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2021年3月30日(火)2時半前、養老孝子坂を下り、松風橋を渡ってお昼を食べた養老公園の楽市楽座・養老の下に広がる芝生広場の南東に広がる養老天命反転地へ。<br /><br />ここに来るまでは全く知らなかったところなのだが、来る時の電車に「養老鉄道で行く養老公園満喫キャンペーン」のポスターがあり、2021年3月20日から5月30日まで養老鉄道の切符を見せれば入場が無料になると云うので寄ってみることにする。電車を降りる時に改集札口の駅員さんの聞いたら切符は回収されなかった(下の写真1)。<br /><br />楽市楽座から真東に下ったところにある入口で入場(下の写真2)。確かに切符を見せたらそのまま入れた。入園料、大人770円だそうで、これは結構お得じゃない?<br /><br />どんな施設か、全く分かってなかったが、1995年に開園した荒川修作とマドリン・ギンズのプロジェクトを実現させたもので、作品の中を回遊し体験することで作品を鑑賞するモダンアート。芸術作品で博物館・美術館ではない。と書かれてもよう分からんよね。これは行ってみなけりゃ分からんわ。トリッキーなアートに触れられる庭園とも。かなり凄い!<br /><br />この施設の大きなテーマは「“死なないために”五感を目覚めさせる」と云うもの。誰もが産まれた時点で死に向かうという「天命(宿命)」を「反転(覆す)」ことを使命としている。例えば、歳をとって転んでは危ないからといって、段差や傾斜を無くしてしまっては、人間本来の身体能力を余計に衰退させ、死に近づいてしまう。だからこそ施設内は、垂直水平を極限排除し、人間の平衡感覚や遠近感に揺さぶりをかける仕掛けがいくつも施されている。なんと難しい・・・<br /><br />荒川修作氏は2010年に73歳で亡くなった名古屋出身の美術家。紺綬褒章に紫綬褒章を受章されてる。ミュンヘンオリンピックのポスターのデザインもされた。マドリン・ギンズ(Madeline Gins)氏はその4年後に72歳で亡くなったニューヨーク出身の美術家で詩人。荒川修作氏のパートナーだった。<br /><br />この施設は主に「極限で似るものの家」と「楕円形のフィールド」から成っているが、入場するとまずあるのは記念館・オフィス。開園から2年後の1997年に完成したもので、実際にオフィスとしても使われていた。<br /><br />十二単の羽衣を着た天女が空から舞い降りたかのような色鮮やかな建物。外壁の24色はすべて内部にも反映され、不規則に注ぐ自然光の効果とあいまって、不思議な空間を作り出している。この建物も荒川・ギンズ両氏の設計。<br /><br />内部に入ると50cmから1m程度の大小さまざまな塀が迷路状に並び、天井からも同様の塀がせり出している。とてもカラフルで光にあふれており、まるで天地がひっくり返ったようにも見える。インスタ映えすると、人気のスポットになっている。<br /><br />記念館を通り抜けると、すぐ先にゴロゴロとした大岩がうず高く積まれ、頂上に組上げポンプが建っている。昆虫山脈と名付けられた作品で、ポンプから出る水を求めて岩山をよじ登る人を昆虫に見立てている。登らなかったが大変そう・・・<br /><br />昆虫山脈の向かいに不死門。養老天命反転地の文字や文章が刻印された床から何本もの竹が突き出している。何が門なのか分からないが、この竹の中で傍に猫と兎のオブジェが置かれているのが門としての意味を持つらしい。分からん・・・<br /><br />その先に「極限で似るものの家」。建物内の机や壁・天井が上下左右を全く無視した場所に配置されており、視覚的な錯覚を体全体で楽しむ家。屋根は岐阜県をかたどっており、床にあたる部分にはそれを映し出すような仕組みになっている。中には入ってないのだが、「自分の家とのはっきりとした類似を見つけるようにすること」だそうだ。なんや、よう分からんが、とにかく外観から変わってる。<br />https://www.facebook.com/media/set/?set=a.7002539919815972&amp;type=1&amp;l=223fe1adec<br /><br /><br />「楕円形のフィールド」に続く

岐阜 養老天命反転地(Site of Reversible Destiny Yoro Park, Yoro, Gifu, Japan)

