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パドヴァは朝早く出れば北イタリアのたいていの都市に日帰りできるのがいい点ですね。<br /><br />今回は朝一でラヴェンナに行ってまいりました。<br /><br />ラヴェンナは西ローマ帝国の首都でした。<br />西ローマ帝国滅亡後も東ゴート帝国の首都であり、その後は東ローマ帝国の領土となり総督府がおかれました。<br />そのためいろいろな教会でビザンチン時代のモザイク画を見ることが出来ます。<br /><br />教会を飾るものには絵・フレスコ画といろいろありますが、特にモザイク画は現地に行って本物を見ないとその価値がわからないかなと思うほどの素晴らしさでした。<br />光の反射加減でいろいろ表情を変えてくれます。<br /><br />表紙はラヴェンナのモザイク群でも特に素晴らしいと思ったサン・ヴィターレ聖堂のモザイクです。

2019年イタリア・フレスコ画の旅 ラヴェンナでモザイク三昧

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2019/05/30 - 2019/05/30

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ken-ken

ken-kenさん

パドヴァは朝早く出れば北イタリアのたいていの都市に日帰りできるのがいい点ですね。

今回は朝一でラヴェンナに行ってまいりました。

ラヴェンナは西ローマ帝国の首都でした。
西ローマ帝国滅亡後も東ゴート帝国の首都であり、その後は東ローマ帝国の領土となり総督府がおかれました。
そのためいろいろな教会でビザンチン時代のモザイク画を見ることが出来ます。

教会を飾るものには絵・フレスコ画といろいろありますが、特にモザイク画は現地に行って本物を見ないとその価値がわからないかなと思うほどの素晴らしさでした。
光の反射加減でいろいろ表情を変えてくれます。

表紙はラヴェンナのモザイク群でも特に素晴らしいと思ったサン・ヴィターレ聖堂のモザイクです。

同行者
一人旅
航空会社
キャセイパシフィック航空
旅行の手配内容
個別手配

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  • ラヴェンナでも一番凄いモザイク画があるサン・ヴィターレ聖堂の外観です。<br /><br />今日あるこの建物は546年頃に完成されたらしいです。<br /><br />日本で言えば仏教が伝来したころ聖徳太子の生まれる三十年近く前ということですね。<br /><br />チケットはここではなく参道の店の建物の一つで売っていました。<br />ラヴェンナの五ヵ所のモザイクを見ることができる共通券を買いました。

    ラヴェンナでも一番凄いモザイク画があるサン・ヴィターレ聖堂の外観です。

    今日あるこの建物は546年頃に完成されたらしいです。

    日本で言えば仏教が伝来したころ聖徳太子の生まれる三十年近く前ということですね。

    チケットはここではなく参道の店の建物の一つで売っていました。
    ラヴェンナの五ヵ所のモザイクを見ることができる共通券を買いました。

  • これも外観です。<br /><br />ビザンチン式の非常に美しい建物です。<br /><br />ちなみに共通券で見ることのできるのは<br />ガラ・プラキディア霊廟<br />サン・ヴィターレ聖堂<br />ネオニアーノ洗礼堂<br />大司教博物館<br />サンタポリナーレ・ヌオヴォ聖堂<br /><br />の五つです。

    これも外観です。

    ビザンチン式の非常に美しい建物です。

    ちなみに共通券で見ることのできるのは
    ガラ・プラキディア霊廟
    サン・ヴィターレ聖堂
    ネオニアーノ洗礼堂
    大司教博物館
    サンタポリナーレ・ヌオヴォ聖堂

    の五つです。

  • 敷地内にガラ・プラキディア霊廟という小さな建物が建っています。<br />建立は五世紀ごろと伝えられていますので、サン・ヴィターレ聖堂よりも古い建物です。<br />なのでラヴェンナでも最も古いモザイクの一つでしょう。<br /><br />ガラ・プラキディアは390年頃にローマ皇帝テオドシウス一世の娘として生まれ、のちに西ローマ帝国の皇帝コンスタンティウス三世の皇后となった人物です。<br />夫の死後いろいろな変遷を経て息子のウァレンティニアヌス三世を皇帝にし、息子を傀儡として西ローマ帝国の政治を動かしました。<br />敬虔なカトリック教徒でラヴェンナにいくつかの教会を寄進したそうですが、政治的にはかなり暗愚な方だったみたいで、アッティラによるローマ帝国侵略の原因ともなったみたいです。<br />彼女はアッティラによる侵略の前に死んだようですが、息子のはウァレンティニアヌス三世は民衆の憎悪を一身に受け暗殺された時もそばにいた人は誰も助けてくれなかったそうです。<br /><br />ともあれ、まずこちらから鑑賞します。

