七十路夫婦のイタリア旅行１

2018/03/06 - 2018/03/21

2018年3月、夫婦2人のイタリア旅行記録です。ローマ5泊、フィレンチェ3泊、ベネティア3泊、ミラノ2泊です。航空券、ホテルを別々に予約、日程は完全なフリープランです。
2人とも70才超のシニアです。シニアでも海外旅行を楽しもうではありませんか。
今回は往復の空の旅と、イタリア国内の移動の話。
史跡や美術館についての感想は、2以降に書きたいと思います。

エリア ローマ(イタリア)

• 旅行の満足度: 5.0
• 交通: 5.0

• 同行者: カップル・夫婦
• 交通手段: 鉄道 高速・路線バス 船 徒歩
• 航空会社: カタール航空
• 旅行の手配内容: 個別手配

シニアの旅は、疲れないこと、無事に帰ってくること

カタール航空で往復しました。行きは成田発ドーハ経由ローマ着、帰りはミラノ発ドーハ経由成田着。ビジネスクラスです。このトシですと、旅の大敵は疲れ、疲れないためにはよく寝ること、よく寝るためにはビジネスのフラットシート、この三段論法でかなり無理してビジネスクラスで飛ぶことにしています。
成田のビジネスクラスのカウンターです。19時頃ですが、いつもビジネスのカウンターはがらがらです。待つのは疲れるのです。22:30発のQR131に乗ります。

ドーハ・ハマド国際空港

ドーハ時間4:45着でした。ローマ行きのQR131は8:20発ですので、乗り継ぎ時間は3時間以上あります。でもビジネスでのフライトのありがたいところで、豪華なラウンジを使えます。ドーハのラウンジはこれで2回目です。3時間の乗り継ぎ時間が楽しみなくらいです。
トイレも豪華で、不必要なくらいに係員がいっぱいいます。オートドアが開くと、「こちらですと」案内してくれる。案内されなくても分かるのにね。
家内によれば女性用だともっと馬鹿丁寧で、キャビネットのドアの前まで案内してくれたそうです。

ドーハ時間朝5時半くらいで、さすがに人がまばらですが、これも7時過ぎから混雑し始めます。成田のJALやANAのラウンジからは想像できない広さです。広さはテニスコート何面というより、サッカーグラウンドに近い。

天井が高いのが特徴です。そのため開放感があって、快適です。

このような飲み物カウンターが何カ所もあります。衝立の向こうのガラス張りの部分がレストランです。

レストランでは、こういう食事が食べ放題です。ご希望なら朝からシャンペンも出ます。ローマ行きの機内で朝食がでるので、軽く済ませましたが、ここでしっかり食べて機内食をパスした方がよかった。ビジネスの機内食は前菜だけ、デザートだけと自由に選べます。

ラウンジの目玉はこのプールでしょう。
やたらに暗いですが、本当にこんな感じです。満々と水を張ったプールにぽたぽたと水滴が落ちているのです。砂漠の国カタールでは、豊富な水がなによりの富の象徴なのでしょうか。

ローマ

空港には13:00ごろ着きました。定刻です。市内へ向かうレオナルド特急の切符売り場にローマパスを売っていたので買い込みます・
市内の地下鉄と美術館、博物館の入場券がセットになったもので、使い始めてから3日目の24:00まで有効です。1枚38.5ユーロ。使い始めて最初の二つの美術館が無料で、その後は割引。地下鉄とバスは乗り放題です。私たちの場合、3日間でほぼモトをとったか、赤字でしょう。ローマの中心部は狭いので、歩いて観光できます。しかし美術館などは入場券を買うのに長蛇の列ですから、その列に並ばなくてすむだけで十分役に立ったと思います。
これがローマパス。

地図やガイドがセットになっていています。

ローマパス本体です。表と

裏。名前を書きます。

ちょっと先に飛びますが、フィレンチェカードはこれ。

ベネティアではバスも自動車も本島内では禁止です。ヴァポレット（水上バスのようなもの）がこれに替わります。その1日券で十分でした。

これがそのヴァポレット。
インターネットやガイドブックで事前に調べておけば、購入は難しいものではありません。ローマパスやフィレンチェカードは美術館、博物館などの無料入場、または割引ができるので大変便利です。そもそもローマやフィレンチェ、ベニスはそんなに大きな都市ではないので、観光名所は歩いて行けます。またそのほうが面白い。

