2020新春、台湾旅行記11(2/14)：1月7日(1)：桃園市のホテルで朝食、バスで台北へ、忠烈祠、衛兵交代儀式

2020/01/06 - 2020/01/09

2020新春の台湾旅行の紹介です。3泊4日のツアー旅行ですが、初日は日本からの移動だけで、最終日は帰国だけの予定ですから、実質2日だけの台湾見学です。そのスタートは、忠烈祠の衛兵交代儀式の見学でした。

エリア 台北(台湾)

• 交通手段: 観光バス

空港に近い、桃園市で泊まったホテルのレストランです。バイキング方式の朝食会場でした。現地ガイドさんからは、朝食は期待しない方がいいと、昨日お聞きしていましたが、皆さんの意見も、普通以上の朝食でした。

同じく、桃園市で泊まったホテルの朝食のレストランです。少し早い出発でしたから、ゆっくり食事をする時間はありませんでしたが、混み合うことはありませんでした。

予定通りに8時前に桃園のホテルを出発し、9時から開始される台北の忠烈祠に到着しました。その入口門前の光景です。朝の通勤ラッシュに出遭いましたから、高速道路はかなり渋滞していました。

衛兵交代儀式が始まる前の忠烈祠の建物撮影です。台北市中山区剣潭山にある『国民革命忠烈祠』は、辛亥革命を始めとする中華民国建国および革命、中国大陸での日中戦争などにおいて戦没した英霊を祀る祠です。中華民国国防部の管轄下にあります。手前の建物が『山門』、奥の建物が『忠烈祠大殿』になります。

同じく、『山門』と奥の『忠烈祠大殿』の建物光景です。日本統治時代に台湾護国神社が建立された場所で、その跡地に1969年に創建されました。『辛亥革命(しんがいかくめい)は、1911年(宣統3年)から1912年(民国元年)にかけて、清(中国)で起きた共和革命です。1912年2月12日に清最後の皇帝溥儀が退位し、清国は滅亡しました。アジアで史上初の共和制国家である中華民国の誕生です。

こちらの建物は入口門の『大門牌楼』です。衛兵交代儀式が始まる前ですから、外側から眺めた建物光景です。台湾のツアー旅行では、必ず訪れるといってよい忠烈祠と、そこで繰り広げられる、一糸乱れぬ衛兵兵交代儀式です。辛亥革命のスローガンは駆除韃虜、恢復中華、創立民国、平均地権(打倒清朝、回復中華、樹立民国、地権平等)でした。

『ベゴニア』
分類：シュウカイドウ科シュウカイドウ属(ベゴニア属)
分布：原産は熱帯～亜熱帯地方です。
特徴：多くは多年草の草花ですが、球根性、木立性のものもあります。
その他：世界中で目にすることができる植物です。

辛亥革命は第一革命とされ、袁世凱に鎮圧された第二革命、更に護国戦争が第三革命として続きました。袁世凱(えん・せいがい：ユエン・シーカイ：1859～1916年)』は、清末期の北洋軍閥総帥の軍人で政治家でした。大清帝国第2代内閣総理大臣、清朝崩壊後は第2代中華民国臨時大総統、初代中華民国大総統に就任、一時期、中華帝国皇帝として即位しました。内側から眺めた『大門牌楼』です。

『国民革命忠烈祠平面図』のタイトルがあった説明パネルの光景です。辛亥革命は、興中会(華南地区)、華興会(湖南地区)、光復会(蘇浙滬地区)及び後に成立した中国同盟会により実行されました。この他、共進会(長江流域)、文学社、同盟会中の丈夫団なども革命に関与しました。代表的指導者には孫文、黄興、宋教仁などが挙げられます。

衛兵交代儀式が始まりました。清国時代の中国とは、日清戦争(1894～1895年)が起きました。李氏朝鮮の地位確認と朝鮮半島の権益を巡る争いが原因となって引き起こされ、主に朝鮮半島と遼東半島および黄海で両国は交戦し、日本側の勝利と見なせる日清講和条約(下関条約)の調印により終結しました。清国から台湾、澎湖諸島、遼東半島を割譲され、また巨額の賠償金も獲得しました。

行進する衛兵の後ろ姿のズームアップ光景です。清国との講和直後、三国干渉により日本は遼東半島を手放しました。三国干渉とは、1895年(明治28年)4月23日にフランス、ドイツ帝国、ロシア帝国の三国が日本に対して行った勧告です。日本と清の間で結ばれた下関条約に基づき日本に割譲された、遼東半島を清に返還することを求める内容です。現在の大連などがある半島になります。

『ツツジ(躑躅)』
分類：ツツジ科ツツジ属
分布：アジアに広く分布します。ネパールでは国花です。
特徴：多くの種に致死性になり得る毒成分のグラヤノトキシンを持ちます。
その他：第二次世界大戦中は、当時の子供たちの数少ない甘味でした。

仏、独、露による『三国干渉』の理由は、『日本による遼東半島所有は、清国の首都北京を脅かすだけでなく、朝鮮の独立を有名無実にし、極東の平和の妨げとなる』というものです。三国干渉により、ロシアは、東アジアにおける第2の不凍港となる旅順租借地を獲得しました。三国干渉は、日露戦争のきっかけに直接・間接に影響を与えたとされます。