    敷地内にガラ・プラキディア霊廟という小さな建物が建っています。
    建立は五世紀ごろと伝えられていますので、サン・ヴィターレ聖堂よりも古い建物です。
    なのでラヴェンナでも最も古いモザイクの一つでしょう。

    ガラ・プラキディアは390年頃にローマ皇帝テオドシウス一世の娘として生まれ、のちに西ローマ帝国の皇帝コンスタンティウス三世の皇后となった人物です。
    夫の死後いろいろな変遷を経て息子のウァレンティニアヌス三世を皇帝にし、息子を傀儡として西ローマ帝国の政治を動かしました。
    敬虔なカトリック教徒でラヴェンナにいくつかの教会を寄進したそうですが、政治的にはかなり暗愚な方だったみたいで、アッティラによるローマ帝国侵略の原因ともなったみたいです。
    彼女はアッティラによる侵略の前に死んだようですが、息子のはウァレンティニアヌス三世は民衆の憎悪を一身に受け暗殺された時もそばにいた人は誰も助けてくれなかったそうです。

    ともあれ、まずこちらから鑑賞します。

  • ガラ・プラキディア霊廟の外観です。<br />一番で入って出てきたところです。<br />もうこんなに人が集まってきました。

    ガラ・プラキディア霊廟の外観です。
    一番で入って出てきたところです。
    もうこんなに人が集まってきました。

  • ガラ・プラキディア霊廟の内部のモザイクです。<br /><br />小さな建物の中にこんな素晴らしい空間が広がっています。

    ガラ・プラキディア霊廟の内部のモザイクです。

    小さな建物の中にこんな素晴らしい空間が広がっています。

  • ともかく美しく口をあんぐりと開けて見とれていました。

    ともかく美しく口をあんぐりと開けて見とれていました。

  • 中央に描かれた羊飼いはキリストを表しています。<br /><br />新約聖書の中でキリストは「私は善き羊飼いである」と言っています。<br /><br />またキリストを羊で表すときもあります。

    中央に描かれた羊飼いはキリストを表しています。

    新約聖書の中でキリストは「私は善き羊飼いである」と言っています。

    またキリストを羊で表すときもあります。

  • 羊飼いのアップ。

    羊飼いのアップ。

  • こちらには鹿が描かれています。<br /><br />詩篇の42の場面だそうです。

    こちらには鹿が描かれています。

    詩篇の42の場面だそうです。

  • こちらは聖人と鳩です。<br /><br />鳩は聖霊の象徴のようです。

    こちらは聖人と鳩です。

    鳩は聖霊の象徴のようです。

  • この聖人たちが誰だかは判っていないそうです。

    この聖人たちが誰だかは判っていないそうです。

  • 天井画です。<br />星空が美しい。

    天井画です。
    星空が美しい。

  • 聖人のアップです。

    聖人のアップです。

  • やはり聖人のアップです。

    やはり聖人のアップです。

  • 鹿のアップです。<br />周りを取り囲んでるのはアカンサスの葉だそうです。

    鹿のアップです。
    周りを取り囲んでるのはアカンサスの葉だそうです。

  • やはりアカンサスの葉に包まれた聖人。

    やはりアカンサスの葉に包まれた聖人。

  • 聖人のアップ。<br />青が美しいです。

    聖人のアップ。
    青が美しいです。

  • 聖人二人のアップ。

    聖人二人のアップ。

  • 素晴らしくてかなり長居をしてしまいました。<br /><br />これからメインであるサン・ヴィターレ聖堂に行きます。

    素晴らしくてかなり長居をしてしまいました。

    これからメインであるサン・ヴィターレ聖堂に行きます。

  • ガラ・プラキディア霊廟を堪能したところでサン・ヴィターレ聖堂に行きましょう。<br />こちらはガラ・プラキディア霊廟あたりから見たサン・ヴィターレ聖堂です。

