２０１９年　晩秋のパリ・フィレンツェ20日間　フィレンツェ編ラスト【フィレンツェの美味しいものまとめ＆セントマークス教会でのオペラの夜】

2019/11/03 - 2019/11/13

20日間の旅の記録もこれで最後になります。旅では食事も楽しみの一つですが、フィレンツェで食事の話は書いていないな、という事でまとめてみました。最後に小さな教会でのオペラの夜の話を書いています。

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一年後(2020年）に念願の自転車店を開業する予定で、二人同時に早期退職した５８歳夫婦が心機一転する為に、パリ８泊フィレンツェ１０泊の旅に出た記録のフィレンツェ編です。
二人ともパリは初めて、フィレンツェは夫は新婚旅行以来、私は娘との旅行を含めて４回目になります。
フィレンツェは同じ所に何度も行ったり、半日買い物にあてたりで、時系列に書いても面白くありませんのでピンポイントで書いていきます。

その他の記事はこちらです。

フィレンツェ編１【６回目のウフィツィ美術館】https://4travel.jp/travelogue/11623279

フィレンツェ編２【自転車でオリーブの丘を走りフィエゾレへ】https://4travel.jp/travelogue/11624471?preview=true

フィレンツェ編３【サント・スピリト広場の蚤の市＆街で楽しいお買い物】https://4travel.jp/travelogue/11624679

フィレンツェ編４【秘密の通路ツアーと見所いっぱいヴェッキオ宮殿】https://4travel.jp/travelogue/11624925

フィレンツェ編５【大聖堂クーポラとジョット鐘楼の比較】https://4travel.jp/travelogue/11625564?preview=true

フィレンツェ編6【メディチ家の居城　ピッティ宮殿とメディチリッカルデイ宮殿】https://4travel.jp/travelogue/11625568

フィレンツェ編７【フィレンツェからバスで３０分の街フィエーゾレへ遠足】https://4travel.jp/travelogue/11626673

フィレンツェ編８【フィレンツェ街歩き、バルジェッロ国立博物館ほか３つ】https://4travel.jp/travelogue/11625567?preview=true

パリ編はこちらになります。
https://4travel.jp/travelogue/11568774

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おおまかな旅程は以下になります。

10月25日　羽田発JAL45便でシャルルドゴール空港へ
★11月２日までパリのホテル34Bアストテルに滞在してパリ観光

11月２日　 エールフランス便でシャルルドゴール空港からフィレンツェへ
★11月12日までフィレンツェ、ルレ・ウフィツィに滞在してフィレンツェ観光

11月12日　エールフランス便でシャルルドゴール空港に移動、JAL46便て13日羽田着。

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エリア フィレンツェ(イタリア)

• 旅行の満足度: 5.0

• 同行者: カップル・夫婦
• 交通手段: 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

まず１０泊お世話になったホテル「ルレ・ウフィツィ」の朝食です。ビュッフェ形式ですが、温かい飲み物はオーダーを取りに来てくれます。カプチーノをお願いすると可愛い模様を書いて運ばれてきます。
パンとハム・チーズ類、スクランブルエッグ、クッキー類、フルーツで品数は少ないですが満足です。何よりシニョーリア広場を見下ろしながらいただくのは最高です。

ルレ ウッフィツィ ホテル

今回の旅でお世話になったのは中央市場２階のフードコートです。ランチにおやつに夕食にと何度足を運んだ事か。気楽に好きなものを色々食べられるのが魅力です。
イタリアといえばピザなので、まずこちらのお店で。ちゃんと窯で焼いています。いつも待ってる人が途切れず、お店の人は忙しそう。

セントラルマーケット 市場

マルゲリータ。ローマ風で薄くてカリッとしています。端のおこげの部分が好き！他にも種類はあるのですが、こればかり３回食べてしまいました。

シーフードのお店。
生カキは一個2.5ユーロでした。好きな個数で注文できます。日本人としては醤油が欲しい所ですが、レモンをキュツと絞って食べるのは最高。隣はイカやタコのから揚げ、8.5ユーロ。頼んでから揚げるので、熱々です。メインは海老とイカのグリル、12.5ユーロ。シーフードをつまみにワインが幾らでも入ってしまうのでした。

白身魚のグリル。ショーケースに生のものがあり、選んで焼いてもらえます。中がふっくらしてて美味しかったです。サラダたっぷりなのも嬉しいところ。

ステーキのコーナーもあります。Ｔボーンステーキではありませんが、丁度良いサイズ。ハンバーグも食べましたが、そちらもクオリティが高かったです。
フードコートなのでプラスチックの食器です。この点は仕方ないですね。

