３月中旬の京都の旅（７）－智積院の長谷川等伯の国宝画ー

2018/03/14 - 2018/03/14

３月１４日は、京都見物の三日目。昨晩は久しぶりに昔のペースを思い出して、四条烏丸界隈で５軒もハシゴ酒をするという体力勝負の日となったが、がぶ飲みはしないので、アルコールは残っていない。田舎住まいなので、地元でこんなことをする機会はないから、面白い時間となった。やはり都会の夜はバラエティ豊かだ！たまにはいいだろう。

ところで、この最終日の第一目標は国宝の長谷川等伯らの絵を鑑賞することであった。初日に見た狩野探幽の大味な絵ではなく、しっかりしたものが見られると確信して智積院にやってきたが、期待通りであった。国宝を一枚も描いていない狩野探幽と比べて、この長谷川等伯とその息子の久蔵の障壁画は、ずらりと国宝指定になっている。しかも、宝物館でオリジナルが見られるだけでなく、複製の絵がちゃんと、写真撮影可能で、大書院に並んでいる。オリジナルは絵の具がかなり劣化しており、復元したものが見られるのも意味のあることだ。智積院自体は実は新しい建築がほとんどで、建築物に見るべきものはほとんどないのだが、美術の好きな方なら、ここは京都でも外せないところだろう。５００円の入場料には納得の内容。自分のペースで邪魔されず鑑賞できるのもいい。なお、庭園はなかなかいいと思った。長谷川等伯の障壁画の前で、庭園を眺めるのは贅沢なひと時だった。

なお、智積院にある長谷川等伯と息子の久蔵の絵はほとんどが１５９２年ごろの製作だ。１９４７年の火事で国宝が１６点焼失したが、まだ２５点残っているというのも凄い。

一枚目は長谷川等伯の国宝の「桜楓図」（１５９３年）　の「楓」の部分。　

エリア 東山・祇園・北白川(京都)

• 旅行の満足度: 5.0

長谷川等伯の息子である長谷川久蔵が２５才の時完成した国宝の桜楓図のうち「桜図」。１５９２年の作。翌年、久蔵は逝去。残された等伯は落胆するが、気を取り直して、「楓」の絵を完成したとされる。

手前が等伯の楓で、奥が息子の久蔵の桜の絵。

もう一度、部分撮影を出す。こちらが等伯の楓。

等伯の楓の右半分

久蔵の桜の左半分

久蔵の桜の右半分

こういう注意だけだ。

いい庭園だ。

月しょう道人の絵

後藤順一の絵

後藤順一の絵

後藤順一の絵

この中に本物が展示されている。

智積院