    ガラ・プラキディア霊廟を堪能したところでサン・ヴィターレ聖堂に行きましょう。
    こちらはガラ・プラキディア霊廟あたりから見たサン・ヴィターレ聖堂です。

  • サン・ヴィターレ聖堂に入っていきなり目に入るのは6世紀のモザイク画ではなく明らかに後世に造られたバロック様式の装飾です。<br />

    サン・ヴィターレ聖堂に入っていきなり目に入るのは6世紀のモザイク画ではなく明らかに後世に造られたバロック様式の装飾です。

  • かつてサン・ヴィターレ聖堂は壁の全てをモザイクで飾られていましたが、今は一部を残して剥がれた(剥がされた?)ようです。<br /><br />天井画のアップです。

    かつてサン・ヴィターレ聖堂は壁の全てをモザイクで飾られていましたが、今は一部を残して剥がれた(剥がされた?)ようです。

    天井画のアップです。

  • これはこれで素晴らしいのですが、この程度ならイタリアにはよくあるバロック装飾です。<br />やはりこの教会の神髄はモザイク画ですね。

    これはこれで素晴らしいのですが、この程度ならイタリアにはよくあるバロック装飾です。
    やはりこの教会の神髄はモザイク画ですね。

  • モザイク画は何か所かある内陣のうち一か所にだけ残っています。<br />がそれが素晴らしすぎました。

    モザイク画は何か所かある内陣のうち一か所にだけ残っています。
    がそれが素晴らしすぎました。

  • 旧約聖書のシーンが描かれています。

    旧約聖書のシーンが描かれています。

  • ともかく素晴らしすぎます。

    ともかく素晴らしすぎます。

  • ローマにあるサンタ・プラッセーデ教会のサン・ゼノ礼拝堂のモザイクも素晴らしいと思いましたがこことは比較になりません。

    ローマにあるサンタ・プラッセーデ教会のサン・ゼノ礼拝堂のモザイクも素晴らしいと思いましたがこことは比較になりません。

  • あの礼拝堂に入ると天上気分になると書かれていますが、ここはまさしく天上、いや天国です。

    あの礼拝堂に入ると天上気分になると書かれていますが、ここはまさしく天上、いや天国です。

  • 朝一で入ったことも幸いして人があまりおらず、静かな雰囲気で鑑賞できたことも良かったです。

    朝一で入ったことも幸いして人があまりおらず、静かな雰囲気で鑑賞できたことも良かったです。

  • 回りには聖人たちのメダイヨンが描かれています。

    回りには聖人たちのメダイヨンが描かれています。

  • これが内陣の全体像です。<br /><br />ほとんど装飾がされていない右、左の内陣にもかつてはモザイクが施されていたのでしょう。<br />これらが全部あったらと考えるとあまりの美しさに気が遠くなるような気がします。

    これが内陣の全体像です。

    ほとんど装飾がされていない右、左の内陣にもかつてはモザイクが施されていたのでしょう。
    これらが全部あったらと考えるとあまりの美しさに気が遠くなるような気がします。

  • 天上のドームには若きキリストと天使、そして聖ウィタリウスと司教エクレシウスが描かれています。<br /><br />髭のないキリストというのも新鮮ですね。

    天上のドームには若きキリストと天使、そして聖ウィタリウスと司教エクレシウスが描かれています。

    髭のないキリストというのも新鮮ですね。

  • キリストと羽の生えた天使二人。<br />そしてその周りにいるのが聖ウィタリウスと司教エクレシウス。

    キリストと羽の生えた天使二人。
    そしてその周りにいるのが聖ウィタリウスと司教エクレシウス。

  • モザイクが施された内陣から見た中央のバロック装飾。

    モザイクが施された内陣から見た中央のバロック装飾。

  • 聖人たちのメダイヨンの頂上にキリストのメダイヨンがあります。

    聖人たちのメダイヨンの頂上にキリストのメダイヨンがあります。

  • そして教科書にも載っていたモザイク画です。<br />皇帝ユスティニアヌスとその取り巻き。

    そして教科書にも載っていたモザイク画です。
    皇帝ユスティニアヌスとその取り巻き。

  • 皇帝ユスティニアヌスのアップ。<br /><br />彼は有能な人物を重用することにたけていたようで、自分の意見を押し通さず部下の忠告にはちゃんと耳を傾けていたみたいです。<br />ただあまりに部下の言うことを聞きすぎて失敗もしたみたいですが・・・・

