桜井・三輪・山の辺の道旅行記(ブログ) 一覧に戻る
奈良県桜井市初瀬は、8世紀後半の奈良時代に創建されたと伝えられる真言宗豊山(ぶざん)派の総本山で、枕草子、源氏物語、更級日記などの古典文学にも登場する長谷寺の門前町として開かれたところです。<br /><br />長谷寺の境内に植えられた7000株もの牡丹をはじめ、桜や紫陽花などが華麗な花を咲かせる「花の寺」としても名高く、開花期には大勢の観光客が訪れます。<br /><br />室町時代に長谷詣でに加えて伊勢詣でが盛んになると、伊勢詣での順路となっていた伊勢本街道(別名:参宮本街道、伊勢中街道)と初瀬街道(別名:青越え伊勢街道)が長谷寺参道と重なっていたことも手伝って、長谷寺への参詣客とともに、伊勢詣での旅人で賑わうこととなりました。<br /><br />長谷寺の参詣客や伊勢詣での旅人を目当てに並びはじめた旅籠屋や商店によって、長谷寺の門前には次第に町場が形成され、文明元年(1469年)に長谷寺が大火に見舞われた際、120軒の町家が被災したという記録が残っており、当時、参道筋に相当数の建物が並んでいた様子をうかがい知ることが出来ます。<br /><br />大和川と並行して延びる参道には、度重なる火災の経験からか土蔵造りや漆喰塗籠めの厨子二階建てに虫籠窓、袖壁などをしつらえた伝統的で重厚な町家や商家とともに、今もかつての宿場町の名残を留める、木造建築の落ち着いた佇まいの旅館が多数残されています。

2019 初瀬散歩

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2019/04/20 - 2019/04/20

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nao

naoさん

奈良県桜井市初瀬は、8世紀後半の奈良時代に創建されたと伝えられる真言宗豊山(ぶざん)派の総本山で、枕草子、源氏物語、更級日記などの古典文学にも登場する長谷寺の門前町として開かれたところです。

長谷寺の境内に植えられた7000株もの牡丹をはじめ、桜や紫陽花などが華麗な花を咲かせる「花の寺」としても名高く、開花期には大勢の観光客が訪れます。

室町時代に長谷詣でに加えて伊勢詣でが盛んになると、伊勢詣での順路となっていた伊勢本街道(別名:参宮本街道、伊勢中街道)と初瀬街道(別名:青越え伊勢街道)が長谷寺参道と重なっていたことも手伝って、長谷寺への参詣客とともに、伊勢詣での旅人で賑わうこととなりました。

長谷寺の参詣客や伊勢詣での旅人を目当てに並びはじめた旅籠屋や商店によって、長谷寺の門前には次第に町場が形成され、文明元年(1469年)に長谷寺が大火に見舞われた際、120軒の町家が被災したという記録が残っており、当時、参道筋に相当数の建物が並んでいた様子をうかがい知ることが出来ます。

大和川と並行して延びる参道には、度重なる火災の経験からか土蔵造りや漆喰塗籠めの厨子二階建てに虫籠窓、袖壁などをしつらえた伝統的で重厚な町家や商家とともに、今もかつての宿場町の名残を留める、木造建築の落ち着いた佇まいの旅館が多数残されています。

同行者
一人旅
交通手段
自家用車 徒歩
旅行の手配内容
個別手配

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  • 初瀬にやって来ました。

    初瀬にやって来ました。

  • 初瀬は、真言宗豊山派の総本山、長谷寺の門前町として知られています。

    初瀬は、真言宗豊山派の総本山、長谷寺の門前町として知られています。

  • 桜井市の汚水桝の蓋。<br /><br />亀甲模様の中央に市章が描かれています。

    桜井市の汚水桝の蓋。

    亀甲模様の中央に市章が描かれています。

  • 長谷寺に至る参道には・・・

    長谷寺に至る参道には・・・

  • 特産品などを商うお土産物屋さんが軒を連ねています。

    特産品などを商うお土産物屋さんが軒を連ねています。

  • 重厚な一枚板の看板を掲げたこちらは、奈良漬屋さんのお店です。

    重厚な一枚板の看板を掲げたこちらは、奈良漬屋さんのお店です。

  • こちらはくさ餅屋さんです。

    こちらはくさ餅屋さんです。

  • ヨモギを練り込んだお餅が美味しそうです。

    ヨモギを練り込んだお餅が美味しそうです。

  • 町並みと並行して流れる大和川の対岸にある町家です。<br /><br />瓜型の大きな虫籠窓に引き寄せられました。

    町並みと並行して流れる大和川の対岸にある町家です。

    瓜型の大きな虫籠窓に引き寄せられました。

  • こちらは三輪そうめんのお店です。

    こちらは三輪そうめんのお店です。

  • こちらは吉野の本葛やお漬物などの自然食品を扱うお店です。<br /><br />店先には、この地方の特産品が多数並べられています。

    こちらは吉野の本葛やお漬物などの自然食品を扱うお店です。

    店先には、この地方の特産品が多数並べられています。

  • こちらは、長谷寺参道の活性化を図る目的で、築200年余りの町家を再生した交流拠点「憩いの杜 くろもん」です。<br /><br />住民や観光客らの休憩所などとして活用されています。

