の雰囲気はマグマ大使のようでもあります。

    由利本荘市岩城地区の「岩城なまはげ」です。ゲッターロボGか何かをパクった隣国のアニメみたいなロボット顔です。髪の毛の雰囲気はマグマ大使のようでもあります。

  • 「なまはげを語り論じた人たち」<br />ここでもこの日に初めて知った菅江真澄が出てきます。古い記録としてはこの方の紀行文にさかのぼるようです。

    「なまはげを語り論じた人たち」
    ここでもこの日に初めて知った菅江真澄が出てきます。古い記録としてはこの方の紀行文にさかのぼるようです。

  • 遠野で足跡をたどったばかりの柳田国男は昭和の初めに男鹿を訪れ、「雪国の春」の中に「をがさべり(男鹿風景談)」として”なまはぎ”について触れています。昨年美術館や記念館や大阪万博公園を訪ねた岡本太郎は昭和32年に全国各地の伝統行事を見て歩き、新たな芸術問題を提起する写真紀行「芸能風土記」を芸術新潮に連載しています。著書「日本再発見」でも横手の梵天やかまくらと共になまはげが紹介されています。岡本太郎の訪れた10年後くらいに秋田を旅しましたが、子供ながらに同じような感性を感じていました。

    遠野で足跡をたどったばかりの柳田国男は昭和の初めに男鹿を訪れ、「雪国の春」の中に「をがさべり(男鹿風景談)」として”なまはぎ”について触れています。昨年美術館や記念館や大阪万博公園を訪ねた岡本太郎は昭和32年に全国各地の伝統行事を見て歩き、新たな芸術問題を提起する写真紀行「芸能風土記」を芸術新潮に連載しています。著書「日本再発見」でも横手の梵天やかまくらと共になまはげが紹介されています。岡本太郎の訪れた10年後くらいに秋田を旅しましたが、子供ながらに同じような感性を感じていました。

  • 昭和42年2月に国鉄横手客貨車の方々の梵天を担いでいました。

    昭和42年2月に国鉄横手客貨車の方々の梵天を担いでいました。

  • かまくらの夜には地元の子供たちに混ざって、右側でお菓子を食べていました。表の寒さとかまくらの中の温かさは体で覚えています。

    かまくらの夜には地元の子供たちに混ざって、右側でお菓子を食べていました。表の寒さとかまくらの中の温かさは体で覚えています。

  • 車の通りが少なかった昭和40年代はこんな具合にかまくらが林立していました。お世話になったお宅の1階はすべて雪に埋まり、出入りは2階から行っていました。1階の雨戸は閉められ、廊下の薄暗さと寒さも記憶に刻まれています。

    車の通りが少なかった昭和40年代はこんな具合にかまくらが林立していました。お世話になったお宅の1階はすべて雪に埋まり、出入りは2階から行っていました。1階の雨戸は閉められ、廊下の薄暗さと寒さも記憶に刻まれています。

  • こんな格好で旅しているとカメラマンの格好に餌食でした。岡本太郎の「日本再発見」を読みかえしていると当時の記憶が蘇ってきます。

    こんな格好で旅しているとカメラマンの格好に餌食でした。岡本太郎の「日本再発見」を読みかえしていると当時の記憶が蘇ってきます。

  • 展示室の奥には「なまはげ勢ぞろい」の部屋があります。男鹿市内の各地で実際に使われていた150枚を超える多種多様ななまはげ面が勢ぞろいして圧巻の迫力です。その地区ごとのなまはげが一対づつ並んでいます。その多くは赤と青ですが、金色と銀色など様々です。

    展示室の奥には「なまはげ勢ぞろい」の部屋があります。男鹿市内の各地で実際に使われていた150枚を超える多種多様ななまはげ面が勢ぞろいして圧巻の迫力です。その地区ごとのなまはげが一対づつ並んでいます。その多くは赤と青ですが、金色と銀色など様々です。

  • 今回のツアーを申し込んでどうしても観たかったなまはげたちに逢うことが出来ました。「会う」ではなく「逢う」という気分です。

    今回のツアーを申し込んでどうしても観たかったなまはげたちに逢うことが出来ました。「会う」ではなく「逢う」という気分です。

  • 「五明光」<br />冬に囲炉裏で長く暖をとっていると、手足に火型(火斑)ができます。これをこの地方の方言で「ナモミ」と言いますが、怠け心を戒めるための「ナモミ剥ぎ」が「ナマハゲ」になったと言われています。<br />

