2021/12/24 - 2021/12/24
25位(同エリア936件中)
くわさん
2020年の東北旅行、東北新幹線の車内誌、トランヴェール2020年11月号で特集されていた更級日記。なんと舞台は市原という事で、いつも買い物に出かけているあたりの地図が載っているではありませんか。
いままで歴史が深いのは奈良や京都、九州だとばかり思っていたのですが、平城京の頃には市原には国分寺が建てられ、かなりのビッグシティだったそうです。
これは行ってみないといけない、と思っていましたが、家からすぐ近くなのでいつでも行ける、と思い先延ばしをしているうちに1年たってしまいました。コロナも治まってきたので「思い切って」出かけてみました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 自家用車
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市原の歴史の深さを知るきっかけとなったのが、東北新幹線の車内誌・トランヴェール。2020年11月号に掲載されていた更級日記の特集。
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へぇ~、市原ってそんなに歴史が深かったのですか。
そしてこのページの左上の写真、この4トラや新聞にも掲載され、ぜひ行ってみたくなりました。 -
で、先ずは上の写真の富士山が見える場所を探しますが・・・ここが非常にわかりにくい。川の角度などで推測しますが、一回目は分からず、二回目にようやくたどり着けました。これは分からん。
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知る人ぞ知るの撮影スポットのようです。
市原の工業地帯と手前には小湊鉄道が走っています。
これから行く国分寺には高さ63メートルもの七重の塔が建っていたそうで、富士山の隣に建っている煙突と肩を並べるのではないでしょうか。 -
さて、このまま坂を降りて国分寺へ行こうかとも思いましたが、その前に小湊鉄道の海士有木駅へ。「あまありき」と詠みます。
海士有木駅 駅
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屋根が飛ばされかけている倉庫。
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木製の表札をくぐり・・・
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駅に入ると無人駅。窓口があるので昔は人がいたのでしょうね。
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そして待合室には謎の巨大立方体。市原アートミックスの展示品だとか。
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ホームに出てみました。五井方面。
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こちらは養老渓谷方面。
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待合室に戻ります。
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巨大オブジェ、いたずらされないのでしょうか。
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昔の写真も展示されています。
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小湊鉄道の駅は昭和色の駅が多いですね。
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次に来たのは市原市役所近くの、上総国分尼寺跡に建つ展示館。
史跡上総国分尼寺跡展示館 美術館・博物館
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なんと無料で入れます。
右端に「更級日記千年」と書かれた幟が立っていますが、2020年から1000年前の1020年に、更級日記の作者、菅原孝標女がここ市原から京都に旅立った年だそうです。 -
コロナ対策のために連絡先を記入。
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そのうちスタッフが来られて、国分寺の紹介ビデオを上映してくれました。
なかなか見ごたえがあります。
この国分寺を見学するのなら、まずこのビデオを見て予習することをお勧めします。 -
ビデオが終わると国文尼寺のジオラマで国分寺の様子を説明してくれます。
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そして驚いたのはこれ。ジオラマの説明が終わると急に全面が明るくなり、そこにあるのは再現された国分尼寺。写真でもCGでもない実際の景色です。なんでも、窓ガラスが特殊で、光の透過具合をコントロールできるんだとか。
このビデオとジオラマの説明は是非聞いてください。 -
そして展示品。
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出土した瓦。ただしこれらはほとんどがレプリカなんだそう。
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今新たな資料館を建設していて、そちらにはホンモノも展示されるとのこと。
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これらの展示物の中で唯一のホンモノがこの黒い物体。如来仏の髪の部分。
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他にも国分寺に関する展示はありましたが、更級日記に関するものは一切ありませんでした。
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これらの展示は平城京の頃で更級日記は西暦1000年だから、菅原孝標女が住んでいた頃は建立300年も経っていたのですね。なんかそれもすごいですね。
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展示スペースはそんなに広くありません。その気になれば5分で周れます。
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さっきジオラマの先に見えていた景色ですね。
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瓦。模様が平城京で使われていたものと同じだそうです。
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復元に使った蛇紋岩。オリジナルは房総の鋸山から切り出された岩を使っていたそう。
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地元の小学生がまとめたガイドブック。
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今でこそこの周囲は住宅地ですが、当時は周辺には人が住んでいなかったそうです。
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資料館を出て復元された国分尼寺へ行きましょう。
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各所に解説板が立っています。
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上総国分尼寺、第一の印象は「広い!」
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そんな広い敷地に回廊が復元されています。
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広い芝生の敷地に寄り添う二姉妹。
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こちらがさっきまでいた資料館。
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復元回廊。
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最終的には資料館のジオラマどおりに復元したいそうですが、どうも予算の関係でいまはこの回廊と中門だけ復元されたそうです。
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これが回廊
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中に入れます。車いす可。
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奈良時代、尼さんが歩いていたであろう回廊。
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なんとなく色合いが韓国の景福宮や仏国寺のよう。そういえば資料館で観たビデオで仏教の伝来に慶州の文字が出ていましたね。
https://4travel.jp/travelogue/11183499 -
こちらが中門。
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回廊が取り囲む中庭の中に金に輝く灯ろう。
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このような細かいデザインは資料が残っていたのでしょうか。
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2011年の東日本大震災でも被害を受けたそう。