ローストチキン。大きいので半分づつにしました。どのお店も付け合わせのポテトの量がハンパありません。これでお腹いっぱいになります。

ランチで食べたチキンの串焼きです。日本風に言えば焼き鳥ですが、間はネギではなくパン。１２ユーロです。これとビールで十分でした。

おやつにはライスコロッケはいかがですか？イタリアではアランチーノと言います。小腹が空いた時にピッタリです。まあ、揚げたおにぎりのようなものなので、カロリーは考えたくないですが。
ここはアカデミア美術館の近くの「アラ・エ・シチリア」というお店の支店のようです。本店にも行きましたが、そちらはカウンターにずらっとライスコロッケが並んでいてテイクアウトできます。ここのひき肉とモッツアレラチーズのライスコロッケが絶品！他の味も試したいのに一個でお腹いっぱいになってしまうのが悔しいです。
住所を書いておきますね。ジェラートも美味しそうでしたよ。

アラ・エ・ラ・シチリア
Via degli Alfani, 127R, 50122 Firenze

イタリア料理に飽きてきたら中華もどうぞ。

小籠包、皮から手作りしてます。注文を受けてから蒸してくれるので熱々です。ラーメンもありました。

食べるものだけでなく、アルコールも大事。席に着くと「何か飲みますか？」と注文を取りにきてくれます。でも、来てくれない時もありました。そんな時は待ちきれないので自分で買いに行く方が多かったです。（早く飲みたいから）

アルコールのカウンターはこちらです。ビールを頼むと銘柄を聞かれます。良く分からないので、左に見えているサーバーを適当に指さして注文しました。ワインはグラスもありますが、フルボトルで頼む事もできます。白ワインだとちゃんと氷を入れた容器に入れてくれます。いつも20ユーロ程のワインを頼んでいました。グラスだと１杯５ユーロ程でした。

このお店、気になっていましたが結局行きませんでした。パスタにトリュフを削ってかけてくれるようです。
白トリュフかけパスタ２９ユーロと書いてあります。うーん、ちょっとお高いな～、でも食べればよかったと後悔。他のレストランならもっと高いのかもしれないし。貧乏旅行は辛いのでした。

トリュフの塊、初めてみました。なんか化石みたい。

中央市場の一階は色々なお店が並んでいて、見るだけでも面白いです。魚屋さんは日本と同じ感じがしたり、肉屋さんは羽をむしっただけの鳥を売っていてギョッとしたり。ハム屋さんで試食をどんどん勧められて、結構お腹が一杯になってしまった事も。午後の早い時間に閉まってしまうので、一階にいくなら午前中が良いです。イタリアの台所が見られます。

さて中央市場から離れまして「Ｄel Fagioli」（デル・ファジョーリ）というレストランです。フィレンツェ名物の一つビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ（フィレンツェ風Ｔボーンステーキ）で有名です。　　
このお店は数年前、フィレンツェに住んでいた友人と一緒に来た事があります。その時は友人が予約してくれたのですが、今回は開店１５分前に行ってギリギリ座れましたが、一時間半で良いならという時間制限がありました。
かなりの人気店らしいので、やはり予約が良いのかも。

フィレンツェ風ステーキ１㎏です。焼く前に「これで良いですか？」と生肉を見せてくれるのですが、あまりの大きさに食べきれるか不安になります。でも骨の部分もあるし、赤身であっさりしているので二人で完食！付け合わせはホウレンソウのソテーにしました。

デル ファジオリ イタリアン

お勧めされた野菜の煮込み。野菜がトロトロでお腹に優しい～

こちらのハウスワインは飲んだ分だけお支払いするシステムです。お腹がいっぱいになって、半分程しか飲めなかったのが残念。
友人と来た時は沢山飲んで、シニョーリア広場を千鳥足で歩いた記憶が......お酒は程々に......（自戒）

ホテルの部屋で軽く食事をするのも良いものです。この生ハムはウフィツィ美術館裏の「アリメンターリ・ウフィツィ」のものです。
ハム類やチーズ、缶詰、フルーツ、ワインなど売っている小さなお店ですが、ハム類は自家農場で飼育した牛や豚を使って手作りしたものだそうです。こちらは欲しい量で切ってもらってテイクアウトしました。店先にテーブルとイスが数個あるので座ってワインと共にいただいている人もいました。
このお店のお兄さんはとても感じが良い方で、その後店の前を通りかかる度、中から「チャオ！」と声をかけてくれました。

Alimentari Uffizi
Via Lambertesca, 10/r, Firenze

このワインも「アリメンターリ・ウフィツィ」のもの。10ユーロ程でした。
パニーノはウフィツィ美術館そばの「イーノ」というお店のものです。この旅行記の表紙の写真はお店のメニュー表です。

