2019/12/04 - 2019/12/13
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gontaraさん
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今日は、今回の旅行の目的の大きな部分、アウシュビッツ強制収容所を訪れること。人類の負の資産、アウシュビッツや広島・長崎も世界中のリーダーに見てもらいたい場所ではあるけど、僕らの訪問に合わせて来んといて!(来ないで下さい)
と、言うのは,たまたまこの日にメルケル首相がアウシュビッツに来るとのことで、観光客はロックアウトされてしまったのです。当然そんな予定アウシュビッツ側は把握してるはず。なのにどうして・・・
当初は要人の居るエリアだけどロックアウトして、それ以外のエリアは観光客を入れる方向で考えていたらしいけど、やっぱり警備上の理由で入れなくしたと、添乗員からの説明でした。
日本では要人の予定を予め発表して警備をするけど、諸外国ではこの手のことはシークレットとして処理するから仕方がないのかなぁ~
いつ入場再開されるか待ってても時間の無駄なので、直ぐ近くのビルケナウ強制収容所に向かいました。
アウシュビッツ強制収容所は1940年6月に鉄道の要衝の駅に近い戦前ポーランド軍兵営があったオシフィエンチムの町はずれに開設されました。で、ドイツ軍はオシフィエンチムをドイツ語後のアウシュビッツに変えたのです。現在、この場所はポーランド語のオシフィエンチムと呼ばれますが、ややこしいので、ここではアウシュビッツと記します。
稼働の最盛期にはアウシュビッツⅠは被収容者数約16000人、ここから3km離れたビルケナウ(アウシュビッツⅡ)は被収容者数約90000人と最大で、大量虐殺されたガス室なども有った所です。さらに6km離れたモノヴィッツ(アウシュビッツⅢ)は約10000人の被収容者で強制労働中心の施設でした。モノヴィッツは現在残っていません。
- 同行者
- 一人旅
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
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朝は6時起床で朝食を食べます。
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ポーランドのホテルもコンチネンタルじゃ無くってフルヴァフェ。
野菜もしっかり食べて8時に出発。 -
市内はやっぱり混んでます。
今日のアウシュビッツの見学は10時30分から。で、その30分前にはゲートでガイドさんと落ち合わないとツアーキャンセルになってしまうそうで、遅れる訳にはいかいんだって! -
高速道路は順調に。
クラクフからオシフェンチム(アウシュビッツ)までは68km -
ポーランド人にとっては、アウシュビッツではなく、あくまでオシフィエンチム。
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町を一つ越え
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オシフィエンチムの駅を過ぎれば、直ぐにアウシュビッツ強制収容所。
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駐車場は既にたくさんのバスで埋まっていました。
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まず、インフォメーションセンターに入りトイレなどを済ませ、再集合まで待機です。
中には両替、ブックスタンドなども有ります。 -
地下に奇麗なトイレが有りますが、2ズロチ(約60円)必要です。
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周辺にはモニュメントや説明のパネルなどが設置されてます。
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アウシュビッツ強制収容所の空撮。大きさを感じることができる。
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珍しくGONTARAがブックスタンドでガイドブックを買ったけど、外にもちゃんとした本屋が有った。
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空にはダビデの星の飛行機雲?
ところが、再集合で衝撃的な事実が判明!
これはオーマイゴッドや!