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礎石。当初は房総半島の鋸山近くの石を運んだそうですが、復元には秩父の石を使っているそう。
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仏さんが鎮座していた金堂跡
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礎石があるのみで金堂はまだ。
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中庭には金の灯ろう。
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もともとこの場所にあったのでしょうか。
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瓦には平城京で用いられたデザインが見られます。
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金堂跡を通り抜け回廊をぐるっと回ります。向こうに見えるのが市原市役所。
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入口と反対側の回廊。
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この金の灯ろうを囲むようにして回廊があります。
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ちょっと魚眼で遊んでみましょう。
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右に見えているのが中門。
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天平の空間が広がります。
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ぐるっと回って中門前から。本来ここに金堂が建っていたのですね。
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平成9年に公開されたとのことで、平成10年まで千葉に住んでいたので、その頃にはあったのですね。全然知らんかった。
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回廊をぐるっと一周。
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回廊から出ましょう。
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今度は回廊の外を周ります。
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回廊の基礎はこんな瓦のような薄い板。割れないのでしょうか。
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中門が見えてきました。
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規模は違いますが韓国の昌徳宮となんとなく似ていますね。
https://4travel.jp/travelogue/11181592 -
中門を正面から。
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屋根のデザインも韓国の建物によく似ています。
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ここの瓦にもあのデザイン。
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ぐるっと回って金堂跡を外から。
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経楼跡。周囲はこのように住宅地です。
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講堂跡。市原、いまではベッドタウンですが、国分寺ができたときは周辺には全く人家はなく、この国分寺内で食物になる植物を植えて自給自活の生活をしていたそうです。
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鐘楼跡。
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尼寺はこれくらいにして、もう一つの国分寺、国分僧寺(男寺)へ行きましょう。
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市原市役所近くの上総国分寺跡。さっきのは尼寺でこちらは僧寺。男寺です。こちらには資料館はありません。
上総国分寺跡 名所・史跡
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先ほどの資料館のビデオではここになんと七重の塔が建っていたそうで、今でもその礎石が残っています。このこんもりしたところが礎石跡。あれれ、なにか人がたくさん。
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なにか調査でしょうか。ことわって写真を撮らせてもらいます。
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この突起に本柱を差し込んで高さ63メートルもの七重の塔を建てたそうです。
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高さが63メートルですから勿論柱は一本だけでは無理でしょうから、周囲にメインの柱を支えるサブの柱の礎石が残っています。
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63メートル。現代の電柱が高さ15メートルくらいですから、電柱を4本つなぎ合わせた高さですね。バベルの塔でしょうか。洋の東西を問わず人類は上へ上へ。
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調査のアルバイトの人たちでしょうか。ちょうどお昼時だったのでみなさん休憩中。
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こちらの国分寺跡には江戸時代に建てられた国分寺の薬師堂が残っています。茅葺きの薬師堂。市の文化財だそうです。
国分寺 寺・神社・教会
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薬師如来が祭られ、室内には極彩色で絵画が描かれているそう。
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仁王門
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仁王さんが目をむいてにらみつけています。
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おお、こわ。
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将門塔。これも文化財。薬師堂より古く1372年にできたそう。
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お地蔵さんもひっそりと祈りをささげています。
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巨大銀杏の木。秋は見事でしょうね。
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定期的に骨董市が開かれているそうで、これはまた来ないといけません。
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いゃ~、知らなんで知らなんだ。市原にこんな歴史的なところがあったとは。
こちらは市原市役所。ここに七重の塔の模型が展示されているそうです。 -
市原にはもっと歴史が古いものがありましたね。チバニアン。まだ人類が誕生していないか。
https://4travel.jp/travelogue/11682553 -
市原の工業地帯を通り海岸に出てきました。
養老川臨海公園 公園・植物園
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養老川臨海公園。夕日がきれい。
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富士山も見える
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夕陽が千葉の建物に反射し、オレンジ色に輝きます。
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海釣り公園近くの工場で工場萌。まだ夕焼けの残照が残っています。
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クロスフィルターはお約束。
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対岸にも高い煙突。
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そして別の日、例の場所から富士山を眺めます。菅原孝標女が見ていたであろう富士山、この日ははっきりクッキリでした。
やはり知る人ぞ知る撮影スポットなのか、5人くらいの先客がおられ、後ろから遠慮がちに撮影。また来たいですね。
そして更級日記。1000年前の旅行記なのか? 今度図書館で調べてみましょう。
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