2019/04/20 - 2019/04/20
286位(同エリア587件中)
naoさん
奈良県宇陀市榛原は、大和国と伊勢神宮を結んでいた参宮道の内、曽爾高原や御杖村を経て伊勢に入る「伊勢本街道(別名:参宮本街道、伊勢中街道)」と、名張や阿保を越えて松阪の六軒追分へ至る「初瀬街道(別名:青越え伊勢街道)」が分岐する、交通の要衝に位置する宿場町で、古くから伊勢神宮への参詣客で賑わっていました。
文政11年(1828年)に立てられた、「右いせ本かい道」、「左あをこ江みち」の文字が読み取れる道標のある「萩原の札の辻」が伊勢本街道と初瀬街道の分岐点で、幕末には、今もこの分岐点に残る「あぶらや」をはじめとして、33軒の屋号のある旅籠屋や商家が街道筋に並んでいたと言われています。
伊勢本街道と初瀬街道に沿って、厨子二階建ての切妻屋根に、煙出しの越屋根、虫籠窓、袖壁、出格子などをしつらえた町家が点在する現在の榛原には、伊勢神宮への参詣客で賑わった頃の宿場町の面影がしのばれる、風情豊かな町並みが連なっています。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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初瀬から続く伊勢本街道と初瀬街道が通る榛原にやって来ました。
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街道筋に面して、土塀をめぐらせた広大なお屋敷が広がっています。
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そのお屋敷へ入るために、水路に架けられた木橋。
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木橋を渡った先には、長屋門が控えています。
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下り坂の街道筋に沿って、風情ある町家が並んでいます。
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瓜型の虫籠窓や高さに変化を持たせた犬矢来など、見るべきものがたくさんある町家です。
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街道筋の町並みです。
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こちらは2軒長屋のようです。
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こちらは畳屋さんです。
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街道筋の町並みを見返した光景です。
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とうの昔にお昼時は過ぎてしまったんですが、こちらのカフェで昼食を戴きます。
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ランチメニューは終了したとのことですので、キーマカレーを注文しました。
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こちらのカフェは「町家盆栽Cafe」を名乗っておられるので・・・
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店内のあちこちにミニ盆栽が飾られています。
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ポットの湯気がほのかに立ち上っているのがお判りになるでしょうか・・・。
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食後はカフェラテで寛ぎタイムです。
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では、カフェを後にします。
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全面に格子をはめた妻入りの町家です。
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見事な見越しの松に目を奪われていたんですが、町家の横に素晴らしい路地が続いていることに気づきました。
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もちろん入らずには置けませんよ!
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路地の奥から街道筋を振り返ったところです。
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街道筋の町並みです。
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こちらは、かつての旅籠屋「あぶらや」です。
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見学させてもらえるとのことなので、お言葉に甘えさせていただきました。
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街道筋が見渡せる格子窓。
この前を旅人が通れば呼び込みに走ったんでしょうね・・・。 -
2階の客室では、見学者のために旅籠時代の什器を使って当時の様子を再現しているんだそうです。
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2階の窓から、目の前に道標が見えています。
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「あぶらや」の前の三叉路が、伊勢本街道と初瀬街道の分岐点になります。
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先ほど「あぶらや」の2階から見えていた伊勢本街道と初瀬街道の分岐点である「萩原の札の辻」に立っている道標です。
文政11年(1828年)に立てられた道標には、「右いせ本かい道」、「左あをこ江みち」の文字が読み取れます。
では、分岐点の三叉路を左(東)に折れて、初瀬街道を歩きます。 -
初瀬街道の町並みにやって来ました。
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厨子2階部分に家紋のような鏝絵のある町家です。
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黒漆喰塗の壁に、白漆喰塗の大きな虫籠窓が開けられた町家です。
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初瀬街道の町並みです。
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斜めに通っている街道筋に沿っ て屋根を切り落とした町家です。