添乗員から「メルケルさんが来るので、警備上の理由で見学できない」旨の連絡があった。
勿論、添乗員もなんでやねん? と、怒ってるけど、ここでジタバタしても仕方ないので、気持ちを切り替えて、ビルケナウの見学に直ぐに向かうことになった。
此処から3kmの距離、バスで移動する。 -
確かに鉄道の要衝だ、路線が沢山有る。
此処は、当時のナチス支配地域のほぼ真ん中に当たるとのことだ。 -
正面に見えてきた。
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駐車場から管理棟まで10分足らずの距離。
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ヨーロッパ各地から連れてこられたユダヤ人たちはこの門から貨車で、この門をくぐった。
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この先に何が待ち受けているのかも知らずに。
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二度と生きてこの門をくぐることは無かった。
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ビルケナウ強制収容所の地図。
収容所は175ヘクタールと広大で、10万人規模で計画されました。
進入ゲートから奥の追悼碑までは約1kmあります。 -
冷たい凍り付いた強制収容所、ここに連れてこられたのは、ヨーロッパ各地のゲットーからユダヤ人が、スラブ系民族にロマの人々、勿論ナチスに反対する政治犯も。
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このような貨車に詰め込まれて連れてこられた人々は、ビルケナウの奥にある高圧電流の流れた柵に囲まれたランペ(降車場)で降ろされました。
その先に待ち受けていたのはガス室! -
収容所棟それぞれも更に高圧電流の有刺鉄線で区切られています。
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貨車から降ろされた強制移住者は、そのまま労働可能者とそれ以外に分けられ、労働不可能とみなされたものはそのままガス室に送られること有った。
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凄い人数がビルケナウを訪問していますが、この人波を当時に置き換えて考えると恐ろしい。
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焼却炉の説明をするガイド。
1日に数千人の遺体の処理能力が有ったと・・・ -
ガス室は強制収容所解放直前にナチスの手で爆破された。
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爆破されたガス室と焼却炉。
絶滅収容所の象徴です。 -
ファシズム犠牲者国際追悼碑。
ここはガス室の先に在り、アウシュビッツ強制収容所移住者が使っていた23の言語で書かれています。
左からラディーノ語、ウクライナ語、セルビア語、スロバキア語、ルーマニア語、ロマ語、ロシア語、ポーランド語、ノルウェー語、オランダ語、ハンガリー語、イディシュ語、イタリア語、クロアチア語、ヘブライ語、ギリシャ語、フランス語、ドイツ語、チェコ語、ベラルーシ語、スロベニア語、ルクセンブルグ語、英語です。 -
各区画にはこのような見張り台が設置されていました。
このような話も聞きました。
ユダヤ人をガス室に送り、その死体の処理を強いられるのは、ゾンダーコマンド(ドイツ語で特命労働隊)と呼ばれるユダヤ人の被収容者でした。焼却前に被収容者は死体から貴金属類の付いた歯や宝石を取って髪を切りました。(髪は工業材料に利用)
1944年10月にゾンダーコマンドの反乱が有り、焼却炉を壊したりしました。収容所の外に逃げることに成功した者も居ましたが、逃走者は皆殺しにされました。反乱の結果、450人の被収容者と3人の親衛隊が死亡したとのことです。 -
更に衝撃的な話は・・・
選別時に労働不能とみなされた女性、特に妊婦は老人や障害者と共に連行後すぐにガス室に送られましたが、それでも収容所の中で生まれる子どももいました。
生まれた子供はフェノール注射で殺すか、バケツの水で溺死させました。 -
700ボルトの電圧が掛けられた有刺鉄線が、外界だけではなく区画どうしも遮っていた。
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当時を再現した木造バラック
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400人が収容された木造バラック。
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これ、何だか分かりますか?
トイレなんだそうです。
排泄の時間も古参の被収容者によって制限されるなど、厳しい毎日だったとか。 -
こちらのバラックの入り口には花が手向けられていた。
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ストーブが設置されていたが、ここに石炭がくべられることは無かったとか。
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蚕だなにギュウギュウ詰めにされて過ごした。
他にも、人体実験の話や、おどろおどろしい話の数々を知ることとなりました。
ふと、思ったのが、イスラエル建国を果たしたシオニストたちはこの状況を見て、何を感じたのだろう? -
見学を終えて、昼食会場に向かう道中で止められちゃいました。
要人の車列のため? -
駅前のレストランでランチです。
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前菜はサラダとカリフラワーのスープ
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メインはポーランド風餃子?
これ、かなり重かったです。
流石のGONTARAも残してしまいました。 -
デザートはさらにドーナッツ!
