2020/10/08 - 2020/10/08
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キートンさん
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長崎は日本の中でも特殊な歴史をもつ。
南蛮貿易・朱印船貿易の拠点、鎖国中の西洋に開かれた唯一の窓口、キリスト教の広がりと迫害そして信徒発見の奇跡、日本の産業革命を牽引し幕末・明治維新の志士たちが活動した地、そして世界に2つしかない被爆都市・・・
16世紀に西洋との交流が始まって以来、日本列島の西の端の地方都市でありながら常に重要な役割を果たしてきた。
決して大きくはないこの街には、日本の激動の歴史の多くが凝縮されている。
なぜか未踏だった長崎に、ようやく訪れる機会がやってきた。
1日目は、長崎観光の見どころが集中している南山手から東山手を観光。
そしてホテルチェックイン後は、日本三大夜景のひとつといわれる稲佐山へ上ろうという計画。
台風が接近してくる状況でどんな影響が出るのか・・・
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 4.0
- グルメ
- 3.0
- 交通
- 3.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- 高速・路線バス スカイマーク 徒歩
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行なし)
- 利用旅行会社
- エイチ・アイ・エス
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東山手より西に隣接た一画に、長崎孔子廟がある。
1893年(明治26年)に清朝政府と在日華僑が協力して建てたもので、日本国内では最も本格的な中国様式の孔子廟だといわれる。
入場料660円で、開館時間は9:30~18:00。 -
イチオシ
正門は儀門と呼ばれ、門扉は3箇所あり、中央は神様と皇帝以外の通行を禁じている神聖な門で通常は閉ざされ、その両側から出入りすることになる。
門の前には2匹の福建石獅、手前に碧水橋が架かっている。 -
中国の霊廟などで見かける凝った装飾。
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門の柱や扉に使われている朱色は、魔除けと慶びを表す色とされている。
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儀門をくぐって正面に大成殿、両側に両廡(東廡と西廡)その内側に72賢人石像が並んでいる。
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両廡は、孔子の教えを学んだ弟子たちで、学問・人格に優れた賢人・儒人の地位にある者を祀る祠堂である。
壁面には、孔子の死後に弟子たちが編集した「論語」の全文が刻まれた大理石が掲示されている。 -
孔子の弟子の中でも特に優れた72賢人の石像。
等身大で重量は1.5トンあるという。
北京美術工場で造られたものを取り寄せた。 -
大成殿の内部、その中央に孔子座像。
孔子は紀元前551年、中国の春秋時代に曲阜に生まれた思想家で、没後弟子たちにより編集された「論語」は、儒学の基となった。
学問の神様としても崇められている。
大成殿の裏には中国歴代博物館があり、中国の博物館が提供した国宝クラスの文化財や長崎孔子廟に関わる史料が展示されている。
中国歴代博物館内の写真撮影は不可。 -
大成殿の外両側にも72賢人の石像が並ぶ。
レンガ塀の外には、日本キリスト教団長崎教会と銭湯の日栄湯。
もと外国人居留地らしく、和・洋・中といかにも多国籍な街である。 -
長崎孔子廟の東側、オランダ坂通りとの間には東山手洋風住宅群が建ち並んでいる。
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外国人居留地だった明治中期に建てられた洋風住宅で、7棟が長崎市の有形文化財となっている。
白っぽい外壁に水色の柱・梁・窓枠で統一されている。
そのうち東山手地区町並み保存センターは入場無料で建物内を見学できる。 -
東山手地区町並み保存センターは特に受付窓口のようなものはなく、自由に見学できる。
写真などの資料が展示されているが、室内は写真撮影禁止となっている。東山手地区町並み保存センター 名所・史跡
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東山手地区町並み保存センターのベランダからは、西側の大浦町の街並が見える。
オレンジ色の屋根は、先ほど見学した長崎孔子廟の大成殿。 -
オランダ坂通りを北へ歩くと、分岐点にオランダ坂の石碑。
途中、海星高校・中学校の敷地に沿って歩く。
長崎海星高校といえば、我が世代は怪物サッシーこと酒井圭一を思い出す。
1976年(昭和51年)夏の甲子園、選抜の覇者崇徳高校を完封しベスト4進出。
PL学園に惜敗するもサッシー旋風を巻き起こした。
三重県の海星高校も野球の強豪校で、夏の甲子園で1972年と1989年の2度、長崎海星VS三重海星が対戦している。オランダ坂 名所・史跡
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イチオシ
オランダ坂の分岐点に建つ、東山手甲十三番館。
1894年(明治27年)頃に建てられたもので、イギリス人やアメリカ人の住居などとして使われた。
1階には喫茶室がある。
入場は無料。東山手甲十三番館 名所・史跡