    皇帝ユスティニアヌスのアップ。

    彼は有能な人物を重用することにたけていたようで、自分の意見を押し通さず部下の忠告にはちゃんと耳を傾けていたみたいです。
    ただあまりに部下の言うことを聞きすぎて失敗もしたみたいですが・・・・

  • その向かい側には皇妃テオドラの侍女とお付きの者に取り囲まれています。<br />テオドラは元々女優あがり。<br />出会ったときユスティニアヌスは将来皇帝の座を約束された元老議員。<br />しかしテオドラに一目ぼれしてしまいます。<br />女優と元老議員の結婚は法律で禁じられていたのをユスティニアヌスは法律を変えて彼女と結婚しました。<br /><br />ただ、彼女は政治的才能があったようで、窮地に陥った皇帝を何度も叱咤激励しその窮地から救ったみたいです。

    その向かい側には皇妃テオドラの侍女とお付きの者に取り囲まれています。
    テオドラは元々女優あがり。
    出会ったときユスティニアヌスは将来皇帝の座を約束された元老議員。
    しかしテオドラに一目ぼれしてしまいます。
    女優と元老議員の結婚は法律で禁じられていたのをユスティニアヌスは法律を変えて彼女と結婚しました。

    ただ、彼女は政治的才能があったようで、窮地に陥った皇帝を何度も叱咤激励しその窮地から救ったみたいです。

  • 皇妃テオドラのアップ。<br /><br />婦唱夫随の仲のいい夫婦だったようですが夫より20年近く早く癌で亡くなってしまいます。

    皇妃テオドラのアップ。

    婦唱夫随の仲のいい夫婦だったようですが夫より20年近く早く癌で亡くなってしまいます。

  • その他は主に旧約の話が描かれています。<br /><br />左側が「アブラハムの饗応」で右側が「イサクの燔祭」<br /><br />左側の絵は真ん中の3人が天使とは露知らず羊を焼いてでおもてなしをしているアブラハムです。<br /><br />そして右は神に「息子のイサクを神の生贄にしろ」と言われ素直に息子を殺そうとしているアブラハムです。<br />ま、最後にはすんでのところで天使が止め「お前の信仰の深さはよくわかった。偉い、偉い。」とか神が言ってめでたしめでたしになるのですが、異教徒としてはなんか釈然としないものがありました。

    その他は主に旧約の話が描かれています。

    左側が「アブラハムの饗応」で右側が「イサクの燔祭」

    左側の絵は真ん中の3人が天使とは露知らず羊を焼いてでおもてなしをしているアブラハムです。

    そして右は神に「息子のイサクを神の生贄にしろ」と言われ素直に息子を殺そうとしているアブラハムです。
    ま、最後にはすんでのところで天使が止め「お前の信仰の深さはよくわかった。偉い、偉い。」とか神が言ってめでたしめでたしになるのですが、異教徒としてはなんか釈然としないものがありました。

  • これは羊をささげるアベルとエルサレムの王メルキセデクの絵。

    これは羊をささげるアベルとエルサレムの王メルキセデクの絵。

  • 「イサクの燔祭」<br />息子のイサクを殺そうとするアブラハムです。<br />こんなことされたイサクは絶対トラウマになって、以後親には反抗し、金輪際神なんて信じなくなると思うんですが・・・・・<br /><br />イサクの代わりに横にいる羊を殺して神にささげるのですが、この羊、自分の運命も知らずに可愛い目でアブラハムを見上げているのが可哀そうです。

    「イサクの燔祭」
    息子のイサクを殺そうとするアブラハムです。
    こんなことされたイサクは絶対トラウマになって、以後親には反抗し、金輪際神なんて信じなくなると思うんですが・・・・・