    「五明光」
    冬に囲炉裏で長く暖をとっていると、手足に火型(火斑)ができます。これをこの地方の方言で「ナモミ」と言いますが、怠け心を戒めるための「ナモミ剥ぎ」が「ナマハゲ」になったと言われています。

  • 「五明光」<br />「ナモミ剥ぎ」は新年を迎えるにあたっての祝福の意味もあり、子供や初嫁といった家の新しい構成員が対象とされます。

    「五明光」
    「ナモミ剥ぎ」は新年を迎えるにあたっての祝福の意味もあり、子供や初嫁といった家の新しい構成員が対象とされます。

  • 「男鹿のなまはげ」として国の重要無形民俗文化財に指定されているほか、「来訪神:仮面・仮装の神々」の1つとしてユネスコの無形文化遺産に登録されています。異形の仮面をつけて藁などで作った衣装をまとった「なまはげ」が、家々を巡って厄払いをしたり怠け者を諭したりします。

    「男鹿のなまはげ」として国の重要無形民俗文化財に指定されているほか、「来訪神:仮面・仮装の神々」の1つとしてユネスコの無形文化遺産に登録されています。異形の仮面をつけて藁などで作った衣装をまとった「なまはげ」が、家々を巡って厄払いをしたり怠け者を諭したりします。

  • 「相川」<br />なまはげには角があるために鬼であると誤解されることがありますが鬼ではありません。なまはげは本来は来訪神でしたが近代化の過程で鬼と混同され、誤解が解けないまま鬼の一種に組み込まれ、変容してしまったという説があります。

    「相川」
    なまはげには角があるために鬼であると誤解されることがありますが鬼ではありません。なまはげは本来は来訪神でしたが近代化の過程で鬼と混同され、誤解が解けないまま鬼の一種に組み込まれ、変容してしまったという説があります。

  • 「相川」<br />なまはげの仮面の形は地域によって様々異なりますが、赤面と青面(緑面)の一対に定型化もされており、この場合は赤面がジジナマハゲ、青面(緑面)がババナマハゲと呼ばれます。

    「相川」
    なまはげの仮面の形は地域によって様々異なりますが、赤面と青面(緑面)の一対に定型化もされており、この場合は赤面がジジナマハゲ、青面(緑面)がババナマハゲと呼ばれます。

  • 「相川」<br />面は本来は丹色(赤)に塗ったものが主で、木の皮や木製でしたが、近年では竹ザルを台材にした張り子や、段ボールなどの紙製のものもあるそうです。

