2015/07/27 - 2015/08/02
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ken-kenさん
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フィレンツェからヴェネチアに日帰り旅行に行きました。
ドゥカーレ宮殿は長らく撮影禁止でしたが、ついに撮影が解禁となりました。
まるでモロゾフのチョコレートの缶を裏返した様な(表現が陳腐で申し訳ありません)華麗な装飾に圧倒されます。
そして比較的地味ですが、ヴェネチア派の絵画だけを集めたアカデミア美術館。
こちらは写真撮影は大丈夫でしたが、残念ながらビデオ撮影は不可でした。
追記 2019年の旅行の写真も追加(または入れ替え)しました。
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まずはアカデミア美術館に行きました。
フィレンツェのアカデミア美術館と同じくもともとは美術学校だったそうです。
ここにはラファエロもミケランジェロもダ・ヴィンチもカラヴァッジョも展示されていません。(ダ・ヴィンチはデッサンがありますが展示されていませんでした)
ヴェネチア絵画だけが展示されています。
そのためか、これだけ混雑しているヴェネチアにあって、あまり人のいない美術館でした。
ただかなり狭い美術館なのですべての絵が展示されることはないと思います。
修復していることもあるんでしょうが、重要な作品が相当数展示していないとガッカリするので出来ればもっと大きな場所(しかも採光が考えられた場所)に移転できないだろうかと思ってしまいます。 -
まずはヴェロネーゼの大作「レヴィ家の饗宴」。
1573年頃の作品です。
本来は「最後の晩餐」のタイトルで描かれたのですが、酔っ払い、道化、小人などを描いて、ヴェネチア風祝宴のようにしたことが災いして、ヴェロネーゼは宗教裁判にかけられてしまいます。
書き直すように迫られましたが、ヴェロネーゼはそれを拒否して、タイトルだけを変更すると言う荒技でこの異端審問裁判を乗り切りました。
追記 2019年には修復中だったようで展示されていませんでした。 -
「レヴィ家の饗宴」
この部分だけは最後の晩餐らしいです。
この「レヴィ家の饗宴」、非常な大作で、縦5m、横13mと言うとてつもない大きさの作品です。
普通これほどまでに大きい絵画が美術館にあると言うことはまれなことです。
ところがこのアカデミア美術館にはこんな大作がごろごろと展示されています。
水の都ヴェネチアではフレスコ画を描くには向いていませんでした。
フレスコ画は湿気を嫌うのですが、ヴェネチアは運河の町。いたるところ湿気だらけです。
そしてその代わりに発達したのが帆布の上に油彩で描くという方法でした。
交易で栄えたヴェネチアは造船技術が非常に発達していました。
大きな帆布を作る技術も進んでいました。
そして教会の壁に直接に描く代わりに、絵画が描かれた帆布を壁に貼るという手法が取られました。
後世になって教会から、帆布をはがして美術館に展示するようになったのです。 -
ヴェロネーゼ「受胎告知」
1578年頃の作品。
縦279cm 横551cm
天使と聖母マリアの間に思い切った空間を作ることにより、劇的な瞬間を作りだしています。
2019年には展示されていませんでした。 -
同じくヴェロネーゼ「聖カタリナ神秘の結婚」
1575年頃の作品
縦337cm 横241cm
とにかく大作だらけです。
2019年の写真と入れ替えました。 -
2019年に飾られていた絵です。
ヴェロネーゼ「聖ヒエロニムス」 -
