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 平成の地図であれ、戦前の地図(「鎌倉市及近傍明細地図(1941年)」(https://stroly.com/maps/2104/?lang=ja))であれ、小字「獅子舞」は二階堂川を遡った、天台山からの流れが合流する地点から下流域の谷地、戦後までは田圃だった場所、である。<br /> 江戸時代の絵地図「相州鎌倉之図」(https://trc-adeac.trc.co.jp/Html/ImageView/2321315100/2321315100100010/137-019-00/)には「永福寺」、「亀ヶ淵谷」、「獅子舞谷」、「獅子に似たる石(獅子岩)」、「長者谷」、「瑞泉寺」などの名も見える。「亀ヶ淵谷」の西側に「永福寺」の伽藍が描かれており、「亀ヶ淵谷」の東側やや北に「長者谷」とやや南に「瑞泉寺」がある。「亀ヶ淵谷」の北には「獅子舞谷」があり、その西には「獅子に似たる石(獅子岩)」が描かれている。すなわち、二階堂川の右岸に「獅子岩(ししがん)」はあった。また、後世には「亀ヶ淵谷」は小字「亀ヶ淵」、「獅子舞谷」は小字「獅子舞」に変わった。<br /> 平成になって紅葉の名所となっている「獅子舞谷」(https://4travel.jp/travelogue/11570399)は二階堂川の最上流部(源流地)のさらに先の天園峠直下の谷である。天園周辺のかつての最高峰・大平山(162m~164mで真値は調査中)の南側斜面は人工林で杉林が多い。しかし、二階堂川を渡って天園峠に上る谷には銀杏の木やもみじ(かえで)が植えられた、これも人工林となっている。これらは大正時代に天園休憩所を開いていた小川氏(現在の女将のお祖父さん)たちが、昭和初期に自分の地所に植えたものである。天園峠直下の谷に「獅子舞谷」の名が付けられたのも不思議な感じがする。また、近年に「獅子岩(ししいわ)」が設けられたが、これは二階堂川の左岸にある。<br /> 東電変電所から上る山道(https://4travel.jp/travelogue/11345019)は立派なものであるが、山頂の尾根に近づくと大きな岩がありこれをよじ登り、さらにもう一度岩を登らないと天園ハイキングコース脇の尾根には出られない。この登山道を天園ハイキングコースに上るための道と思ったので不可解に思ったのだが、これが江戸時代の観光ガイドブックに載っていた「獅子岩(ししがん)」(http://www.kokudo.or.jp/grant/pdf/h26/oshida.pdf)を見るために着けられた道路と考えれば得心できる。「獅子岩」は東電変電所の北西の尾根にあったのではないか?<br /> 今日、天園峠直下に「獅子岩」を設定する前に調査をやったというような話をしていたが、この人は地元で天園周辺の整備のボランティアをやっいて、この辺りは詳しいとはいえ、話し方や話の聞き方がまるで駄目で、博士(工学)だと名乗ってはいるがロジックがからきしできない。したがって、仕事には信頼が置けないと感じている。水戸光圀は「新編鎌倉志」(貞享2年(1685年)刊行)に「彼の山上に登り方角を見れば、賓に此獅子巖(ししがん)の山の南の方と、禪興寺とは、正東西に相ひ當るなり」と記載しているが、この方角だけは合わせたようだ。しかし、「昔は永福寺の内なり」とも記されており、永福寺の裏山(境内)は(百八らぐらがある)鷲峰山(じゅぶせん)山頂ばかりではなく、かつての大平山山頂までだったのか?もし、そうだとしたら、北東に聳える天台山も寺域(境内)だったのか?それならば、永福寺は奥州平泉の中尊寺と同じ天台宗のお寺だったのか?次々と疑問が湧く。<br />(表紙写真は東電変電所)

昭和の時代までの獅子舞谷(ししまいがやつ)