    「相川」
    面は本来は丹色(赤)に塗ったものが主で、木の皮や木製でしたが、近年では竹ザルを台材にした張り子や、段ボールなどの紙製のものもあるそうです。

  • 「ナモミ」を剥ぎ落とすための「出刃包丁」や地域によっては、神のしるしとしての「御幣(ごへい)」を付けた杖を手に持って巡ります。

    「ナモミ」を剥ぎ落とすための「出刃包丁」や地域によっては、神のしるしとしての「御幣(ごへい)」を付けた杖を手に持って巡ります。

  • 衣装は「ケデ」と呼ばれ、藁製の蓑状にした物をまといます。面とともに神に扮する象徴的な衣装で、「ケダシ」「ケンデ」「ケラミノ」などとも呼ばれます。

    衣装は「ケデ」と呼ばれ、藁製の蓑状にした物をまといます。面とともに神に扮する象徴的な衣装で、「ケダシ」「ケンデ」「ケラミノ」などとも呼ばれます。

  • 「塩浜」<br />昨日行った入道崎の南にある塩浜漁港の辺りのなまはげです。

    「塩浜」
    昨日行った入道崎の南にある塩浜漁港の辺りのなまはげです。

  • 「塩浜」<br />頭の髪の毛は海藻のようです。

    「塩浜」
    頭の髪の毛は海藻のようです。

  • 「田谷沢」<br />寒風山の麓辺りのなまはげは丸顔です。

    「田谷沢」
    寒風山の麓辺りのなまはげは丸顔です。

  • 「田谷沢」<br />笊に紙粘土や反故紙などで形を作っているようです。

    「田谷沢」
    笊に紙粘土や反故紙などで形を作っているようです。

  • 「田谷沢」<br />あんぱんまんに出てくるキャラクターに見えてきます。

    「田谷沢」
    あんぱんまんに出てくるキャラクターに見えてきます。

  • 「打ケ崎」<br />絵に描いたようななまはげの姿です。

    「打ケ崎」
    絵に描いたようななまはげの姿です。

  • 「打ケ崎」<br />こちらも寒風山の麓にある地名です。すぐ近くの集落でも全くデザインが違うことに驚きます。

    「打ケ崎」
    こちらも寒風山の麓にある地名です。すぐ近くの集落でも全くデザインが違うことに驚きます。

  • 「打ケ崎」<br />角だけでなく牙も伸びた恐ろしい姿です。

    「打ケ崎」
    角だけでなく牙も伸びた恐ろしい姿です。

  • 「打ケ崎」<br />これを伝承館の様な暗がりで見たら恐ろしいと思います。男鹿半島に生まれなくて本当に良かったと思います。

    「打ケ崎」
    これを伝承館の様な暗がりで見たら恐ろしいと思います。男鹿半島に生まれなくて本当に良かったと思います。

  • 「岩倉」<br />こちらも寒風山の南側にある集落です。変装したバイキンマンにしか見えません。

    「岩倉」
    こちらも寒風山の南側にある集落です。変装したバイキンマンにしか見えません。

  • 「岩倉」<br />ここに並ぶなまはげの「ゲテ」は稲藁で出来ており、毎年新しいものに取り換えられるそうです。

    「岩倉」
    ここに並ぶなまはげの「ゲテ」は稲藁で出来ており、毎年新しいものに取り換えられるそうです。

  • 「岩倉」<br />青面がバイキンマンだとすると、赤面はドキンちゃんということになってしまいますが、ちょっとかわいそうな気もします。

    「岩倉」
    青面がバイキンマンだとすると、赤面はドキンちゃんということになってしまいますが、ちょっとかわいそうな気もします。

  • 「天神町・館下」<br />この後に昼食を食べに行くOGAREの近く、男鹿半島の南側の脇本城跡の近くの集落の面です。かなりのイケメンのようです。

    「天神町・館下」
    この後に昼食を食べに行くOGAREの近く、男鹿半島の南側の脇本城跡の近くの集落の面です。かなりのイケメンのようです。

  • 「天神町・館下」<br />尖った角ですが、髪の毛はビニールロープを解いた物のようです。面白いアイディアです。

    「天神町・館下」
    尖った角ですが、髪の毛はビニールロープを解いた物のようです。面白いアイディアです。

  • 漠然としたなまはげのイメージに一番近い面に思えました。

    漠然としたなまはげのイメージに一番近い面に思えました。

  • 「入道崎」<br />昨日日の入りを見に行った岬には集落など無さそうでしたが、そんな所にもちゃんとなまはげはいました。

    「入道崎」
    昨日日の入りを見に行った岬には集落など無さそうでしたが、そんな所にもちゃんとなまはげはいました。

  • 「入道崎」<br />これは本格的な木製の面のようです。

    「入道崎」
    これは本格的な木製の面のようです。

  • 全部で150体あるので全部をカメラに収めたい気もしますが、手前に並ぶものの中から気に入ったものだけを写真に撮りました。ゆっくりした時間が無いのが残念です。

    全部で150体あるので全部をカメラに収めたい気もしますが、手前に並ぶものの中から気に入ったものだけを写真に撮りました。ゆっくりした時間が無いのが残念です。

  • 「芦沢」<br />ここはほぼ「道の駅OGARE]と言っても良いほどの至近距離です。<br />

    「芦沢」
    ここはほぼ「道の駅OGARE]と言っても良いほどの至近距離です。

  • 「芦沢」<br />こうやって数々のなまはげを見ていると自分でも作ってみたくなります。

    「芦沢」
    こうやって数々のなまはげを見ていると自分でも作ってみたくなります。

  • 「台島」<br />台島漁港のなまはげは赤面と青面ではなく、金色と銀色の紙を使ったものです。

    「台島」
    台島漁港のなまはげは赤面と青面ではなく、金色と銀色の紙を使ったものです。

  • 「台島」<br />材料は金色と銀色の折り紙を使っているように思えます。子供の頃はもったいなくて金銀の折り紙は使わないようにしていた記憶があります。金色の折り紙は銀色の折り紙にオレンジ色を塗って作ると知ったのは大人になってからでした。

