目指せ五街道制覇！！　甲州街道ウォーク　10回目　　ついにゴールの下諏訪宿中山道合流地に到着

2020/12/29 - 2020/12/29

東海道と日光街道を完歩し、中山道と甲州街道を途中まで歩いたところで、暫らく停まったままさぼっていた街道ウォーク。
12月に入ってコロナの影響でＧｏＴｏトラベルが休止になり、予定していた年末京都の旅も中止して、さて年末どうすごそうか・・・・
そんな時に思い付いたのが、人との接触が移動の電車以外ほとんどない街道歩き。
試しに12月半ばに塩崎から小淵沢まで1年11か月ぶりに歩いてみると、電車も空いていて、街道を歩く分には全く密になる事なく問題はなさそう。
そうなったら年末は、もう一つ停まったままだった中山道ウォークも再開し、木曽路の藪原宿から木曽福島迄進むことができました。
そして、今年の旅の締めくくりとして、暮れも押し迫った29日、青柳駅からゴールの下諏訪宿の中山道との合流地点まで歩きました。
前回と違い今回は酒蔵巡りや温泉、グルメ、諏訪大社の参拝など、盛りだくさんの楽しい街道歩きになりました。
これで五街道の内、三街道を制覇。奥州街道はまだ手付かずなものの、中山道も間もなく木曽路を抜けるところまですすみ、五街道制覇がいよいよ現実味を帯びてきました。

エリア 諏訪(長野)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• グルメ: 4.0
• ショッピング: 4.0
• 交通: 3.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: JRローカル 徒歩

甲州街道ウォークもいよいよ最後となりました。
今日のスタートはＪＲ中央線の青柳駅から。

青柳駅 駅

青柳駅を出て300ｍ程で旧甲州街道へ
現道と並行して走る旧道を500ｍ程進むと、旧道は現道と合流しそこが金沢宿になります。
金沢宿の本陣跡

こちらは中馬宿　馬宿を営んでいた小林家
24頭の馬と馬子を泊めることができた馬宿です

この石が馬をつなぐ、馬つなぎ石

旧道はここで右に入ります

小さな祠のある権現の森

中央線に並行して進んでいた道がここで右に入ります。

中央線の線路を超えてしばらく線路の右側を進んでいきます。

今朝冷え込んでいたせいか、水を被った草が樹氷のようになっていました。

暫らくこんな道を進んでいきます。

茅野の宮川地区は昭和の初期に諏訪湖周辺の繭蔵を移築した、50坪以上の大型の板倉が数棟集まった全国的にも珍しい地域です。
普通蔵といえば土蔵が多いのですが。このエリア倉は板壁に漆喰を塗った板蔵。
この3階建ての蔵も築100年以上のものをここに移築して寒天蔵として使っていたもの。
今はイベントスペースとして使用されています。

目の前にあった丸井伊藤商店はお味噌屋さん
こちらは味噌蔵として使っているようです。

こちらは明治天皇の巡幸の際に休憩所になった場所でもあるようです。
旧家だったようですね。

丸井伊藤商店 名所・史跡

この上川に架かる橋を渡ると間もなく茅野駅です。

茅野駅のそばにある諏訪大社上社の大鳥居
諏訪大社は4社あって、上社の前宮だけ茅野市にあり、上社本宮と下社の春宮、秋宮は諏訪市にあります。
ここから諏訪大社上社まではかなりの距離があるので今日はパス。

暫らく現道を進み、渋沢小路という石碑と郵便局のある交差点で旧道は右折

中央線のガードをくぐって、ここから旧道は山側に進みます

この常夜燈のあるところで旧道は右折して、山と並行して進んでいきます

きれいな漆喰の鏝絵の装飾のある蔵
ここまで甲州街道を歩いてきて、蔵のある街並みをいくつも通り過ぎてきましたが、こんなきれいな装飾のある蔵を見たのは初めて。

道の真ん中にある珍しい燈籠

足長神社という変わった名前に惹かれてちょっと寄り道
拝殿に登る階段の両脇にご神木と思われる杉の木があってしめ縄で結ばれていて鳥居のように見えます

小ぶりな拝殿ですがなかなか見事な彫刻の装飾が施されています。

階段を昇った高台にある神社なので眺望もいいです
この先上諏訪の駅の手前には手長神社という神社もありました。
足長と手長　セットで参拝するとご利益も2倍になるのかな？

