秘境パックで行くアルジェリア　１　アセックラム

2008/11/22 - 2008/12/07

10年も前の旅になるが、サハラ砂漠に遊んでもらった。

表紙の写真は、蜃気楼に向かって走る先行車。
屋根には食料・水・燃料・薪を満載している。

エリア その他の都市(アルジェリア)

• 旅行の満足度: 5.0

• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行あり）

この旅は2008年8月、突然の電話から始まった。

「ほいみさん、私、分かる～？」のダミ声。
「だ、だれ？？」
「ほら～石川県の・・・ワイン送ったじゃん」

そういえば昨年（2007年）の暮れに、石川県産のワインが届いた。誰からかな？と思ったら、マリツアーで一緒になった「飲んべえ」のおば様。

「ニジェール川で一緒に飲んだ時、来年もアフリカに一緒に行こうって言ったよね～」

いやいや、口が裂けてもそんなこと言わないはずだぞ。私は酒は好きだが、酔っ払いは大嫌いなのだ。

「でさ～、私が面白いプランを立てて、旅行会社に相談したら、4人集まれば催行するって。15泊16日で、その内の10泊がテント！　もちろんキャンプ場じゃないよ」

キャンプ場じゃないよ・・・ってとこにクラっときてしまった。

「で、何処？」
「アルジェリア！」

私の仕事は2月から8月は休みもなく、特に8月は殺人的に忙しかった。こんな時にそんな楽しい話、持ってくるなよな～！

「で、いつ？」
「11月後半」・・・お～一番ヒマな時期！

ところが、この年は二十歳になる次女が「お父さん、モンゴルに乗馬に行こ」ということで、先約が入っていたのを思い出した。毎年エアポケット的に暇になる8月30日から4泊5日で、既に予約を入れてあったのだ。

昨年2007年もイエメンとマリ、2回出掛けてるので、家族の様に働いてくれているスタッフには言い出し難かったのだが、「大丈夫、任せとけや～」って言ってくれた。

2008年はこんな年だった・・・シャープさん、元気いっぱい！


さて、その飲んべえおば様が考えたプランは・・・おお、究極変態的砂漠旅。
全行程15泊16日の内訳は、機内１泊　ホテル3泊　山小屋1泊　テント10泊・・・・おっかしいら～！　しかもホテルは数時間の滞在のみ

そして、変態旅は始まった。

参加者は4人。
砂漠大好きなおば様３人と私。
添乗員は「やっぱり」昨年のマリと同じKさん。

ということで、実はこの旅、前年の「マリツアー」の続きみたいな雰囲気で始まったのだ・・・https://ssl.4travel.jp/tcs/t/editalbum/edit/11321683/
これね。

今回は最初から刺激的な動画を見てもらおう。
https://youtu.be/eoSzt7_DD3E

この頃って、まだボジョレーヌーボーが、少しは有難かったかも。

成田を9時半のエアフランスでパリに着いた。

おお、ここでもやってるぜ・・・ボジョレーヌーボー。
って、こっちが本場だったっけ？

乗り換えて、22時アルジェ航空。
乗り換えなのに、我々だけ厳重な検査を受ける。

なぜか「双眼鏡は持ち込み禁止」だとか言われて、おば様Bが双眼鏡を没収される・・・う～んインチキ臭い。まぁ玩具の双眼鏡だが、賄賂ってことかな。私なら現金を要求するなぁ。

