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かつて芸術大国として生き残りをかけたミュンヘン、その切実なるルードヴィヒ1世の想いが現在のアルテ・ピナコテークの充実した収蔵品にあらわれている。時はナポレオン戦争終結後、ドイツ統一前夜の激化する諸国情勢の最中、劣勢のバイエルンはオーストリア、プロイセンと軍事で互角にはりあうのは無理、ならば芸術でという狙いが結実したのが、首都ミュンヘンの文化基盤である。<br />また、ミュンヘンの芸術文化の壮麗さは、ルードヴィヒ1世のみならずヴィッテルスバッハ家に代々受け継がれている芸術称賛の姿勢の表れでもある。デューラーを愛したマクシミリアン1世、オランダ絵画やスペイン絵画を収集したヨハン・ヴィルヘルム(プファルツ選帝侯)など歴代の君主たちの審美眼によって選ばれた名画たちが結集する一大美術館となっているのがアルテ ピナコテーク(Alte Pinakothek)である。<br />ノイエ ピナコテーク(Neue Pinakothek)の収蔵品も素晴らしい、今回は建物修復中につきアルテ・ピナコテークの一区画でノイエ ピナコテークの引っ越し展示をしていた。蒼々たる近代画家達の名画が厳選されて並んでおり、こちらも圧巻である。そして、ドイツ近代美術史を俯瞰したいならピナコテーク デア モデルネ(Pinakothek der Moderne)はドイツ国内でも筆頭クラスであろう。こちらは建物も素晴らしく2002年にオープンした3つめのピナコーテークである。<br /><br />これだけ粒揃いの美術館が集積している都市はドイツ国内でもなかなかない。各美術館をセット料金にしたお得なチケット コンビチケット(KOMBI-TICKETS)活用してこれらを巡りたい。<br /><br />● アルテ・ピナコテーク(Alte Pinakothek)<br />・見逃せないデューラー作品と彼の 『ネーデルラント旅日記 』<br />・盛り沢山のオランダやフランドルの絵画 イタリアの名画たち<br />・アルテ ピナコテークその他の興味深い絵画<br />・アルテ ピナコテークで開催していた特別展はヴァン・ダイク<br />● ピナコテーク デア モデルネ(Pinakothek der Moderne)<br />・ピナコテーク デア モデルネ の素敵な建物と充実した工芸フロア<br />・充実したドイツ近現代絵画と「バウハウスと構成主義」のブース<br />・「ナチス政権下のアーティスト」のブース<br />・珍しい「ブリュッケ派」のキルヒナーのブース<br />● ミュンヘンの博物館/美術館ではコンビチケット(共通チケット)がお得<br /><br />この美術館を目的としてミュンヘンに訪れる方も多いのではないだろうか。やはりドイツ屈指の芸術の都ミュンヘンだけあって、収蔵する作品は豪華そのもの。大戦を経てよく残ったと思わせる逸品も多く、数十年ぶりの再訪を楽しみにしていた。<br /><br />・見逃せないデューラー作品と彼の 『ネーデルラント旅日記 』(岩波文庫)<br /><br />この美術館の画集などでトップ扱いになることも多いデューラーはここを訪れたら見逃せない。イタリアやネーデルランドの絵画も多い美術館ながら、やはりドイツの美術館としてはそのアイデンティティを示す必要がある。そのせいもあってか、マクシミリアン1世はデューラーに目がなく、神聖ローマ皇帝でプラハに素晴らしい芸術基盤をつくったルドルフ2世と常に競り合ってきた。アルテピナコテークの『4人の司祭』も逸品だが、印象的なのは『自画像』(1500年)である。当時正面を見すえた自画像を描くなどありえなく、正面を見すえた顔はキリストを描く時に限られていたそうだ。その範を破っての強い自負が感じられる作品である。<br /><br />詳細はコチラから↓<br />https://jtaniguchi.com/munchen-munich-artmuseum-1/

芸術の都でアートを堪能する、アルテ、ノイエ、そしてモデルネと連なるミュンヘンの三つのピナコテーク(美術館)/ミュンヘンのおすすめ美術館 1

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2021/03/02 - 2021/03/03

110位(同エリア2757件中)

