柄にもなく北海道新幹線を乗り回したり、瀕死の札沼線に乗りに行って寂しくなったりして過ごした2018年春の北海道東日本パス旅。本旅行記ではその最終日の後半旅程を綴らせて頂きます。<br /><br />最終日往路の宗谷本線車内にて、最高のお天気に恵まれたこともあって、歩いてみたくなりましたので、稚内の二つ手前、日本最北の無人駅抜海での下車を決断します。<br /><br />当初、折り返しの普通列車は夜までありませんので、抜海から6時間かけて適当に散策しながら、稚内か南稚内まで歩こうと思ったのですが、お天気がいくら良くても、流石、3月の日本最北の地はまだまだ寒くて、抜海駅を出て、海辺の道を歩き始めてから、寒風の中を歩くのが早くも嫌になって、抜海の集落まで単純往復した後、結局、また抜海駅まで戻ってしまいました。<br /><br />抜海駅に戻ったのは14時過ぎのことでしたが、現在の運行ダイヤでは、当然18時半まで上りの普通列車の運行はありませんので、4時間以上、この駅に滞在することになりました。<br /><br />しかし、これは、良い方に捉えないといけませんね。この日本最北の無人駅には、きちんと整備された駅ノートが置かれていて、2003年度以降のバックナンバー（は複製となっています）が全部で14冊も！<br /><br />という訳で、この最終日の午後は、延々と駅ノートを読んで過ごす、至福の時間となりました。<br /><br />但し、無人駅ですので、当然ストーブなども焚かれておらず、寒さとの闘い、という意味では、海辺を歩いていたのと同じ状況ではありましたが…。<br /><br />駅ノートの詳細を取り上げているうちに、結局は本旅行記も200枚に達してしまいました。長くなりますので、適当に読み飛ばしながらご覧頂けましたら幸いです。<br /><br />（表紙：貝殻を並べて作られている、抜海駅名物の縦書き”駅名標”）

2018・春の北海道東日本パスの旅（パート５：最後は日本最北の無人駅でまったり過ごす）

39いいね！

2018/03/21 - 2018/03/22

162位(同エリア972件中)

エリア

稚内(北海道)

旅行の満足度: 5.0

観光: 5.0

交通: 5.0

同行者: 一人旅

一人あたり費用: 1万円未満

交通手段: JRローカル徒歩

旅行の手配内容: 個別手配

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という訳で、快晴に恵まれた日本最北の春を満喫する（？）ウォーキングのスタートです。

抜海駅駅
乾いた路面と雪解けの融水とで濡れた路面とのコントラスト。

北国に居住していると、桜などには春を感じません。寧ろ、こういう地味な風景に春を感じます。
歩道の微妙な雪の残り加減も春の風情ですねぇ～。
海岸が近づいて来ると、暫く車窓からはご無沙汰していた利尻富士の姿が。
道道106号に合流。

そして、真正面には秀麗な利尻の姿が！
さて、稚内市街地を目指して歩こうか…。
と思いつつも、海辺の道はいくら快晴とはいえ、流石に強風が吹き荒れています。

しかも、稚内市街地まで14キロ、の距離表示にもやる気をなくし、結局、歩くのは諦めてしまいました。

根性なしの旅人ですみません…(-_-;)。
で、反対側に向かいます。

まあ、流石に和寒町の姉妹町である天塩まで歩くのは無理ですが…(;^ω^)。
もう少し気温が上がれば、風が止めば、絶好のウォーキング日和なだけに、ちょっと残念。

まあ、お天気に恵まれただけでも良しとしましょうね。

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国立公園としての案内看板も発見。

ここから北向きが国立公園エリア、となっていますが、正直、この辺りは、利尻でも礼文でもサロベツでもない立地なので、正確な場所としてはちょっと微妙な気持ちになります。

抜海原生花園自然・景勝地

 利尻礼文の景勝地としてもお勧めです by ケロケロマニアさん
まあ、そりゃ、利尻も…。
礼文もよく見える景勝地ではありますが…。
本当はあっちまで歩く予定だったのよ…(-_-;)。
で、抜海集落に入ります。

抜海駅からは2キロほどの距離でしょうか。

抜海には郵便局もありますので、郵便局巡りマニアの方々は、案外訪れる機会が多いようですね。
これがメインストリートかな？
曇天だと、まさに寒村の寂しげな風情、となりそうですが、青空だとなんか印象が違いますね( ´∀｀ )。
そして、この交差点にて、微妙に違う番号の道道へ。
ここから抜海港までの超短い道道のようですね…('◇')ゞ。
漁港に到着。

雪原に浮かんでいるような漁船の光景が美しいですね！

漁船の背後には、勿論利尻富士。
本日は、腐るほど眺めている利尻富士。

昨年のスタンプラリー旅においては、機内から一瞬姿を拝んだっきりで、利尻でも礼文でも全く見えなかったのに…。
この海の向こうには利尻があり、礼文があり、そしてロシアがあると思うと、旅心が擽られますね…。

ああ、この船に乗って、ロシアまで行ってしまいたい…。
全然鉄道に乗ってくれない、鉄道の話ばかりすると狂人扱いしてくる、身の回りの北海道民なんて大嫌いじゃ～(ﾟДﾟ;)。
さて、ここにやって来たのは、一つ目的がありまして…。