我々の荷物

目的地のタマンラセット行きの飛行機はなかなか飛ばない。結果的には3時間の遅れ。

アルジェ空港の待合室は何もなくて退屈。
突然、演奏が始まった・・いい雰囲気だなぁ。
と思ったら、デジカメの電池が終わった。

https://youtu.be/gHctL7nTtsM

添乗員は体を休めなくっちゃね・・・ここから先、大変そうだし。

今回の旅は、サハラ砂漠ど真ん中。

青線が今回の飛行機のコース。
タマンラセットとジャネット周辺を巡る。
飲んべえおば様のプランは凄いぞ！

地中海沿いの赤い線は、大昔バックパッカーだった私が歩いたコースだ。アルジェリアにも入ったんで、途中でそんな話も出るかも。

タマンラセット行きの飛行機が遅れて、ホテルに入ったのは夜明け前の5時。
翌日？は9時にレストランに集合。

明るくなってから見た、サハラど真ん中の街のホテル。

共同洗面所

ここ、どこだと思う？

気が利く添乗員が、これから始まる4泊5日のキャンプ旅のために酒を仕入れるのさ。

アルジェリアはムスリムがほとんどなので、田舎では酒は手に入り難い。
ここは路地の奥にひっそりとある居酒屋の様だ。

お～・・ビールがいっぱいあるじゃん！

タマンラセットのホテルのカギ。

秘境パックお約束のランクルに分乗して、旅は始まった。

最初の目的地は、アセックラム高原・・・まったく聞いたことがなかった。

タマンラセットから100㎞くらいらしいが、悪路を行くので、けっこう時間は掛かる。

一応、道路っぽくなっている。

クルマはほとんど見掛けない。

山小屋に到着。

他にも、ここを目指してランクルがやってくる。

売店もあるさ

山小屋はこんな感じ。

アルジェリアの大学生が20人くらい来ていて、夕飯時は盛り上がっていた。

当然、酒は無しだ！・・・彼らは。

我々は、添乗員がパリで密かに買っていたボジョレーヌーボーが！
気が利くねぇ！

ご飯は北アフリカお約束の「クスクス」。
味が～‥とかいうことではなく、のどを通り難いので、私はけっこう苦手だ。ちなみに同じ理由で焼き芋も苦手です。

食後は何やら盛り上がっていた・・・お茶で！

長い（5分）からBGMでどうぞ。割と貴重な映像だと思うのでカットしませんでした。
https://youtu.be/WQNNJxwexVI

翌朝は早起きして、裏山に登ってご来光を拝む。

ここは標高が2500m以上あるので、けっこう寒い。

ご来光を有難がるのは万国共通か？？

砂漠の民は、太陽が昇ってくると殺人的な暑さとなるので、太陽は決して有難いものではなく、太陽が沈んでから昇ってくる月を崇拝したとか聞く。

だから砂漠系の国々の国旗には、月が描かれてるんだ・・・とか。本当？？
だとしたら、彼らがにとって日の丸って衝撃的。

終わった～

大学生たちと。

今だったら、FBやインスタにすぐアップされちゃうね。

フランスのシャルル・ド・フーコー神父が建てた教会が・・・とかいうことだったが、残念ながら教会には興味が無いから、写真もない。今なら４トラ様に写しておくのにね。

小さな教会があったような気もする。

山小屋の全景。

この時はなぜかあまり感動が無かったのは、ここまでの飛行機疲れか？
今になって思い出してみると、すっげ～ところに行って来たんだ。

山小屋の明かり以外、まったく明かりが見えなかったからね。

山小屋に戻って、出発の準備。

朝は何を食べたっけかなぁ。

何してるんだろ。

大学生たちのランクルが先に下りて行った。

我々はアセックラムから、いよいよ本格的な旅に出掛ける。

途中、「どうだ、水だ！　凄いだろう！」と見せてくれた。

私の実家では、庭に富士山からの湧水がボコボコ自噴している。
有難いものは、それぞれ違うんだね。

この辺りの岩には、何千年も前の岩絵が描かれているが、保護の手が回らないようで、いたずら書きも多い。

凄い価値があるんだろうけどね。

途中でランチ。
今日から4泊5日の「サハラ旅」

食事は全てスタッフが作ってくれる。

まだ、砂漠ならぬ岩漠。

今回はサハラのために魚眼レンズを持った。

こんなところや・・

こんな道を通って・・・