    イサクの代わりに横にいる羊を殺して神にささげるのですが、この羊、自分の運命も知らずに可愛い目でアブラハムを見上げているのが可哀そうです。

  • 右上は十戒を受けるモーゼだと思います<br /><br />普通十戒は石板に書かれているのですが、この絵では巻物なのでもしかしたら違うかもしれません。

    右上は十戒を受けるモーゼだと思います

    普通十戒は石板に書かれているのですが、この絵では巻物なのでもしかしたら違うかもしれません。

  • 聖人のメダイヨンと右下は預言者エレミヤ。<br /><br />エレミアはバビロン捕囚を予言した人です。

    聖人のメダイヨンと右下は預言者エレミヤ。

    エレミアはバビロン捕囚を予言した人です。

  • サン・ヴィターレ聖堂を堪能した後、また再び駅の方に歩きアリアーニ洗礼堂に行きます。<br /><br />この礼拝堂は共通入場券では入れません。<br />かつては入場無料だったようですが、今はしっかり入場料を取っています。<br /><br />結構大規模な修復をしていたみたいでいかにも工事現場という感じで外観の写真は撮っていません。<br /><br />内部の天井画のモザイクが素晴らしいです。<br /><br />洗礼者ヨハネから洗礼を受ける若き日のキリストと、それを取り囲む聖人たち。

    サン・ヴィターレ聖堂を堪能した後、また再び駅の方に歩きアリアーニ洗礼堂に行きます。

    この礼拝堂は共通入場券では入れません。
    かつては入場無料だったようですが、今はしっかり入場料を取っています。

    結構大規模な修復をしていたみたいでいかにも工事現場という感じで外観の写真は撮っていません。

    内部の天井画のモザイクが素晴らしいです。

    洗礼者ヨハネから洗礼を受ける若き日のキリストと、それを取り囲む聖人たち。

  • 5世紀の終わりから6世紀初めに東ゴート王国のテオドリック大王によって建てられたそうです。

    5世紀の終わりから6世紀初めに東ゴート王国のテオドリック大王によって建てられたそうです。

  • キリストの洗礼のアップです。<br /><br />キリストの股間に注目。<br />正直かなりびっくりしました(笑)。<br />この時代は結構おおらかだったようですね。<br />悪名高き「イチジクの葉運動」の時はどうなったっていたのか気になります。

    キリストの洗礼のアップです。

    キリストの股間に注目。
    正直かなりびっくりしました(笑)。
    この時代は結構おおらかだったようですね。
    悪名高き「イチジクの葉運動」の時はどうなったっていたのか気になります。

  • 回りを取り囲む聖人たち。

    回りを取り囲む聖人たち。

  • 聖人たち。<br /><br />シンプルなもので、ラヴェンナのモザイクの中ではあまり有名ではありますせんが、やはり見どころの一つであると思います。

    聖人たち。

    シンプルなもので、ラヴェンナのモザイクの中ではあまり有名ではありますせんが、やはり見どころの一つであると思います。

  • そして街を東から西に横切り、ネオニアーノ洗礼堂に行きます。<br /><br />こちらのモザイクは450年頃のものでラヴェンナでも最も古いモザイクの一つです。

    そして街を東から西に横切り、ネオニアーノ洗礼堂に行きます。

    こちらのモザイクは450年頃のものでラヴェンナでも最も古いモザイクの一つです。

  • やはりネオニアーノ洗礼堂の外観。<br /><br />こちらは大司教博物館の敷地内に経っています。

    やはりネオニアーノ洗礼堂の外観。

    こちらは大司教博物館の敷地内に経っています。

  • こちらもやはり「洗礼者ヨハネによるキリストの洗礼」がテーマです。<br /><br />ただアリアーニ洗礼堂のキリストに比べると年を取っていて髭も生えて、いかにも我々の考えるキリストって感じですね。<br />アリアーニ洗礼堂とネオニアーノ洗礼堂は構図が似ているのにキリスト一つでこれだけ雰囲気が違うということもあり、両方を見学したほうがより面白みが増すと思います。