抜海港はアザラシちゃんが見られることでも有名になっておりました。

ただ、最近は漁業への被害が深刻化していて、どうもお邪魔者扱いされていらっしゃるようで…。
以前はプレハブの観察小屋があったような気がするのですが…。
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地元の方々からの苦情があったのかもしれませんね。

人と野生動物との共生は難しいものです…。

抜海港アザラシ観察所名所・史跡

 アザラシは見辛くなっている感があります by ケロケロマニアさん
アザラシさんは何処へ？？？

この日はいなかっただけなのか、それとも…。

礼文の方にコロニーがあるようですので、こうしたテトラポット（？）に嫌気がさして、移動しまったのでしょうか？
海辺に雪山がありましたので、登ってみましょう。
テトラポット（三角のは別の名前かしら？）の並びの奥には礼文の姿が望めます。
人影の見当たらない、早春の抜海漁港。

下手に宗谷岬やノシャップ岬まで行くよりも、最果て感が堪能できますね。

何にもないのがまた良い。

陸上にも雪没したテトラポットが…。
高潮時には、ここまで波が押し寄せることもあるのかな…。
自然の力の脅威を感じます。
先ほど登った雪山の手前には、何かしらの地図やタイトルが記されていたかもしれない木製の案内板。

このままロシアの寒村までフェードアウトしていっても、違和感なく思えます。
アザラシちゃんにも逢えず、寂しげな風情を青空の下で堪能しただけで、再び北上。

時間はまだあるから、稚内市街地まで意を決して向かおうか？？？
でも、やっぱり無理だよなぁ～。この寒さ、自分の現状の体力・やる気では…。
せめて、勇知駅まで歩こうかなとも思いつつ…。
兜沼方面まで続く、抜海駅傍を通過する道道を進みます。（まあ、行きにも歩いている道と同じだけど…。）
道道５１０号線の起点標識。
その付近の景観。

抜海駅は「南極物語」のロケ地としても有名になりましたが、その付近も、下手をすればそのまま南極の景観としてつカエルそうな風情です( ´∀｀ )。
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で、14時頃には早くも抜海駅まで戻ってきてしまいました。

カエルりの汽車がやって来るまで、まだ4時間半位あります。

さて、どうしようか？

抜海駅駅
取り敢えず、前旅行記でも取り上げさせて頂いた書き込みには、”稚内まで歩く”と、嘘っぱちを記してしまっていましたので、挫折した旨を記しておきましょう。

で、お家から沸かしてきた、まだ温もりが残っている魔法瓶のコーヒーを飲みながら、ホッと一息。
抜海駅は、日本最北の無人駅でもあり、色々な思いからやって来る旅人達が数多く立ち寄っている駅でもあります。

ここの駅ノートを管理されている方は、かなり精力的な活動をされているようですね。駅ノートのバックナンバーがコピー保存されていて、これが2018年3月現在で14冊にも及んでいます。

そうだ、駅ノートを読もう！！！

こうして、私の2018年春の北海道東日本パス旅程の最終ステージが始まるのであった…。
NO1は2003年12月～2007年9月。
NO2は2008年9月～2010年8月。
NO3は2010年8月～2010年10月。
NO4は2010年10月～2011年7月。
NO5は2011年7月～2011年11月。
NO6は2011年11月～2012年7月。
NO7は2012年7月～2012年11月。
NO8は2012年11月～2013年8月。

NO9は2013年8月～2014年6月。
NO10は2014年6月～2014年11月。
NO11は2014年11月～2015年8月。
NO12は2015年8月～2016年5月。
NO13は2016年5月～2016年11月。
NO14は2016年11月～2017年8月。

その後が、現行の駅ノート、ということになります。（2018年3月現在）
各冊子はこのような本立てに並べて置かれていました。

その横には、”抜海文庫”と称する文庫本も( ´∀｀ )。

長時間、読書して過ごすのにも、とても適した駅だと思いますね。
ひねくれた意味で、停まる列車はおろか、通過列車も少なくて、静かな環境が一日を通して安定的に保障されていますし…(-_-;)。
では、この日差しのお陰で少々暖かく感じられるこのソファーに座って、駅ノートをゆっくりと楽しんでいきましょう。
駅の温度計にも注目しながら…。
読ノート開始時点で、4度位でした。
NO1を読み始めましょう。

全日空のバースデー割引、なんてのに時代を感じますね～。
航空業界のバースデー割って、初めて設定したのは、確かJASだった気がするなぁ～。片道1万円でも安く感じた時代でしたが、LCCが普及した現在から振りカエルと、これでも高かったんだなあ～。

個人的には、2月が誕生日なので、これを利用して四国に行き、JR四国のフリー切符で特急やグリーン車などを乗り回した旅なんてのを思い出します。

急行「利尻」の記述も発見。あ～、懐かしい…。
2006年3月で定期運行が終了した、ということは、この駅ノートの記録が残る初期には、まだ走っていたんですね！
今や、「利尻」どころか、定期急行そのものがなくなってしまいました…。