そしていかにもこの美術館らしいのが、ヴィトーレ・カルパッチョの描いた「聖ウルスラ物語」の連作が展示されている部屋です。
四方の壁にカルパッチョの大作が展示されています。
1500年頃の作品です。
この「聖ウルスラ物語」元は聖ウルスラ同信会の祭壇に飾られていた絵をはがしてこの美術館に持ってきたものです。
まず最初のシーン。
3つの場面からなっています。
左から
1.左端が切れていますが、イングランド大使のブルターニュ王宮への到着。
2.イングランド大使がブルターニュ王にイングランド王子とブルターニュ王女ウルスラとの結婚を提案しているシーン。
3.乳母が階段下で待っている間、ブルターニュ王がウルスラに結婚の話をし、ウルスラが結婚に関する条件を話しているシーン。
縦278cm 横589cmの大作です
切れている部分は多分、扉の部分だったと思います。
追記 2019年にはこの部屋自体が公開されておらず、4作品すべて展示されていませんでした。 -
イングランド大使がブルターニュの王に結婚を申し入れているシーン。
この時ウルスラが出した条件とは
1.イングランド王子のキリスト教への改宗。
2.1万人の乙女を伴って二人でローマ教皇に拝謁するためにローマに巡礼する。
と言うものでした。 -
これも縦279cm 横610cmの大作。
4つのシーンからなっています。
左から
1.イングランド王子が国王へ別れを告げているシーン。
2.ウルスラとイングランド王子の初めての出会い。
3.ブルターニュ王と王妃に二人が別れを告げているシーン。
そして右奥になります
4.2人が船に乗るシーン。
イングランドは山がちでまだ後進国と言う感じ。
一方のブルターニュはまるでヴェネチアの町のようです。
どうでもいいことですが、ブルターニュからローマに行く場合、船に乗ったらかえって遠回りになると思うのですが・・・・ -
イングランド王子が国王に別れを告げているシーンのアップです。
-
ウルスラとイングランド王子との初めての出会いです。
王子、ウルスラ共に美男美女のカップルになっています。 -
「ウルスラの夢」
縦274cm 横267cm
ウルスラの物語の連作の中では比較的小さな作品です。
この画は1シーンだけで構成されています。
天使がウルスラの夢に現れて、殉教が近いことを告げているそうです。
自分だけが殉教するならまだしも、1万人もの人間を道連れにしてしまうのですから、ここでローマ巡礼を辞めるべきじゃないかと日本人なら思う所ですが、ウルスラは巡礼を決行します。
話の内容はともかく、この静謐な美しさが日本人に好まれています。
やはり日本人好みのフェルメールに影響を与えたと言われています。 -
ローマ法王に祝福を受ける二人。
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ケルンでの虐殺。
帰り道、ケルン近郊でフン族に出会い、全員が虐殺されてしまうと言う、救いようがない話なのですが・・・・・
最後にウルスラは天国で祝福されてめでたしめでたしになります。 -
カルパッチョの別の作品です。
「聖十字架の奇跡」の連作の一つ。
「リアルト橋での奇跡」
1496年頃の作品。
縦365cm 横389cmの大作です。
リアルト橋がまだ木造だった頃ですね。
2019年の写真と入れ替えました。 -
-
2019年にあった絵です。
カルパッチョ「アララト山での10万人の磔」 -
同じく2019年に展示されていたカルパッチョ「聖アンナと聖ヨアキム」
-
カルパッチョで好きな絵がこの「イエスの奉献」
1510年頃の作品です。
縦421cm 横236cmの大作です。
何より下部で楽器を演奏している天使たちの可愛いこと!
