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2020年11月19日(木)12時45分頃、石清水八幡宮上院の御本社参拝を終えて、今度は裏参道に進む。南総門下の石段下で本参道と別れ、築地塀の外、東側を北に進み、東総門の下から階段を下り、ニノ鳥居の北側の登り口までが裏参道。<br /><br />まずは築地塀の東側を進んでいくと宝塔院跡の案内板。かつては現在参道となっているところに天台密教系の仏塔・宝塔院があった。江戸時代の設計図によれば側柱の一辺が10.92m、高さが11.9mで、軒の四隅に風が吹けば鳴るように琴が吊るされていたことから、琴塔と呼ばれていた(下の写真1)。<br /><br />平安時代の万寿年間(1024年から28年)に修造の記録が残され、この時代には既に建っていたと推定されている。その後、1604年に豊臣秀頼により再建されたが、明治維新後の1870年に撤去された。現在は参道の東側には礎石が残るのみ。<br /><br />その先、東総門に続く石段があるが、石段の途中に水分社がある。この辺りは水源地で、山の神とも結びつき、男山に湧き出る清水を司る神として国水分神(くにのみくまりのかみ)が祀られている。<br /><br />石段下には壊れかけた手水舎があるが、その左側に敷かれた石は細橋(ささやきばし)と呼ばれ、手水鉢から流れ出て岩清水の源流となるところに架けられていた。かっては細木で造られ、四隅に榊を立て、注連縄が張られ、渡ることのできない橋だった(下の写真2)。<br /><br />細橋からさらに北に進むとすぐに裏参道と男山展望台への道の分かれ道となり、いったん裏参道に降りる(下の写真3)。<br /><br />石段を下った左側に護国寺薬師堂跡の石柱。石清水八幡宮の創建以前の男山には、薬師如来を本尊とする石清水寺があったと伝わり、石清水八幡宮が創建されると石清水寺はその神宮寺となったが、平安時代の862年に護国寺と改称され、本殿と一体となり全山を取り仕切った重要な施設となった。<br /><br />その後、火災などで被災し、何度か再建が繰り返された。この場所には江戸初期の1679年に仮御堂として薬師堂が建てられた。1816年に本堂が再興されるが、明治の神仏分離令によりわずか50年で廃された。本尊の薬師如来と十二神将は、淡路島の東山寺に現存している。<br /><br />ここで道は裏参道と、表参道への抜け道となり影清塚に通じる祓谷道とに分かれるが、表参道を登る時に書いたが、裏参道は閉鎖中(下の写真4)。祓谷道を降りて行くと右手に石清水社。霊泉「石清水」を核とした摂社。石清水八幡宮の御鎮座以前から傍に石清水寺があり、平安時代の860年にその境内に社殿を造営したのが石清水八幡宮の創建とされ、その名の由来となった。御祭神は天地開闢の時に最初に現れた天御中主神(あめのみなかぬしのかみ)。<br /><br />境内にあるのが霊泉「石清水」の石清水井。石清水寺の名前の由来と云われる。厳冬にも凍らず、大旱にも涸れない霊泉として、男山五水の中でも特に尊ばれ、往古より皇室および将軍家の祈祷にあたっては、この霊水を山上の本宮に献供するのを例としていた。その際、御神前に供された石清水を御香水と云い、石清水八幡宮の祭典では、当日早朝に汲み上げられた石清水が御神前に献供されている。<br /><br />石造りの明神鳥居の石柱刻銘には、江戸初期1636年に当時の京都所司代・板倉重宗の寄進により建てられたとあり、境内に完全な形で残る鳥居としては最古のもの。また、その銘文は松花堂昭乗の書であるということも判明している。この社の本殿、神水舎と共に京都府の有形文化財に指定されている。<br /><br />石清水社の向かいには瀧本坊跡。松花堂昭乗が住職をつとめた坊で、親友であった小堀遠州と共に造った茶室、閑雲軒もあった(下の写真5)。<br />https://www.facebook.com/media/set/?set=a.5751765804893396&amp;type=1&amp;l=223fe1adec<br /><br /><br />来た道を戻り、東総門の下から男山展望台に向かうが、続く

石清水八幡宮 裏参道(Back Approach, Iwashimizu Shrine, Yawata, Kyoto, JP)