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今風のしつらえの中にも、伝統様式を踏襲した手法が見受けられる町家です。
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2方向に折れ曲がった手すりが回された町家です。
このように、2方向に回された手すりは余り見かけません。 -
初瀬街道の町並みです。
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この町家を印象付けるポイントは・・・
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何と言ってもこのガス灯です。
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切妻屋根を2方向にクロスさせた町家です。
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ガラス戸に書かれた文字は「京染物屋」と読むんでしょうか・・・。
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初瀬街道の町並みです。
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重厚な石積みの塀をめぐらせた町家です。
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玄関上部の梁に、自然の曲木を上手く使っておられます。
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端っこにちょこっとだけ虫籠窓が見えています。
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シャガの花を植えておられる町家がありました。
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格子ではなく雨戸が付けられている町家は珍しいですね。
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厨子2階部分に黒漆喰を塗った、とても間口の広い町家です。
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その町家の右横には・・・
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孝心塔と常夜燈のある小さな祠が祀られています。
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この辺りは「庚申堂の辻」と呼ばれ・・・
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「右 いせ、左 者山(吐山)、道」と刻まれた道標が立てられています。
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町並みでは、ハナミズキの花が開き始めています。
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ユキヤナギは満開の花を身にまとっています。
では、初瀬街道はここまでにして、伊勢本街道との分岐点である「萩原の札の辻」に戻ります。 -
「萩原の札の辻」に分岐点に戻って来ました。
ここからは道標に刻まれている伊勢本街道を歩きます。 -
右手に見えるのは、「萩原の札の辻」に立っている太神宮常夜燈です。
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近鉄大阪線の高架の脇にある町家です。
小さい町家ながらも煙出しの越屋根が設けられています。 -
角地に建っているだけあって、2面を有効に使っておられる町家です。
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こちらは、「伊勢本街道保存会」の事務局が置かれている町家です。
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「伊勢本街道保存会」は、雑草が生い茂り、まるで獣道と化していた伊勢本街道の環境整備を通じて、「伊勢詣で」文化の継承と、この地域の活性化を目指して個人の方が立ち上げられた団体です。
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現在、学識経験者や地域の旅館経営者など約20人が参加されていて、街道筋の修復作業や街道の分岐点にお手製の道しるべを取り付けるなどの活動に取り組んでおられます。
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伊勢本街道はまだまだこの先へ続いていますが、この交差点の西側に良い雰囲気の町並みが続いているので、ちょっと寄り道します。
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平成18年に宇陀郡菟田野町、大宇陀町、榛原町、室生村が合併して発足した宇陀市の汚水桝の蓋。
中央に描かれた市章は、合併した4町村を4つの花弁で表わしているそうです。 -
先ほどの交差点の西側の町並みにやって来ました。
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梁や格子に、大胆に太い木材を使用した町家です。
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旧榛原町の汚水桝の蓋。
町の花「ヤマツツジ」と町の鳥「ウグイス」がモチーフになっています。 -
デザインに一工夫凝らした下地窓が開けられた町家です。
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懐かしさが滲み出るような建物を使っておられるお医者さん。
今も現役で使われているようです。
では、ここで引き返して伊勢本街道の町並みに戻ります。 -
伊勢本街道の町並みに戻って来ました。
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灰色の漆喰壁も伝統的な町家によく似合います。
白漆喰で縁取った小さな虫籠窓も、この町家の魅力作りに寄与しています。 -
こちらの町家は、玄関の間口がとても広いので、4枚引きの玄関戸がはめられています。
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恵比須神社の境内に立つ、鳥居越しに見た伊勢本街道の町並みの様子です。
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恵比須神社の目の前にあるのは、大和棟の名残を留めた町家です。
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宇陀川の手前から見た伊勢本街道の町並みです。
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旧榛原町の汚水桝の蓋。
中央に旧榛原町の町章が、周囲に町の花「ヤマツツジ」が描かれています。
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