北陸・近畿４県　初冬の弾丸一人旅　２日目　（滋賀・奈良）

2019/11/11 - 2019/11/13

１１月１２日（火）晴れ
４県攻略の旅、２日目のメインテーマは滋賀県の比叡山延暦寺です。名前だけは誰もが知っている有名なお寺、京都での学生時代の４年間は毎日見上げていた山ですが、これまで訪れたことがありません。

奈良県は山ひとつ越えれば故郷なので子供の頃から何度も訪れています。主だった寺社は遠足などでよく知っています。今回はサクッとクチコミを書いて、黄色く塗りつぶすことにしましょう。

《経路》
１１月１１日　横浜ー羽田空港ー小松空港ー福井ー東尋坊ー永平寺ー福井（泊）
１１月１２日　福井ー比叡山ー京都ー奈良ー大阪（泊）
１１月１３日　大阪ー高野山ー関西空港ー羽田空港ー横浜

エリア 大津(滋賀)

• 旅行の満足度: 3.0
• 観光: 3.0
• ホテル: 3.5
• グルメ: 4.0
• ショッピング: 4.0
• 交通: 3.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: 高速・路線バス JRローカル 私鉄 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

２日目の朝、夜来の雨は上がっています。

福井マンテンホテル駅前 宿・ホテル

ホテル朝食は評判通り品揃え豊富。

朝は洋食派ですが、目移りするほど並べられた地元珍味を逃すわけにはいきません。

レストランと同じフロアに設置された自動販売機でビールも買ってしまいます。

駅前をぶらり。

立派な駅舎です。裏側の東口は新幹線の工事中。

福井駅 (福井県) 駅

こちらは福井鉄道の福井駅。朝は１時間に１本と寂しいダイヤ。トラムを見ることはできませんでした。

恐竜広場。あいにく逆光。

福井駅 恐竜広場 名所・史跡

8:13発　北陸本線敦賀行きが入線。クモハ521形、４両編成。

通勤・通学客で満員ですが、福井駅で大半が入れ替わるので席に座れました。

福井平野の田園地帯。

鯖江駅手前の合繊工場。この工場は昔、見学させてもらったことがあります。

メガネの町らしいデザインの水道タンク。

武生を過ぎると車内はガラガラ。

福井平野南端の田園地帯。この先は山岳地帯になります。

旧型のラッセル車（だと思います）が放置されています。

鉢伏山を貫く全長13,870メートルの北陸トンネルを抜けると敦賀です。
こちら側も新幹線工事が急ピッチ。2023年春頃の開業を目指しているそう。

敦賀で9:23発、新快速姫路行きに乗り換え。クハ222形電車。

敦賀駅 駅

前方に停車しているのは小浜線の車両。

敦賀駅を出発するとすぐ小浜線と分岐します。鉄ちゃんなら堪らない瞬間でしょう。

北陸本線に乗っていて違和感を感じていましたが、その理由がわかりました。すべて複線で列車交換がありません。駅に停車してもすぐドアが閉まり、発車します。
JR九州では頻繁に列車交換があり、その都度プラットフォームに降りて周囲を観察する余裕がありました。これも鉄道旅の楽しみだったのに‥。

新疋田駅は珍しいログハウス。

新疋田駅 駅

近江今津駅で10分間の停車、車両連結です。

近江今津駅 駅

乗ってきた４両の前に８両を連結、１２両編成になります。

先頭車間転落防止幌は、プラットフォーム上の旅客が線路に転落するのを防止するためにあります。この様子を見て納得。

これが先頭車。都市近郊型の新快速になりました。

10:44、比叡山坂本で下車。

比叡山坂本駅 駅

来年の大河ドラマに期待が高まっています。

京阪電気鉄道　坂本比叡山口駅があります。2018年3月以前は坂本駅と呼んでいたそうです。

坂本比叡山口駅 駅

石工集団穴太衆（あのうしゅう）が積み上げた「穴太の石積み」。ブラタモリでも紹介されていました。

そこ此処に見られます。

山に登る前にまず腹ごしらえ。創業300年以上の老舗だそうです。

手打蕎麦 鶴喜 グルメ・レストラン

レトロな店内。海老の天ぷらはプリプリ、そばも普通に美味しい。食べかけの写真で失礼。

日吉大社の参道をのんびり歩いて行ったら、

赤鳥居
全国に約3,800社ある日吉・日枝・山王神社の総本社だそうです。

しかし、ここでハプニング。このあたりがケーブル駅だと思っていたら、さらに徒歩５分の表示。11:30発に乗るつもりでしたが、時間がありません。

ケーブル坂本駅に駆けつけた時には、目前を発車したばかり。次は30分後、弾丸トラベラーには手痛い誤算。
身延山ケーブルでもタッチの差で乗り遅れ20分待った経験があります。つくづくケーブルとは相性が悪い。

