2019/06/28 - 2019/06/28
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kanakoさん
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女一人旅。現地ツアーに参加し、ンゴロンゴロ自然保護区のサファリへ。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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ンゴロンゴロ・シンバ・キャンプサイトの朝。
寒いので調理棟前のたき火にあたって暖を取りました。
ンゴロンゴロ保全地域は火山で出来たクレーター3つ含む兵庫県ほどの広さの地域です。
300万年前にできたンゴロンゴロクレーターは、周囲が完全に閉じたクレーターとしては世界最大で、標高2,400mの外輪に囲まれたカルデラ盆地となっています。クレーターの底は標高1,800m程度の平野で動物や鳥の楽園で、東アフリカに生息する動物の殆どがいることで有名です。サファリとしては、2,3時間で回れる狭い範囲で多くの動物を見られることで人気です。
地域内にはホモハビリス(アウストラロピテクスに近い)の化石や、直立二足歩行していた原人の足跡の化石が発見されたオルドバイ峡谷もあることから、世界遺産の複合遺産(自然・文化)となっています。
ンゴロンゴロには200年前に移住してきたマサイ族が暮らしているため、政府は国立公園に指定せず、保全地域(自然保護区)として管理しています。
当地域では人間はマサイ族だけ居住が許されています。マサイ族はかつては野生動物の狩猟や農耕を行いましたが、現在は放牧(比較的自然への影響が少ないと考えられる産業)で生計を立てています。 -
キャンプサイト内のスズズメノカタビラ(annual bluegrassまたはannual meadow grass)。イネ科。
日本のものと同じに見えます。調べたら、スズメノカタビラは極地以外ほぼ世界中に分布するそうです。
しかしサバンナでは見かけませんでした。
このキャンプサイトがあるクレーターの外縁(リム)は標高が高く年間通して寒く曇りや雨が多いので、サバンナより湿度が高い環境の植生に見えます。
なお、マラリア対策として蚊を警戒していましたが、タンザニア滞在中、乾季で冬のためか全く見かけませんでした。しかし唯一、このキャンプサイトの調理棟裏手の排水処理施設付近で見かけました。
ボウフラが育つには水と温度が必要なので、下水は丁度いいということかと思います。寒いせいか離れた場所にはいませんでした。
強い薬剤を使うと廃水が自然を壊すので対策が難しそうです。来訪者は、そちらにあまり近寄らないことをお勧めします。 -
出発。ンゴロンゴロクレーター外縁から内部へ下っていきます。湖が見えます。
ガイド氏談「(外縁にいる)今は天気が悪いですが安心して下さい。クレーターの底に降りると晴れます」
その通りでした。
晴れてもやはり寒かったのでダウンジャケットをお勧めします。ンゴロンゴロ保全地域 サファリ・動物観察
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アフリカスイギュウ(バッファロー。African buffalo)。ウシ科アフリカスイギュウ属。
「水牛=バッファロー」で、アフリカスイギュウとアジアスイギュウを指します。
一方、アメリカバイソンはアメリカやカナダの一部で一般にバッファローと呼ばれますが、これはウシ科バイソン属で、姿も大分違います。
どちらもアンテロープには含まれません。 -
ヌー(Gnu。ウシカモシカ)。ウシ科ヌー属でアンテロープの一種です。
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シンクロライオン
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シンクロライオン2
雄2頭で何やってるんだろう…仲いいですね。 -
グラントガゼル(Grant's Gazelle)。アンテロープの一種。
トムソンガゼルに似ていますが体はより大きく、お尻は尻尾の上まで、横線が入る形で白いのが特徴です。
肉食獣に狙われやすい子供のうちは、体の側面に黒い横線があり体も大きめなのでトムソンガゼルの成体によく似ており、これにより安全率を上げています。
また、トムソンガゼルの方が足が早いです。チーターはトムソンガゼルよりスピードは速いですが、持久力と俊敏性ではトムソンガゼルが優位です。
これも、トムソンガゼルの成体に似せることのメリットです。
一方、両ガゼルが一緒にいる群れでは、体が大きいグラントガゼルの方がより遠くまで見渡して先に敵を発見してくれるので、トムソンガゼルの安全性も高まります。 -
傷だらけで痩せているけれど、車に動じず堂々と歩いて行くライオン。