英語
しかしながら、フリープランで旅行するには、最低限の英会話は必要です。中学校の英語で十分とよく言われますが、その通りです。3年はいらない。1年生、2年生の英語で十分です。関係代名詞がどうのこうのいう場面には、普通に旅行している限り、遭遇しません。
そんな英語はネイティブは使わないとか説教する人がいますが、おおきなお世話です。イタリア人もネイティブではありません。だいたい、ネイティブしか使わないようなハイレベルの英語を使ったら、イタリア人には通じません。それにイタリア人は、イギリス人やアメリカ人に比べて勘がいいので、なんとか向こうで理解してくれるでしょう。

ツアー旅行かフリープランか
私たちシニアにはフリープランの旅の方が向いていると思います。日程をこちらの体の都合で自由に決められるからです。私たちは1カ所の滞在を2泊以上と決めています。できれば3泊。移動のあとは疲れます。たとえば午前中ローマからフィレンチェに移動すると、その日の午後は使い物になりません。軽くその辺を散歩しておしまいという感じです。
どうしようもなく疲れたら、予定を全部取りやめて休憩などということも勝手にできます。今回もローマの3日目午後はお休みにしました。

鉄道
フリープランで最も困るのは目的の国に入ってからの移動手段です。しかしイタリア国内の移動では鉄道を使えばいいので問題ありません。日本国内で手配できます。ネットでも切符を買えますし、たいていの大きな旅行代理店では取り扱っています。

これはローマ－フィレンチェ間の切符です。eティケットといわれています。これ自体が切符で、なにもせずに列車に乗り込むことができます。一等指定席で2名68.5ユーロでした。なお切符の種類によっては乗車の前にヴァリデーションが必要なものがあります。どうするかは切符を購入してくれた代理店が教えてくれるはずです。

イタリアの列車の旅も面白いですよ。こんな感じの景色が流れていきます。

ローマ-フィレンチェ間の車窓です。

イタリアの鉄道旅行で面白かったのは、列車のホームへの入り方。これはフィレンチェからベニス行くときですが、指定のホームに行くと列車がこういう風にすでに入っています。

いかにも始発という感じですが、この列車はローマから来てベニス経由トリノに向かいます。つまり頭から入ってきて、スイッチバックで尻尾から出て行くのです。ローマ、フィレンチェ、ベニス、ミラノの駅はみんな町のど真ん中にあります。見かけはこのように終点風で、日本のように町を貫いてはいません。都市の真ん中まで線路を1セットもってくればいいだけで、合理的といえばその通りです。
なおイタリアの列車は出発の時、アナウンスはありません。ウンともスンともいわずに出て行きます。あのうるさいイタリア人が静かなこと。

帰国はミラノのマルペンサ空港から。
ここで面白かったのはビジネスのラウンジの位置です。チェックイン後、パスポートコントロールも手荷物検査もおわり、免税店を回ります。ミラノが最後なので、ラウンジに荷物をおいてゆっくり免税品を買おうとしたら、パスポートコントロール手前あたりまで行くと、パタッとラウンジの案内がなくなるのです。何度やっても同じ。困って案内係に聞いてみたら、なんとパスポートコントロールのあとにあるのだそうです。さっきパスポートコントロールは通りました。何度パスポートコントロールをやろうと空港の勝手ですが、この先はないでしょう。ここを過ぎたら免税店に戻れませんからね。商売する気ないのかな。
というわけでやっとたどり着きます。

あんまりたいしたことない。日本の駅の食堂みたい。がらがらでした。

インターネットのブースです。2時間近くいましたが、利用者ほぼなし。
入り口のカウンターでは地上勤務の女性たちが暇をもてあまし、おしゃべりに花を咲かせていました。

ミラノ発ドーハ経由で成田に戻りました。カタール航空は今回もほぼ定時発着、いい飛行機の旅でした。

この旅行記へのコメント （10）

• るなさん 2018/08/29 01:19:42

  目線が違う旅行記

  シニアの旅人さん、Buonasera☆
  先日は私のイタリア編にお越しいただき、またフォローまでありがとうございました。
  
  シニアの旅人さんのイタリアも拝見いたしました♪
  「シニアの旅は、疲れないこと、無事に帰ってくること」いやいや私も同じでございます（笑）でも、疲れないことと言っても無理をしがちな旅スケを練る私なので全然こんな謳い文句に当てはまりません。ましてビジネスクラスとか乗れないぃ～（苦笑）
  