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東山手甲十三番館の2階の居間。
暖炉の上に。「長崎は日本の近代化の起点です。幕末フルベッキ博士は長崎で若い志士達に人間の自由と平等を説き、語学を教え、西洋の文化文明を伝えた」とある。
フルベッキ博士とは、オランダ出身でアメリカに移民し、日本にキリスト教宣教師として派遣されたグイド・フルベッキのことだと思われる。
大隈重信や副島種臣はフルベッキから英語を学び、岩倉具視の子、岩倉具定と岩倉具経はフルベッキの門弟だったという。
長崎から東京に移り、教職をする傍ら、1871年の欧米視察(岩倉使節団)の出発前、岩倉具視に助言を行ったといわれる。
1884年以降は、高崎や高知などで伝道活動を行った。
初めて長崎に上陸した時、フルベッキは長崎の第一印象を「ヨーロッパでもアメリカでも、このような美しい光景を見たことはない」と記したといわれる。 -
16:00をかなり過ぎていたので、ホテルへ向かうことにした。
大浦海岸通り沿いの水辺のプロムナードを北へ向かう。 -
水辺のプロムナードは散策するのにいい感じの遊歩道である。
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今回のツアーでは、GOTOトラベルの地域共通クーポンが4000円分電子クーポンで与えられている。(今回のツアーは紙クーポンの選択ができなかった)
宿泊日の15:00以降にスマホで電子クーポンを受け取り使うことができる。
地域共通クーポン利用可能な店や施設なら、ほとんど紙クーポンは使えるようだが、電子クーポンを利用可能なところは意外と少なく、長崎市内では土産屋かデイリーヤマザキ以外めぼしいところはなかった。
というわけで、デイリーヤマザキ長崎元船町店で最初の1000円分の電子クーポンを使って買い物をした。
電子クーポンに関して、詳しくは後ほど。 -
大波止のバス停から稲佐山行き5番バスで観光ホテル前で下車。
そこから徒歩1~2分で2泊するルークプラザホテルに到着。 -
ホテル前からの眺め。
稲佐山の中腹に建っているので、なかなかの眺望である。 -
17:10頃、チェックイン。
エレベーターを降りると、なぜかオードリー・ヘップバーン。
このホテルと何か関係があるのかどうかは不明。
部屋については旅行記の最後で。 -
チェックイン後、休憩する間もなく荷物を置いて出発。
バス停近くから見下ろす市街は夕日に照らされていた。 -
平日の夕方は、ほぼ30分毎に稲佐山行きのバスがある。
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バスなので定刻より少し遅れて来たが、17:40過ぎ頃稲佐山のバス停に到着。
ここから稲佐山山頂展望台までは、まだ500m以上の距離がある。
鹿放牧場の横を通りしばらく行くと、稲佐山遊歩道が展望台まで続いている。 -
稲佐山のバス停近くの駐車場からスロープカーが山頂付近まで延びている。
今年の1月末に開業したもので、往復500円、片道300円。
稲佐山遊歩道はスロープカーの下を上って行くことになる。
後半は階段が続く。 -
17:50過ぎ、ロープウェイ及びスロープカーの稲佐山駅に到着。
そこから光のトンネルが50m程度続いている。 -
光のトンネルを抜けて少し歩くと、ようやく稲佐山山頂展望台が見えた。
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稲佐山山頂展望台のらせん階段から西を見ると、水平線の雲の向こうに日が沈んだところだった。
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夕焼け空を映す展望台の窓ガラス。
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眼下に広がる、日没直後の長崎市街地。
平野部が少なく、大都会のような広がりのある市街地ではない。
深く入り込んだ湾に山が迫り、海岸と川に沿った地域から丘陵地にかけての市街地となっている。 -
その左(北東方向)は平和公園のある浦上の方向で、浦上川に沿って市街地が形成されている。
北の空は晴れているようだ。 -
イチオシ
18:00過ぎ、空高くに広がっていた雲がオレンジに染まってきた。
曇り空が意外にも劇的な夕景を演出していく。
ブルーモーメントとは違った、まさにマジックアワーとなってきた! -
南東に広がる雲の上は青空。
長崎の街を見下ろす個性的な景観と、劇的な夕景の空との共演。 -
イチオシ
その右(南方向)は、女神大橋、長崎半島、そして東シナ海の方向。
この展望台からは、複雑な長崎の地形と海岸線を眺めることができ、見飽きることがない。
夕日に染まる雲は切れて西に向かって青空が広がる。 -
細長い湾に架かる女神大橋。
海面が鏡のように染まった雲の色を映している。 -
東シナ海に延びる半島と浮かぶ島々。
沖の方に端島(軍艦島)と中ノ島がつながる様に小さく見えている。 -
この感動的な夕映えに人々は酔いしれ、その光景を画像に残す。
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手前の海岸沿いには、三菱重工業長崎造船所の関連施設が並び、その対岸にはかつて外国人居留地だった市街とその背後の山々が連なっている。
この範囲には、世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼・造船・石炭産業」で登録された、小菅修船場跡、三菱長崎造船所・第三船渠、ジャイアント・カンチレバークレーン、長崎造船所・旧木型場、占勝閣、旧グラバー住宅と6つの構成資産が所在している。 -
イチオシ
いよいよ残照もわずかとなってきた。
マジックアワーもそろそろ終焉を迎える。 -