さらに、　抜海港のアザラシの記述も見られますね。そういや、「たまちゃん」ブームってありましたね！
14時半過ぎに車でやって来た家族グループ。
私が駅ノートを読み始めてから、最初の訪問客でした。
駅ノートを読んでいるうちに、時々欠損箇所が生じていました。
旅人達の貴重な記録を持ち去る人の気が知れない…。

或いは、犯罪が絡んだ証拠隠滅なのか？？？
そういう内容の小説も書けそうです。決して喜ばしいことではないですが…。
どんどんと読み進めて、2009年まで来ました。
とは言っても、最初の方は量が少なめなので、これでもまだ二冊目ですが…。

「はまなす」から乗り継いでここまでやって来られた方の記述が見られますね。「はまなす」を新札幌で下車し、新札幌から厚別まで歩いて、始発の普通列車旭川行きに乗り継ぐ、というのは、道北を目指す北海道東日本パスユーザーの王道ルートでしたね。
区切りの良いところまで読んだところで、時々外に出て気分転換します。

この日は一日を通して、快晴に恵まれました。
しかし、この時間帯にやって来る汽車は一切なし…。
うーん、寂しい…。
11:14の列車交換の見納め、という記述も、今となっては貴重ですね…。
そしてまた、”ノート紛失”の項が…。
こうして駅ノートを管理されている方にとっては、本当に悲しいことでしょうね。
2010年に急行「礼文」がリバイバル運行されていたんですね…。
駅が「見せ物」になっている、という記述に、思わず納得。

こうした思いをぶつける場としても、駅ノートの存在意義は重要だと思います！

2010年8月26日は、この駅にとって、重大な一日となったようです。

テレビ番組の影響力って、やっぱり凄いんでしょうね。
そして、この日以降、”テレビを見てやって来た”という書き込みが急増していました。
一日でこんな沢山の書き込みが！

てな訳でNO3は3か月弱で進行しているんですね。
その狭間に、郵便局巡りの記述も発見。
そしてまた、こんな文章を見つけて共感したり…。
人が来ない時間帯なら、カップルがいちゃつく場としても適しているのかな、と、ふと思ってみたり…。
テレビ放映から約1か月後。

人混みが凄かったらしい。まだブームが続いていたんですね…。
足寄からいらしている方を発見。

この時点でふるさと銀河線の廃止から4年半以上が経過しています。

彼ら、彼女らは、この駅を見て、何を感じていたことでしょう。
きっと足寄駅の思い出などにも浸っていらしたんでしょうね…。
鉄道復権のヒントを求めて、の旅。

鉄道員のこの方は、この旅において、どんな答えを見出されたのでしょうか？
2011年2月。
東日本大震災直前の駅ノートの様子は、まだテレビ番組の影響が続いているようでしたが、アザラシを見に来られている方など、平時の抜海に少しずつ戻りつつある、という感じでした。

そして、大震災の日を迎えます。

当日にたまたまこの駅に居合わせた方、そして翌日この駅に訪問された方は、情報が錯綜する日本の最北の地において、どんなことを感じながら旅をされていたことでしょう…。
大震災の日以降の駅ノート。

進行度合いが一気に鈍化します。
旅の自粛モードなども影響していたんでしょうね。

前年8月のテレビ番組ブームは、震災の影響で一気に忘れ去られたような雰囲気が感じられました。
震災から約1か月後の2011年4月。

この時期に日本最北の鉄道駅、稚内駅の旧駅舎が最後だったんですね。

今や、あれだけ近代的な建物に生まれ変わって、最北の風情は一気に失われてしまいましたが、これも時代の流れなのでしょう。
しばらくは、震災の影響からか、自省的な記述が多く見られるようになります。
震災から3か月が経過する頃には、漸く、軽いタッチの記述が垣間見えるようになってきました。
みんなが楽しくすごすことができて
みんなが明るいびんぼーになれたら
素敵な世の中になると思います

うん、凄く素敵な言葉。
こんな時間が当たり前に流れていた頃、この国の民も、もっと鉄道を利用して、車内空間を楽しんでいたことでしょう…。
東日本大震災のことを思い出しながら、ふと外に出たくなりました。
この時点で、気温は２度位にまで下がっていました。
では、5冊目を読み続けましょう。
健さんの記述も見られますね。
九州の方ですが、「幸福の黄色いハンカチ」「南極物語」「鉄道員」など、北海道でロケした映画にも数多く出演されていますね。

長らく汽車が来なくなってしまった幾寅駅のことや、間もなく廃止となってしまう夕張支線のことを思い出して、また涙ぐんでしまいました…。

横見さん、牛山さん、ってどなたかしら、って存じ上げなかったので、調べてみると、トラベルライターの方々のようですね。（横見浩彦氏、牛山隆信氏）

秘境駅ブームというのも、この頃位からだったでしょうか？
キョンキョンの記述も発見。
世代的に多分、同じ位の方でしょうね( ´∀｀ )。
エンペラーで日本縦断旅。

自転車マニア的にはこういう書き込みにゾクッとします。
（エンペラー：ツーリングタイプのランドナー自転車。ランドナー＝エンペラーという位、この型の自転車としてはメジャー）
”鉄道には興味ないけど、抜海駅はパワースポット”的な？