お、タイヤの空気圧を下げたぞ・・・いよいよ砂漠に突入かな。

前哨戦は終了。
次回からは、サハラ砂漠の美しさや過酷さを伝えられると思います。

この旅行記へのコメント （12）

• ワミさん 2018/03/09 14:33:56

  類は友を呼ぶ

  呑んべえは変態も呼ぶ
  遅くなりました～フォトコンテストの優秀賞おめでとうございます☆さすが～私らファンクラブが推薦した甲斐があったわ～
  サハラの旅砂漠の中を運転手さん達何を目印に走ってるのか感心します野生の感かなぁ
  秘境の添乗員さんお酒の調達気が利きますね♪お酒飲めないと秘境の過酷さに耐えられなのかしら～又こうゆう場所で飲むから美味しいのでしょ～ね！早くお酒が美味しいと思える大人になりたいわ～

  ほいみさん からの返信 2018/03/09 17:21:55

  RE: 類は友を呼ぶ

  フォトコン、激しくプッシュして頂きありがとうございました。
  
  サハラ疾走の動画凄いでしょ。
  でも奴ら東京の首都高速は走れないで〜。
  都会の狭いコイン駐車場だって無理だし。
  
  秘境って、なぜかイスラム教の国に多くって、いつも酒が話題になってしまいます。パキスタンなんて「禁酒国家」ですからね・・・ビール作ってるくせに。
  
  お酒飲まない人は、秘境パックへのハードルが低いのになぁ。

• ノーーウォリーズさん 2018/03/02 23:56:27

  4WD オフロード旅行

  ほいみさん、フォトコンテスト入賞おめでとうございます！
  
  現在は行くことが難しくなったアルジェリアの砂漠、憧れます。マリも含めて今となっては貴重な体験でしょうね。
  
  あと、私も来月オーストラリアの砂漠を自らの4WDの運転で旅行します。砂漠旅行の雰囲気はどこでも同じでしょうかね。あと、やはり車の故障は付き物ですか。。ツアーではないので気を引き締めて行きたいと思います。

  ほいみさん からの返信 2018/03/03 14:53:55

  RE: 4WD オフロード旅行

  ありがとうございます、夜の写真は得意なんです・・・・？
  
  ノーーウォリーズさんの旅日記はよく拝見していますが、場所も行動も個性的で羨ましいです。私が秘境パックで連れて行ってもらうところは途上国なので、クルマがボロだから故障が多いみたいです。だからなのか、少人数でも必ず2台以上で走る様です。
  
  私は海外で運転経験はほとんどないのですが、なぜかカルカッタからカトマンズまで消防車を運転したことがあります。カオスなインドを走るのも、別の意味で緊張の連続でした。
  
  オーストラリアの４WD旅、レポートを楽しみにしてます。

• gontaraさん 2018/03/02 15:12:50

  オバサマに完敗？

  それにしても、ほいみさんの旅は始まりからワクワクさせてくれますね。
  サハラ砂漠もこの辺りだと本物。
  アフリカは行けなくなっちゃった国も多いし、やっぱり行けるときに行っとけ！ですね。
  
  タンザニアもザンジバルまで来ると写真も何とか見られます。
  帰ったらゆっくり拝見させていただきます。
  とりあえず足跡を

  ほいみさん からの返信 2018/03/02 17:17:13

  RE: オバサマに完敗？

  え〜・・今回はザンジバルにいるんですか、ストーンタウン？
  
  タッシリの旅は面白かったですよ。
  もう一度行きたいな〜・・なんて思ってるうちにダメになっちゃいましたが。
  
  それにしても自由に動けるgontaらさんが羨ましい。最近何かと制約が多くなってしまっています。問題ないのはシフォンとの国内旅行だけ。

• くろねこだりゅんさん 2018/02/28 16:27:37

  砂漠にランクル♪

  これこれ！
  やっぱり砂漠にランクル良く似合う(笑)
  タイヤの空気を抜いたらワクワクしちゃうのは変態だから？
  きっとアイスランドの自動空気圧装置のついたおベンツ様だと細かい砂で故障しちゃうでしょうね～
  アルジェの学生さんたちが旅行に来るくらいだから観光地としてはメジャーなのでしょうか？
  