    こちらもやはり「洗礼者ヨハネによるキリストの洗礼」がテーマです。

    ただアリアーニ洗礼堂のキリストに比べると年を取っていて髭も生えて、いかにも我々の考えるキリストって感じですね。
    アリアーニ洗礼堂とネオニアーノ洗礼堂は構図が似ているのにキリスト一つでこれだけ雰囲気が違うということもあり、両方を見学したほうがより面白みが増すと思います。

  • そしてアップにするとこちらもキリストの股間が微妙に・・・・(笑)<br /><br />曽野綾子さんの小説を読むと、古代ユダヤ社会では結婚してない男は男として認められてなかったそうで、キリストに童貞が求められるようになったのは紀元三百年以降だそうです。<br />キリストが亡くなった時は既に三十歳。<br />結婚していなければおかしいということでした(それ故マグダラのマリアはキリストの妻である説が出たわけです)。<br /><br />ということでこの時代はまだ普通であることが求められたのかもしれませんね。

    そしてアップにするとこちらもキリストの股間が微妙に・・・・(笑)

    曽野綾子さんの小説を読むと、古代ユダヤ社会では結婚してない男は男として認められてなかったそうで、キリストに童貞が求められるようになったのは紀元三百年以降だそうです。
    キリストが亡くなった時は既に三十歳。
    結婚していなければおかしいということでした(それ故マグダラのマリアはキリストの妻である説が出たわけです)。

    ということでこの時代はまだ普通であることが求められたのかもしれませんね。

  • やはりアリアーニ洗礼堂と同じく回りを聖人たちが取り囲んでいます。

    やはりアリアーニ洗礼堂と同じく回りを聖人たちが取り囲んでいます。

  • そしてアリアーニ洗礼堂との違いは側面もモザイクで飾られていることです。

    そしてアリアーニ洗礼堂との違いは側面もモザイクで飾られていることです。

  • ネオニアーノ洗礼堂の側面のモザイク。

    ネオニアーノ洗礼堂の側面のモザイク。

  • やはり側面のモザイクです。<br /><br />本当に美しい。

    やはり側面のモザイクです。

    本当に美しい。

  • 側面モザイクのアップです。

    側面モザイクのアップです。

  • 柱頭にもモザイクが施されています。

    柱頭にもモザイクが施されています。

  • 柱頭に施されたモザイクです。

    柱頭に施されたモザイクです。

  • 絢爛豪華って感じですね。

    絢爛豪華って感じですね。

  • 天井画の全体像です。

    天井画の全体像です。

  • そして大司教博物館に入りました。<br /><br />この博物館にもモザイクが施されたサンタンドレア礼拝堂があります。<br />けれどもこの礼拝堂は長い間撮影禁止で当然撮影出来ないのだろうと思っていたのですが、入り口で「フラッシュは禁止です」とのお言葉。<br />「え?じゃ、撮影してもいいんですか?」と聞くと「フラッシュを焚かなければ」とのこと。<br />もう狂喜しました。<br /><br />礼拝堂の天井画です。<br />まるでローマのサンタ・プラッセーデ教会のサンゼノ礼拝堂のようです。

    そして大司教博物館に入りました。

    この博物館にもモザイクが施されたサンタンドレア礼拝堂があります。
    けれどもこの礼拝堂は長い間撮影禁止で当然撮影出来ないのだろうと思っていたのですが、入り口で「フラッシュは禁止です」とのお言葉。
    「え?じゃ、撮影してもいいんですか?」と聞くと「フラッシュを焚かなければ」とのこと。
    もう狂喜しました。

    礼拝堂の天井画です。
    まるでローマのサンタ・プラッセーデ教会のサンゼノ礼拝堂のようです。

  • ちなみにこれがローマのサンタ・プラッセーデ教会のサンゼノ礼拝堂です。

    ちなみにこれがローマのサンタ・プラッセーデ教会のサンゼノ礼拝堂です。

  • 似てはいるのですが、一番の違いは側面にフレスコ画が描かれていることです。<br /><br />後世になってモザイク画剥がれたのでフレスコ画を描いたのか、モザイクを剥がして描いたのか・・・・・<br /><br />けれども意外に調和しているような気もします。<br />不思議な融合ですね。

