2022/11/16 - 2022/11/16
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たびたびさん
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今日は旅の4日目。小樽の最終日です。
小樽の市街中心部は昨日まででほぼ予定どおり終わったので、最後は祝津地区とその帰りに小樽市総合博物館本館とその周辺、手宮地区を散策するというコース。午後からは本降りの予報だし、余裕をもって緩いスケジュールにしているので、早めに小樽を終了して、次の目的地の札幌に入ります。
調べてみると前回祝津地区を訪ねたのはちょうど10年前。さっぽろ雪まつりと小樽雪あかりの路の合間に寄っていて、赤い日和山灯台を遠目に見て、水族館とにしん御殿小樽貴賓館を訪ねています。ただ、祝津地区は、かつてニシン漁で栄えた場所なのですが、イマイチ実感が湧かなかったんですよね。というのも、にしん御殿小樽貴賓館は、鰊御殿といっても旧青山別邸という豪邸。酒田市の本間邸に憧れていた主人が贅を尽くして建てた途方もないものでしたが、番屋ではないのでニシン漁とは直接の関係はない。その辺りが心残りになっていました。そういう意味では、今回の小樽市鰊御殿はリベンジであり、大きな目玉。全盛期には120人程のやん衆が寝泊まりしていたという建物のリアルさからニシン漁の盛況ぶりに思いを馳せ、長年の留飲を下げました。それから、祝津地区に来たなら、青塚食堂は外せません。10時のオープンを待って駆け込みましたが、ガツンとしたうまさはやっぱりここならでは。飾り気のなさも含めて小樽市街で食べる海鮮とは一味違うような気がします。
もう一つの目玉、小樽市総合博物館本館の方ですが、少し予想と違って、中心は北海道の鉄道の歴史。考えてみれば、北海道の開拓と鉄道網の整備はほとんど同義みたいなことなのかな。人や物を運ぶ。それも”絶え間なく運び続ける”ということがないと経済活動は停滞し発展することはない。産業革命は鉄道から始まったのですが、その鉄道の威力をまざまざと示したのが北海道の開拓なのかもしれませんね。ただ、一方で伸びきった戦線が大きなインフラコストになって赤字路線だらけという新たな課題も発生している昨今ですから、単純にノスタルジーに浸っているだけでは仕方がない。そんなところにも考えが及ぶとなかなか複雑な気持ちにもなりました。
まあ、いずれにしてもこれで小樽は無事終了。嵐や大雨にもあいましたが、そうしたことも含めて、小樽の街の理解度はまたそれなりに深まったと思います。
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早朝は少し青空も見えますね~
近場でひとつ残していた海産物卸商、旧遠藤又兵衛の邸宅へ。 -
イチオシ
白い漆喰の塀は武家屋敷風ですが、純和風の母屋の玄関わきには白い洋風の応接間がどんと構えて、明治35年の築とは思えない斬新で見事な和洋折衷の妙ですね。
小樽市指定歴史的建造物第4号です。 -
小樽駅からバスで祝津地区に到着。
まずは祝津パノラマ展望台を目指しますが、おたる水族館の裏手の方へしばらく上がった山の上。 -
だらだらと続く上り坂を上がっていくと
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ほどなく
祝津漁港とかの市街が見渡せてきましたよ~ -
展望台はこちら。
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イチオシ
なるほどー
海に突き出た半島の上に建つ鰊御殿や日和山灯台も眼下に見えて、石狩湾全体を見晴らせる絶景が待っていました。確かに北の最果てといった景色ですね。 -
振り返った反対側の小樽海岸もワイルド。
本来なら小樽海上観光船という海上からの観光が一番なんでしょうが、冬の時期だし、ここからの眺めでも十分かな。断崖の下に波が打ち寄せる寒々とした北の海。荒涼たる景色は、なんともやるせない気持ちになりますね。 -
では、小樽市鰊御殿に向かいましょう。
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展望台からいったん市街に下りて、また上り直し。近道はありません。
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祝津地区というか石狩湾全体を見下ろす絶好の場所に建っていて雰囲気が抜群なのですが、もともとは明治30年に西積丹の古宇郡泊村に建てられていたものを移築したのだとか。しかし、それにしてもこの場所に移築しようとしたそのセンスは抜群だと思います。
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途中の分かれ道から
先に日和山灯台にも行ってみます。 -
イチオシ
赤いツートンカラーが鮮やか。たぶん積雪の中でも目立つようにということなんでしょうが、荒涼とした景色の中の存在感は抜群です。ちょうど日も照ってきて、素晴らしいですね~
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海側を見下ろすと
