山ノ内配水池横のトイレ－2020年初秋

2020/09/01 - 2020/09/01

　鎌倉市にある台峯地区の一部（主に鎌倉中央公園の東側に隣接する約 27.5ha）につて、令和2年（2020年）４月14日付けで一部区域（約 19ha）の供用を開始した。
　「その豊かな自然環境を保全・活用するため」とある。しかし、私が数年前にその地を訪れて、山崎と梶原間に、1）鎌倉中央公園の東側の尾根道、2）谷戸の池横の谷道、3）台峯ハイキングコース　の3本もの旧街道跡が残っており、鎌倉幕府が滅亡し、さらに鎌倉府が移ってしまってからは寒村になったと言われている鎌倉にも、こうした3本もの旧街道跡がわずか300m余りの幅の中に残されており、江戸時代の物見遊山では如何に多くの江戸町民がこの旧街道を通って、江ノ島から鎌倉（山ノ内）に入ったことかと驚いたものだ。
　「その豊かな自然環境を保全・活用するため」と言っても、この谷戸の池が農業用水池として機能していた谷戸の下流に田圃が広がっていた頃ならともかく、水田が耕作放棄されて年数が経ち、芦原になっている状態では昔からの自然環境が保たれてはいないことは明らかなことだ。それならば、鎌倉中央公園内に残されている水田がある風景の方が昔からの自然環境を保全・活用していようか。
　とにかく、山ノ内配水池横のトイレが使用できるようになっていた。南管理事務所（トイレ併設）とあるが、休憩所と思っていたのが裏切られた。この施設には外の庇の下に3本の杉の丸太が立てられており、これが椅子のようだ。また、拡張された公園部分の案内地図看板がある訳でもない。
　いつものチグハグさが感じられる鎌倉市公園課のお仕事である。
（表紙写真は共用された山ノ内配水池横のトイレ）

エリア 鎌倉(神奈川)

山ノ内配水池横に建てられたトイレ。南管理事務所（トイレ併設）ということだ。右の道路は拡張されて都市計画道路となる予定である。

共用された山ノ内配水池横のトイレ。