午後からはクラクフの歴史地区の見学です。
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この旅行記へのコメント (7)
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- くろねこだりゅんさん 2019/12/25 13:49:59
- ん…
- メルケルさんのアウシュビッツ訪問は新聞かyahooニュースで見ました。
ちょうどその時期にこの場所にgontara様が訪れていたのですね。
私は精神がとても弱くて…未だにこういった「人間の負の遺産」を目の当たりにする勇気が持てません。行ったのは修学旅行で連れていかれた「原爆ドーム」だけです。
その時の衝撃が凄くて。
アウシュビッツ一つの施設かと思っていましたが、そんなに大きくて1とか2とか施設があるとは知りませんでした。
貨物車にのせられて…言葉になりません(-_-)
現在は国連も何をしているのやら…ウイグル・ロヒンギャだけではなく、民族の違い宗教の違いで抑圧されている方々に少しでも救いの手が差し伸べられますようにとこの聖なる日に願うばかりです。
- gontaraさん からの返信 2019/12/25 19:33:39
- RE: ん…
- メルケル首相は何度もアウシュビッツを訪れて居ると思ってたら、14年の在任中で初めての訪問だったと、帰国してから知りました。
まぁ、万が悪いとしか言いようが無いです。
僕以外にも、アウシュビッツ目的でツアーに参加されてた方もいらっしゃったようですが、こういう事も有りますね。
今の生活の中では、到底考えられない所業ですが、戦争と言う精神状態がなせる業だと思います。
だから、絶対に戦争は避けなけらばならないのでしょうが、最近の世界は、きな臭いので大丈夫だろうかと心配になります。
> 貨物車にのせられて…
要するに、人間扱いされて無かったって事ですね。
一族が全て抹殺された一家なども有るでしょうし、どれだけの人数がここで命を奪われたのか、その数すら分からないのが現実です。
現在も、同様の事が、ウイグルやロヒンギャで起こっているのですから、何とかならないものかと思うのですが・・・
僕も、記事を書いていても気が重くなってしまいました。
-
- ミータさん 2019/12/17 23:17:42
- アウシュヴィッツ
- ビルケナウだけでもかなり重い気持ちになるのなら、アウシュヴィッツの方の見学にはそれなりの覚悟がいるのでしょうね。ダッハウの強制収容所は悲惨さは抑え気味でしたが、それでもそこに立つだけで感じるものがありました。
自分とは違う者(人種とか国籍、宗教、その他)に対する蔑み、憎悪、それは21世紀の今でも続いていて、アウシュヴィッツをはじめとしたホロコーストの悲劇は過去のものではなく、だから目を背けてはいけないのだと思います。自分の中にも偏見や差別の芽があり、加害者にも被害者にもなる可能性があることを肝に銘じて。
- gontaraさん からの返信 2019/12/17 23:55:29
- RE: アウシュヴィッツ
- > ビルケナウだけでもかなり重い気持ちになるのなら、アウシュヴィッツの方の見学にはそれなりの覚悟がいるのでしょうね。ダッハウの強制収容所は悲惨さは抑え気味でしたが、それでもそこに立つだけで感じるものがありました。
> 自分とは違う者(人種とか国籍、宗教、その他)に対する蔑み、憎悪、それは21世紀の今でも続いていて、アウシュヴィッツをはじめとしたホロコーストの悲劇は過去のものではなく、だから目を背けてはいけないのだと思います。自分の中にも偏見や差別の芽があり、加害者にも被害者にもなる可能性があることを肝に銘じて。
ビルケナウだけでも十分重い気分になります、ガイドさんの巧くは無い日本語で聞いた当時の状況、どうしても妊婦や子どもの処遇に対する行が忘れられません。
今も、こうして苦しめられたはずのユダヤの人々が隣人に対して寛容になれないのか、先日訪れたウイグル族のホロコーストに対して国際団体は何もできないのか?
自分自身の中にも偏見や差別の芽、有りますね。僕は障害児学校の教師をしていましたが、生徒の障がいは受け入れられるけど、同僚教師が出来ないことに対して寛容になれなかったと反省をしています。
ミータさんのような若い方が、こういう考えでいて下さることは、「この世の中、まんざら悪くはないぞ」と、Gも生きる希望を抱いて行き当たりばったりの旅が続けられそうです。
-
- ゆみこ さん 2019/12/17 18:31:28
- マイナスじゃない
- すみません 誤字に気づかず
ポチっと してしまいました。
見学が 出来なくなってしまい 残念でしたね。
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- ゆみこ さん 2019/12/17 18:28:29
- アウシュビッツ
- メルケルさんが 来ることにより 見学が出来なくなってしマイナス残念でしたね。
私も、数年前に アウシュビッツに 行きました。
戦争は 人間を狂わせますね。
アウシュビッツを 訪れ ショックを 受けました。
髪の毛は、現在のダウンのように 洋服の保温になるという・・山のように 遺品が積まれた展示室 言葉が出ませんでした。
- gontaraさん からの返信 2019/12/17 18:54:44
- RE: アウシュビッツ
- ゆみこさん、コメントありがとうございます<(_ _)>
こう言う負の遺産は世界のリーダーには是非見てもらいたいと思っているのですが、自分に関係すると、来ないでと思うのですから、人間って勝手なものです(笑)
帰ってニュースを見ると、メルケル首相、初アウシュビッツとのこと、それは訪問されて良かったです。
ツアーだと、2時間半しかアウシュビッツに時間を割いて無かったので、到底全ての展示をじっくり見ることはできないでしょうし、やはり個人で行かないとダメですね。
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