これはたぶん祝津赤岩海岸。小樽海岸とはどういう位置関係なのかよく分からないところがあるのですが、祝津港に近いという意味では、こっちは祝津赤岩海岸と特定する方が合っているでしょう。切り立った崖の下にごつごつした岩場がちらりと見えて、ちょっと怖いくらいです。 -
では、改めて小樽市鰊御殿へ。
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この先が玄関ですね。
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イチオシ
では、中へ。
青森県の蓬田村出身で一人の漁夫として北海道へ来た田中福松氏。成功して鰊親方となり、大規模な鰊事業を営みます。この大型の番屋では全盛期には120人程の漁夫が寝泊まり。祝津地区にある旧白鳥家番屋や茨木家中出張番屋と比べても破格だし、これほどの大きな番屋は全道的にも珍しいそうです。 -
右手が大部屋。
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がらんとしていて
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なにもない。
ただ、生活スペースではなくて、公的な用事をする部屋のような感じですね。 -
二階に上がると
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そこは家族の住居部。
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こちらもかなりの広さが確保されています。
奥に「隠れ部屋」の説明がありまして、その目的はなぞということですが、きつい労働でこれほどの集団を抱えればやはりそれなりに乱暴者や不届き者がいないこともないでしょう。尋常な人物ではやっていけない面もあったのではないかなと想像しました。
島根のたたらなんかでも大きな集団を率いての作業。流れ者を雇って働かせるということが普通にあって、主人はそうした凄味もあったというような話。司馬遼太郎の街道を行くで読んだことがありますね。 -
一階の玄関から反対側のスペースです。
こちらはやん衆の生活を支えたエリア。 -
当時の食器。生活用品など
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これはニシンを背負って運ぶ負いコ。
木製ですから、これ自体がそれなりの重さになるでしょう。そんな話をしていたら、つまり、北海道には竹がない。竹があったら違っていたでしょうと言われて、ちょっとはっとなりました。なにげないこんなところも北海道の厳しさなのかもしれません。 -
小樽市鰊御殿を後にして。
市街の方に下りて、これは旧白鳥家番屋。主人と漁夫の住居部分が大屋根で一体になった建物ですが、外観は屋根の中央に煙出しが設けられてそれが大きなアクセント。中には入れませんでしたが、主人の住居部分は床の間や欄間を設けた和風の作りだそう。明治10年代に建てられた木造1階建。小樽市指定歴史的建造物第62号です。
実際に浜の近くにあるので、その点ではこちらの方が実感が持てますね。 -
同じ通りにある茨木家中出張番屋。茨木家は、白鳥、青山と並ぶ祝津の三大網元なのだそうです。板壁で覆われたシンプルにこれもただただ大きな建物。公開もされているようですが、11月に入ってもう公開の時期は過ぎていました。
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恵美須神社は、その裏手。小山を上っていった先に建つ地元祝津の神社です。
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創建は安政3年(1856年)。本殿は小樽市の歴史的建造物第58号。確かに、屋根の下に垂木が整然と並んでいて、見た目以上にしっかりした建築のような気がします。
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さて、ここで青塚食堂へ。
厚狭10時開店で、それを待って入店です。 -
10年ぶりの再訪で
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いただいたのは、この刺身定食。
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イチオシ
見た目は鮮やかさがないし派手ではないですが、近隣の季節の魚介類をあれこれ豊富に盛っていて、それぞれ味わいが濃いですよね。
いくらやカニ、サーモンとか。そんな観光客向けじゃなくて、地元の人が普通に食べているもの感がとってもいいと思います。 -
店先で焼かれているのは大きな鰊。前回はこの焼いた鰊の定食をいただきました。鰊はオスの方がおいしいとかその時教えてもらったことも思い出しました。
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では、帰りのバスに乗って。途中下車したバス停から、小樽市総合博物館本館に向かいます。天気予報通り、とうとう本降りになってきましたよ~