  パスを有効に使われたんですね。私、この手の類をイタリアでは使ったことがないかもしれません。そもそもモニュメント系に行かないのでたいてい交通カードだけなんです。ガイドさんなんて考えてもいませんが、やっぱりうんちくがあるとなしでは、同じ物を見ても感じ方も変わりますよね。今度ガイド付きで回ってみようかしら？(;^ω^)
  
  ホントにローマは人が多いですよ。でも、ヴェネツィアはそれ以上でしょう？？？
  なので私はつい辺鄙なところへ行きたくなっちゃうのです。
  ローマもヴェネツィアも大好きなんですが♪
  ヴェネツィアこそ唯一無二の景観だと私は思っています。よく○○のヴェネツィアなんて言い回しありますけど、全然似てない！！！って思います（爆）
  アックアアルタにあたってしまったんですね？現地の人は慣れっこでしょうけど、ツーリストにはけったいですよね(*_*)
  
  ミラノのDuomoも以前はこんなに並んでいなかったのに、テラスに上がる料金とかも高いしびっくりです。
  そして...スリに遭遇でしたか。私は運がいいのか一度も未遂もないんですが、彼らはホントに早業らしいですね。まぁ私の場合はスリも近寄れないほど早歩き？怖い顔して歩いてる？（笑）いや、笑っている場合じゃないです。気を引き締めないとですね。
  
  私には思ってもみないことをシニアの旅人さんの旅行記で色々お勉強させて頂きました！！
  
  るな
  

  しにあの旅人さん からの返信 2018/09/04 17:00:47

  Re: 目線が違う旅行記

  コメント有り難うございます。励みになります。
  4トラのブログを始める前と後では旅の楽しみが変わりました。
  私は旅に出る前、いろいろと本を読んだりネットで調べたり、空想、妄想をもり立てます。
  いざ実際に目的地に着いてみると、まるっきりミーハーになって事前調べなどどこへやら、おまけに今日はくたびれてもうおしまい、などというのが連続します。あれも見なかった。これも逃した、というのが多いですね。
  ブログを始める前は、帰ってくると、はいおしまいでした。
  ところが今は、事前の空想、妄想を、実際の体験と織り交ぜてブログにまとめるという、新たな楽しみが増えました。
  芭蕉の気持ちがほんの少し分かります。「奥の細道」は旅のブログなのですね。
  イタリア、イギリスと、海外旅行の種がつきました。国内の神社参りに取りかかっております。資料調べにはまって、国文科の学生はこんな面白い勉強をしているのかと思います。
  ４トラブログを始めてからの新たな楽しみがもう一つあります。ブロガーの皆さんとのコメントのやりとりが、いいですね。
  トシもトシですから、あと何年できるか分かりませんが、これからも楽しんでいきたいといきたいと思います。

• セレンディップさん 2018/07/30 11:31:39

  質問させてください

  個人旅行を考えている者にとって、交通手段などに関してのハウツーやスリ遭遇の体験談などは大変役立ちます。それと同時に、どんなところへどんな思いで行ったのか色々書いてくださっているのもプランニングの参考にさせていただけますし、旅のお供をしている気持ちになってとても楽しめます。素晴らしい旅行記をありがとうございます。
  
  さて、私もローマ、フィレンツェ、ヴェネツィアにいつか行きたいと思っている者なのですが、ちょっと質問させていただけますでしょうか。
  1. イタリアの公共交通機関はストライキが多くて本数も少なくてとにかく使いづらい、と書いてあるものを読んだのですが、どうですか。
  2. イタリア語はどの程度できればとりあえず個人旅行できますか。行く予定が具体化してきたらNHKラジオを聞き始める…くらいではやっぱり道に迷ったときとか駅で表示を読んだりするときとか考えるとダメなんでしょうね？