大正14年建築のレトロな駅舎は国の登録有形文化財だそうです。

待っている間に日吉大社を見学しようと戻ったものの、入苑受付で尋ねると西本宮まで10分、東本宮は30分かかると聞いて断念。入り口の紅葉だけ写真に撮ってケーブル駅に戻りました。

帰宅後、調べてみると西本宮本殿、東本宮本殿とも国宝の由。実は、比叡山がイマイチだっただけに、こちらを見学しておけば良かったと後悔。

日吉大社 寺・神社・教会

次の12:00発ケーブルに乗り込みます。

坂本ケーブル 乗り物

外観は新しいけど中はレトロ。

運転席も簡素なもの。要は非常ブレーキがあれば良い。

全長2,025メートルは日本一の長さだそう。所要時間11分です。

先頭で乗ったので最後部の特等席を確保。

ターンアウトで列車交換。

琵琶湖と琵琶湖大橋が望めます。

ケーブル延暦寺駅で降りて、先に西塔エリアを見ようと比叡山内シャトルバスの東塔（坂本ケーブル口）バス停に向かいましたが、時刻表が分かりにくいことこの上ない。土休日便や期間限定便、途中止まりなど複雑怪奇です。
中華Youに尋ねられても、うまく説明できませんでした。

仕方なく東塔エリアに徒歩で向かいます。
拝観受付で西塔エリアに行きたいと言うと、「バスが便利、歩くと30分。30分おきに出ている」とのこと。

比叡山延暦寺 寺・神社・教会

半信半疑で延暦寺バスセンターに行くと、ちょうど時刻表の貼り替え作業中。土休日や期間限定の複雑なルールをやめて、30分に１本と改められたようです。

比叡山内シャトルバス 乗り物

30分に１本なら利便性は確実に高まります。

と言うわけで、西塔エリア。

まず常行堂と法華堂。

比叡山延暦寺 寺・神社・教会

常行堂では、90日間阿弥陀如来の周囲を念仏を唱えつつ、心では阿弥陀如来を念じながら歩く常行三昧の行を行うことがブラタモリで紹介されていました。

左の常行堂と右の法華堂を歩廊が繋いでいます。
弁慶が廊下に肩を入れて担いだという伝説が残されていることから「にない堂」とも呼ばれているそうです。

こちらが法華堂。中は非公開。

歩廊をくぐって先に進むと釈迦堂です。

西塔の本堂にあたる転法輪堂ですが、本尊の釈迦如来にちなみ、釈迦堂の名で知られています。
延暦寺に現存する建築中最古のもので、 国重要文化財に指定されています。
比叡山延暦寺の堂内は、ほとんど写真撮影禁止です。

比叡山延暦寺 寺・神社・教会

西塔バス停に戻ります。横川エリアに回るのは時間的に厳しそう。ケーブルで30分浪費したのが響きました。

周辺の紅葉を眺めながらバスを待ちます。

バスで東塔エリアに戻ります。

写真撮影できなければ年寄りは見物してもすぐ忘れてしまいます。なので、国宝殿には入りません。

比叡山延暦寺 寺・神社・教会

大講堂
比叡山で修行した各宗派の宗祖の木像が祀られていることで有名です。

比叡山延暦寺 寺・神社・教会

鐘楼
誰でも50円払えば鐘が突けるそうです。そのため、常に鳴り響いていますが、山奥なので近所迷惑になることはなさそう。

長い階段を登ると、

阿弥陀堂です。
昭和12年（1937）に建立された、檀信徒の先祖回向の道場だそうです。

比叡山延暦寺 寺・神社・教会

その奥が法華総持院東塔。
巨大な建造物、昭和55年（1980）に再興されたそう。

戒壇院
僧侶が大乗戒（規律）を受ける比叡山中で最も重要なお堂だそう。重要文化財。

延暦寺の総本堂となる根本中堂は修復工事中。国宝です。
本尊の前には、1200年間灯り続けている「不滅の法灯」が安置されていました。

延暦寺は、全体に観光化されている割に見るべきものが少なく、期待外れでした。欧米観光客の姿も少ない印象です。

ケーブル延暦寺駅
小走りに急いで、予定していた14:00発ケーブルにギリギリ間に合いました。

下りケーブルカーは満員。

中間駅のほうらい丘駅には、大正末期に行われたケーブル軌道敷設時に発掘された石仏を奉納するために霊窟（蓬莱丘地蔵尊）が造られています。
一説では、信長の叡山焼き討ちの犠牲になった人たちを弔うために祀ったものだと言われているそうです。