  10年しか経っていないのに行けなくなったアフリカが増えた…
  安全に行けるまで＆サンデー毎日になるまでほいみ様の旅行記で楽しませてもらいます(*^。^*)
  

  ほいみさん からの返信 2018/02/28 17:22:15

  RE: 砂漠にランクル♪

  確かにサハラに行くと、ランクルの占有率は98％って感じです。ハイテク車両より、かつてのアナログランクルが人気があるみたいです。毎日砂漠を走ると、どんな車でも故障するそうで、修理が簡単なモノが喜ばれるようです。JAFとか無いし。
  
  オーバーヒートしそうになってボンネット開けたら、ラジエターにバッタがぎっしり・・なんてこともありました。私が乗ったランクルが砂漠でエンコしちゃって、けっこう大変だったこともあるんですよ。必ず2台以上で走ることになってるのに、トランシーバーが無かったので、先行車はどんどん行っちゃうし。
  
  アセックラムは飛行場があるタマンラセットからは近いので、アルジェリアでも物好きはやってくるんでしょうね。一般的には地中海をを目指しそうなものですが。
  
  ほんと、アフリカは旅行し難くなりましたね。アルカイダの類は砂漠が好きなんで、これからもサハラ周辺諸国は難しいかも。

• アルカロイド ダリルさん 2018/02/25 20:11:14

  デザートおばさまはスゴいですね～？

  
  こんばんわ～ほいみさん
  
  十戒に出てくるような風景での秘境旅、
  良い意味での変人しかいない？
  
  お茶でも宴会が盛り上がり～は 不思議
  ボージョレ持ち込みの添乗員さんには
  座布団1枚ですね！
  
  リピーターは女性ばっかし～と、言いながら
  しっかり一年後にサハラに行ってらっしゃる
  ので、依存性は強いのですね～？
  くわばらくわばら、、、
  
  怖いもの見たさのダリル
  
  
  

  ほいみさん からの返信 2018/02/25 21:10:13

  Re: デザートおばさまはスゴいですね～？

  モーゼが十戒を授かったのは、シナイ半島のシナイ山山頂ですね。実は興味あって、この旅のさらに10年以上前に、バックパッカーで行って来たんですよ。
  
  そうそう、何時だって私以外は変人なんです。イスラムの国へ、添乗員がボジョレーヌーボー持ち込むか～・・みたいな。
  
  正確には砂漠旅のことですね、女性がリピーターになるのは。砂漠は雨が降らないからキャンプにはいいんですけどね・・・退屈。私には何が面白いのかよく分かりませんが、砂しかないことは、けっこうな刺激だったりします。
  
  ダリルさんもぜひどうぞ。

• 猫大好きさん 2018/02/25 18:04:05

  おば様凄いわ～

  あらゆる処を行き尽くして
  秘境にたどり着いたおば様達かなぁ～
  迫力ありそう
  で、男性陣はほいみさんと添乗員氏も
  タジタジですかね
  いや 添乗員氏も酒の調達に優れていて頼もしそう
  愉しい旅になったかと。。。。
  
  続編が楽しみです！！

  ほいみさん からの返信 2018/02/25 20:55:50

  Re: おば様凄いわ～

  割と大人しい？おば様たちでしたよ。さすがに2週間も砂漠のキャンプ旅では、途中一人が脱落してしまいました。
  
  毎日、同じ様な景色の中で同じ様なものを食べて、同じテントで寝てるので、後になってみると思い出がこんがらがっちゃってますが、トータルとしては、かなり面白い旅になりました。
  
  添乗員も良かったです。
  彼のために、マリ編とアルジェリア編をアップしようという気になりました。