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予想よりちょっと歩きましたが、何とか到着。
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玄関ホールから
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入り口は駅の改札のような造り。
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イチオシ
その奥のメインホールに明治18年、幌内鉄道で6番目に輸入された蒸気機関車「しづか号」がでんと構えるところから始まります。
なかなか優美なフォルム。 -
この上品な雰囲気はちょっと格別ですね。
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駅員の制服もずらり。
高倉健の「ぽっぽや」の世界ですね~ -
一等客車は
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つやつや輝く木の上質感が今でもちゃんと感じられますね。
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博物館は、ちょっと予想と違って、全体が北海道の開拓を支えた鉄道にフォーカスした内容なんですね。
鉄道は、入植者を受け入れ、生活ができる街や産業基盤を整えるのを支援するとともに木材の輸送や炭鉱の開発を支えたのも大きな役割。北海道の開発では本当に無限の働きが必要とされたのではないかと思うくらいの活躍ですよね。 -
保存展示された遺品からは、そんなことがリアルに想像されるような気がします。
ただ、冒頭にも触れましたが、それが今では赤字路線がどんどん増えてインフラコストというまた新たな問題にも直面している状況。少子老齢化がますます拍車をかけるでしょうし、とても難しい問題です。 -
小樽市総合博物館の正門を出たところにあるこの建物は、小樽市手宮洞窟保存館。山のふもとですが、想像していたよりずっと大きな施設が建っていました。
この時期は休館中でしたが、これは国内に2か所しかないという4~5世紀頃、続縄文文化の壁面彫刻を保存した施設。日本海を挟んで大陸と交流があったということを示しているのだそうです。 -
そのまま、雨の中、手宮公園へ向かいます。地図では分かりませんでしたが、意外に山の上ですね。
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公園は陸上競技場やグラウンドのエリアと舗装された遊歩道が続く森林公園みたいなエリアに分かれています。そういう意味だとここが中心という感じのところははっきりしないですね。
ただ、森林公園みたいなエリアの木々はかなりワイルド。かつての小樽の原生林ってこんな感じだったのかなあと思わせるような迫力があります。 -
手宮公園に隣接したような場所ですが、これは小樽稲荷神社。市街からはけっこう離れた高台にあって未開の地のような雰囲気のエリアですが、
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境内は意外にしっかりしていて荒れた感じはないですね。創建は、元禄3年(1690年)。小樽市街にあったのですが、明治の大火災で類焼。こんなところまで移転したようです。
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小樽稲荷神社から長い坂道をだらだらと下って、小樽の市街地に下りてきました。
少し晴れ間がのぞいて、旧北海製罐倉庫にも日が照っています。 -
大正10年代から昭和10年にかけて建てられた鉄筋コンクリート製。一見アパートみたいな外観の第3倉庫は北運河沿いに建っていて、この辺りではシンボル的な存在。事務所や工場の建物も含めて、小樽市指定歴史的建造物第76号です。
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では、これで小樽を終わります。
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小樽から札幌に移動して。
まだ時間があるので、札幌駅周辺から少し触りの散策です。
石川啄木の下宿跡は、ビルの一階のロビーというか通路の傍ら。明治20年、函館から札幌入りした21歳の石川啄木。知り合いに出迎えられ、ここで下宿生活を送ったということ。ただ、期間はわずか2週間。小樽、釧路へと旅立っていくことになります。 -
札幌駅の南北を繋ぐコンコースに立つイランカラプテ像。一見してアイヌの像とわかる木彫りの像で、独特の文様の衣装を纏い、手に弓を持ち、弓矢を口にくわえる姿はアイヌの長老が祈りを込めて踊っているものだとか。ちなみに、調べるとイランカラプテは、「こんにちは」の意味。説明書とかがあってもいいのになと思います。