2019年の写真と入れ替えました。 -
分けても真ん中、小さい体で大きなリュートを一生懸命奏でている男の子の天使の可愛さが最高です。
生意気に足を組んでいるのがめちゃくちゃいいですね。
ラファエロの「システィーナのマドンナ」の下部の天使と双璧をなしているんじゃないかと思います。
2019年の写真と入れ替えました。 -
アップです。
-
同じように下部に天使がいるのが、ジョヴァンニ・ベリーニの「サン・ジュッペの祭壇画」です。
1487年頃の作品です。
縦471cm 横258cmの作品。
天使の可愛さではカルパッチョに負けていますが、全体としての出来は遥かに上でしょう。
これはカルパッチョの作品より30年も前の作品です。
カルパッチョの作品はかなりこの作品を意識したものと思われます。
ベリーニの中では大作の部類です。
ジョヴァンニ・ベリーニは聖母子像で有名です。
ヴェネチア発祥のカクテルにティツィアーノとベリーニと言うものがあります。
ティツィアーノはともかく、何故ヴェロネーゼでもティントレットでもなかったかと思っていましたが、ここへ来て始めてベリーニの素晴らしさが判りました。
ジョヴァンニ・ベリーニの生まれたのは1434年頃。
ティツィアーノより50年前。
ヴェロネーゼより100年近く前の人です。
なのに決して負けていません。
何より80まで生き、その間、常に研鑽を重ねていたのが素晴らしいです。
2019年の写真と入れ替えました。 -
アップです。
-
ジョヴァンニ・ベリーニの「聖母子」
1475年頃の作品。
先ほどの作品より12年前の作品です。
まだ硬さが見えます。
2019年の写真に変更しました。 -
ジョヴァンニ・ベリーニ「双樹の聖母」
1487年頃の作品です。
同じ聖母像でも先ほどのと比べると気品が出てきたような感じです。
2019年の写真と入れ替えました。 -
ジョヴァンニ・ベリーニ「聖カテリーナとマグダラのマリアに囲まれる聖母子」
1490年頃の作品
聖母もさることながら右側のマグダラのマリアの美しいこと!
聖人と言うより、ヴェネチアの貴婦人と言う感じです。
2019年には展示されていませんでした。 -
ジョヴァンニ・ベリーニは「受胎告知」も描いています。
1500年頃の作品。
ヴェロネーゼの同じタイトルの絵より80年近く前の作品です。
80年の歳月をあまり感じさせません。
構図の斬新さこそヴェロネーゼの「受胎告知」の負けますが、気品あふれる美しさでは上を言っているような気がします。
2019年の写真と入れ替えました。 -
天使のアップです。
-
聖母マリアのアップです。
非常に気品があって美しい。 -
ジョヴァンニ・ベリーニは「ピエタ」も描いています。
1505年の作品。
時代に後れを取っていません。
70歳にして、まだまだ探究心の衰えを感じないのが凄いです。
2019年の写真と入れ替えました。 -
アップです。
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ジョヴァンニ・ベッリーニ「聖母子と聖人たち」
2019年に展示されていました。 -
ジョヴァンニ・ベッリーニ「聖マルコの生涯」。
2019年に展示されていました。 -
アップです。
トルコ人ぽい人がたくさん描かれています。 -
ジョヴァンニ・ベリーニのお兄さんジェンティーレ・ベリーニの
「サン・マルコ広場の祝祭行列」
1496年の作品
縦367cm 横745cmの超大作です。
お父さんも有名な画家でヤコボ・ベリーニ。
画家一家です。
ジョヴァンニがマドンナを中心に描いた画家なら、ジェンティーレはこう言った風景をもとにした大作をものにしました。
ただ、肖像画も多く描き、トルコの太守メネフト2世やキプロス女王のカタリーナ・コルネール等も描いています。
ただ、本当にリアルな肖像画を描くので、カタリーナ・コルネールはさぞ嫌だったろうなと思います。
2019年の写真と入れ替えました。 -
アップです。
-
後ろから写すと圧倒的な大きさで見ているものを威圧します。
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同じくジェンティーレ・ベリーニが描いた
「聖十字架の奇跡」の連作の一つ
「サン・ロレンツォ橋での奇跡」
1500年頃の作品
縦323cm 横430cm
もともとは聖ヨハネ大同信会の十字架の間に飾るために制作された9枚のうちの一つだそうです。
ジェンティーレが中心となり、ほかの画家を取りまとめたようです。