そんな見方も出来るんですねぇ～( ´∀｀ )。
アルバイトでここにやってきた方もいらっしゃるようですね。
酪農バイトかな？
6冊目に突入です。
この時点で、気温は1.5度位。
彼氏とのノロケ話を交えながら( ´∀｀ )、ボールペンを寄付されて行かれた方も…。

ノート管理者の方が挿入したと思われるアザラシちゃんの写真も可愛いですね！
この辺りから、海外観光客の方の書き込みが徐々に増えてきました。

台湾から抜海へ。シブい旅ですねぇ～。
そして、探していた書き込みの一つを発見。
そう、地元出身の方の書き込みです。

抜海小学校を見にいらしたんですねぇ～。変わらない駅の姿にホッとされたのかもしれませんね。

また、駅ノート紛失事件が発生。

暫定版駅ノートを残されて行かれた方がいらしたようで…。
ノートを荒らすどうしようもない輩がいる一方で、こうした殊勝な方もいらっしゃる訳で、こうした悲喜交々の歴史が楽しめるのも、伝統ある（？）駅ノートならではですね。

かといって、こうした事件が起こらないことが一番良いことなんですが…。
西陽の風情が夕刻らしさを告げてくる頃に、ようやく７冊目に突入。

これを読み終えればようやく半分です。
2012年7月。

近くの上勇知地区で、火事があったようですね。
こうしたちょっと事件が綴られているのも、駅ノートの魅力の一つです。
この辺りから、中国本土からいらした方の記述も徐々に見られるようになってきました。

北海道観光の外国人といえば、当初は韓国や台湾の方が多かったように感じますが、今は中国本土からの方の多さが目立ちますね。更に定期直行便が開設されたタイからの観光客も増えています。
そして、駅ノート中に探していたジャンルの一つ。

勿論、カエルさんなんだケロ～。
（でもカエルさんとは書かれていないので、実は違う動物だったりして…(-_-;)。）
彼氏とのノロケ記述。
普段なら、シバいてやろうか、という目で、汽車内でいちゃつくカップルとかを蔑視してしまいがち（単に羨ましいだけか…(;^_^A））ですが、駅ノートで見ると、何故だか温かい気持ちになってしまうのが不思議…。
イイネ、とか書かれていますね。
このあたりから、SNSの普及が感じられる記述が目立ってきました。
まんぷくサロベツ号なんてのも！
兜沼の民宿の話なども懐かしく拝見させて頂きました。
今は無き、白滝の三駅を巡った方の記述も発見。
この時点では、まさか3年後に三つともなくなってしまうとは、想定されていなかったことでしょう…。

この方は、雄信内や糠南にも足を運ばれているようですね。これらの駅には、同じような惨禍に見舞われないことを願って止みません。

8冊目に突入する頃、私が抜海駅籠城（？）を始めてから二組目の来客が…。

一組目と同じく、ささっと駅舎内を見て立ち去って行った感じ…。

なんだか、お車族の旅人達は、基本的に落ち着きなく見えてしまう…。

それにしても、最近の日本の旅人は、声すらかけない人が多いですよね。
何か寂しいなあ～。
（まあ、これに関しては、黙々と駅ノートを読んでいる胡散臭いおっさんには、声をかけられないわな、と、同情の気持ちも強いですが…(-_-;)。）
また、ページ紛失の記述が…。

こうして見ていくと、ノートそのものが紛失することもあれば、ノートの一部のページが持ち去られることもあるようで、勿論、どちらも悲しいことではありますが、持っていく側にも、色々な心境があるのかな、と考え込んでみたりします。
上述の2010年8月の放送から約2年5か月後…。

どうやら、この番組に出演されていたカップルの方が再訪されているようですね。
しかも、結婚のご報告が…。

ご当人達も、番組放映後のこの駅の訪問者の多さに驚かれたようで、こうしたノートがあることで、当事者達も、私のような番組のことすら全く知らなかった第三者的視点の人間にとっても、ちょっとした歴史の流れを追体験できるのが素晴らしいことだと思います。
保線作業員が駅にいらしたときの様子などを記している方も…。

何か、心温まる駅空間が目に浮かんできますね！
駅ノートを読んでいると、ふと、読み流しそうになりますが、日付を見て、えっ？、って二度見してしまうこともあります。

スーパーカブの北海道ツーリング、って件は、ささっと通過してしまいそうですが、日付は2月5日の厳冬期。

こんな季節にツーリングとは、やはり強者の旅人はいらっしゃるものですね～。
2013年5月。
この頃になって、ようやくタイ人の書き込みを発見。
訳を付されているのが、同行者によるものなのか、後のタイ語が読める旅人の手によるのか、そんな想像が膨らむのも楽しいですね。

新千歳にTGのバンコク定期直行便が就航したのはいつだったかしら？
ここまでは古くなかったような気がするので、この頃は、チャーター便か何かでいらしていたのかもしれませんね。
パンクした自転車乗りを助けるボルボの紳士が鉄道駅で交流。

自転車・自動車・鉄道のコラボがさりげなく達成されているのが凄い( ´∀｀ )。
香港人の記述を発見。

そういえば、香港は古くから北海道に直行便が運航されていた都市ですが、意外とこうした僻地のローカルな鉄道駅までやって来る方は少ないようですね。

香港は”都市国家”だけに、勿論、MTRなどの都市交通系鉄道はありますが、あまりローカル線に乗ることを常とした鉄っちゃんみたいなのが、養成されにくい土壌なのかな、なんてかんガエルてみたりします。
”～参上”って大きく書いてある…。