彼女の行く道に幸多きことを祈る。 -
アフリカオオノガン(Kori Bustard。bustardはノガン)
世界一重い現生飛翔性鳥類で最大18kg。
繁殖期のオスは喉の白い羽を膨らましてアピールします。「Kori Bustard」で画像検索すると、ゴージャスな白い襟巻姿で首を高く掲げてる画像が沢山ヒットします。 -
気品を感じさせるモデル立ちのダチョウ(雄)。
後ろにヌーとガゼルとシマウマが見え、ンゴロンゴロらしい光景。 -
平原を行くセグロジャッカル(Black-backed Jackal)。イヌ科。
黒い背中が特徴的。尾がふかふかで耳が大きいです。 -
オスライオン2頭が食事中でした。
この周囲を見渡してみます。 -
背景の山がンゴロンゴロクレーターの外輪山。
赤い矢印が食事中のライオン。黄色い矢印の辺りをズームしてみます。 -
あっ
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左方向にはもっといました。
食事の順番待ちでした。
ブチハイエナ(Spotted Hyena)。
ハイエナは様々な誤解により悪いイメージで語られることが多かったですが、狩りが上手く、6割以上の獲物は自分達でとっていると言われます。60km/時で2時間走り続けられる持久力と高い組織力があり、狩りの成功率はライオンよりハイエナの方が高いです。
ハイエナの獲物をライオンが横取りする方が、逆より多かったことを示す調査データ(1970年代 セレンゲティでの調査ほか)もあり、これもどちらが狩った獲物かは不明です。
ブチハイエナは「クラン」と呼ばれる10~50頭程度の雌が優位な群れで暮らしており、雌がリーダー(アルファ)で雌の方が体も大きいです。
コミュニケーション能力が高く12種類の声を使い分ける、群れの絆が強く他の群れとも極力争わない、単独でも群れでも狩りができる、怪我をした個体も群れの中で暮らし食事も分け与えられ一緒に食べ子孫も残す、子育ても協力して行う等社会性が高いです。子どもを守ることに力を入れており、1年後も生きている子どもの割合は60%を越え、野生動物でトップクラスの生存率となっています。
(ライプニッツ野生動物研究所の研究家ディール氏の話を主軸にしたナショナルジオグラフィック記事が的確で面白いです。https://news.goo.ne.jp/article/natgeo/world/natgeo-00009Y0c.html?page=1)
クランというとスコットランド高地人のクラン(氏族)を思い出すので調べたところ、同じclanでした。
clanとは、祖先が共通であるという意識を持つ緩やかな社会集団のことで、広義には一族・大家族という意味をもつ言葉で、ハイエナの群れのような血縁集団を指すこともあるし、狭義には文化人類学でいう氏族を指すこともある、ということのようです。 -
湖の傍で並んで日光浴しているカバ。
英名hippopotamusですが、皆さん略称のhippo(ヒッポー)で呼んでました。
皮膚が乾燥に弱く大抵水の中にいるので、日中に全身陸に上がっているのを見たのはこの時だけでした。
絶滅危惧種。偶蹄目カバ科。遺伝的には鯨の仲間に近いです(鯨等と共に鯨偶蹄目に分類するという考えもある) -
ふかふかの毛玉2つ。右の子は足で頭をかいているところです。
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オオミミギツネ(Bat-eared fox)。大きな耳は放熱のためのほか、主食の白アリの移動の音を聴きとるとも言われています。イヌ科オオミミギツネ属。
灰褐色や黄褐色で、腹は淡褐色、眼から吻端にかけてや耳・四肢・尾の先の方は黒っぽいです。
夜行性なので眠っていたのでしょうか。
オオミミギツネは元々睨んでいるような顔立ちなのですが、今回は目が覚めたら見知らぬ奴がいて本当に睨んでいるのかもしれません。ごめんなさい。 -
森の中の象の群れ。
セレンゲティと大分趣の異なる風景です。ンゴロンゴロはサバンナだけでなく、よく茂った森もあります。より水がある土地。ンゴロンゴロ保全地域 サファリ・動物観察
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森を移動する群れ
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湖のフラミンゴの群れ(flamingo)
フラミンゴ目フラミンゴ科。 -
ホオジロカンムリヅル。ツル科カンムリヅル属。
金の冠が華やかです。
近種のカンムリヅルは、頬の下半分が赤くグレーの色がより暗く、もう少し西の方のアフリカ(中・西部)に住みます。
絶滅危惧種。 -
ミスジチドリ(Three-banded Plover。Ploverはチドリ)。
名の3本線が帽子と襟のよう。目と嘴の一部が赤いです。水辺に住む鳥なので、やはりここは水があると判断されているのでしょう。 -