衛兵が、『大門』の近くまで行進しました。日清戦争に勝利した日本は、アジアの近代国家として国際的地位が向上し、殊に、イギリスとの協調関係が強まりました。『清国ニ対スル宣戦ノ詔勅』では、朝鮮の独立と改革の推進、東洋全局の平和などが謳われましたが、『朝鮮を自国の影響下におくことや清の領土割譲など、自国権益の拡大を目的にした戦争』とする説もあります。

『大門』の近くまで行進した衛兵のズームアップ光景です。1895年(明治28年)5月8日、日清講和条約発効により割譲された台湾に、近衛師団を派遣しました。6月17日に台北で台湾総督府始政式が行われた後、19日に南進が始まりました。しかし、武装住民の抵抗は激しく、旧台北府管内を制圧したのは7月29日とされます。

『大門』の前で整列した衛兵のズームアップ光景です。8月28日、近衛師団が中部の彰化と鹿港まで進出し、9月16日、台南を目指す南進軍が編成されました。大本営に全島平定が報告されたのは、11月18日でした。女性子供も参加したゲリラ戦などによって抵抗した台湾側は、兵士と住民およそ1万4千人が死亡したと推測されています。

『サンタンカ(山丹花)』
分類：アカネ科サンタンカ属の常緑低木
分布：中国南部からマレーシアが原産です。
特徴：観賞用に栽培され、薬用にもなります。
その他；別名は『サンダンカ(三段花)』です。

メインの通路の左側に位置する『貴賓室』の建物光景です。緑の屋根瓦が葺かれた事務所です。普段は扉が閉じられ、窓にはカーテンが引かれているようでした。

メインの通路の右側に位置する『忠烈祠辨公室』の建物光景です。緑の屋根瓦が葺かれた『事務所（オフィス)』の建物です。

『大殿』に向かって右手に位置する『鐘楼』の建物光景です。鐘で時間の告知をした中国文化の『鐘楼』の伝統を守る建物のようです。

『大殿』に向かって左手に位置する『鼓楼』の建物光景です。中国では西安など、『鐘楼』と『鼓楼』がセットになって文化遺産として残されています。また、『忠烈祠』の建物は、中国の紫禁城をイメージしたとも言われます。

衛兵が行進した跡の筋が残った『山門』前の光景です。濃い筋が3本、その両脇の薄い筋が2本の合計5本の筋です。その左右を白い狛犬が護ります。右の狛犬が右足の下に玉を、左側の狛犬が左足の下に玉を置いています。

『第殿』に入城する衛兵の後ろ姿です。1時間おきの交代儀式ですが、20分がセレモニーですから、新しく任務に就いた衛兵は40分間は不動の姿勢を保つことになります。瞬きの回数までも減らすようです。忠烈祠の守衛は陸海空軍が交代で行いますが、軍服の色が青いのは空軍、白は海軍、緑は陸軍になっています。この日は、陸軍のようでした。

白い狛犬のズームアップ光景です。大理石像です。大きい方の玉を右足の下に置いた『雄獅子』のようです。古い記憶ですが、台湾はイタリアに次いで世界で二番目に大理石の埋蔵量が多い国のようです。その大部分がタロコ渓谷です。

同じく、白い大理石の狛犬のズームアップ光景です。小さい方の玉を左足の下に置いた『雌獅子』のようです。雌雄ともに、口を開けた阿形の獅子でした。両方とも雄獅子ということはないようです。

正面から眺めた『大門』と『大殿』の方面の建物光景です。現在の忠烈祠は第二次世界大戦終戦後の1945年に台湾護国神社を取り壊し、1969年に北京紫禁城を模して建設されたものです。日本統治下の台湾には、台湾護国神社以外にも台湾神宮や台南神社などの日本の神社が存在し、最終的に公式な神社は66社、他に非公認の神社が200社以上あったと言われています。

右側から読んで、『中華民国57年10月・國民革命忠烈祠・蒋中正敬書』の文字が記された扁額の光景です。中華民国57年は、西暦で1958年、和暦で昭和43年になります。蒋中正(1887～1975年)は、第3代・第5代国民政府主席で初代中華民国総統の蒋介石のことです。

『大殿』に向かって右手に位置する『文烈士祠』の建物光景です。『文烈士祠』には、革命・建国に関わった文化人が祀られていて、山田良政(1868～1900年)が唯一の日本人として祀られています。山田良政は孫文と革命運動を支援した人物です。孫文は、宮崎滔天らに依頼して山田家の菩提寺の弘前の貞昌寺に良政の慰霊碑を建設、追悼しました。

『大殿』に向かって左手に位置する『武烈士祠』の建物光景です。『武烈士祠』には、抗日戦、国共内戦、金門・馬祖島の戦争などで亡くなった約33万人が祀られています。

『大殿』での衛兵交代を終えた衛兵の光景です。『大殿』での任務を終えた二名が、新しく任務に就いた2名と交代しています。次に向かうのは、『大門』での衛兵交代です。以前には、『大殿』の中まで入場して衛兵交代儀式を見学することが出来ました。