先にあげたカルパッチョの作品もその一つです。
今は失われてしまいましたが、その中にペルジーノの作品も入っていたそうです。
2019年の写真と入れ替えました。 -
アップです。
黒人が描かれています。 -
ティントレットの「奴隷を救う聖マルコ」
1548年頃の作品
縦415cm 横541cmの作品。
この構図はすごいです。
ティントレットは「最後の晩餐」をまるっきり違う構図で描いたことで有名です。
普通、テーブルを鑑賞者と平行に描くところを手前から奥に向かって斜めにに描くと言う大胆さが凄いです。
16世紀のヴェネチア派の巨匠と言えば、
ティツィアーノ
ティントレット
ヴェロネーゼ
の3人になるでしょう。
追記 2019年にはこの作品は展示されていませんでした。 -
変わりに展示されていたのが聖マルコ伝の連作の一つ
「聖マルコの遺体を火葬の焼却から救う」という絵でした。 -
そしてこれも2019年に展示されていました。
ティントレット「サレセン人を救う聖マルコ」 -
この絵も展示されていました。
ティントレット「イエスの奉献」 -
光が入ってしまいましたが
ティントレット「聖母マリアの結婚」
この美術館、照明が近代化されていないので光が作品の一部に強く当たり、見にくいし、絵にとっても良くないのではないかと思ってしまいます。
2019年に展示されていました。 -
アップです。
-
ティツィアーノとティントレットの共作「受胎告知」
2019年に展示されていました。 -
大作の部屋を後にして、普通サイズの絵画が飾られている部屋に行きます。
マンテーニャ作「聖ジョルジュ」
1460年頃の作品です。
マンテーニャもジェンティーレと同じくリアルな絵を描きます。
特にミラノのブレラ絵画館にある「死せるキリスト」が有名です。
マントヴァ公国の女あるじイザベラ・デステはマンテーニャの絵を愛しましたが、決して自分の肖像画は描かせなかったそうです。
2019年の写真と入れ替えました。 -
ロレンツォ・ロット作「書斎の青年紳士」
1530年作
あまり有名ではありませんが、大好きな画家です。
2019年の写真と入れ替えました。 -
コスメ・トゥーラ「聖母子」
2019年に展示されていました。 -
時代がさがって
カナレット「柱廊の遠近図」
1765年頃の作品。
カナレットは沢山の風景画を描きました。
2019年の写真と入れ替えました。
ピエトロ・ロンギやフランチェスコ・グアルディの作品はどこにも見当たりませんでした。
係員に聞くとどちらも展示してないとのこと。
涙、涙です。
特にフランチェスコ・グアルディはターナーや印象派の先駈けとでも言いたいような絵を描いているので、楽しみにしていたのに・・・・ -
2019年にはカナレットの風景画がほかにも2枚飾られていました。
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カナレットの風景画。
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そして2019年にはフランチェスコ・グアルディの風景画も3つ展示されていました。
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フランチェスコ・グアルディ「サン・ジョルジョ・マッジョーレ教会」
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フランチェスコ・グアルディ「倉庫の火事」
これもグアルディの傑作の一つだと思います。 -
時は遡って、16世紀初頭の天才の作品です。
ジョルジョーネ「老婆」
1508年頃の作品。
この時代に市井の人間、それも美しくもない老人を描くなど、まずあり得ませんでした。
なんせ代金を貰えないし、こんな絵を喜んで買う貴族もいなかったでしょうから・・・・
老婆の持っている紙には「時と共に」と書かれています。
いわゆる寓意画なのですが、単に冷徹な視線だけではなく、その中に老婆に対する温かみも感じられます。
2019年には展示されていませんでした。 -
そしてジョルジョーネの最高傑作のひとつ。
「テンペスタ(嵐)」
1505年頃の作品。
2019年の写真と入れ替えました。 -
自分としてはこれと、ドレスデンにある「眠れるビーナス」を甲乙つけがたいジョルジョーネの最高傑作にしたいと思います。
この人が長生きしていたら、またヴェネチア絵画界は違ったものになっていたかもしれません。
