2018/10/20 - 2018/10/20
64位(同エリア579件中)
クッキーさん
五能線とは秋田県「東能代駅」と青森県「川部駅」間を結ぶJR路線のこと。全長は147.2km、43の駅間を走ります。日本ではローカル列車の旅ランキングなどでたびたび一位を獲るほどの人気です。
魅力は車窓から望むことのできる美しい景観。日本の西側に広がる「日本海」と、世界自然遺産に登録された神秘的な「白神山地」の景色を満喫できます。
各地の名所で徐行運転してゆったり風景を楽しませてくれ、車内では「津軽三味線」の演奏も聴けました。
白神山地裾野にある「十二湖」は、広大なブナの森に点在する複数の湖の総称。世界遺産になっているブナ林のトレッキングと、十二湖の一部「青池」や「沸壷の池」の湖面の青を楽しんできました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 高速・路線バス JRローカル
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
リゾートしらかみの予約のために、発売当日に 駅のみどりの窓口に行ったのですが、発売開始時間直後にもかかわらず空席はないといわれ、とりあえずキャンセル待ちをしておきました。
人気路線だからと 半分諦め、普通列車での移動も考えていたのですが、それから2週間くらい経った頃に連絡があり、ようやくチケットを購入できました。 -
リゾートしらかみが入線しました。
五能線は、秋田県の東能代駅から青森県の川部駅までの約147.2kmをつなぐローカル線。
昭和11年に全線で開通し、住民の通勤通学の足として長年親しまれてきましたが、全国各地のローカル線と同様に 過疎化などによって利用客は減少していき、一時は廃線もささやかれていました。 -
川部駅が 五能線の終点駅だそう。ここで進行方向が変わります。
状況が変わったのは、平成9年に観光列車「リゾートしらかみ」が運行を開始してから。世界遺産に登録された白神山地の麓、海沿いを縫うように走る五能線の車窓には、風光明媚な景観が広がります。
高波の日は運休してしまうほどの路線は、雄大な景色や地元タイアップの観光体験が話題となり「旅行好きが選ぶ、おすすめのローカル線ランキングTOP10」で1位にも輝いた人気路線となっています。
今では、国内だけでなく海外からも「乗ること」を目的に観光客が来るといいいます。私たちも そういった観光客です。 -
リゾートしらかみには いろいろな列車がありますが、私たちが乗ったのは くまげら。
五能線を走る花形車両「リゾートしらかみ」は、全席指定の快速列車。「青池(あおいけ)」、「ぶな」、「くまげら」と3種類の車両編成があり、大きな窓やボックス席などが装備された観光列車です。
「ぶな」は、「青池」と「くまげら」より新しい車両で、唯一、車内に売店がありシンボルツリーのブナの木や秋田杉、青森ヒバが内装に使われ、非日常な空間が演出されているのだそう。 -
くまげら4号車は 上りの先頭車両。幸運にも海岸側の席でした。
座って待ちましたが・・・一向に座席は埋まらず この車両の乗客は わずか数名でした。あんなに予約に苦労したのに、このガラガラ具合は 一体どういうこと?
その理由は 途中で分かります。 -
車内では、「五能線の旅」という 懇切丁寧なパンフレットをもらいました。
地図で確認しながら 五能線の旅を楽しみます。 -
りんご畑が広がるエリアです。
車窓から見えるリンゴ畑。 -
すっかりファンになった岩木山。
広大な津軽平野の中心にそびえる岩木山は標高約1,625mと青森県で最も高く、日本百名山のひとつに数えられています。
古くから人々の信仰を集め、現在も愛され続ける津軽のシンボルは、その形から津軽富士とも呼ばれています。 -
五所川原駅で停車。
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こちらのお二人が乗ってこられました。
津軽三味線の生演奏のイベントスペースは 私たちが乗っている車両の前方でした。ラッキー!!
