２０１９年　晩秋のパリ・フィレンツェ２０日間　パリ編４【オルセー美術館リベンジとパリお散歩】

2019/10/25 - 2019/11/13

ようやく行けたオルセー美術館はルーブル美術館とは違った素晴らしさがありました。その後はセーヌ川を眺めながらぶらぶら散歩。パリの街にもようやく慣れてきました。　

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一年後(2020年）に念願の自転車店を開業する予定で、二人同時に早期退職した５８歳夫婦が心機一転する為に、パリ８泊フィレンツェ１０泊の旅に出た記録です。
二人ともパリは初めて、フィレンツェは夫は新婚旅行以来、私は娘との旅行を含めて４回目になります。

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おおまかな旅程は以下になります。

10月25日　羽田発JAL45便でシャルルドゴール空港へ
★11月２日までパリのホテル34Bアストテルに滞在してパリ観光

11月２日　 エールフランス便でシャルルドゴール空港からフィレンツェへ
★11月12日までフィレンツェ、ルレ・ウフィツィに滞在してフィレンツェ観光

11月12日　エールフランス便でシャルルドゴール空港に移動、JAL46便て13日羽田着。

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フィレンツェ編はこちらです。https://4travel.jp/travelogue/11623279

パリ編完結しました。

パリ編１【二階建てバスでぐるりと一周】https://4travel.jp/travelogue/11568774?preview=true

パリ編２【シャンゼリゼ・シテ島】https://4travel.jp/travelogue/11574978?preview=true

パリ編３【丸々一日ルーブル美術館】https://4travel.jp/travelogue/11618312

パリ編５【ベルサイユ宮殿での一日】　https://4travel.jp/travelogue/11619143?preview=true

パリ編6【パリの老舗自転車店アレックス・サンジェとセーヌ川クルーズ】https://4travel.jp/travelogue/11619544

パリ編７【オペラ座とサンジェルマンの教会】https://4travel.jp/travelogue/11621386?preview=true

パリ番外編【メトロでドキッとした事、気候など】https://4travel.jp/travelogue/11621009?preview=true

エリア パリ(フランス)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 5.0
• グルメ: 4.5

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 一人あたり費用: 30万円 - 50万円
• 交通手段: 鉄道 観光バス 徒歩
• 航空会社: JAL
• 旅行の手配内容: 個別手配

パリ、５日目。10月29日・火曜日

なぜオルセー美術館リベンジかと言うと、一昨日来たのですが長蛇の列の為に諦めたからです。この日は午前8時45分にホテルを出て、メトロで到着したのは9時20分でした。
メトロも大分慣れてきましたが、乗り換えには気を使います。メトロの中でスマホを出すのは危ないので、事前に乗り換えを書いたメモを持つ事にしました。
例えば今回は「最寄り駅グランブールヴァールで８号線に乗る、３つ目のマドレーヌで１２号線に乗り換え、３つ目のソルフェリーノ下車」です。私にとって大事なのは、逆方向に行かない為に、その線の両端の駅も書いておくこと。12号線ならポルト ド ラ シャペルとメリー ディシーですが、マドレーヌからはメリーデイシー行に乗らないといけません。長い駅名はイニシャルでも良いのでメモしていきました。メトロ初心者さんにはお勧めな方法かなと思います。

さて今回も開館前にも関わらずに既に人が並んではいますが、一昨日のような修羅場ではありません。パリ・ミュージアム・パス所有者のＣ列も直ぐに分かりました。やはり一昨日の様子は特別だったのではないかな。
２０分程でセキュリティチェックを終えて入場できました。自分の荷物をセキュリティ台から取った時、知らないスマホが残されているのに気づきました。多分私の前にいた男性のものでしょう。係員の人に急いで渡すと、慌てて持ち主を探しに行きましたが、もう中に入ってしまっていたようで。
大丈夫だったかなぁ。自分も気を付けようと思った瞬間でした。
中に入ると、駅を改築した美術館というのに納得。正面の大時計が印象的です。

オルセー美術館 博物館・美術館・ギャラリー

印象派の殿堂と言われるだけあって、豪華盛沢山のルーブルとはまた違った良さがあります。私はルノワールが好きなのでつい立ち止まる時間が長くなります。
こちらは「田舎のダンス」ルノワールの奥さんになった方がモデルだそうです。

こちらは「都会のダンス」ユトリロのお母様がモデル。
比べると面白いですね。どちらがお好みですか？「都会」は素敵ですが、私は「田舎」のたどたどしくも楽しそうな雰囲気が好きです。

ルノワールの代表作「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」

ルノワールの女の子って可愛いです。

「ジュリー・マネ（あるいは猫を抱く子供）」
猫ちゃんの安心して気持ちよさそうな表情！

「ピアノに向かう娘達」
この絵、私の実家のピアノの上に飾ってあったので、懐かしい。
しかし私って写真撮るのが下手だなぁ......曲がっちゃってる……
特に美術館で撮るのが苦手なんですよ。他の人がいなくなった一瞬を狙わないといけないし、グズグズしてると迷惑になるし、で、ただパチリと撮るだけになってしまいます。夫に言わせると「君は後で図鑑を見れば良いと思ってるから、いい加減になるんだよ。自分で見たものをそのまま残したいという気構えが足りない」との事です。ま、夫の写真も上手いとは言えないのですけどね。