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2019/12/04 - 2019/12/04

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ドクターキムル

ドクターキムルさん

 平成の地図であれ、戦前の地図(「鎌倉市及近傍明細地図(1941年)」(https://stroly.com/maps/2104/?lang=ja))であれ、小字「獅子舞」は二階堂川を遡った、天台山からの流れが合流する地点から下流域の谷地、戦後までは田圃だった場所、である。
 江戸時代の絵地図「相州鎌倉之図」(https://trc-adeac.trc.co.jp/Html/ImageView/2321315100/2321315100100010/137-019-00/)には「永福寺」、「亀ヶ淵谷」、「獅子舞谷」、「獅子に似たる石(獅子岩)」、「長者谷」、「瑞泉寺」などの名も見える。「亀ヶ淵谷」の西側に「永福寺」の伽藍が描かれており、「亀ヶ淵谷」の東側やや北に「長者谷」とやや南に「瑞泉寺」がある。「亀ヶ淵谷」の北には「獅子舞谷」があり、その西には「獅子に似たる石(獅子岩)」が描かれている。すなわち、二階堂川の右岸に「獅子岩(ししがん)」はあった。また、後世には「亀ヶ淵谷」は小字「亀ヶ淵」、「獅子舞谷」は小字「獅子舞」に変わった。
 平成になって紅葉の名所となっている「獅子舞谷」(https://4travel.jp/travelogue/11570399)は二階堂川の最上流部(源流地)のさらに先の天園峠直下の谷である。天園周辺のかつての最高峰・大平山(162m~164mで真値は調査中)の南側斜面は人工林で杉林が多い。しかし、二階堂川を渡って天園峠に上る谷には銀杏の木やもみじ(かえで)が植えられた、これも人工林となっている。これらは大正時代に天園休憩所を開いていた小川氏(現在の女将のお祖父さん)たちが、昭和初期に自分の地所に植えたものである。天園峠直下の谷に「獅子舞谷」の名が付けられたのも不思議な感じがする。また、近年に「獅子岩(ししいわ)」が設けられたが、これは二階堂川の左岸にある。
 東電変電所から上る山道(https://4travel.jp/travelogue/11345019)は立派なものであるが、山頂の尾根に近づくと大きな岩がありこれをよじ登り、さらにもう一度岩を登らないと天園ハイキングコース脇の尾根には出られない。この登山道を天園ハイキングコースに上るための道と思ったので不可解に思ったのだが、これが江戸時代の観光ガイドブックに載っていた「獅子岩(ししがん)」(http://www.kokudo.or.jp/grant/pdf/h26/oshida.pdf)を見るために着けられた道路と考えれば得心できる。「獅子岩」は東電変電所の北西の尾根にあったのではないか?
 今日、天園峠直下に「獅子岩」を設定する前に調査をやったというような話をしていたが、この人は地元で天園周辺の整備のボランティアをやっいて、この辺りは詳しいとはいえ、話し方や話の聞き方がまるで駄目で、博士(工学)だと名乗ってはいるがロジックがからきしできない。したがって、仕事には信頼が置けないと感じている。水戸光圀は「新編鎌倉志」(貞享2年(1685年)刊行)に「彼の山上に登り方角を見れば、賓に此獅子巖(ししがん)の山の南の方と、禪興寺とは、正東西に相ひ當るなり」と記載しているが、この方角だけは合わせたようだ。しかし、「昔は永福寺の内なり」とも記されており、永福寺の裏山(境内)は(百八らぐらがある)鷲峰山(じゅぶせん)山頂ばかりではなく、かつての大平山山頂までだったのか?もし、そうだとしたら、北東に聳える天台山も寺域(境内)だったのか?それならば、永福寺は奥州平泉の中尊寺と同じ天台宗のお寺だったのか?次々と疑問が湧く。
(表紙写真は東電変電所)

  • 「相州鎌倉之図」。地名は慶應義塾大学学術情報をダウンロードして確認できる。

    「相州鎌倉之図」。地名は慶應義塾大学学術情報をダウンロードして確認できる。

  • 東電変電所の左側の峰が獅子舞ヶ峰(標高90m)か。

    東電変電所の左側の峰が獅子舞ヶ峰(標高90m)か。

  • 上り口。この左側の峰か?

    上り口。この左側の峰か?

  • 上り口。鎌倉老人農園を過ぎると山中に立派な道がある。

    上り口。鎌倉老人農園を過ぎると山中に立派な道がある。

  • 天園峠直下に設けられた獅子岩。<br />鎌倉中央公園の「山崎口」にある「しし石」(https://4travel.jp/travelogue/11354793)よりも小さな岩が獅子岩だとは…。<br />江戸時代の観光名所(http://www.kokudo.or.jp/grant/pdf/h26/oshida.pdf)だった「獅子巖(ししがん)」であるから「しし石」を遥かに上回る巨大な岩だったのだろう。

    天園峠直下に設けられた獅子岩。
    鎌倉中央公園の「山崎口」にある「しし石」(https://4travel.jp/travelogue/11354793)よりも小さな岩が獅子岩だとは…。
    江戸時代の観光名所(http://www.kokudo.or.jp/grant/pdf/h26/oshida.pdf)だった「獅子巖(ししがん)」であるから「しし石」を遥かに上回る巨大な岩だったのだろう。

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