こんなのは、ある意味、昭和のテイストだよなあ～。
校内暴力全盛時代（？）の日本には、こんな落書きが至る所で見られたような…。

勿論、良いことではなかったとは思いますが、ある意味、今の時代の元気ない若者ばかりを見ていると、逆に懐かしくも思ってみたり…。
私のような野球好きの者にとっては、地方球場での野球観戦なんてのも、旅の楽しみの一つだったりしますが、札幌Dでのオールスターゲーム観戦のついでに、ここまでいらした方の記述を発見。

個人的には、和寒暮らしを始めた2009年に稚内で開催された日ハムの二軍戦（VS讀賣）を観に行った旅のことを思い出しました。

まあ勿論、あの時には抜海に立ち寄る余裕まではなかったんですが…。

”抜海駅籠城”を始めてから約3時間が経過…。

大分、夕刻の風景になってきました…。
気温は…。

まだ、辛うじてプラスのようですが、無人駅なので、勿論ストーブなどはありません。

寒いよぉ～。

トイレに行く頻度も増えてきたような…。
西陽に輝く駅名標と共に記念撮影して9冊目に突入。
この時間帯のホームの様子はこんな感じ。

籠城開始以来、まだ一度も列車の通過に立ち会っていません…(-_-;)。
ホーム上に残されている”たしかに”

た＝タブレット、し＝信号、か＝旅客、に＝荷物

を示していますね。
おっと、そんな場合ではなかった。
急がないと、全部読めなくなるぞ～。

という訳で、駅舎に戻って駅ノート読書の再開です。
あのテレビ放映から3年が経過した時期。

まだ、それを覚えていて訪問される方が散見されますね。
余程、印象に残る番組だったんでしょう。
アーカイブスとかできっと観られるんでしょうね。
まあ、有料サービスだと思うので、敢えて観たいとは思いませんが…。
自転車マニア的には、火野正平氏が”こころ旅”で訪れていたことにも驚かされました。
この時刻になって、ようやく（駅舎見学の人々ではなく）本物の来客が…。

下りの「サロベツ1号」です。

”1号”と銘打つ列車が、この時刻にやって来るのは多少の違和感がありますね…。
宗谷本線を走る特急は数年前のダイヤ改正以降、全て261（260）系に置き換わりました。

まあ、全てとはいっても、定期では一日三往復しか走ってませんが…。

勿論、抜海駅は通過です。
さいなら～。
と言いつつ、最後まで見送ってしまいます。

来客が少ないだけに、名残惜しさを引き摺ってしまうのです…。
2014年2月。
高知大の方が、アザラシに遭遇されていますね。
更にその次には、水族館（恐らくノシャップの水族館のことか？）まで歩く、という記述も！

3月の好天時に断念した行程を、1か月以上早い時期に実践されています。
こうした実例を目の当たりにすると、やはり自分の根性の無さに呆れてしまいますね。
駅ノートでも個人の冒涜書き込みがあったりするものなんですよね。

こうした複製版としては、画像処理で消去できるという良さがあるといえるのかもしれませんが、駅ノートの紛失やページ盗難と同様、後味の悪さが残るシーンでもあります…。
抜海駅に珍客現る！

ベニヒワの群れとのこと、リピーターの方ならではのお気づきになることも色々とあることでしょうね。
ますます夕陽の風情が寂しさを募らせてきた頃…。
駅ノートは10冊目に突入。
時間が大分タイトになってきましたので、読書ペースを上げないとね…。
夕刻にこうした寂しい文章を眺めるのも、なんか心性としては敬虔な気持ちになれて、良いものだなあ～。
”抜海駅のノートに心を預ける”

うーん、なんて素敵な表現でしょう！
最北の無人駅への思いは、人それぞれなんですね。
偉大なる抜海駅ノートの未来に幸あれ！

NHKの番組放映後、4年以上が経過した時期…。

既にライダー仲間の間では、どうやらここが「恋の駅」とまでに飛躍して評判になっているそうで…。

改めて、マスメディアの影響力の大きさに驚かされます。
2014年9月。
どうやら、この時期に、急行「はまなす」の廃止の噂が現実味を帯びてきたようですね。

実際に、なくなってしまった今となっては、こうした議論ができた時代にこそ、幸せであったんだなあと回想するしかないのですが…。

そのうち、北海道医療大学駅以北の札沼線も、同じようなカテゴリーに入ってしまうのかな…(-_-;)。
寂しい気持ちばかりが強くなったので、敢えてこのネタで。

シンガポールから遥々日本最北の無人駅までようこそ！

数年ぶりの雪って、前回はどちらで眺められたんでしょうかねぇ～。
そろそろ日没かな、という頃合いに、11冊目に突入。
ますます国際色豊かになってきた駅ノート。

ここが日本最北の無人駅であることを忘れてしまいそう…。
こんなお絵かきにも癒されつつ…。
またまた厳冬期のチャリダーの書き込みを発見。
アザラシの経年的な動向も気になるところですが、やはり護岸のテトラポットの影響からか、抜海では大分見られなくなってきているようですね。