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0

ごーふぁー

ごーふぁーさん

かつて芸術大国として生き残りをかけたミュンヘン、その切実なるルードヴィヒ1世の想いが現在のアルテ・ピナコテークの充実した収蔵品にあらわれている。時はナポレオン戦争終結後、ドイツ統一前夜の激化する諸国情勢の最中、劣勢のバイエルンはオーストリア、プロイセンと軍事で互角にはりあうのは無理、ならば芸術でという狙いが結実したのが、首都ミュンヘンの文化基盤である。
また、ミュンヘンの芸術文化の壮麗さは、ルードヴィヒ1世のみならずヴィッテルスバッハ家に代々受け継がれている芸術称賛の姿勢の表れでもある。デューラーを愛したマクシミリアン1世、オランダ絵画やスペイン絵画を収集したヨハン・ヴィルヘルム(プファルツ選帝侯)など歴代の君主たちの審美眼によって選ばれた名画たちが結集する一大美術館となっているのがアルテ ピナコテーク(Alte Pinakothek)である。
ノイエ ピナコテーク(Neue Pinakothek)の収蔵品も素晴らしい、今回は建物修復中につきアルテ・ピナコテークの一区画でノイエ ピナコテークの引っ越し展示をしていた。蒼々たる近代画家達の名画が厳選されて並んでおり、こちらも圧巻である。そして、ドイツ近代美術史を俯瞰したいならピナコテーク デア モデルネ(Pinakothek der Moderne)はドイツ国内でも筆頭クラスであろう。こちらは建物も素晴らしく2002年にオープンした3つめのピナコーテークである。

これだけ粒揃いの美術館が集積している都市はドイツ国内でもなかなかない。各美術館をセット料金にしたお得なチケット コンビチケット(KOMBI-TICKETS)活用してこれらを巡りたい。

● アルテ・ピナコテーク(Alte Pinakothek)
・見逃せないデューラー作品と彼の 『ネーデルラント旅日記 』
・盛り沢山のオランダやフランドルの絵画 イタリアの名画たち
・アルテ ピナコテークその他の興味深い絵画
・アルテ ピナコテークで開催していた特別展はヴァン・ダイク
● ピナコテーク デア モデルネ(Pinakothek der Moderne)
・ピナコテーク デア モデルネ の素敵な建物と充実した工芸フロア
・充実したドイツ近現代絵画と「バウハウスと構成主義」のブース
・「ナチス政権下のアーティスト」のブース
・珍しい「ブリュッケ派」のキルヒナーのブース
● ミュンヘンの博物館/美術館ではコンビチケット(共通チケット)がお得

この美術館を目的としてミュンヘンに訪れる方も多いのではないだろうか。やはりドイツ屈指の芸術の都ミュンヘンだけあって、収蔵する作品は豪華そのもの。大戦を経てよく残ったと思わせる逸品も多く、数十年ぶりの再訪を楽しみにしていた。

・見逃せないデューラー作品と彼の 『ネーデルラント旅日記 』(岩波文庫)

この美術館の画集などでトップ扱いになることも多いデューラーはここを訪れたら見逃せない。イタリアやネーデルランドの絵画も多い美術館ながら、やはりドイツの美術館としてはそのアイデンティティを示す必要がある。そのせいもあってか、マクシミリアン1世はデューラーに目がなく、神聖ローマ皇帝でプラハに素晴らしい芸術基盤をつくったルドルフ2世と常に競り合ってきた。アルテピナコテークの『4人の司祭』も逸品だが、印象的なのは『自画像』(1500年)である。当時正面を見すえた自画像を描くなどありえなく、正面を見すえた顔はキリストを描く時に限られていたそうだ。その範を破っての強い自負が感じられる作品である。

詳細はコチラから↓
https://jtaniguchi.com/munchen-munich-artmuseum-1/

旅行の満足度
5.0
観光
5.0
ホテル
4.0
グルメ
4.0
同行者
一人旅
交通手段
高速・路線バス レンタカー 徒歩

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この旅行記へのコメント (2)

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  • fannさん 2021/04/29 19:19:37
    今年の3月にミュンヘン!?
    ごーふぁーさん

    私は去年から海外旅行に行っていませんが、今年の3月にミュンヘンで美術館巡りとはとてもうらやましいです。ノイエ ピナコテークには20年ぐらい前にツアーのフリータイムに行きました。時間が少なかったのでアルテ ピナコテークはいけませんでした。いつか行きたいと思っていますが、残念ながらいつになるかわかりません。

    ごーふぁー

    ごーふぁーさん からの返信 2021/04/30 06:48:59
    Re: 今年の3月にミュンヘン!?
    fannさん
    失礼しました。こちらは2020年11月の内容になります。4トラベルの機能上、旅行日付を入れると過去記事の間に潜ってしまうのでこのようにしておりました。
    ところでfannさんの記事を拝見しました。欧州のちょっとした町やガイドブックに載っていないような片田舎によく行かれているようですね。知らない場所もたくさんあり素晴らしいと感じ、とても興味深く拝読いたしました。各地の記事がたくさんおありなので、じっくりと読ませていただきます。
    また、アルテ・ピナコテークにもいずれ是非行かれてくださいませ。私も滞在期間中にノイエのほうが改装中だったのでミュンヘンを再訪したいと思っています。
    本当にこのコロナ渦で身動きがとれず、先行き不透明ですね。早く旅行が再開できることを祈念する日々です。

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