が、残念ながら32歳でペストにかかり、帰らぬ人になってしまいました。
この時のヴェネチアの悲痛は大変なものだったそうです。
前述のマントヴァ公夫人イザベラ・デステがジョルジョーネの死の直後、ジョルジョーネの絵を求めましたが、ヴェネチアからの返信に「いくらお金を積んでも、入手できませんでした」と書かれていたそうです。 -
女性のアップです。
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男性のアップです。
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2019年には「老婆」に変わるジョルジョーネの作品が展示されていました。
「コンチェルト」 -
そのジョルジョーネの弟弟子にあたるのがティツィアーノです。
ジョルジョーネの死後「眠れるビーナス」に手を入れて完成しました。
この人は兄弟子の分まで生き、90歳近くになるまで長生きしました。
ティツィアーノ作
「荒野のヨハネ」
1542年頃の作品。
ティツィアーノが50歳頃、一番乗りに乗っていた頃の作品です。
2019年の写真と入れ替えました。 -
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ティツィアーノ「聖母子」
2019年に飾られていました。 -
そしてティツィアーノ最晩年の作品
「ピエタ」
1576年頃の作品。
80代後半の作品です。
とてもそんな歳の人が描いた絵とは思えません。
また、「荒野のヨハネ」とは絵のタッチも全然違っています。
ティントレットの絵からも学んだ感じがします。
当時一番の名声を誇った画家だったのに、それに甘んじず、生涯、勉強し続けた画家でした。
キリストの右にいる老人がティツィアーノの自画像だそうです。
2019年の写真と入れ替えました。 -
ピエタのアップです。
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そして出口の所に飾られているのが、ティツィアーノの
「聖マリアの奉献」
1538年頃の作品
この作品はこの建物のために描かれたものと思われます。
2019年の写真と入れ替えました。
2019年の写真と入れ替えました。 -
この傑作をくぐって出口に向かいます。
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アカデミア美術館を出てドゥカーレ宮に向かいます。
しかし、ヴェネチアの混み方のすさまじいこと!
10年前の何倍かの観光客が来ている感じです。
注意して見ると中国人はもちろんのこと、韓国、インド、ロシア、南アメリカ、中東、東欧etc.
中にはガーナからなんて言っている人もいました。
確かにアフリカ大陸はすぐ近くなんですから、お金持ちになった人なら簡単に来られるんでしょう。
そしてそのほとんどがこのサンマルコ広場からリアルト橋あたりに集中するのですから、このあたりの混雑ぶりの凄さは滅茶苦茶です。
サンマルコ寺院にも入ろうかと思ったのですが、行列を見て諦めました。(今は、予約入場も出来るみたいですね。もし機会があれば今度は予約して行きたいです。)
2019年の写真です。
朝早くに撮ったので人はあまりおりません。 -
ドゥカーレ宮の混雑はさほどでもありません。
チケットを買い、入場します。
ドゥカーレ宮の内庭です。
2019年はチケットを前の日に買って朝一で入場しました。
ただし、最初に団体さんが入場します。
中庭で説明を受けている団体を抜いて一番最初に入館しました。
団体さんだからゆくっりだろうとたかをくくっていたら、日本人の団体さんだったため早い、早い。
どんどん部屋をスキップして追いついてきます(笑)。
こちらも早足で写真を撮りながら急ぎます。 -
豪華な階段を上がっていきます。
-
階段を上がって3階に行きます。
4つの扉の間の天井画。
ほとんどの部屋の天井画は金箔の格子で仕切られているのですが、この部屋は白い飾り大理石で仕切られています。
ドゥカーレ宮の写真は全て2019年の写真と入れ替えました。 -
4つの扉の間です。
天井画がまるでモロゾフのチョコレートの缶のようです(笑)。 -
この部屋にティツィアーノが描いた「祈りをささげるグリマーニ総督」の絵が飾られています。
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謁見の間です。
とにかく天井が素晴らしい!