パニーノの種類は沢山あるので、イチオシらしい「本日のパニーノ」を注文しました。目の前ですごく丁寧に作ってくれます。店内はカジュアルでおしゃれな雰囲気でいつも混みあっていました。

こちらもパニーノなのですが、お店の名前を控えるのを忘れてしまいました。ホテル「ルレ・ウフィツィ」の数軒先にある、量り売り惣菜のお店です。なぜか看板に日本語で「モツ煮あります」と書いてあります。大鍋にモツを煮込んでいて、そこからべローンと大きなモツを取り出し、刻んでパンに挟んでくれます。日本では小さな切り身になったモツしか見ていなかったのでびっくりしました。シンプルにモツしか挟んでいないのですが、少し辛くてとても美味しかったです。その後、また何度か行ったのですが、いつも閉まっていて残念。もしウフィツィ美術館近くで「モツ煮あります」の小さなお店を見つけたら食べてみてください。窓辺に大鍋があるので分かると思います。
日本語の看板でもイタリア人のお店で、日本語は通じないようでした。誰かに「こう書くと日本のお客さんがくるよ」と教わったのかも？

やっぱりジェラートも食べないといけません。ヴェンキはいつも人気ですね～
それにしても夜に食べるジェラートはなんで美味しいのでしょうか？

ヴェンキでは、どうしてもチョコレート系を選んでしまいます。

もちろん昼間のジェラートも美味しい！こちらは「ペルケノ！」というお店です。ジェラートはお店によってフルーツ系が得意とか、クリーム系が良いとか特色があるようです。「ペルケノ！」はフルーツがお勧めと聞いたのですが、ピスタチオが大好きなのでやっぱりコレ！

ペルケ ノ！ スイーツ

「コンパンナ、ペルファボーレ」と言うと、無料で生クリームをちょこんと乗せてくれます。だいたいどのお店も生クリームはサービスしてくれるようです。夫は言わなかったので無しになりました。「なんでそれを教えてくれないんだ？自分だけずるいじゃないか？」と怒ってました。ごめん、何を選ぶのか必死で、人の事を構っていられなかったんです。

入りませんでしたが、サンタマリアノヴェッラ広場近くにお寿司屋さんもありました。

バルジェッロ国立博物館近くのお店のテラス席で、軽く食事した事もありました。テラスの席は気持ち良いので、少し寒くても人気があります。

ピザは今一つでしたが、パスタは美味しかったです。

ワインがあれば満足。なんかいつも飲んでいるなぁ......食べるのも飲むのも両方大好き。

今回の旅で一番気に入ったのが「トラッテリア・ラ・ターナ」というお店です。ランチに行ってあまりに安くて美味しいので、その後夕食に２度行きました。２０１９年３月に開業したばかりで、オーナーは日本の方です。
いっそ東京に移転してくれたらこれからも行けるのに！とフィレンツェにあるのが残念な位です。
入り口にはカウンターがあってカフェを飲んでいる人もいます。奥に食事をするスペースがあります。清潔できちんとしています。

手書きのメニューも可愛い。オーダーを取ってくださるのは日本の方なので、色々アドバイスしてもらえます。

ランチでお願いしたのはこちら。
手前は私のほうれん草のキッシュと白いんげん豆の煮込み。奥は夫のトリッパとほうれん草のソテーそして......

私はミートソースのタリアテッレ、夫はパスタ。これにパンとワイン、ボトルのお水がついて一人１２ユーロ。
こんなに安くて申し訳ない気持ちになります。

こちらは夕食の時のものです。前菜５種盛り合わせ。丁寧に作られていて、どれも美味しい。

がっつり生ハムを食べたい時はこちらを。パンも美味しいですよ。

私が今、死ぬほど食べたいのがこの生ポルチーニ茸のリゾットです。色合いは地味ですが、本当に美味しかった。丁度生のポルチーニが手に入ったので是非と勧められて注文したのですが、香りとコクが素晴らしいです。
帰国後に乾燥ポルチーニでリゾットを作っているのですが、当たり前ですがこの味が出せません。

再度伺った時、私がポルチーニ茸リゾットを絶賛していたのをご存じのお店の方が「今日もありますよ」と仰って下さったのですが、他のものも食べたい誘惑に負け、魚介のパスタをお願いしました。
これも魚介の味が濃くて美味しい！

ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ（フィレンツェ風Ｔボーンステーキ）もいただきました。たしか１㎏よりは少し欠けたような。１～1.5㎏からというお店が多い中、少な目でも作ってくださるようです。あーお腹が空いてきた......