  しにあの旅人さん からの返信 2018/07/30 16:12:18

  RE: 質問させてください

  御質問について
  > 1. イタリアの公共交通機関はストライキが多くて本数も少なくてとにかく使いづらい、と書いてあるものを読んだのですが、どうですか。
  今回の旅行ではローマ−フィレンツェの列車が2時間おくれました。遅れてもかまわないようにその日の午後には大事な予定など入れていませんでしたから、実害なしでした。列車のほかの乗客も慌てる様子はなかったので、いつもこんなものだと思います。遅れるのを前提に予定をくめばいいだけです。
  ローマ、フィレンツェ、ヴェネティア、ミラノは観光名所が狭いところにかたまっているので、ホテルの場所によりますが、たいていの所は歩いて行けます。地下鉄やバスがストでも大して困りません。
  
  > 2. イタリア語はどの程度できればとりあえず個人旅行できますか。行く予定が具体化してきたらNHKラジオを聞き始める…くらいではやっぱり道に迷ったときとか駅で表示を読んだりするときとか考えるとダメなんでしょうね？
  イタリア語は文法が英語に比べてはるかに複雑なので、基礎からちゃんと積み上げたら、1年くらいでは初歩会話も難しいと思います。私は実は2年ほど断続的にイタリア語をかじっているのですが、動詞の活用が本格的に始まるといつもアウトで、4度やり直して一向に上達しません。
  NHKのイタリア語ラジオ講座は2017年10月−18年3月が初歩講座です。CDつきのバックナンバーが手に入ればお勧めします。旅行会話の本もやってみましたが、やはりどうにもならなくて、私もラジオ講座で基礎からやり直しています。
  
  以上お役にたてば幸いです。

  セレンディップさん からの返信 2018/07/30 16:31:22

  Re: 質問させてください

  丁寧なご返信をありがとうございます。交通機関についてはちょっと安心しました。イタリア語はまじめに考えないといけなそうですね。旅行会話をちょびっとかじる程度では個人旅行では苦労する、ということですね⁈

  しにあの旅人さん からの返信 2018/07/30 16:37:58

  おっしゃるとおりだと思います。

  こちらから話しかけても、向こうの返事が聞き取れないでしょう。挨拶程度にした方が無難です。
  今回の旅行の経験では、ホテル、レストランなどで英語が通じなかったことはありません。

  セレンディップさん からの返信 2018/07/30 17:01:38

  Re: 質問させてください

  ありがとうございました！ 勉強してから出かけます！

• mistralさん 2018/06/24 08:07:40

  旅のコンセプト。

  シニアの旅人さん
  
  初めまして。
  シチリアの旅行記に投票をいただきまして
  有難うございました。
  イタリア旅行記にお邪魔しました。
  私たち夫婦も、まもなく七十路、
  旅のコンセプトはシニアの旅人さんと一緒です。
  多くを欲張らず、本当に行きたいところを
  じっくりと！
  その結果、駆け足では目に留まらなかったものにも
  目が止まるようになってきました。
  旅はいつでも、どこでも、沢山の出会いがあり
  そのことで元気がもらえます。
  これからもお互いに健康に気をつけて
  旅を続けましょう。
  カーニヴァルの折に行ったヴェネツィア、なども
  これからアップされるようですね。
  楽しみにしております。
  
  mistral

• じんざえもんさん 2018/06/23 16:52:23

  シニアの旅人さん、初めまして。

  旅行記のフォローありがとうございます。
  
  私はイタリアが大好きで、ここ２０年位は何度も一人旅で行っています。
  私は今年６８歳になりました、高齢の母がいるので妻と一緒に行く事が出来ません。
  
  ツアーで行く定番の旅行では物足りず、日本人があまり行かないような所に行くため、航空券の購入、ホテルの予約をネットで自分で行っています。
  
  昼間の旅行中は気ままで良いのですが、一人旅で寂しいのは、夕食時に話す人がいない事です。
  
  よろしくお願いします。
  じんざえもん
  
  
  
  

  しにあの旅人さん からの返信 2018/06/23 17:54:16

  Re: シニアの旅人さん、初めまして。

  はじめまして。
  ひとり旅の無聊お察しします。私は72歳同じ年の妻との、罵り合いながらの弥次喜多道中です。
  ひとり旅にはそれなりの自由もあると思います。これからもご無事でイタリア旅行お楽しみください。