暫らく山側の道を進んで現道に合流すると、暫らく趣のある街並みが続きます。
こちらは染一の白い暖簾のかかる染物屋さん

真っ黒な重厚感のある店蔵は呉服のかねさ

甲州街道最後のウォークで楽しみにしていたのが諏訪五蔵めぐり
ここから上諏訪駅方面に向かって街道沿いに造り酒屋が五軒あります。
こちらは「真澄」を醸造している宮坂醸造

今日はこちらで試飲した後お土産に真澄を買うつもりでしたが、残念ながらコロナの関係で試飲は休止中

前回来た時はこちらで有料の試飲をしました。

酒蔵が五軒もあるので、どうせ買うなら味見して美味しいお酒を買いたいので、今回はおしゃれな店内をさっと見ただけ。

蔵カフェ井筒の看板を見てひと休みするつもりでしたが、こちらもコロナで長期休業中。

はす向かいにあった伊東近代美術館、こちらもコロナで休館中

伊東近代美術館 美術館・博物館

隣にあった伊東酒造　「横笛」という銘柄の酒を造っていますが、こちらはお店が閉まっていました。

創業宝暦6年、２５０年の歴史ある造り酒屋の本金酒造
「本金」と「太一」という銘柄の酒を造っています。

酒ぬのや本金酒造 グルメ・レストラン

こちらは麗人酒造
創業は寛政元年、230年続いている酒蔵です。
「麗人」という銘柄の酒と、霧ヶ峰高原の伏流水を仕込水に使用した地ビール「諏訪浪漫」を醸造しています。

麗人酒造 グルメ・レストラン

ひときわ存在感ある外観の酒蔵発見

舞姫 専門店

舞姫の暖簾がかかっています。
お店は隣の蔵のようです。

こっちの暖簾のかかっているところがお店の入口

ようやく試飲できる酒蔵発見
6種類の中から、3種類無料で試飲できます。

コロナでお客さんが少ないそうで、今日は特別6種類すべて試飲させてもらいました。

さすがに全種類試飲してしまうと買わないわけにはいかないですよね。

ここ以外お店では売っていないとのことでしたので。重いのを覚悟して保冷剤を付けてもらい、美味しかったこちらの生酒を2本お土産で買いました。

この辺りからか上諏訪駅に向かって通り沿いには昭和初期に建てられた看板建築が建ち並びます。

三階建てのこちらの建物は〇正の屋号の入った角屋遠藤
大正末期から昭和初期の建物です。

昭和３年に建築された「三村貴金属店」

先程の舞姫酒造で教えてもらった美味しいお蕎麦屋さん「そばごごろ小坂」
諏訪で一番おすすめのお蕎麦屋さんとのことで、行ってみると、1時過ぎにもかかわらず表で3組待っていました。

そばごころ 小坂 グルメ・レストラン

小さなお店で回転が悪く待つこと30分
トロ付けそばを注文しましたが、蕎麦は十割と田舎、八ヶ岳という3種類から選べ私がチョイスしたのは白い細麺の八ヶ岳。
腰がしっかりあっておいしいそばでした。
30分待った甲斐がありました。
このあと歴史的建造物の温泉「片倉館」でひと風呂浴びようと思ってウェブサイトでチェックすると、コロナで休館中とのことでウォーキング再開。

吉田の松
高島藩士吉田式部彦衛門が元禄年間に藩主忠虎の大阪城守備に随行したとき持ち帰ったものと伝えられる、諏訪市内の最年長樹。
ここに移植されたのは昭和の始めだそうです。

日本橋から五十二里目（208キロ）の一里塚

ジブリのアニメに出てくるようなごつごつした古木

しばらく歩くといきなり諏訪湖方面の眺望が開けました。

コロナに負けるなのメッセージ入りの元祖もりぞうポスト

立派ななまこ壁の蔵のあるお屋敷があります。

橋本政屋の看板のあるこちらの建物は、200年ほど前の江戸時代後期に建てられた茶屋跡で、高島城から殿様がお忍びで来られた部屋、こて絵の力蔵、高島城から移築した門などがあって、中を見てみたい建物でした。