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札幌駅南口に設置されたオブジェ妙夢です。場所からすると待ち合わせの目印にしてもいいような気もするのですが、見た限りでいうとあんまりそのニーズはなくて、スルーしている人が多いかな。滑らかな造形なので危険も感じませんが、違和感がないだけの存在になっているようにも思います。
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札幌駅の南口を出たところが札幌駅南口イベント広場。広いスペースがあって、それが広場んでしょうが、より広いのはさらに進んだ右手の方。ただ、イベントが行われていないとなんのことはない。ただの広いスペースとしか思いません。
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イチオシ
一角に建つ牧歌の像は、札幌市出身の彫刻家である本郷新氏のブロンズ像。
ポプラの若木を持った女性や角笛を吹く男性などの5人の人物はそれぞれが北海道を象徴しているのだそう。それはあまり分かりませんでしたが、若々しさの印象はあると思います。 -
地下鉄さっぽろ駅真上の地下コンコースに下りて、これはminapa。広い通路の真ん中にあって、けっこうゆったりとした休憩所なんですが、アイヌ文化の発信もしている場所。
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美しい自然の映像が流れたり、木彫りのふくろうが羽を広げていたり。あんまりいやみがなくさらりとしているところもいいと思います。
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晩飯は駅ビルの北老虎。
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全国旅行支援のクーポン券を使える場所が意外に少なくて、こんなチェーン店になりました。せっかくの札幌なのに残念!
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EYESは、札幌駅前通り沿いにあるアート作品。漫画チックな白い顔には大きな目玉が二つ。透明な眼球部分に黒い瞳の塊が入っているのでここに注目してしまいますが、全体としては何かのキャラクターですよね。周囲と調和しているとは言えないのですが、その違和感がまたアートなのかもしれません。
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札幌駅から宿には歩いて向かいます。
BIANCA像は、札幌駅前通りにある裸婦像。夜だったので、通りを走る車のライトで時々明るくなるだけなんですが、ポーズをとっている姿が堂々としているので、なんか存在感がしっかり伝わってきます。札幌出身の彫刻家、小野紀子氏の作品だそうです。 -
狸小路商店街の中に入って。サツゲキは地元の映画館。今は、シネマコンプレックスとか大型の映画館が多いので、こういう小規模の映画館はなかなか厳しいと思いますが、上映する映画の選定や街中という気軽さを利点にしてやっていけているのかな。構えも何かを期待させる感じ。悪くないと思います。
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今夜の宿は、札幌グランベルホテル。
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日中、大雨にも降られたりして、今日はなかなか大変でした。
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明日は、まる一日をかけて札幌市内の散策。
これまでも、それなりに散策はしてきたつもりですけど、やっぱりもう一度しっかり回ってみたいですね。ゆっくり休みます。
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この旅行記へのコメント (2)
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- mom Kさん 2023/07/01 08:50:18
- 小樽はまだまだ
- 未開拓のところが多いなあと思ってしまいました。「祝津」の名がいい。地名に魅かれる人間で、よくそこから旅先が決まります。
「ガツンとくるうまさ」にも会いに行かねばなりません。民宿と看板があるので泊まれるのでしょうか。早速調べてみます。
ニシンのお刺身なんて、口にしたことがありませんもの。この一皿に、ごっくんです。
ご馳走様、たびたびさん。
- たびたびさん からの返信 2023/07/01 21:44:20
- RE: 小樽はまだまだ
- コメントをいただきありがとうございます。
北海道はもうこれで当分はないかなと思っていましたが、急に思い立ってこの夏の襟裳岬を検討しているところです。吉田拓郎の「襟裳岬」に歌われているように本当になにもないのかもしれませんが、そのなにもないのを確かめてくるのもありかなという感じです。
まあ、その前に、手持ちしている旅行記の方も片付けないといけないんですけどね。
たびたび
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