喜多方ラーメン御三家食べ歩き－その１　元祖「源来軒｣ ＆ 番外編｢会津田舎家｣の山塩ラーメン

2021/04/15 - 2021/04/16

今回の旅は「日中線のしだれ桜」がメインでしたが、ここに来たなら喜多方ラーメンのハシゴも外せません。
喜多方市にはラーメン店は120軒ほどあり、対人口店舗数割合は日本一を誇るラーメン都市です。
一泊二日で四軒廻ることができました。

何処にしたら良いか迷ったのですが、初心者としては取り敢えず老舗御三家は押さえておきたい。
　①元祖喜多方ラーメン「源来軒」
　②最も人気な塩味系「坂内食堂」
　③伝統の醤油味系「まこと食堂」

ここでは、喜多方に着いて直ぐランチで訪れた、①の元祖喜多方ラーメン「源来軒」です。

それと、
初日の夕飯で頂いた「会津田舎家」の郷土料理コースの〆に出てきたハーフサイズの ”会津山塩ラーメン” もこの地方ならではの御当地ラーメンなので、御三家に併せて便乗掲載させて頂きます。

エリア 喜多方(福島)

• 旅行の満足度: 4.5
• グルメ: 4.5
• 交通: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 3万円 - 5万円
• 交通手段: 新幹線 JRローカル 私鉄 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

10：21　「喜多方駅」着
いつもながらほぼ始発の電車で自宅最寄駅を発ち、一番早くに乗れる新幹線と磐越西線を乗り継いでやって来ました。
04：00に起床したのでこの時間でもお腹はペコペコです。

喜多方駅 駅

10：40　駅から徒歩5～６分の、元祖 喜多方ラーメン「源来軒」で早めのランチです。
10：30～開いているので丁度いいタイミング。
待たずに入店出来ました。

それにしても目を惹くド派手な外観です @_@
5～6年前に道路拡張された際に外観をリフォームしたそうです。

源来軒 グルメ・レストラン

店は県道「喜多方停車場線」に面しています。
電線も地中化されている広々とした通りです。
隣接の駐車場はかなりの台数が停められそうです。

地元民のオジサマたちでしょうか。
ビール片手に既に ”朝ラー” やってましたね。
コロナのせいか 4人掛けテーブルに椅子は一方向を向いて２脚しか配置されていません。
１階には７テーブルありました。

私は入口脇の隅っこの席に座りました。
ドアは二重扉。

ラーメン専門店ではなく｢中国料理」を謳っているのでメニューも他のお店よりバラエティー豊かです

一番基本の「ラーメン（醤油）」700円をオーダー。
チャーシュー、ナルト、メンマ、ねぎ・・具はいたってシンプル。
丼の大きさは直径19cmほどで小ぶりです。

「自家製手打麺」は並盛だと一人前160ｇくらいだとお聞きしました。
大盛は200円増しで二玉分に一挙にボリュームアップするそうです。
縮れ感のある麺にはスープが良く絡み、ツルシコ麺の喉ごしも GOOD！
今でも、機械打ちではなく手打ちにこだわっています。

創業者：潘欽星（バン キンセイ）氏以来の製麺方法は「桿麺（カンミョン）製法」といい、青竹を使ってのし板の上で麺を延ばしそれを包丁で切るという遣り方です。
さらにそれを手で揉んで縮らせます。
源来軒のこの、”平たくて 太くて 縮れている麺” が喜多方ラーメンの原型です。

スープは豚骨・鶏ガラ・煮干・昆布・椎茸・野菜などを真夜中から約８時間かけて仕込んだもので、醤油ベースで味を整えた透明感のあるあっさり系。

味のしみた小ぶりの薄手のチャーシュー３枚も勿論手作り。
バラ肉ではなくロース肉が使われているからなのかな？
もう少し脂気が欲しいところ・・

味付けメンマも美味しい。
創業以来、乾燥メンマを戻すところから全て手作りです。
3日間かけてやわらかく戻し、煮沸して竹の臭いを取り、味付けします。
乾燥メンマから手作りしている店は喜多方でもそう多くはないそうです。

いま改めて、シナチク？ メンマ？ どっちやねん、と調べたところ同じものでした。
日本では必ずといっていいほどラーメンに乗っていますが、この食習慣はわが国だけのもの。
中国や台湾ではおつまみとして別皿で食べるとのことです。

ラーメンと並んでこの店の名物でもある餃子（550円）もオーダー。
皮も餡も全て手作りで一つの大きさが10cm近くありそう。
パリパリ系ではなく野菜多めのモッチリ具沢山系なので食べ応えのある餃子でした。
１個100円以上に付きますが食べる価値はあり。

卓上調味料等。
レンゲは使いたい人だけ容器から取り出します。

多くの有名人の来店色紙

蛭子さんと太川陽介もバス旅で来たみたいです。
王貞治さんとも御縁のあるお店だとのこと。

源来軒は、大正13年創業というのでもうすぐ100周年の伝統ってことになりますね

元祖喜多方ラーメン
　大正のおわり頃 中国大陸から蔵の町喜多方に若くして渡り住んだ当店主は手打ちの麺で屋台を引きながらラーメン造りを広め現在に至る。喜多方地方の気候風土に合った味づくり、手打ち麺、店主の頑固なまでのラーメン造りに対する姿勢は今も昔も変らず当店は喜多方ラーメン発生の店と謂われている。是非一度御賞味下さいませ。　　　　源来軒

ちなみにこの幟旗は「らーめん会」と読みます。

創業者：藩さんは、麺やスープの作り方を独占することなく積極的に弟子に広めたのが現在の喜多方ラーメン隆盛の礎だとのことです。

ALL手作りだからこそ支店の出店などは考えられないそうです。
喜多方に行ってこそ出会えるホンマモンでした。

さて、御三家ではありませんが番外編は郷土料理居酒屋の「会津田舎家」。
市役所の向かい側の大通りに面して建っている古民家風一軒家です。

会津 田舎家 グルメ・レストラン

１階のカウンターは６席。
17：00　開店時間と同時に予約をしておいた私の席は一番手前に用意されていました。
日中線のしだれ桜も満開の頃だったので平日ではありますが、飛び込み客は満席で断られていました。
基本的にコース料理は予約制です。

座卓席や二階席もあるようです。

コース料理の〆に「会津山塩ラーメン」（ハーフサイズ）を頂きました。
通常の〆の食事をプラス300円でこちらに変更して貰いました。
雑煮椀程度の少量ですが、貴重な山塩を使った透明感のあるスープです。

周りでも、こちらを啜っている人多かったですね。
日本一高価と言われている会津山塩を使用した塩らーめんは喜多方ではここでしか頂けません。

具はシンプルにナルトときざみ葱・・のほか、

厚手のチャーシューが一枚

麺は喜多方ラーメンの典型的な多加水中細の平打ち縮れ麺。
やや細めのツルシコ麺はあっさりとした鶏清湯スープとの相性もいい。
鰹節の旨味も効いているようです。

通常サイズなら770円でランチでも頂けます

山塩は海水から作るのではなく、喜多方の東方「大塩裏磐梯温泉」の塩化物泉を薪窯で煮詰めて作るミネラル分に富んだまろやかな味わいの塩です。
「田舎家」は会津山塩組合の公式承認店になっています。

喜多方での１泊二日の間、この「元祖源来軒」と「田舎家」の２店に加え、”二大横綱” と称されている「坂内食堂」「まこと食堂」のラーメンも頂いて来ました。

※ 喜多方ラーメン御三家その２→その3に続く