ケーブル坂本駅から比叡山坂本駅まではバスを利用しました。所要7分。

乗客のほとんどが老人。このバスに乗ったことがこの後、好循環をもたらします。

予定していた15:02湖西線京都行きより１本早い14:44新快速に乗れました。

比叡山坂本駅 駅

14:58京都着、15:03みやこ路快速奈良行きにスムーズに乗り継ぎ。

京都駅 駅

車内は満員、外国人観光客がいっぱい。

私たちには見慣れた日本の原風景が外国人旅行者には興味深いようで、さかんにシャッターを押しています。

木津川を渡ると、

終着の奈良駅。計画より30分以上早く着くことができました。

JR奈良駅はおしゃれに建て替えられています。

JR 奈良駅 名所・史跡

国際観光都市にふさわしい内装・外観です。

旧駅舎は観光案内所として保存・活用されています。
奈良に来るのはもっぱら近鉄だったので、往時の記憶はありません。

奈良市総合観光案内所 (JR奈良駅旧駅舎) 名所・史跡

レトロな旧駅舎にスターバックスが入るのは、門司港駅と同じですね。

奈良に来たもう一つの目的がこれ。大好物の柿の葉ずし。

平宗 柿の葉ずしJR奈良店 グルメ・レストラン

明日は朝が早いので、ホテルで食べる朝食用に一つ購入。

近鉄奈良駅まで市内を少し散策。

三条通りを東へ。大勢の外人観光客で賑わっていますが、街並みは玉石混交、雑然としています。オープンエアのカフェなど作れば儲かりそう。

「やすらぎの道」という名前負けしそうな通りを北に進むと、程なく近鉄奈良駅。

近鉄奈良駅 駅

16:27発、急行大阪難波行き。

17:09、近鉄日本橋で下車。

昔懐かしい黒門市場。同僚とフグを食べに来たなぁ。
大阪では5年１ヶ月勤務しました。

今夜の宿。

アパホテル＜なんば駅東＞ 宿・ホテル

筋向かいはNMB48オフィシャルショップ。

チェックイン後、すぐミナミの街へ。
明日早朝に出発する南海難波駅までのルートを確認しておきます。キタはよく知っていますが、ミナミはそれほど馴染みがありません。

夕食はこのお店。
大阪出張の際は、系列の船場店によく通ったものです。

一芳亭 本店 グルメ・レストラン

本店も常連と思しき客で賑わっています。

当店オリジナルの薄焼き卵の焼売。

定番の酢豚、変わらぬ美味しさ。

酢豚の甘酢あんがあまりに美味いのでご飯と一緒に食べたくなり、スープも追加して酢豚定食にならないかと交渉したら、快く応じてくれました（バラで注文した方が酢豚の量が多いので、念のため階上に住んでいるオーナーと相談したようです）。酢漬けたくあんを含め、全て美味しい。
ビール大瓶１本含めて1,600円はコスパ最高、満足の夕食となりました。

この旅行記へのコメント （3）

• travelさん 2020/05/15 10:47:02

  新快速は便利です。

  新快速を利用されて比叡山と奈良を楽しまれたとの事、次の機会には新快速利用で大阪～明石も乗車されると須磨を過ぎて進行方向左手に明石海峡と明石大橋が一望出来てお勧めの風景で明石の明石焼きも美味しいですので是非足を延ばされて下さいね。
  
  ル－マニアとモラヴィア大草原、青の洞窟の旅行記に訪問頂き有難うございます。
  何処も印象的な風景で楽しい旅でした。
  
  　　travel

  beanbagさん からの返信 2020/05/15 11:46:55

  Re: 新快速は便利です。

  travelさん
  
  コメントをありがとうございます。
  
  30代の頃、神戸には５年間住んだことがあり、大阪への通勤はJRを利用していました。須磨海岸は毎年夏休みに子供を連れて海水浴に行っていました。
  でも、明石まで足を伸ばすことはほとんどなく、明石焼きを食べた経験も数えるほどです。陰陽連絡路線は魅力的なので、機会があればまた、青春１８きっぷで回ってみたいと思います。
  
  東欧はまだ行ったことがありません。いつになったらコロナ騒動が終わり、海外旅行ができるようになるのでしょうか？
  
  beanbag

  travelさん からの返信 2020/05/15 13:17:00

  Re: 新快速は便利です。

  beanbagさん、返信コメント有難うございます。
  神戸にお住みだったのですね。明石も明石焼きが美味しいですが姫路よりその先の赤穂も赤穂浪士の町で印象深いです。
  赤穂のお殿様の肖像画は驚くほど顔立ちが整って見入ってしまう程です。
  
  海外旅行は今年は無理なんじゃないかなあと、機内はどうしても密接になるしたとえ海外に行けたとしてもそこで熱が出たりすると隔離されてしまうだろうし、いろいろ考えるとどうしても否定的な気持ちになってしまいます。
  先ずは国内の移動、それから暫くして海外に徐々に行けるようになるのでしょうか。
  何とか先が見えるといいのですが。
  
  　　travel