    こちらは、長谷寺参道の活性化を図る目的で、築200年余りの町家を再生した交流拠点「憩いの杜 くろもん」です。

    住民や観光客らの休憩所などとして活用されています。

  • 初瀬街道の町並みです。

    初瀬街道の町並みです。

  • 白漆喰塗籠めに、防火のための袖壁がある町家です。

    白漆喰塗籠めに、防火のための袖壁がある町家です。

  • こちらの町家は、切妻屋根の反対側に、煙出しの越屋根が見えています。

    こちらの町家は、切妻屋根の反対側に、煙出しの越屋根が見えています。

  • こちらは、「源氏物語」と名付けられた『やまと薬膳』の活動拠点となっている町家です。<br /><br />『食はいのちを養う』の理念のもと、永年ベルギーを拠点に食べものが持つさまざまな薬効を活かした『ヨーロッパ薬膳』を伝えてきた方が、2011年の東日本大震災を機に日本に活動拠点を移すことを決意し、2013年から「源氏物語」を拠点に、『やまと薬膳』として自分の体に合った食を正しく取ることの大切さを指導する活動をされています。

    こちらは、「源氏物語」と名付けられた『やまと薬膳』の活動拠点となっている町家です。

    『食はいのちを養う』の理念のもと、永年ベルギーを拠点に食べものが持つさまざまな薬効を活かした『ヨーロッパ薬膳』を伝えてきた方が、2011年の東日本大震災を機に日本に活動拠点を移すことを決意し、2013年から「源氏物語」を拠点に、『やまと薬膳』として自分の体に合った食を正しく取ることの大切さを指導する活動をされています。

  • 浅黄色の土壁が荒々しい表情を見せる町家です。

    浅黄色の土壁が荒々しい表情を見せる町家です。

  • 背の低い犬矢来を設けた町家です。<br /><br />格子の柱には駒繋ぎの金物が見えます。

    背の低い犬矢来を設けた町家です。

    格子の柱には駒繋ぎの金物が見えます。

  • 酒店さんの軒先を飾る杉玉。

    酒店さんの軒先を飾る杉玉。

  • こちらは、長谷寺参道のまちづくり拠点を目指して、古い町家を再生利用した町家カフェです。

    こちらは、長谷寺参道のまちづくり拠点を目指して、古い町家を再生利用した町家カフェです。

  • 初瀬街道の町並みです。

    初瀬街道の町並みです。

  • 瓜型の虫籠窓が特徴的な町家です。

    瓜型の虫籠窓が特徴的な町家です。

  • 小さな虫籠窓が見え隠れする町家です。

    小さな虫籠窓が見え隠れする町家です。

  • 外壁を黒漆喰で塗籠めた町家です。

    外壁を黒漆喰で塗籠めた町家です。

  • 名栗加工の駒寄や外格子をめぐらせた町家です。

    名栗加工の駒寄や外格子をめぐらせた町家です。

  • 初瀬街道の町並みです。

    初瀬街道の町並みです。

  • 杉板と銅板張りを組み合わせた外壁のある土蔵造りの町家です。

    杉板と銅板張りを組み合わせた外壁のある土蔵造りの町家です。

  • 長谷寺の参道に温泉が湧き出ていることはあまり知られていませんが・・・

    長谷寺の参道に温泉が湧き出ていることはあまり知られていませんが・・・

  • こちらは江戸時代末期の文久元年(1861年)に創業された老舗の湯元旅館です。

    こちらは江戸時代末期の文久元年(1861年)に創業された老舗の湯元旅館です。

  • 掲げられた庵看板が、老舗旅館の歴史を教えています。

    掲げられた庵看板が、老舗旅館の歴史を教えています。

  • 厨子2階部分を白漆喰で塗籠めた、窓のない町家です。

    厨子2階部分を白漆喰で塗籠めた、窓のない町家です。

  • 幅の狭い袖壁と・・・

    幅の狭い袖壁と・・・

  • 幅のある袖壁のある町家が隣り合っています。

    幅のある袖壁のある町家が隣り合っています。

  • こちらも旅館とのことです。

    こちらも旅館とのことです。

  • こちらは、宇陀印傳や京絞りなど、和装小物を商うお店です。

    こちらは、宇陀印傳や京絞りなど、和装小物を商うお店です。

  • こちらは、大和棟の名残を留める町家です。

    こちらは、大和棟の名残を留める町家です。

  • 『三室のやまみつつ ゆけ吾が背子か い立たしけむ厳樫が本』<br /><br />飛鳥時代の歌人額田王が詠んだ万葉歌碑が残されています。<br />

    『三室のやまみつつ ゆけ吾が背子か い立たしけむ厳樫が本』

    飛鳥時代の歌人額田王が詠んだ万葉歌碑が残されています。

  • 白漆喰で縁取った瓜型の虫籠窓が、さり気なく存在を示す町家です。

    白漆喰で縁取った瓜型の虫籠窓が、さり気なく存在を示す町家です。

  • こちらは初瀬の地酒を扱う酒屋さんです。

    こちらは初瀬の地酒を扱う酒屋さんです。

  • 下屋の上まで枝を伸ばす見越しの松のある町家です。

    下屋の上まで枝を伸ばす見越しの松のある町家です。

  • 2階の窓全面に手すりが付けられた町家です。<br /><br />一見して旅館だったのでは?、思わせる佇まいです。

    2階の窓全面に手すりが付けられた町家です。

    一見して旅館だったのでは?、思わせる佇まいです。

  • こちらの町家は、格子の内側に窓手すりが付けられています。

    こちらの町家は、格子の内側に窓手すりが付けられています。

  • 白漆喰で縁取られた大きな瓜型の虫籠窓が、大威張りで主張しています。

    白漆喰で縁取られた大きな瓜型の虫籠窓が、大威張りで主張しています。

  • 外格子をめぐらせた町家です。

    外格子をめぐらせた町家です。

  • 国道165号線から分岐する長谷寺参道の入口です。

    国道165号線から分岐する長谷寺参道の入口です。

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