    似てはいるのですが、一番の違いは側面にフレスコ画が描かれていることです。

    後世になってモザイク画剥がれたのでフレスコ画を描いたのか、モザイクを剥がして描いたのか・・・・・

    けれども意外に調和しているような気もします。
    不思議な融合ですね。

  • こちらにもフレスコ画が・・・・<br /><br />ただこちらはフレスコ画も良くないし、あまり調和しているとは言えない気がします。

    こちらにもフレスコ画が・・・・

    ただこちらはフレスコ画も良くないし、あまり調和しているとは言えない気がします。

  • 本来はこんな風になっていたはずです。<br /><br />やはりこれが一番しっくりくるような気がします。

    本来はこんな風になっていたはずです。

    やはりこれが一番しっくりくるような気がします。

  • 本当に狭い空間ですが美を集約した感があります。

    本当に狭い空間ですが美を集約した感があります。

  • そして最後にサンタポリナーレ・ヌオヴォ聖堂に行きました。<br /><br />東ゴート王国のテオドリック大王によって490年頃に建立されました。

    そして最後にサンタポリナーレ・ヌオヴォ聖堂に行きました。

    東ゴート王国のテオドリック大王によって490年頃に建立されました。

  • 内部はこんな感じです。<br />サン・ヴィターレ聖堂に比べると遥かにシンプルですが壁面がモザイクで埋め尽くされています。

    内部はこんな感じです。
    サン・ヴィターレ聖堂に比べると遥かにシンプルですが壁面がモザイクで埋め尽くされています。

  • 向かって右の面には一番奥に玉座に座るキリストが描かれています。

    向かって右の面には一番奥に玉座に座るキリストが描かれています。

  • そして聖マルティヌスに導かれてキリストを拝する二十六人の殉教者たちの列が続きます。

    そして聖マルティヌスに導かれてキリストを拝する二十六人の殉教者たちの列が続きます。

  • こんな感じで殉教者が二十六人並びます。

    こんな感じで殉教者が二十六人並びます。

  • こうして並ぶと圧巻ですね。<br /><br />ただこちらは南に向いているので窓から光が射しこみ写真が撮りにくかったです。

    こうして並ぶと圧巻ですね。

    ただこちらは南に向いているので窓から光が射しこみ写真が撮りにくかったです。

  • 殉教者のアップです。<br />一人一人顔が違います。

    殉教者のアップです。
    一人一人顔が違います。

  • 列の最後にテオドリック大王の宮殿が描かれています。

    列の最後にテオドリック大王の宮殿が描かれています。

  • 一方左側の一番奥に聖母マリアが天使に囲まれキリストを抱き、玉座に座っています。<br />こちらは北向きで窓から光が射しこまないので写真が撮りやすかったです。

    一方左側の一番奥に聖母マリアが天使に囲まれキリストを抱き、玉座に座っています。
    こちらは北向きで窓から光が射しこまないので写真が撮りやすかったです。

  • 聖母マリアのアップです。

    聖母マリアのアップです。

  • 聖母に贈り物をする東方の三賢者。

    聖母に贈り物をする東方の三賢者。

  • そしてこちらは東方の三賢者に導かれた二十二人の聖女の列が続きます。

    そしてこちらは東方の三賢者に導かれた二十二人の聖女の列が続きます。

  • 聖女の列。<br />西洋式と言うよりなんとなくインド風な感もします。<br />そしてこちらの顔はどれもほぼ同じ顔(笑)。

    聖女の列。
    西洋式と言うよりなんとなくインド風な感もします。
    そしてこちらの顔はどれもほぼ同じ顔(笑)。

  • 聖女たちの上にも聖人が描かれています。

    聖女たちの上にも聖人が描かれています。

  • そしてこちらのラストはラヴェンナの外港であったクラッシスの港(町?)らしいです。

    そしてこちらのラストはラヴェンナの外港であったクラッシスの港(町?)らしいです。

  • 圧巻のモザイクです。<br />が、殉教者の列が衣装は同じでも年齢、髭のあるなしなどで変えているのに、女性はみな同じ。<br />普通女性のほうが髪型とか衣装が変わっていて一人一人に変化があるのに、こんな風にあまりに画一的というのはやはり時代なんでしょうね。