冬季に関しては、ラッセル車の書き込みが定期的に見られるのも、流石宗谷本線です。
2015年2月。

台湾の凄い鉄ちゃんを発見。
日本縦断の旅、日本人でもなかなか大変でしょうけど…。

てか、抜海に（通過でなく）立ち寄っている、というのが凄いと思う！
2015年4月。

遂に探していたロシア語の書き込みを発見。

”ここにジェーニャとナターシャがいた”と記されていますが、その後は？
ん？ドイツ語？？？

謎は深まります…。
2015年4月11日のアザラシ情報。

イギリス・ロンドンのカップル（？）が6匹のアザラシちゃんを目撃されているようですね。

詳細な図説付きで、凄く親切。貴重な情報です！

後の書き込みを見ても、やはり2015年の抜海港における大規模工事が、アザラシちゃん達の動向に大分影響を及ぼしているようですね。
サンフランシスロ（？）からいらした方も。

でも何か下手に日本語が上手だと、日本人が悪びて書いたんでないの？と疑いたくなってしまう…(;^ω^)。
おっ、またロシア語を発見。
これも、日本語を勉強しているロシア人の筆か？

ロシア語の筆記体は人によってくせがあって読み辛いことがありますが、私なりの解釈では、どうやら、四国ではかなり暑かったようですね。サハリンから往復船利用でいらしたのかな？
最後の一行には、”すきま風が寒い”と記されているので、四国の旅を終えて北海道に戻って来られた時には、かなり寒く感じたんでしょうね…。

しかし何故、抜海に立ち寄ったんだろう？？？アザラシ目的？？？
もしや、漁船で不法出国か？？？

なんて、あらぬことも考えてしまう…。
まもなく、日の入りの時刻となりました。

ああ、楽しい駅ノート旅が終わってしまう…。
気温はほぼ０度となりました。

寒いケロ～。
12冊目に突入。
ちょっと駅舎内が暗くなってきて読み辛くなってきた…。

照明は自動点灯かな？

そういや、私が稚内で野球観戦した2009年以降も、いつだったか二軍戦が開催されたなと思っていたら、それに関する記述を発見。2015年にファイターズVSベイスターズ戦が開催されたようです。翌日は円山球場での試合だったみたいですが、札幌まで間に合ったのかな（まあ、この日中にこれを書き込んでから、上りの普通列車に乗車されたことかと思いますが…。）
そして、この辺りになると、例のJR北海道の”大粛清”予告、みたいなのの影響が駅ノートにも見られるようになります。
この方は、その報道に対して、冷静な着眼点で見つめておられますね。比布駅のことも書いてくれていて嬉しいなぁ～。
「北斗星」のラストランに乗車された方の記述も発見。
うーん、羨ましい…。
宗谷本線とロシアとの繋がりを考えて、こんな絵を残してくれていらっしゃる方も！

ドーブラエ・ウートラ＝Good Morning

ですね。今後の鉄路・海路を通じた、北海道とサハリンとの交流の発展にも期待したいところです。

2015年10月。

ヤクルトのCS云々に目を奪われつつ、次の項を見ると…。

稚内市から走ってきた、と軽く書いてあります。
疲れた、以上。だって…。

ホント、お疲れ様です。（因みに、抜海も稚内市域にあるので、実は近所を走っていただけだったりして、なんて、意地悪なこともかんガエルてみた…。）
香港の独立派？

日本最北の無人駅の駅ノートで、こんなことを叫ばれてもねぇ～。
そして、2016年春のダイヤ改正で、宗谷本線の稚内～名寄間普通列車が一日3往復に減便されたことに関する記述も。

確かにこの減便は大きかった…。
でも、逆に言えば、このタイムスケジュールだからこそ、本日のような”駅ノート熟読デー”を堪能できたのかな、なんて、複雑な思いを抱いてみたり…。
一体、どこに向かっていくのでしょう、JR北海道さん？
日も沈んで、最後の明るさが残る駅前にて、13冊目と記念撮影…。
そんな頃に駅舎に戻ると、おっ、点灯したよ。

これで駅ノートも読みやすくなりました。
この辺になると、流石に「はまなす」ロスの記述が目立つようになってきますね。

この方は利府支線の沿線にお住いの方かな？

新幹線なんていらない！

まさにその通りです。
当然、2016年12月の留萌本線の増毛～留萌間の廃止の件に関して触れていらっしゃる方も多く見られますね。
かと思えば、台湾・彰化の方がこんな絵を。

今、自分が座っているところの様子かな？
そして、上りの「宗谷」が颯爽と駆け抜けていく中…。

いよいよ、最終の14冊目に入りました。

上り普通列車の発車時刻まで残り約30分。
急いで読まないと…。
気温はほぼ0度。
さっきとはあまり変わっていないかな…。
最後の号に関しては、多くの方に抜海に立ち寄って、実物のノートを見て頂きたく思いますので、内容の抜粋に関しては簡単に…。

一番重要なのはここ。

”宗谷線名寄以北の存続は、絶対に必要だと思います”
そして、複写版でない、リアルな駅ノートとしての15冊目。

ちゃんと予備のボールペンも用意されていました。
しかし、何とつい最近のも、書き込みが行方不明になっているとのこと…。

凄く残念なことです…。
最後に、本日三度目の書き込みを済ませて…。
本日、長時間慣れ親しんだ抜海駅とも、間もなくお別れの時刻となります。
走り読みの部分もありましたが、現存する抜海駅の駅ノートを、最新のを合わせて15冊全て読了。