レモンシャーベット。ほろ苦いレモンの風味が爽やかです。
いつもメイン料理でお腹がいっぱいになってしまい、デザートは泣く泣くパスするのですが、このお店ではデザートもペロリと入ってしまいます。
デザート食べないで帰ったら後悔する！という気持ちが胃の空き容量を増やしているのかも。

やっぱりティラミスが好き。これも絶品でした。
サンタマリアノヴェッラ広場からも近いです。またフィレンツェに行ったら通ってしまうと思います。


https://trattoria-latana.com/ja/#latana

おまけ。これは帰国時シャルルドゴール空港のラウンジにあったもの。なにかとても懐かしい味がしましたよ。
うん、日本のお味も良いものです。

長い旅もそろそろ終わりに近づいてきました。最後にサンタ・トリニタ橋を渡った所にあるセントマークス・アングリカン教会で開催されたオペラの話をさせてください。日本からＷＥＢで予約していきました。一人４５００円程でした。　
開演は夜８時からなので、昼間に場所を確認しておきました。入り口にポスターが張ってあったので助かりました。　

教会は１５世紀にメディチ家が所有していた由緒あるところです。

教会でのオペラは初めてです。５０人ほどの人がいたでしょうか、東洋人は私達だけでした。オペラというより、ピアノの人、男女の歌手の３人で「オペラの歌を歌う」というものでした。ピアノの人が進行係、ちょっとした寸劇も入りとても面白いものでした。何度も来ているような地元の方も多いようです。アットホームな雰囲気です。

残念ながら演奏中の撮影は禁止でしたので、始まる前の写真です。

プログラムです。オペラには詳しくないのですが、聞いたことのある曲もありました。

途中で休憩が入ります。スプマンテやソフトドリンクが一杯２ユーロで飲めます。教会の中は狭いので、外で飲んでいる人がかなりいました。夜風が気持ち良かったです。あちらの方々は人目があってもハグしたり愛を囁いている（と思われる）ので、ちょっと目のやり場に困りました（笑）

最後は日本でも有名な「ボラーレ」を観客みんなで歌いました。歌詞は「ボラーレ、カンターレ......」程度しか知らなかったのですが楽しかったです。出演者の皆様と出口で握手してお別れです。「ブラビッシミ！すばらしかった！」と言ったつもりが「ボニッシミ！おいしかった！」と言ってしまったのに後で気づきました。通りで怪訝な表情をされた訳だ、トホホ。でもフィレンツェでそこにいる人達と同じ時間を共有した思い出は一生忘れないと思います。

年齢のせいか、昼間動き回る為か、あまり夜に出歩く事はしませんでしたが、夜のフィレンツェも美しいですね。アルノ川も幻想的です。

新市場近くの路上には、夜になると絵を描いている人が数人います。この作品はサイトウ　トモテル様と仰る日本の方のものです。実は前年同じ場所でお会いして、少しお話させていただきました。EXPO90・大阪花博では三井未来館の敷地に絵を描かれたり、イタリアの大会でマエストロ賞を受賞されている方です。今回は夕方雨になる事が多く、お会いできなかったのが残念です。路上の絵は２，３日で消えてしまうとか。もったいない気もしますが、これも一つのアートの形なのですね。

ポルチェッリーノ市場 市場

童心に帰ってレプッブリカ広場の木馬も乗ってみたら楽しかったです。

レプッブリカ広場 (フィレンツェ) 広場・公園

ウフィツィ美術館も昼とは違う雰囲気です。10月に来た時は路上ミュージシャンの方が競うように演奏していたのですが、今回１１月も中旬になると一人、二人という感じでした。やっぱり１１月はシーズンオフなのかな。雨も多くなった印象です。

ウフィツィ美術館 博物館・美術館・ギャラリー

トルナブォーニ通りはクリスマスのイルミネーションが始まっていました。
この時は数か月後にコロナウィルスの被害に街が覆われるなんて誰一人想像していなかったでしょう。そう考えるとこの光景が奇跡のように見えます。

トルナブオーニ通り 旧市街・古い町並み

それではライトアップされたベッキオ宮殿からお別れしたいと思います。４travelは読む方専門で書いてみる事など全く考えていませんでしたが、今回コロナ禍自粛生活の折、思い立って旅行記を書いてみることにしました。そもそも写真も適当に撮っていたので、掲載するようなものが本当に少ない事に気づきました。ようやくかき集めて作った拙い旅行記ですが、書いている時間は、もう一度旅している気持ちになれて楽しかったです。読んで下さる方々がいらっしゃるのも、とても嬉しかったです。どうもありがとうございました。
国内外で少しづつ移動の制限が解除されつつありますが、元に戻るにはもう少し時間がかかるかもしれません。一日でも早く自由に旅行が出来る日が来ますように。

2020年７月５日

アルノルフォの塔 (ヴェッキオ宮) 史跡・遺跡