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2021/03/30 - 2021/03/30

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旅行記グループ 養老

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ちふゆ

ちふゆさん

2021年3月30日(火)2時半前、養老孝子坂を下り、松風橋を渡ってお昼を食べた養老公園の楽市楽座・養老の下に広がる芝生広場の南東に広がる養老天命反転地へ。

ここに来るまでは全く知らなかったところなのだが、来る時の電車に「養老鉄道で行く養老公園満喫キャンペーン」のポスターがあり、2021年3月20日から5月30日まで養老鉄道の切符を見せれば入場が無料になると云うので寄ってみることにする。電車を降りる時に改集札口の駅員さんの聞いたら切符は回収されなかった(下の写真1)。

楽市楽座から真東に下ったところにある入口で入場(下の写真2)。確かに切符を見せたらそのまま入れた。入園料、大人770円だそうで、これは結構お得じゃない?

どんな施設か、全く分かってなかったが、1995年に開園した荒川修作とマドリン・ギンズのプロジェクトを実現させたもので、作品の中を回遊し体験することで作品を鑑賞するモダンアート。芸術作品で博物館・美術館ではない。と書かれてもよう分からんよね。これは行ってみなけりゃ分からんわ。トリッキーなアートに触れられる庭園とも。かなり凄い!

この施設の大きなテーマは「“死なないために”五感を目覚めさせる」と云うもの。誰もが産まれた時点で死に向かうという「天命(宿命)」を「反転(覆す)」ことを使命としている。例えば、歳をとって転んでは危ないからといって、段差や傾斜を無くしてしまっては、人間本来の身体能力を余計に衰退させ、死に近づいてしまう。だからこそ施設内は、垂直水平を極限排除し、人間の平衡感覚や遠近感に揺さぶりをかける仕掛けがいくつも施されている。なんと難しい・・・

荒川修作氏は2010年に73歳で亡くなった名古屋出身の美術家。紺綬褒章に紫綬褒章を受章されてる。ミュンヘンオリンピックのポスターのデザインもされた。マドリン・ギンズ(Madeline Gins)氏はその4年後に72歳で亡くなったニューヨーク出身の美術家で詩人。荒川修作氏のパートナーだった。

この施設は主に「極限で似るものの家」と「楕円形のフィールド」から成っているが、入場するとまずあるのは記念館・オフィス。開園から2年後の1997年に完成したもので、実際にオフィスとしても使われていた。

十二単の羽衣を着た天女が空から舞い降りたかのような色鮮やかな建物。外壁の24色はすべて内部にも反映され、不規則に注ぐ自然光の効果とあいまって、不思議な空間を作り出している。この建物も荒川・ギンズ両氏の設計。

内部に入ると50cmから1m程度の大小さまざまな塀が迷路状に並び、天井からも同様の塀がせり出している。とてもカラフルで光にあふれており、まるで天地がひっくり返ったようにも見える。インスタ映えすると、人気のスポットになっている。

記念館を通り抜けると、すぐ先にゴロゴロとした大岩がうず高く積まれ、頂上に組上げポンプが建っている。昆虫山脈と名付けられた作品で、ポンプから出る水を求めて岩山をよじ登る人を昆虫に見立てている。登らなかったが大変そう・・・

昆虫山脈の向かいに不死門。養老天命反転地の文字や文章が刻印された床から何本もの竹が突き出している。何が門なのか分からないが、この竹の中で傍に猫と兎のオブジェが置かれているのが門としての意味を持つらしい。分からん・・・

その先に「極限で似るものの家」。建物内の机や壁・天井が上下左右を全く無視した場所に配置されており、視覚的な錯覚を体全体で楽しむ家。屋根は岐阜県をかたどっており、床にあたる部分にはそれを映し出すような仕組みになっている。中には入ってないのだが、「自分の家とのはっきりとした類似を見つけるようにすること」だそうだ。なんや、よう分からんが、とにかく外観から変わってる。
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.7002539919815972&type=1&l=223fe1adec


「楕円形のフィールド」に続く

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  • 写真1 養老鉄道の切符

    写真1 養老鉄道の切符

  • 写真2 地図と案内

    写真2 地図と案内

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