モネの睡蓮はオルセー美術館でも味わえます。

人物画の少ないモネの中で有名な「日傘の女、右向き」

「日傘の女、左向き」
どちらも亡くなった妻カミーユをイメージしたもので、亡くなって７年後に描かれたものだそうです。そう思うと、柔らかな光や風を纏う姿が、美しいながら儚さや寂しさを感じます。
このシリーズにはもう一枚「散歩、日傘をさす女」というものがあって、ワシントンナショナルギャラリー所蔵とか。図鑑で見ると、こちらはもっと強い光がくっきりした影を生み出した中に息子の姿と共に描かれています。この時にはカミーユは存命でした。そのせいなのか、顔もはっきり描かれています。死後の二枚は顔はぼんやりとしか描かれていません。いつかこちらも見てみたいものです。

さて、この辺でお腹が空いたのでランチにしましょう。オルセー美術館の２階にある「レストラン・ミュゼ・ドルセー」です。全体の写真を取撮り忘れてしまったのですが、こんな天井画もある、まさに宮殿でのランチ。
１１時４５分からですが、２０分前から並んだので、待たずに入れました。出た時にはかなりの人が待っていたので、開店と同時を目指した方が良いかも。

豪華であるのに、お値段は比較的リーズナブルです。サラダとメイン、ビールを一本づつ頼んで二人で５９ユーロでした。
こちらはサラダ。フランス料理のサラダって、やっぱり違うなー。私の作るのはただの野菜の盛り合わせだったと反省。

私が頼んだお肉料理。ゆで豚？みたいなものにマスタードソースにお豆。こう書いてしまうとナンですが、美味しかったです。

夫が頼んだサーモンのタルタル。

私達の頭上にはこんなシャンデリアが。高級な雰囲気でありながら、スタッフの方はとても気さくです。

窓辺の席だったので、セーヌ川が見えました。すぐに埋まってしまうので、どうしても窓辺が良い、という方はやはり早めに並ぶ事をお勧めします。

食事の後は２階を中心に周りました。

「ゴッホ自画像」
ゴッホが大好きな夫は大喜びです。

「オーヴェールの教会」
夫は「この絵はゴッホが次第に狂気じみてきたのが分かる。このグルグルっとした感じ。ゴッホの気持ち、分かるなー」としきりに訴えてきます。
まさかあなたも狂気とやらに取りつかれているのではないでしょうね？
私は夫の「グルグルっ」というのが分かりませんでしたが。

オルセー美術館には２時半までおりました。その後オランジュリー美術館に向けて散歩です。
生憎曇天で寒い午後でした。

セーヌ川のほとりによくこんな鍵がいっぱいかかった場所があります。
恋人達が永遠の愛を誓って、というものでしょうか。
夫は「こんな事をしても別れちゃう人もいるんだろうな」と寂しい事を言います。いえいえ、たとえそうであっても、ここには幸せなカップルの魂が息づいているのでしょう。

そして今回の旅３回目の失敗。
オランジュリー美術館が休館だった！そうです、火曜日が休館日なのです。どうして気づかなかったのでしょう？
そうだ、当初オルセー美術館は一昨日の午前中見学して、午後オランジュリー美術館の予定だったからです。その予定をそのまま今日にずらした為、オルセーは開館でもオランジュリーは休みだったというわけで。
一昨日の午後はオランジュリーに行くべきだったのに、休館日の事はすっかり抜けてモンマルトルに行ったのでした。
でも、思えば一日に美術館二つ鑑賞というのは、良い意味ですが疲弊しそうです。オルセーもかなり歩き回っていたので身体も疲れています。なので、これで良かったのだ......と思う事にしました。

その分、ぶらぶら街歩きを楽しみました。こういう売店で細々したお土産を買うのも好きなんです。
お留守番の娘夫婦にお揃いのＴシャツとか、姪っ子にエッフェル塔型のピアスとか。

パリに限らずヨーロッパの街中のトイレ事情はあまり良くありません。なのでレストランや美術館を出る時に済ませておくか、カフェに入るかなのでしょうが、オランジュリー美術館近くの売店が有料トイレをやっていたので使いました。
係員の人が順番に案内してくれて、中も清潔でした。寒かった事もあり、かなりの人が利用していました。

ギリシア神殿のようなマドレーヌ寺院。今まで遠くから眺めていただけだったので、中に入りました。この中に「フォワイエ・ド・ラ・マドレーヌ」という食堂があって、ランチが食べられるそうです。

マドレーヌ寺院 寺院・教会

教会内は荘厳で素晴らしいです。しばらく席に座って癒されておりました。
ふと出入口付近で、今夜こちらで開催される演奏会のチラシを見つけました。夜８時から、ビバルディの「四季」の弦楽四重奏です。
実は日本からも予約できるのを知っていたのですが、随分悩んだ末止めておいたものです。教会の売店のようなところで、確か30ユーロ位で当日売りが買えるようでした。日本から代理店を通すより安いです。
すごく聴きたかったのですが、どうにも身体が疲れてきています。このまま街中で夕食を取り８時まで過ごすか、一旦ホテルに戻って出直すかですが、両方ともキツそうです。無理をして体調を崩したら元も子もないので、またとない機会ではありましたが諦めました。演奏会はよく開催されているようなので、ご興味のある方はチェックしてみて下さいね。この後、フィレンツェの教会での演奏会に行きましたが、とても素敵でしたので。
さて、ホテルに戻ったら寒気がして胃も痛くなってきたので、早々に寝てしまいました。旅は健康と安全第一。
一晩寝たら元気になったので、ベルサイユ宮殿に向かいます。