その時気温は遂に０度を下回っていました…。
そして、18時半頃、自身が昼前に当駅で下車して以来の停車汽車がやって来ました！

長い一日でしたが、やっと迎えに来てもらえましたよ( ´∀｀ )

寒かったよぉ～。
抜海駅の整理券と、7日間お世話になってきた北海道東日本パス。

そして、この期間にゲットした整理券を並べて撮影しましょうね。

7日のうち、北海道新幹線を乗り回した一日を除いては、全て和寒発の旅程となりました。つまり、ずっと家に戻っているし、唯一の函館泊の日も、フェリーターミナルで寝てますので、宿泊費は0円でした。

ネットカフェすら使わない旅程とは、うーん、素晴らしい！
一日3便しかない稚内→名寄の上り普通列車の最終。

特に北線区間に関する車内の状況は悲惨なものです。
午前中に乗車したのと同じ子だ。
まあ、稚内駅近辺でずっとお待ちだったことでしょうから、当然ですけどね。

54系のこの子には、個人的にはよく乗っている印象が強いです…。
抜海駅での長時間読書（？）による疲れから、車内ではぐっすりと寝てしまい、目覚めたときにはもう名寄でした。

抜海→名寄の通常の片道運賃は3670円です。
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夜の名寄駅。

そのうち、ここが日本最北の鉄道駅になってしまうのか…。

そうなってしまわないよう、特に全国の皆様には、宗谷北線への乗車をお願いしたく思います。（勿論、南線の沿線住民としては、通しで乗って頂きたいですが…。）

名寄駅駅
最後に、駅近くのローソンでお買い物。
緯度的には、きっと日本のベスト5位には入る”日本最北域のローソン”でもあります。
照明に照らし出された駅前の雪山。
これはこれで、美しく見えますね。
本旅の最後は2両編成の旭川行きに乗車します。

一両はこちら。
そしてもう一両はこちら。

何れも3桁の”旧型”車両ですね。
宗谷南線に関しても、この時間帯の特に上り列車に関しては、閑散としたものです…。

最後に、タヌキコンビニで購入したサラダとコーヒーを頂きながら…。
本旅の会計を集計します。

見辛いかと思いますが、このような結果となりました。
交通費は北海道東日本パス＋オプション券、そして滝川＝新十津川間のバスだけしかかかっていませんので、合計で17000円ちょっと、その分食費は比較的ケチらずに奮発したので、1週間で1万円を超えてしまいましたが、7日間の旅の合計で、何とか総額を28000円以内に抑えることができました。
因みに、この日は結局、和寒＝抜海の単純（？）往復で終わりましたので、通常の運賃としては、4320×2＝8640円分の乗車、ということになりました。

前日の札沼線旅程とこの日の合計分だけでも、北海道東日本パスの本体価格（10850円）は十分にクリアできましたので、北海道新幹線旅程を含めた前半の5日間の無駄な旅に関しては、殆どお金をかけなかった、と判断しても良さそうな結果で終わり、まずは一安心です( ´∀｀ )。
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2両編成での和寒到着、となりましたので、敢えて普段はあまり撮影していない、遠い方（士別寄り）の駅名標と共に、記念撮影。

和寒駅駅
そして、跨線橋を渡って、駅舎がある下り線側のホームへ。

こちらは雪が結構残っていますね。
和寒駅構内もストーブが撤去されて、ベンチの配列も夏仕様になりました。
この光景にも春を感じる、一和寒町民です。
そして、まだまだ巨大な雪山が残る裏道沿いを歩いて帰宅。

この旅は終了となりました。
翌日。

同じ道を通って、”和寒の公衆浴場”へ向かいました。
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3月22日。
この日が今季の最後の”名湯巡りデー”となっていました。

今年は北の登別温泉でゴールです。

和寒町保養センター名所・史跡
無事10個のスタンプをコンプリートして、今季も1回の無料入浴を楽しむことができました。

という訳で、全5編にわたる2018年春の北海道東日本パス旅に関する一連の旅行記はこれにて終了となります。最後まで御閲覧下さり、どうも有難うございました。

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この旅行記へのコメント（3）

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OE-343さん 2018/05/19 19:06:13

ついに札沼線が。。。

ケロケロマニア様

こんばんは。OE-343でございます。

先日の札沼線の旅行記の後、今年の秋は北海道!と考えていた矢先の昨日、札沼線廃止決定ほぼ確実の報が入ってまいりました。
何とか乗りに行き、観光客を増やすために少しでも貢献しようかと思っていた矢先であり、極めて残念でしょうがありません。
私はこの秋に札沼線、乗りに行くべきでしょうか?
それとも、現在危機的状態の他の路線、釧路根室間や釧網本線、宗谷本線や、利用率が北海道の特急の中で最も低いと思われるオホーツク等に乗りに行くべきでしょうか？
伯備線の381や四国の2000系ディーゼルカーを考えていたのがケロケロマニア様の旅行記を見る前ですので、それに戻るべきでしょうか?