街道筋には立派な蔵のある屋敷が他にも何軒かありました。

こちらは明治天皇駐輦址の石碑

こちらの擁壁に貼られた一枚石は、長い間州道中の承知川にかかっていた橋石
煉瓦模様は防滑のための、信玄の埋蔵金の隠し地図との説もあったそうです。

甲州街道53里目の最後の一里塚
あと1キロほどでゴールの中山道との合流地点です。

下諏訪宿の中心に到着です。
こちらの洋館は根津八紘美術館
大正ロマン漂う洋館をリノベーションした、地元の諏訪マタニティクリニックを開業する根津八紘医師自らが制作した「書画」などを展示する施設美術館で、本来無料で見学できるのですが、コロナのせいか年末なのかはわかりませんが休館していました。

根津八紘美術館 美術館・博物館

古い街並みの残る下諏訪宿の街並み

下諏訪宿の全貌のわかる案内図

こちらが甲州街道と中山道が交差する甲州街道の終点
甲州街道ゴールに到着しました。
日本橋から53里強　213キロ、延べ10日間で完歩しました。

甲州街道 中山道合流の地碑 名所・史跡

合流地のすぐ横にある綿の湯
諏訪明神御神湯伝説に伝えられる女神が化粧用に綿に湯を含ませて置いた所から湯が湧いたという伝説がある温泉です。

下諏訪宿の本陣の岩波家
中も公開していますが、コロナのせいか、年末なのかはわかりませんが、門は閉ざされていました。

下諏訪宿本陣 岩波家 名所・史跡

帰りの電車の発車時間まであと50分
まずは20数キロ歩いて疲れた体を癒すためにこちらの児湯で温泉に浸かります。
もともとここは諏訪明神御神湯伝説に伝えられる女神が化粧用に綿に湯を含ませて置いた所から湯が湧いたという綿の湯 源泉。
子宝に恵まれるとの評判が高かった児湯の跡地にできた温泉
入浴料も240円と超リーズナブル
銭湯より燃やすのですが、露天風呂もあって泉質も良くて気持ちよく温泉を楽しめました。

遊泉ハウス児湯 温泉

諏訪大社下社春宮の門前にある明治６年創業の老舗の和菓子屋さん。
下諏訪の銘菓、塩羊羹を100年以上作り続けている店。
明治時代に建てられたというお店は門前町の老舗という雰囲気。
お店を覗きましたが羊羹はどうも・・・
かすかな塩味が聞いた甘さ控えめだそうですがそれでも羊羹は・・・

新鶴本店 グルメ・レストラン

まだ30分ほど電車の発車まで時間があるので諏訪大社下社春宮を参拝します。

鳥居をくぐった正面にある、太い大きな注連縄の下がる神楽殿
神様に雅楽や舞を奉納したり、祈願を行う建物

諏訪大社下社秋宮 寺・神社・教会

重要文化財に指定されている春宮の幣拝殿
祭祀・拝礼を行うための建物で、中央の二重楼門づくりを幣拝殿、左右を片拝殿と言います。
1キロ先にある秋宮と同じ図面のもと、1780年に造られています。

春宮一之御柱

下諏訪駅のほうからは広い直線道路で繋がっていました。

下社春宮から下諏訪駅までは歩いて10分ほどの距離
帰りの電車の発車10分前に駅に到着しました。
駅前にも御柱がたっています。

下諏訪駅 駅

駅の売店で小腹が空いたのでコーヒーとチーズアップルパイを買いました。

中央線電車に乗ってふと斜め向かいを見ると被り物を被った変なおじさんを発見。後で知ったことですが、この日とコスプレ界では知る人ぞ知るちょっとした有名人らしくて、この日もイベントの帰りだったようです。
電車にこの姿で乗れる勇気に拍手でした。

途中小淵沢駅で15分ほど停車時間があったので、改札横の立ち食いソバやで腹ごしらえ

前回台ケ原宿の元祖信玄餅の金精軒の生信玄餅を買いそびれてしまい、立ち食いソバやで売っていたのでお土産に購入

桔梗屋の信玄餅とちがってきな粉は別になっていて、大ぶりの柔らかな餅にきな粉と黒蜜をかけて食べる生信玄餅は絶品でした。
とりあえずこれで甲州街道はゴールに到達。
中山道は木曽福島まで行っているので、これから先は宿泊を伴うウォーキングになるので、五街道制覇に向けて今年は宇都宮から白河までと距離の短い奥州街道を先に片付けるようですね。