豪華絢爛な装飾に目が眩みそうです。
2019年の写真と入れ替えました。 -
謁見の間です。
ドゥカーレ宮はかつては写真撮影禁止でしたので、これほどの素晴らしいものも写真に残すとことが出来ず、涙を飲んでいました。
が、今では写真撮影はもとよりビデオ撮影まで許可されています。
ホント生きていてよかったと思う瞬間です。 -
謁見の間に飾られているヴェロネーゼ作「レパントの海戦の勝利を神に感謝するグリマーニ提督」の絵です。
どの絵も非常に大きな絵で、しかもフレスコ画と違って色落ちも少なく修復が簡単なので、色鮮やかです。
帆布と油彩の威力を感じます。 -
謁見控えの間です。
モロゾフのチョコレート缶と書きましたが、それではあまりにも失礼なので、かつての貴族が持っていた宝石箱を裏返した様と言えばいいでしょうか? -
謁見控えの間にあるヴェロネーゼの「エウロパの略奪」の絵です。
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ドゥカーレ宮は大評議の間が有名ですが、あちらは広すぎてあまり派手な感じがしません。
それに対して元老院の間はさほど広くないので、一番煌びやかな感じがします。 -
やはり元老院の間です。
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元老院の間の天井画ティントレットの「ヴェネチア称揚」
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元老院の間です。
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市民評議会の間。
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十人委員会の間です。
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十人委員会の間の天井画です。
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やはり十人委員会の間です。
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羅針盤の間です。
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やはり羅針盤の部屋です。
どの部屋も豪華過ぎて、このあたりに来ると、正直どれがどれだか判らなくなってきています(笑)。 -
ただ最後にとてつもなく印象的な部屋が現れます。
大評議の間です。
とてつもなく大きな部屋です。
フィレンツェのヴェッキオ宮の五百人広間も素晴らしいですが、自分の好みではこちらのほうが上です。 -
サンマルコ寺院とドゥオーモ。
ドゥカーレ宮とヴェッキオ宮。
いずれもフィレンツェのものより、ヴェネチアのほうが趣味が派手だなと思います。
多分フィレンツェ人のほうがセンスが良かったのでしょうが、後世になってみると、ヴェネチアのほうが一般受けするような気がします。 -
奥に飾られているのが、世界一大きな油絵、ティントレットが描いた「天国」です。
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ここには本当はティツィアーノの絵が飾られていたそうですが、火災で焼失したために、ヴェロネーゼが請け負いましたが、そのヴェロネーゼが亡くなってしまったため、ティントレットにお鉢が回ってきたそうです。
-
-
壁には代々のドージェ(元首)の肖像画が。
二人づつ描かれているのですが、右のほうが黒幕で消されています。
ここにはマリーノ・ファリエロと言う人描かれていたそうです。
マリーノ・ファリエロはヴェネチア第55代の元首です。
十四世紀の人。
1354年9月に元首になり、1355年、一年もたたないのに、無謀にも世襲君主となるためにクーデターを企て、失敗して処刑されています。
そのためにこの肖像画群からも削除されてしまいました。
当時70歳という年齢から、呆けも来ていたのではと言われています。
ただ、おかげでこの黒幕が、ここに飾られているどの元首よりも数多く写真に撮られる結果となりました。 -
大評議の間の天井画。
ヴェロネーゼの「ヴェネチアの勝利」です。 -
大評議の間。
ティントレットの天井画です。 -
大評議の間。
ティントレット「ザラの征服」 -
大評議の間です。
-
大評議の間の隣にも豪華絢爛な部屋が。
投票の間です。 -
投票の間に飾られていた「最後の審判」です。
作者は判りませんでした。 -
豪華な部屋から一転して牢獄を見ることになります。
牢獄に続くため息の橋。
この橋を渡るとほとんどこの世とのお別れになるのでこの橋の窓から表を見て囚人がため息を吐いというのが由来。 -
これがため息の橋の外観です。
-
これが牢獄です。
カサノバはここに入れられましたが、脱獄しました。 -
これが囚人のベッドです。
ここに入れられたら若くて健康な人間でも早死にしそうですね。 -
後ろ髪を引かれる思いで表に出ます。
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