もうどうしたらいいかわからないのが私です。どうしましょう。。。

ケロケロマニアさんからの返信 2018/05/19 22:53:56

RE: ついに札沼線が。。。

OE-343さん、こんにちは。

正直、一番強硬に反対していた月形が諦めモードになった時点で、札沼線は消える運命だと悟っておりましたので、残念なことではありますが、受け入れるしかない事実でしょう。

実際、北海道に暮らしているとわかることですが、まずこの島においては、もう生活路線としての鉄道、ということを主張していくことが無理なのかもしれません。現状では比較的恵まれた状況にある道北の和寒町でも、どれだけ鉄道に乗ってくれとアピールしても、まず住民の”認知地図”に、鉄道の文字は基本的に存在していませんので、奇人扱いされるだけなのです。

道外の方からは観光振興的な側面からのお話をよく頂きますが、正直、それなら観光鉄道で済むことだと思いますし、実は私はこの立場から、もっと観光鉄道としてそれぞれの地域のローカル鉄道が自立して、道内の観光鉄道相互の連携を強めて、JR北海道に対抗していく、そして、廃線にしてしまったことを後悔させるような、観光鉄道を通じての町の振興を成功させていくことが重要だと思っています。そういう意味では、間もなく行われるであろう、札沼線の正式な廃止発表以降の旅において、是非、訪れて現地を視察して頂きたいと思うのは、旧地北線・ふるさと銀河線の一部鉄路を用いて、地元の努力で細々と経営を続けている、陸別町のりくべつ鉄道です。

何れにせよ、OE-343ほどの理知的に行動できる方には、廃線が決まってから、最後に慌てて乗りに行く、なんていう、非生産的な”鉄活”には、参加して欲しくないですし、遠方からいらして貴重な時間や金銭を費やして下さるというのであれば、是非、まだ廃線の議論が活発化していない一方で、札沼線や日高本線、夕張支線の”処理”が終われば、次に牙を向いてくるであろう路線を守るための鉄活に尽力して頂きたいと思います。

具体的には、順番として次のスケープゴートとしては、留萌本線・花咲線・宗谷北線といった、盲腸線であり、かつ沿線に大きな町がない路線でしょうから、まずはこれらを守る形の乗車行動を起こして頂きたく思います。宗谷・留萌・根室などの僻地の切り捨てが、JR北海道にとっては、一番しやすいことなのですから…。

その側面からは、私はやはり宗谷本線の沿線住民として、最優先で宗谷本線を応援していく所存ですし、何よりもこの路線は、”ロシアへも繋がる”夢が抱ける路線でもあるので、やはり個人的な思い入れが一番強いんです。

勿論、OE-343さんなりに、ご自身の価値観に基づいた優先的に守りたい路線もおありのことでしょうから、もし、北海道の鉄道を少しでも助けて下さるという思いをお持ちなら、ご自身が思う最優先に守りたい鉄路を優先して、この秋の旅も楽しんで頂けましたら嬉しく思います。

それにしても、権力って何なんでしょうね。徹底的に弱いものいじめをする割には、胡散臭い鉄路の建設には、美辞麗句を並べて精力的に建設を推進しようとしたりして…。まあ、どさくさ紛れに私腹を肥やしている連中は一杯いますからね…。補助金頼みの今のJR北海道に、ローカル線廃止を再考するだけの体力は残っていません。”偉い方々”の視線は、お国の意向にしか向いておりませんので…。

そういう意味では、時代錯誤的な中央目線で、今も尚、当たり前のように高速鉄道建設を推進しようとする現在の政治の在り方に、最大の元凶があると言わざるを得ませんね。昨今の”踊る国会”を見ていると、まさにウィーン会議時代の「会議は踊る、されど進まず」なんて言葉を思い出してしまいます…。そんな政治を生み出す政治屋を選ぶ国民に、最大の元凶がある訳ですけどね…。

ｂｙケロケロマニア

> ケロケロマニア様
>
> こんばんは。OE-343でございます。
>
> 先日の札沼線の旅行記の後、今年の秋は北海道!と考えていた矢先の昨日、札沼線廃止決定ほぼ確実の報が入ってまいりました。
> 何とか乗りに行き、観光客を増やすために少しでも貢献しようかと思っていた矢先であり、極めて残念でしょうがありません。
> 私はこの秋に札沼線、乗りに行くべきでしょうか?
> それとも、現在危機的状態の他の路線、釧路根室間や釧網本線、宗谷本線や、利用率が北海道の特急の中で最も低いと思われるオホーツク等に乗りに行くべきでしょうか？
> 伯備線の381や四国の2000系ディーゼルカーを考えていたのがケロケロマニア様の旅行記を見る前ですので、それに戻るべきでしょうか?
>
> もうどうしたらいいかわからないのが私です。どうしましょう。。。

ケロケロマニアさんからの返信 2018/05/19 22:57:18

RE: RE: ついに札沼線が。。。

OE-343さん、すみません。

上述のコメントの一部において、敬称が外れている箇所がありました。
私は普段から、皆様がよくお使いになる”様”という敬称は、どうも堅苦しく感じてしまって、敢えて”さん”で皆様を呼ばせて頂いておりますが、その”さん”すら、記載し忘れてしまい、申し訳ございませんでした…。

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