コモンエランド(common Eland)。エランドはウシ科の中で最も大きいです。アンテロープの一種。
のど袋が歩くたびに揺れます。
体に3羽とまっているのは、小さくてよく見えませんがおそらくキバシウシツツキ(Yellow-billed Oxpecker)。
嘴が全て赤いアカバシウシツツキと違い、嘴が赤と黄色です。
ウシツツキは動物につく寄生虫を食べてくれますが、血や鼻水等も食べ、動物を傷つけているケースも報告されています(が、動物たちは気にしていないように見えるとのこと) -
さようならンゴロンゴロクレーター
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ンゴロンゴロ自然保護区を出て帰り道、マニヤラ湖近くの African Galleria で休憩。モダンで欧米人好みの綺麗で立派な土産物店やレストランがあります。建物を一部建設中で、新規開店なのかと思ったら、大幅リニューアル中の様です。
タンザニアのアルーシャ地区メレラニ鉱山で発見され、「タンザニアの石」の意味の「タンザナイト」の名がつけられた青紫色の宝石はこの地方の特産品で、この店でも扱っているそうです。(ここがお薦めかは私は知りません。TripAdvisorにこのお店の口コミがあるのでご参考にどうぞ)
私は裏手の造園中の植物園(?)が興味深かったです(上と下の写真)。 -
多分コーヒーの木。赤い実がなっています。
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巨大なアロエ
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2日前に出発したマニヤラ湖近くの宿Kizumba Campsiteへ帰ってきました。
写真は敷地内にいた青輝鳥(red-cheeked cordon-bleu)赤ほっぺはオスのみ。スズメ目カエデチョウ科。
ここで昼食を食べ、セレンゲティ・ンゴロンゴロ2泊3日ご一緒だった皆さんはアルーシャの町へ帰ります。私は明日マニヤラ湖へ行くためここに残るので、お別れです。
貴重で素晴らしい時間をありがとうございました。
私は午後半日空きました。
宿の敷地外を歩くなら宿の方に同行を頼むよう宿の方に注意されていたので(おそらく治安上の問題)、無理に出ず洗濯三昧と休養にあてました。今晩は2人用テント一人部屋なので気楽です。
今晩は団体客がいて、夕食は私は他の4人の宿泊客の方と同じテーブルで大皿料理をシェアして食べることに。
この方々は明日のツアーで一緒になるメンバーで顔合わせを兼ねているのだろうか、と思ったら、皆行き先が違いました。単に「団体客以外の人」が寄せ集められただけのようです。大皿、つまりバイキング形式でないと料理の無駄が増えるし給仕や皿などもコストが増えるということかと思います。アフリカンスタイルで驚きましたが合理的ですね。
なお、貧困等で一日に必要な栄養を摂取できない「飢餓人口」は全人口76億人のうち9人に1人であり、一方で生産された食品の3分の1、年間13億トンが廃棄されています。(国連WFPサイトhttps://ja.news.wfp.org/18-37-44b38fc59271)
そしてタンザニアは世界有数の貧困国です。
2015年の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」において、食料の損失、廃棄の削減について目標設定され、世界的に重要課題として取り組まれています(農水省サイトhttp://www.maff.go.jp/j/shokusan/recycle/syoku_loss/)
ところで、私が見た範囲では、サファリツアーは、ガイド(運転手)氏に1日10USドルを目安にチップを渡すというものが多かったです。
2人ガイドがついていたら2人足して10USドル目安。
私は多くの日本人がそうであるようにチップ文化に不慣れなので、欧米人の方をみていたところ、
「毎日でなくツアーが終わった後のタイミングで」「一人分(例えば5USドル×日数分)を」「(無駄に人間関係に波風立てないよう)他社員の目につかない形で」「各人に渡す」が基本形のように見えました。
金額に悩んだら仲良くなった他参加者に「あなたはどの位渡す?」と聞いてみてもよい。
同じ社員だからと「あの人と分けて」と1人に2人分預けてはいけない。
人前で渡さなければならない状況なら、札を4つ折りにして手の中に隠して「今日はガイドありがとうございました!」と握手すると、相手は察して見えないように札を受け取ってくれる。
この国では私が見た僅かな経験の範囲では、そんな感じでした。
(欧米ではもう少しオープンかと思います)
他の方のご経験も合わせ、参考の一つにして下さい。
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