    圧巻のモザイクです。
    が、殉教者の列が衣装は同じでも年齢、髭のあるなしなどで変えているのに、女性はみな同じ。
    普通女性のほうが髪型とか衣装が変わっていて一人一人に変化があるのに、こんな風にあまりに画一的というのはやはり時代なんでしょうね。

  • 上部に描かれている聖人たち。

    上部に描かれている聖人たち。

  • 見事に一人一人が違って描かれています。<br />

    見事に一人一人が違って描かれています。

  • 何はともあれ素晴らしいモザイクです。

    何はともあれ素晴らしいモザイクです。

  • そしてモザイク画を除けばラヴェンナの街自体には見どころはあまりないと思います。(独断と偏見で言い切りましたが・・・・)<br /><br />一番の見どころポポロ広場もこんな感じです。<br /><br />郊外のクラッセにあるサンタポリナーレ・イン・クラッセ聖堂のモザイクもとも思いましたが、十分に堪能したうえ、夕方にスクロヴェーニ礼拝堂の予約を入れていたのでまさかの場合を考えて早めに帰ることにしました。

    そしてモザイク画を除けばラヴェンナの街自体には見どころはあまりないと思います。(独断と偏見で言い切りましたが・・・・)

    一番の見どころポポロ広場もこんな感じです。

    郊外のクラッセにあるサンタポリナーレ・イン・クラッセ聖堂のモザイクもとも思いましたが、十分に堪能したうえ、夕方にスクロヴェーニ礼拝堂の予約を入れていたのでまさかの場合を考えて早めに帰ることにしました。

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この旅行記へのコメント (2)

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  • sanaboさん 2019/10/20 21:29:54
    ラヴェンナのモザイク画は圧巻でしたね☆彡
    ken-kenさん、こんばんは

    ご無沙汰しております^^
    先日、久しぶりにken-kenさんのパドヴァ旅行記を拝見し
    続編を楽しみにしておりました。
    実は一昨日、2年ぶりの一人旅でイタリア旅行から戻ってきたのですが
    モザイク好きとしてはラヴェンナのモザイク画をとても楽しみにしていました。
    ken-kenさんのラヴェンナ編を冷めやらぬ興奮とともに拝読させていただきました。
    本当に見事の一語に尽きますね!
    今回はパドヴァには立ち寄りませんでしたが、またいつかの機会にと
    思っております。
    また楽しみにお伺いさせていただきますね♪

    sanabo


    ken-ken

    ken-kenさん からの返信 2019/10/21 19:25:30
    RE: ラヴェンナのモザイク画は圧巻でしたね☆彡
    sanaboさん、今晩は。
    この度は投票とコメントをありがとうございました。

    > ご無沙汰しております^^

    こちらこそご無沙汰しております。
    実はこの2年ほど忙しかったこともあって、フォートラベルから離れておりました。
    一度離れるとなかなか戻ってくる気力がなく、しばらくご無沙汰しておりました。

    > 先日、久しぶりにken-kenさんのパドヴァ旅行記を拝見し
    > 続編を楽しみにしておりました。

    ありがとうございます。
    備忘録のようなもので、大したことないのにそうおっしゃっていただき大変ありがたいです。

    > 実は一昨日、2年ぶりの一人旅でイタリア旅行から戻ってきたのですが
    > モザイク好きとしてはラヴェンナのモザイク画をとても楽しみにしていました。
    > ken-kenさんのラヴェンナ編を冷めやらぬ興奮とともに拝読させていただきました。
    > 本当に見事の一語に尽きますね!

    ありがとうございます。
    ラヴェンナは長年の夢だったので今回行くことが出来て大変幸せでした。

    > 今回はパドヴァには立ち寄りませんでしたが、またいつかの機会にと
    > 思っております。

    パドヴァはヴェネチアやヴェローナの陰に隠れてしまっていますが本当に素晴らしい街でした。
    機会があれば是非お出でになってください。

    > また楽しみにお伺いさせていただきますね♪

    ありがとうございます。
    またよろしくお願いいたします。

                        ken-ken

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