    「台島」
    材料は金色と銀色の折り紙を使っているように思えます。子供の頃はもったいなくて金銀の折り紙は使わないようにしていた記憶があります。金色の折り紙は銀色の折り紙にオレンジ色を塗って作ると知ったのは大人になってからでした。

  • 妻もこの「なまはげ館」に来たかったので2人で大興奮で写真を撮っていました。これで思い残すことはありません。時間を作ってくれた添乗員さんに感謝です。

    妻もこの「なまはげ館」に来たかったので2人で大興奮で写真を撮っていました。これで思い残すことはありません。時間を作ってくれた添乗員さんに感謝です。

  • 秋田杉の木立の中に「なまはげの玉」がありました。男鹿の海と山と夜空の3体のなまはげをモチーフに、なまはげの魂を大理石モザイクで表現しています。<br /><br /> <br /><br />

    秋田杉の木立の中に「なまはげの玉」がありました。男鹿の海と山と夜空の3体のなまはげをモチーフに、なまはげの魂を大理石モザイクで表現しています。



  • 茶と赤の渦巻きで山々のエネルギーを表現し、北極星を配置し、美しい男鹿の夜空を表現しています。3体のなまはげがシコを踏んでいる姿を表現しています。

    茶と赤の渦巻きで山々のエネルギーを表現し、北極星を配置し、美しい男鹿の夜空を表現しています。3体のなまはげがシコを踏んでいる姿を表現しています。

  • 2時間ほどの充実した観光でした。バスは駐車場を出てお昼に向かいます。

    2時間ほどの充実した観光でした。バスは駐車場を出てお昼に向かいます。

  • 「道の駅OGARE」にはあっという間に到着しました。まだ午前11時ですが、この日は八郎潟を越えた能代から海岸線を走り抜け、津軽平野の稲垣温泉まで行かなければなりません。

    「道の駅OGARE」にはあっという間に到着しました。まだ午前11時ですが、この日は八郎潟を越えた能代から海岸線を走り抜け、津軽平野の稲垣温泉まで行かなければなりません。

    道の駅おが なまはげの里オガーレ 道の駅

  • ガラスウインドウには男鹿市立潟西中学校の生徒さんの造ったなまはげ?の面が展示してありました。

    ガラスウインドウには男鹿市立潟西中学校の生徒さんの造ったなまはげ?の面が展示してありました。

  • ベースになる形は共通していますが、そこからの発想は1人1人が独創的で見入ってしまいました。先ほどから沸々していたなまはげ面を作ってみたい気持ちがさらに強くなります。

    ベースになる形は共通していますが、そこからの発想は1人1人が独創的で見入ってしまいました。先ほどから沸々していたなまはげ面を作ってみたい気持ちがさらに強くなります。