プロの津軽三味線奏者による生演奏がスタート。時折 解説を交えながら、「津軽じょんから節」など津軽に伝わる民謡を演奏してくれました。 -
初めのうちは 観客が少なくて、演奏する人が気の毒だなあ、とまで思っていたのですが、少し経つうちに 他の車両から乗客が大勢移動してきましたよ。
力強い響きと繊細な旋律に耳を傾けながら 車窓風景を楽しむという、極上の一時。 -
演奏は 鯵ヶ沢駅まで続きました。
で、この駅で ツアー客の人たちがどっと乗り込んで、車内は満席になりました。 -
予約がなかなか取れなかったのは、ツアー会社が押さえていたからなんでしょうね。それで、キャンセルが出たか、申し込み人数が減ったからか、でしょう。
どなたかの乗車ブログを拝見しているときに、この予約システムへの疑問を投げかけていましたが、その通りだと思います。 -
鯵ヶ沢辺りから 列車は海岸線に沿って走ります。
車窓は 穏やかな沿岸の風景が続きます。 -
もうすぐ千畳敷。
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日本海というと 荒ぶる海、というイメージしかありませんでしたが、こんなにも穏やかな表情を見せることもあるんですね。
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千畳敷駅で停まります。停車時間は15分ほど。
乗客は 一団となって 道路を横切って、千畳敷海岸へ。 -
千畳敷海岸。
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海岸へ下りる階段の脇に立つ巨岩。
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千畳敷は太宰治の小説『津軽』にも登場します。駅前の海岸には、その一節を引いた記念碑も。千畳敷海岸の歴史は浅く、1792(寛政4)年の地震で隆起して生まれたのだそう。
津軽の殿様が千枚の畳を敷かせて酒宴を開いたとの伝説が残る 広大な岩畳です。
藩政時代には殿様専用の避暑地で 庶民は近づけなかったそうです。
千畳敷の平らな部分の岩は明白緑色で、付近の奇岩は黒色だったり暗赤色だったりするが、いずれにせよ、黒鉱鉱脈と関連するグリーンタフである。
凝灰岩のうち緑色~緑白色~淡緑色を呈するもののこと。日本語で緑色凝灰岩(りょくしょくぎょうかいがん)[3]ともいう -
地震による隆起と荒波による浸食のために形成された岩棚が広がります。
不思議な形の岩が多く、とくに特徴的な岩には「ライオン岩」や「鎧岩」などと命名されているそうですが、そういった案内はないので どこがどれやらわからないまま。 -
千畳敷の名の通り。
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200年前の地震で隆起したといわれる海岸段丘。
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向こうの方まで歩いて行きたいのですが、時間不足。
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岩山の背後に停まっている リゾートしらかみ。
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ほとんどの乗客は もう列車に向かっています。
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時間に遅れてはいけませんが、ギリギリまで。
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大町桂月文学碑。
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太宰治の小説「津軽」の一節を刻んだ文学碑。
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十分に間に合いました。
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10:43
真っ青な大海原。 -
緩やかなカーブを描く海岸線に 奇岩が次々と現れます。
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絶景ポイントでは速度を落としてゆっくり走ってくれるので、慌てて撮影しなくても大丈夫
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車窓から広がる日本海の景色は 見惚れるほどの美しさ。
寒さ厳しい北の日本海ですが、時期と天候に恵まれたおかげで 深いサファイアブルーに輝く海を見られました。 -
日本海に沈む真っ赤な夕日を眺める旅を望むのは 欲張り過ぎですね。
大小の海蝕岩が 海からニョキッと生えています。 -
奇岩に囲まれ、芝生に覆われた行会崎海岸付近を通過中。
この辺りでは 徐行運転を。 -
10:57
最も近いところでは、まるで海の上を走っているような景色に包まれます -
11:00
千畳敷駅の次の停車駅は 深浦駅。
で、先ほどのツアー客は全員下りていき おそらくバスで移動するんでしょうね、その後の車内は 再びガラガラ状態です。
でもこの空席状態を見て、何人かの乗客が 他の車両から移動してきました。 -
リゾートしらかみの ぶな と くまげら のそろい踏みです。
単線の五能線は、反対方向から来るリゾートしらかみと深浦駅で待ち合わせてすれ違います。
「くまげら」編成のリゾートしらかみ2号は、白神山地の野鳥・クマゲラと沿線の夕日をモチーフにした車体です。 -
それぞれ行先は反対ですが。
十二湖駅-深浦駅間では、地元の方々が 地元でしか買えない特産品を 乗客とコミュニケーションを取りながら販売する「ふれあい販売」があります。
秋田杉の木工品 料理用ヘラや鍋敷き、コースターなどや、マグロ漁獲量青森県1位を誇る深浦のマグロを使ったご当地グルメなど。 -
11:20
ウェスパ椿山駅。
ここでも多くの乗客が降りていきました。皆さん いろいろなルートで観光されるんですね。 -
ウェスパ椿山。
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ガンガラ穴付近。
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肉眼では かすかに穴が見えたのですが…
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11:30
進行方向の海岸線。 -
十二湖駅で下車。駅の構内のコインロッカーにスーツケースを入れて、11:35発の弘南バスを待ちます。
バスは リゾートしらかみ発着時刻に合わせて運行されているので ほとんど待たずに乗れました。片道運賃は1人360円。 -
バスは山道を走ります。
途中 車窓から日本キャニオンが見えましたが、カメラに収める間もなく通り過ぎました。
奥十二湖駐車場には11:50頃到着。
遊歩道を歩いて。 -
十二湖散策マップ。
トレッキングをしたいわけではないので、右上に青い線で描かれた おすすめコースだけを歩くつもり。約60分だそうです。 -
左手に見えてきた 穏やかな湖面。
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鶏頭場(けとば)の池です。
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うっそうと茂るブナやミズナラなどの広葉樹の 深い原生林に囲まれています。
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対岸の右上に見えているのが大崩?