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2020/11/19 - 2020/11/19

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旅行記グループ 石清水八幡宮

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ちふゆ

ちふゆさん

2020年11月19日(木)12時45分頃、石清水八幡宮上院の御本社参拝を終えて、今度は裏参道に進む。南総門下の石段下で本参道と別れ、築地塀の外、東側を北に進み、東総門の下から階段を下り、ニノ鳥居の北側の登り口までが裏参道。

まずは築地塀の東側を進んでいくと宝塔院跡の案内板。かつては現在参道となっているところに天台密教系の仏塔・宝塔院があった。江戸時代の設計図によれば側柱の一辺が10.92m、高さが11.9mで、軒の四隅に風が吹けば鳴るように琴が吊るされていたことから、琴塔と呼ばれていた(下の写真1)。

平安時代の万寿年間(1024年から28年)に修造の記録が残され、この時代には既に建っていたと推定されている。その後、1604年に豊臣秀頼により再建されたが、明治維新後の1870年に撤去された。現在は参道の東側には礎石が残るのみ。

その先、東総門に続く石段があるが、石段の途中に水分社がある。この辺りは水源地で、山の神とも結びつき、男山に湧き出る清水を司る神として国水分神(くにのみくまりのかみ)が祀られている。

石段下には壊れかけた手水舎があるが、その左側に敷かれた石は細橋(ささやきばし)と呼ばれ、手水鉢から流れ出て岩清水の源流となるところに架けられていた。かっては細木で造られ、四隅に榊を立て、注連縄が張られ、渡ることのできない橋だった(下の写真2)。

細橋からさらに北に進むとすぐに裏参道と男山展望台への道の分かれ道となり、いったん裏参道に降りる(下の写真3)。

石段を下った左側に護国寺薬師堂跡の石柱。石清水八幡宮の創建以前の男山には、薬師如来を本尊とする石清水寺があったと伝わり、石清水八幡宮が創建されると石清水寺はその神宮寺となったが、平安時代の862年に護国寺と改称され、本殿と一体となり全山を取り仕切った重要な施設となった。

その後、火災などで被災し、何度か再建が繰り返された。この場所には江戸初期の1679年に仮御堂として薬師堂が建てられた。1816年に本堂が再興されるが、明治の神仏分離令によりわずか50年で廃された。本尊の薬師如来と十二神将は、淡路島の東山寺に現存している。

ここで道は裏参道と、表参道への抜け道となり影清塚に通じる祓谷道とに分かれるが、表参道を登る時に書いたが、裏参道は閉鎖中(下の写真4)。祓谷道を降りて行くと右手に石清水社。霊泉「石清水」を核とした摂社。石清水八幡宮の御鎮座以前から傍に石清水寺があり、平安時代の860年にその境内に社殿を造営したのが石清水八幡宮の創建とされ、その名の由来となった。御祭神は天地開闢の時に最初に現れた天御中主神(あめのみなかぬしのかみ)。

境内にあるのが霊泉「石清水」の石清水井。石清水寺の名前の由来と云われる。厳冬にも凍らず、大旱にも涸れない霊泉として、男山五水の中でも特に尊ばれ、往古より皇室および将軍家の祈祷にあたっては、この霊水を山上の本宮に献供するのを例としていた。その際、御神前に供された石清水を御香水と云い、石清水八幡宮の祭典では、当日早朝に汲み上げられた石清水が御神前に献供されている。

石造りの明神鳥居の石柱刻銘には、江戸初期1636年に当時の京都所司代・板倉重宗の寄進により建てられたとあり、境内に完全な形で残る鳥居としては最古のもの。また、その銘文は松花堂昭乗の書であるということも判明している。この社の本殿、神水舎と共に京都府の有形文化財に指定されている。

石清水社の向かいには瀧本坊跡。松花堂昭乗が住職をつとめた坊で、親友であった小堀遠州と共に造った茶室、閑雲軒もあった(下の写真5)。
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.5751765804893396&type=1&l=223fe1adec


来た道を戻り、東総門の下から男山展望台に向かうが、続く

  • 写真1 宝塔院跡案内板

    写真1 宝塔院跡案内板

  • 写真2 手水舎と石段の間が細橋

    写真2 手水舎と石段の間が細橋

  • 写真3 裏参道の石段上

    写真3 裏参道の石段上

  • 写真4 裏参道・祓谷道分岐

    写真4 裏参道・祓谷道分岐

  • 写真5 瀧本坊跡

    写真5 瀧本坊跡

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