2019/05/05 - 2019/05/05
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アウクスブルク町歩きの続きです。
「大聖堂」を堪能したあとは、先程入れなかった「聖アンナ教会」へ。
16世紀初頭にはあのマルティン・ルターが滞在したという。
しかも宗教裁判にかけられている時期だったというからすごい縁の場所のようです。
以下、今回の旅程です。(☆印がこの旅行記の日です。)
4月30日(火) 福岡~羽田~フランクフルト~ゲンゲンバッハ
5月 1日(水) ゲンゲンバッハから黒い森の小さな村巡り
5月 2日(木) ゲンゲンバッハ~ドナウエッシンゲン
~コンスタンツ~メーアスブルク
5月 3日(金) メーアスブルク~ユーバーリンゲン~リンダウ
~メーアスブルク
5月 4日(土) メーアスブルク~シュトゥットガルト
~シュヴェービッシュ・ハル
☆5月 5日(日) シュヴェービッシュ・ハル~アウクスブルク
5月 6日(月) アウクスブルク~ドナウヴェルト
~ディンケルスビュール~ネルトリンゲン
~アウクスブルク
5月 7日(火) アウクスブルク~ウルム
~フランクフルト国際空港より帰国便
5月 8日(水) 羽田~福岡
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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「大聖堂」を西側から南下します。
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立派な建物と豪奢な看板。
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”Annastrasse”とのことですので、こちらへ進めばいいでしょう。
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右手のクリーム色と白の壁も素敵。
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窓の上下の飾りも美しい。
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「聖アンナ教会」が見えてきました。
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時刻は15:20過ぎ頃。
入場できました。よかった。 -
入ってすぐに回廊。
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上部の宗教画といい、壁の碑板といい、すでにその重厚さに圧倒されます。
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ガイドさんに説明を聞く皆さん。
言葉がわかれば聞き耳を立てるのですが。 -
ここ「聖アンナ教会」は大通りに面していないためあまり目立たちませんが、アウクスブルクの歴史上きわめて重要な教会。
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1321年建造でかつてはカルメル派の修道院とその付属教会だったのが、1509年にフッガー家の墓所が設けられ、ヤコブ・フッガーやその親族が眠っているとのこと。
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1518年のアウクスブルクでの審問では、マルティン・ルターが教会の司祭ヨハン・フロッシュの下に13日間滞在。そうした縁もあり、この教会はアウクスブルクで最も格式の高いプロテスタント教会として知られているとのこと。
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回廊から堂内へ入って右手方向のこちらが内陣。
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壁には多くの宗教画。
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中央には精巧な彫りの施された主祭壇。
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その左側に飾られているのが、ルーカス・クラナッハによるマルティン・ルターの肖像画です。
縁の深さが偲ばれますね。 -
イチオシ
その反対側に広がるのがこの身廊と美しい天井です。
正面下部がヤコブ・フッガーがアウグスブルグの芸術家を集めて作らせた壮麗な霊廟。ドイツで初めてのルネッサンスの建築だそうで、ここにはヤコブ・フッガーと彼の兄弟のウルリッヒとゲオルグ、甥のレイモンドが眠っているそうです。 -
右手の柱には重厚な説教壇。
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こちらもかなり歴史のあるものでしょうね。
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説教壇台座と年号の入った大きな蝋燭。
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イチオシ
身廊正面上部のパイプオルガン。
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両翼には祭壇画。
オルガンのブルーのフレーム部分も素敵なアクセントですね。 -
上階との境目部分にもずらりと宗教画が並びます。
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霊廟のあるパイプオルガンの方向から内陣を望む。
この教会の造りは独特で、身廊の途中に上階の回廊部分を繋ぐ通路のようなものがあるのですが、何故かこれらの全景を撮影しておらず気持ちがもやもやしておりました。 -
ということでネットからお借りした1枚です。
霊廟のサイドからの内陣方向。左に説教壇、右手壁には宗教画が並び、身廊途中に上階回廊を結ぶ通路が渡っています。
あー、すっきり。 -
側廊にある階段から上階へ行けそうなので上ってみました。
途中にこのタペストリー。
1518年10月7日アウクスブルクで、その上がドナウヴェルト、ニュルンベルク、ヴォルムス・・・
ルターさんの軌跡ともちょっと違うような・・・ -
上に上がると、先程の通路のような場所へ出ました。
見下ろす堂内も美しいこと。 -
この奥がルターの滞在した小部屋だったのかも、とあとで思いましたがこの時は何故か素通りしており。
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側廊から上がった階段と別の下り階段があったのでそちらから下りてみることに。
壁に年号と人の顔が描かれています。
ヨーロッパでの主要な出来事とそれに纏わる人物、そして黄色の年号がルターに関連することのようです。
階段を下りるにつれ、年代を遡ることになりますのでややこしいですが、見ていきましょう。
最上段は1518年。帝国議会の会期中に皇帝マキシミリアンのこのお顔を描いたのはアルブレヒト・デューラーのようです。
その左の黄色数字は1517年。ルターが「The 95 Thesen」(95ケ条の論題)をヴィッテンベルクの城教会の門扉に貼り出し、これが宗教改革の発端となった年。 -
その先にはErasmus von Rotterdam(ロッテルダムのエラスムス)の名。(1466年~1536年)
本名はDesiderius Erasmus(デジリウス・エラスムス)。
ネーデルランド出身の人文主義者、神学者、哲学者。
この肖像画は「大聖堂」内陣付近に肖像画が4枚残されていたハンス・ホルバインの作のようです。
この1516年には校訂版の「新約聖書」を出版しているのですね。
この翌年にルターが「95ケ条の議題」を出すわけですが、若きルターを最初は支持するも、だんだんと対立関係となっていったようです。 -
1505年はルターが司祭の叙階を受けた年。
レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452年~1519年)の名前もあります。
ご存じイタリア・ルネッサンスを代表する芸術家、科学者のほか音楽、建築、数学・・・様々な分野に業績を残したまさに偉人。 -
1492年。コロンブスのアメリカ大陸発見。
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1487年あたりにはこの町の豪商フッゲライ家のヤコブ2世フッゲライ(1459年~1525年)。
銀の売買等で大きな利益を得ていた頃だそうです。 -
1483年、マルティン・ルターがザクセン地方の小さな村アイスレーベンで生まれた年。
その左の1450年にはヨハネス・グーテンベルク(1398年頃~1468年)。
活版印刷技術が確立した頃のようです。
彼はマインツで生まれ、ストラスブールに亡命し、私はそのどちらの町でも彼の像を見ました。 -
1415年はヤン・フス(1369年頃~)がコンスタンツ公会議で有罪とされ火刑に処された年。
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階段の一番下(上り口)には、この文字。
”新世界と思想の発足(または進発、出立)”を年代を逆に見て来ました。 -
美しく、歴史盛りだくさんの教会でした。
堪能させていただきました。 -
「聖アンナ教会」を出て少し町を歩きます。
こちらはホテルから最初にたどり着いたケーニヒ広場です。
時刻は15:40頃。先程より人も車も多くなっていました。 -
そこを左(東)へ歩きます。
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町の中心部のモーリッツ広場の方向です。
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ランチの時にいただいたローカルビール、RIEGELE(リーゲレ)のプレートの架かったレストラン。
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5分もかからず、モーリッツ広場が見えてきました。
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右手にはトラムやバスの停留所。
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広場東側にはスラリとした建物が並びます。
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左手(北側)には「市庁舎」と「ペルラッハ塔」。
あ、結局「ペルラッハ塔」には上らず仕舞いでした。 -
そこから、ある場所の下見のために東側の小さな通りへ入りました。
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何本も小さな路地が入り組む楽しいエリアです。
あの塔も教会かな~? -
この辺は民家かしら?
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お~!すごい蔦!
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これを書くまで気付いていませんでしたが、左手奥に見える双頭の鷲は「市庁舎」?
そういえば「市庁舎」の南東の辺りでした。 -
そしてしばらく進むと正面に目的地らしき建物。
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その手前にはこんな水路が!
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イチオシ
目指していたのはこちら、レストラン「Bauerntanz(バウエルンタンツ)」。
夕食のお店にと思っていたのですが、ちょっと入り込んだ場所のようなので、散策を兼ねて確認に来た次第。
素敵な店構えですね。 -
角地に建っており、向かって右の壁を曲がるとこんな外席も。
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夕食が楽しみです。
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この水路、また後程出会いますよ。
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さて、お店の確認もできたし、次は町の南の方を見に行きましょう。
建物が林立しています。重なり合う屋根や屋根裏窓がどれも素敵。 -
ここの蔦もすごい!
あら、先は工事中? -
では、適当に違う路地を選んで。
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気ままに歩きます。
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古めかしい看板。味がありますね。
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あら、こんな所にも松ぼっくり!
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素敵な門扉だな~。
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また水路が現れました。
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看板がありました。
”VORDERER LECH”~”レヒ運河”との表記。
ここアウクスブルクはレヒ川とヴェルタハ川に挟まれた立地です。 -
レヒ川から繋がった水路がこんな町なかにもあるんですね。
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その先にはこんな遺跡の一部のような品々が。
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像が刻まれた碑版まであります。
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そしてまた松ぼっくり!
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この辺りから西へ出てみたら、マクシミリアン通りに戻りました。
その黒い像の泉が「ヘラクレスの噴水」、左の白い建物が「シェッツラー宮殿」、その先の茶色のが「フッガーハウス」とちょうど見所たくさんのスポットでした。
残念ながらこれらはこの後ゆっくり見る時間が持てず。 -
そこから反対側の南を望むと、正面にそびえ立つ塔。
これからそちらへ参ります。
この通りも工事中のようですね。鉄道も町なかもドイツは本当に工事個所が多いこと。 -
こちらも随分立派な建物ですね。
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通り左側にはちらちらとお店が。
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あら!北ドイツを中心に展開するステーキハウス、”BLOCK HOUSE”もありました。
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広い通りの左右両側に居並ぶ立派な建物群。
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フッガー家によりもたらされた繁栄の片鱗を見る気持ちがします。
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そして半分青空、半分どんよりの雲をバックに、マクシミリアン通りの奥に鎮座する「聖ウルリヒ&アフラ教会」へお邪魔いたします。
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