水深約22m、面積4万1150㎡だそう。
十二湖は白神山地の西側にある33の湖の総称。崩山の崩壊でできたとされる湖沼群は、崩山から望むと12の湖に見えることが名前の由来とされています。 -
遊歩道の木立も素敵。
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つがいの鳥が見えるでしょうか。
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紅葉。
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青池近くで見られる野鳥たち。
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青池。
脇には階段があります。 -
階段を上がりながら。
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木漏れ日の加減によって 色合いは様々に見えます。
青インクを流し込んだような鮮やかさ、なのですが 水面を覆う枯れ葉が多すぎました。 -
青池にかぶさるように生い茂る木々。
景観に配慮したウッドデッキも整備されています。人気の景観なので、とても賑わっていました。 -
光の加減で こんな色合いにも撮れます。
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足元には 鮮やかな色のカエル。
最近 カエルを見かけることは ほとんどありません。 -
階段を上がって。
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光の差し具合によって こんな色合いにも。
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上がりきったところの分岐を「金山の池」方面に少し歩くと、青池を上から見下ろせる場所があるというので、夫に待ってもらって 山道を歩いていきました。
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見えなくはないのですが、なにぶん 木々が茂り過ぎて ほんの一部が垣間見えるだけでした、
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青池の眺望ではなく こんな原生林の風景に ほっこりします。
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十二湖周辺の樹木は ブナ、ミズナラ、カツラ、トチ、イタヤカエデ、ヒノキ…
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約500m続く ブナ自然林。
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巨木が どこか神秘的。
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両脇のブナ林。
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時折聞こえる 野鳥の鳴き声。
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歩いて ほんの数分の距離ですが、木々に包み込まれたような 深い満足感。
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沸壷の池へ。
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ここにも 生命力を感じさせる巨木。
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ブナ林の足元には、ラン科植物やシダ植物、キンコウカの群落。
キンコウカとは 高山の雪田群落などの日当りのよい湿地に生える多年草で、ユリ科の中でも原始的なグループと考えられるシュロソウ亜科に属するものだそう。 -
うっそうとした樹林ではなく、木漏れ日が差し込む 気持ちの良い空間です。
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12:40
十二湖の自然。 -
沸壷の池。
透明度が高く、落ち葉が少ない分 青池よりも神秘的な雰囲気です。 -
展望台には 人の数も少なく、落ち着いて 美しさに浸れました。
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階段を下りると 舗装道路に出てきました。
十二湖庵の脇に見える 小さな流れが、滝のようにも見えます。 -
目の前には 落口の池。
色づき始めた 山の木々。 -
色合いが異なるのは 光の当たり具合の違い。
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坂道を上がります。
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舗装道路の左手に 車両通行止めの表示。県道・白神ラインとありました。
お勧めのウォーキングコースは歩いてきたので、坂道を少し上がってみました。 -
大崩?。
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13:58
森の物産館「キョロロ」
2時間弱の滞在でしたが、シニアの体力では ちょうどいい散策時間でした。
奥十二湖駐車場発14:15のバスを待ちます。 -
バスで十二湖駅へ戻ります。
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十二湖駅着14:30。
リゾートしらかみは全席指定なので、この後の4号車に乗るためには 別に指定席をとる必要があり、さらに秋田駅着が18:56と遅くなるので、在来線の15:06に乗ります。 -
同じように十二湖から戻った観光客の半分以上の人達は、青森駅に向かうリゾートしらかみに乗って行きました。
構内に残った人は 十数人のみ。 -
列車を待つ間、辺りをウロウロ。
この通りが 十二湖へ向かう道です。 -
単線の向こうには 日本海。
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十二湖駅の構内に並んだ山草。
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構内のショップには 海産物や山菜などが並びます。
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15:05発 東能代行きのローカル線に乗って。
海岸線に延びる 荒々しい岩場。 -
車窓の景色は 見飽きることがありません。
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道路も海岸線に沿って走っています。
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この辺りで車内アナウンスがあり、列車はスピードを落としました。
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車窓には 奇岩が連なる海岸線と日本海が広がります。
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五能線きっての絶景スポット。
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途中の岩舘駅。
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白神山地はもう終わりかな。
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八郎潟の干拓地は まだこの先ですが、なんとなく それっぽい雰囲気の田園地帯。
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東能代駅16:19着。ここが五能線の起点駅になります。
何か接触事故があったようで、しばらく停車状態が続いていました。
この先 秋田で乗り換え、角館へ向かいます。
秋田駅を出た列車は市街を抜けると、3駅目に「八郎潟(はちろうがた)」を通ります。日本で2番目に大きい湖を干拓して作られた田園地帯と、その向こうには、かすかに「なまはげ」の里・男鹿半島の寒風山が見える、とのことですが、このころには既に車窓は夕闇に包まれ始め、車窓の風景は楽しめませんでした。
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