  • この日のランチはツアーのタイトルにもあるように男鹿の浜ゆで紅ズワイガニ尽くしの料理です。

    この日のランチはツアーのタイトルにもあるように男鹿の浜ゆで紅ズワイガニ尽くしの料理です。

  • この料理では日本酒が合いそうです。1人前で2杯の蟹が使われているということです。確かに見栄えは凄いです。

    この料理では日本酒が合いそうです。1人前で2杯の蟹が使われているということです。確かに見栄えは凄いです。

  • 妻にここまでの旅の感想を尋ねますが、返事はありませんでした。手だけは黙々と動いているので満足しているのだと思います。

    妻にここまでの旅の感想を尋ねますが、返事はありませんでした。手だけは黙々と動いているので満足しているのだと思います。

  • 元々が格安のツアーなので、高級なズワイガニというわけではありませんが、まあまあ身も詰まった美味しい蟹でした。

    元々が格安のツアーなので、高級なズワイガニというわけではありませんが、まあまあ身も詰まった美味しい蟹でした。

  • 一番美味しかったのは蟹の炊き込みご飯でした。

    一番美味しかったのは蟹の炊き込みご飯でした。

  • 男鹿の蟹には明治5年創業の地元の「千歳盛 上撰」がよく合いました。手軽な値段のツアーですが、地元の食事と美味しいお酒が飲めるだけでもありがたいと思います。

    男鹿の蟹には明治5年創業の地元の「千歳盛 上撰」がよく合いました。手軽な値段のツアーですが、地元の食事と美味しいお酒が飲めるだけでもありがたいと思います。

  • 毎年のように境港からセコガニを取り寄せているので、夫婦共々蟹の剥き方は上手になりました。

    毎年のように境港からセコガニを取り寄せているので、夫婦共々蟹の剥き方は上手になりました。

  • 食後はまだ時間があったので隣接するお土産店に入ってみました。すると今食べたばかりの蟹が売っています。冷凍されていますが、3杯で1,300円くらいです。お酒を飲んで美味しい蟹も食べたので、気も大きくなっているしクーポン券もあります。一番大きいサイズの発泡スチロールの箱に3杯のパックを6つ入れて東京まで送ったら結構な金額になって酔いが覚めました。地元の友人や弟家族に喜ばれたのは言うまでもありませんが。

    食後はまだ時間があったので隣接するお土産店に入ってみました。すると今食べたばかりの蟹が売っています。冷凍されていますが、3杯で1,300円くらいです。お酒を飲んで美味しい蟹も食べたので、気も大きくなっているしクーポン券もあります。一番大きいサイズの発泡スチロールの箱に3杯のパックを6つ入れて東京まで送ったら結構な金額になって酔いが覚めました。地元の友人や弟家族に喜ばれたのは言うまでもありませんが。

  • 「道の駅OGARE」の少し西に椿という地名があります。暖地性の「ヤブツバキ」が自生するところから由来しています。椿地区の能登山にある椿の群落は、自生北限地帯として大正11年に国の天然記念物に指定されています。この椿について柳田国男も書き残していますが、悲しい物語が残っています。昔、加賀の国から男鹿へは盛んに商いの船がやってきていました。あるとき、能登の船乗りの若者が村一番の美人で働き者の娘と恋に落ちました。しかし若者は船乗りの身なので、村に長くは留まれませんでした。そこで若者は「2年後にきっとまた来る、そのときには必ず故郷の美しいツバキの実を持ってきて見せてあげよう。」と約束して去ってゆきます。娘は待ちましたが約束の2年が経っても若者は来ませんでした。娘はあれだけ固く誓ったのに若者が来ないのは、難波して死んでしまったからに違いないと思いつめるようになりました。待ち焦がれて3年目のある日に娘は悲しみのあまり海へ身を投げました。若者が再び村にやってきたのは娘が亡くなってから間もなくのことでした。若者は悲しみに暮れながら村の岩山に登り、2人の約束だったツバキの実をひとつひとつ蒔きました。ツバキの花が咲く岩山はいつしか、能登山と呼ばれるようになりました。そんな話も男鹿半島を去るときに思い出しました。

    「道の駅OGARE」の少し西に椿という地名があります。暖地性の「ヤブツバキ」が自生するところから由来しています。椿地区の能登山にある椿の群落は、自生北限地帯として大正11年に国の天然記念物に指定されています。この椿について柳田国男も書き残していますが、悲しい物語が残っています。昔、加賀の国から男鹿へは盛んに商いの船がやってきていました。あるとき、能登の船乗りの若者が村一番の美人で働き者の娘と恋に落ちました。しかし若者は船乗りの身なので、村に長くは留まれませんでした。そこで若者は「2年後にきっとまた来る、そのときには必ず故郷の美しいツバキの実を持ってきて見せてあげよう。」と約束して去ってゆきます。娘は待ちましたが約束の2年が経っても若者は来ませんでした。娘はあれだけ固く誓ったのに若者が来ないのは、難波して死んでしまったからに違いないと思いつめるようになりました。待ち焦がれて3年目のある日に娘は悲しみのあまり海へ身を投げました。若者が再び村にやってきたのは娘が亡くなってから間もなくのことでした。若者は悲しみに暮れながら村の岩山に登り、2人の約束だったツバキの実をひとつひとつ蒔きました。ツバキの花が咲く岩山はいつしか、能登山と呼ばれるようになりました。そんな話も男鹿半島を去るときに思い出しました。

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