稲佐山山頂展望台の北側には、ライトアップされた電波塔。
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その右の方を見下ろせば、浦上の夜景。
ひときわ明るいのは、平和公園の近くの長崎県営野球場とラグビー・サッカー場。 -
18:20頃、残照も消え、街の灯がきらめくナイトビューとなった。
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ライトアップされた女神大橋、三菱重工業長崎造船所の明かり。
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長崎港の街の灯。
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イチオシ
大都会のような一面の光の絨毯ではなく、間に湾が入り込んで、尾道の千光寺山からの夜景に似ている気もする。
しかし、ここからは360°近くを見渡せ、尾道より光の量も多い。
日本に数ある夜景スポットの中でも、間違いなくトップレベルといえるだろう。 -
浦上方向も夜の帳がおりて、スタジアムのある平和公園の一画が明るく浮かび上がっている。
奇しくもそこは75年前の爆心地にほど近い地点である。 -
30分以上この展望台から夕景と夜景を鑑賞して、この山頂展望台にある、ひかりのレストランへと向かった。
ひかりのレストランは、長崎市で当時(10月8日時点)唯一地域共通クーポンの電子クーポンが使えるレストランだった。
(10月中旬以降は、電子クーポンが使えるレストランがかなり増えたようだ)稲佐山 名所・史跡
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ひかりのレストランでは、定番のご当地メニューのひとつ、トルコライスをチョイス。
トンカツとスパゲティとピラフという組み合わせは、ダイエット中の身には禁断の高カロリーメニューとも思える。
まあ、明日の観光でその分消費すればよかろう。 -
長崎の夜景を見ながらトルコライスを食す。
ひかりのレストラン グルメ・レストラン
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トルコライスは1200円(税込)。
支払いは、GOTOトラベルの地域共通クーポンから1000円、残り200円を現金で。
電子クーポンの受取りと使用には、旅行会社ID、予約番号、初泊の宿泊地の都道府県を入力する必要がある。
「私はロボットではありません」というチェックボックスがあればチェックを入れる。
めんどうなのは、9枚くらいの写真が表示された時で、その場合は該当する画像を選択することになる。
使用するクーポンは残高内で1000円、2000円、5000円から使う毎に選び、「QRコードをスキャンして利用する」を押し、立ち上がったカメラでレジに置いてあるQRコードを読み込む。
私のスマホには必要なアプリが入ってなかったので、パスコードを入力することで使用可能になった。
パスコードはQRコードの下に記載してある番号である。
表示された金額の下に、「使用済みにする」のボタンを押すと利用店舗、利用日時、利用金額が表示されるので、それを店員に見せて決済する。
支払金額より高い金額の地域共通クーポンを使うと、おつりは出ないので、支払金額より少ない金額のクーポンを使って不足分を現金で払う方が無駄がない。
旅行会社IDと予約番号は、いちいち調べるのがめんどうなので、私はスマホの一番下に貼っておいた。 -
ひかりのレストランでの夕食後、稲佐山のバス停まで稲佐山遊歩道を歩き、19:20発のバスでルークプラザホテルに帰った。
あまり時間に余裕がなかったので写真は撮っていないが、日が暮れてからの稲佐山遊歩道は部分的に照明が不足ぎみなところがあり、懐中電灯なしでは歩きにくかった。
ルークプラザホテルの部屋は7階で、部屋までの廊下が印象的だった。 -
部屋はガーデンビューだと思っていたが、夜景ビューだった。
これは思わぬサプライズ。
はやり病の影響か、台風の影響か、確かに宿泊客に会うことがほとんどなく、かなりすいているようだった。 -
一人旅には広すぎるくらいの部屋。
これはゆったりできそうだ。夜景ビューの部屋はそれなりに価値がある by キートンさんルークプラザホテル 宿・ホテル
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エレベータの近くに製氷機があり、無料で氷を調達できる。
室内にはテレビ、冷蔵庫、ポットなどがそろっている。 -
洗面・バス・トイレも超広い。
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ここ1~2年、泊ったホテル(海外も含め)は、浴槽はあっても狭いところばかりだったので、浴槽が広いのは久しぶりだ。
まあ、出張で泊まったビジネスホテルの多くは共同の大浴場を利用したが・・・ -
部屋から見た夜景。
窓ガラスは網入りなので窓越しに写真撮影すると網が写り込んでしまう。
なので、10cm弱開けれる右側の窓からコンデジを外に出して撮影。
コンパクトカメラだからできたが、デジイチやミラーレスなら困難だったかもしれない。
明日予定していた軍艦島クルーズが欠航で最終日の10日(土)に変更になったので、明日の計画を練り直して就寝した。
気になるのは、やはり14号の影響だが・・・
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旅行記グループ 激動の歴史の舞台を巡る長崎 2020
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