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 名古屋市熱田区白鳥2丁目にある曹洞宗のお寺、亀宝山・福重寺(ふくじゅうじ)の紹介です。熱田のお寺には、『亀』の文字の山号が多くありますが、蓬莱伝説と結びついているようでした。

2015秋、実相院と福重寺(15/19):亀宝山・福重寺:山門、福重寺石標、修復工事中の本堂

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2015/09/26 - 2015/10/09

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旅人のくまさん

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名古屋市熱田区白鳥2丁目にある曹洞宗のお寺、亀宝山・福重寺(ふくじゅうじ)の紹介です。熱田のお寺には、『亀』の文字の山号が多くありますが、蓬莱伝説と結びついているようでした。

交通手段
私鉄 徒歩

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  • 亀宝山・福重寺の山門光景です。熱田の地は、古来から『蓬莱島』と呼ばれています。その由来は、波静かな年魚市潟(あゆちがた)に面し、老松古杉の生い茂る熱田の杜が、海に突き出る岬のように見えることから、不老不死の神仙が住む中国伝説の『蓬莱島』に擬せられたからとされます。熱田蓬莱伝説によれば、熱田神宮は、亀の背中に立つ大宮と例えられ、『熱田宮秘釋見聞』に記されています。

    亀宝山・福重寺の山門光景です。熱田の地は、古来から『蓬莱島』と呼ばれています。その由来は、波静かな年魚市潟(あゆちがた)に面し、老松古杉の生い茂る熱田の杜が、海に突き出る岬のように見えることから、不老不死の神仙が住む中国伝説の『蓬莱島』に擬せられたからとされます。熱田蓬莱伝説によれば、熱田神宮は、亀の背中に立つ大宮と例えられ、『熱田宮秘釋見聞』に記されています。

  • 『亀宝山・福重寺』の文字が刻まれた石標の光景です。熱田蓬莱伝説によれば、金色の亀の背に大宮が建てられ、首の部分に八剣宮が、頭の部分に上知我麻(かみちかま)神社が、尾の部分に高座結御子(たかくらむすびみこ)神社が建てられ、熱田宮を蓬莱島と呼ぶと『熱田宮秘釋見聞』に記されているようです。『尾張志(天保14年)』に記された、熱田にある蓬莱伝説のお寺の一覧です。<br />①亀頭山・神宮寺、②亀眼山・清雲寺、③亀腹山・聖徳寺、④亀岳山・春養寺、⑤亀足山・正覚寺、⑥亀宝山・福重寺、⑦亀井山・円福寺、⑧亀命山・藤江寺、⑨宝亀山・蔵福寺、⑩大亀山・全隆寺、⑪金亀山・長盛院、⑫蓬雲山・乾徳寺、⑬蓬翁山・宗福寺<br />『熱田宮秘釋見聞』は、真福寺善本叢刊の第7巻『中世日本紀集 』に収められています。 中世の神祇説に関する多くの典籍が、真福寺の真言僧により聚められ、書写されたものです。

    『亀宝山・福重寺』の文字が刻まれた石標の光景です。熱田蓬莱伝説によれば、金色の亀の背に大宮が建てられ、首の部分に八剣宮が、頭の部分に上知我麻(かみちかま)神社が、尾の部分に高座結御子(たかくらむすびみこ)神社が建てられ、熱田宮を蓬莱島と呼ぶと『熱田宮秘釋見聞』に記されているようです。『尾張志(天保14年)』に記された、熱田にある蓬莱伝説のお寺の一覧です。
    ①亀頭山・神宮寺、②亀眼山・清雲寺、③亀腹山・聖徳寺、④亀岳山・春養寺、⑤亀足山・正覚寺、⑥亀宝山・福重寺、⑦亀井山・円福寺、⑧亀命山・藤江寺、⑨宝亀山・蔵福寺、⑩大亀山・全隆寺、⑪金亀山・長盛院、⑫蓬雲山・乾徳寺、⑬蓬翁山・宗福寺
    『熱田宮秘釋見聞』は、真福寺善本叢刊の第7巻『中世日本紀集 』に収められています。 中世の神祇説に関する多くの典籍が、真福寺の真言僧により聚められ、書写されたものです。

  • 先程は逆光での撮影でしたから、こんどは境内側から撮影した、亀宝山・福重寺の山門のズームアップ光景です。応永元年(1394年)の創建とされる曹洞宗のお寺です。その前方に見えるのは熱田神宮の鎮守の杜です。

    イチオシ

    先程は逆光での撮影でしたから、こんどは境内側から撮影した、亀宝山・福重寺の山門のズームアップ光景です。応永元年(1394年)の創建とされる曹洞宗のお寺です。その前方に見えるのは熱田神宮の鎮守の杜です。

  • 『曹洞宗・福重寺』の墨文字が記された、山門の表札の光景です。曹洞宗(そうとうしゅう)は、中国の禅宗五家(曹洞、臨済、?蕃仰、雲門、法眼)の一つで、日本仏教においては、禅宗(曹洞宗、日本達磨宗、臨済宗、黄檗宗、普化宗)の一つです。日本仏教における曹洞宗は、道元(1200~1253年)により鎌倉時代に始まりました。道元は、臨済宗黄龍派の明全に随身した後、共に宋に渡り、天童山で曹洞宗の天童如浄(長翁如浄)に師事し、1226年に帰国しました。

    『曹洞宗・福重寺』の墨文字が記された、山門の表札の光景です。曹洞宗(そうとうしゅう)は、中国の禅宗五家(曹洞、臨済、?蕃仰、雲門、法眼)の一つで、日本仏教においては、禅宗(曹洞宗、日本達磨宗、臨済宗、黄檗宗、普化宗)の一つです。日本仏教における曹洞宗は、道元(1200~1253年)により鎌倉時代に始まりました。道元は、臨済宗黄龍派の明全に随身した後、共に宋に渡り、天童山で曹洞宗の天童如浄(長翁如浄)に師事し、1226年に帰国しました。

  • 本堂が修復工事中だった、亀宝山・福重寺の境内光景です。曹洞宗は、『正伝の仏法』を伝統とし、『南無釈迦牟尼仏』として釈迦を本尊と仰ぎ、『即心是仏」の心をもって、主に坐禅により働きかけることを教義としています。

    本堂が修復工事中だった、亀宝山・福重寺の境内光景です。曹洞宗は、『正伝の仏法』を伝統とし、『南無釈迦牟尼仏』として釈迦を本尊と仰ぎ、『即心是仏」の心をもって、主に坐禅により働きかけることを教義としています。

  • ネットを張って修復工事中の本堂の光景です。曹洞宗の坐禅は、『修証一如』(無限の修行こそが成仏である)という道元の主張に基づき、『只管打坐(しかんたざ)』(ひたすら坐禅すること)を専らとするようです。『只管』は、ひたすら、ただ一筋に一つのことに専念すること、『打坐』は、座ること、座禅をすることを意味します。『正法眼蔵随聞記』に記された言葉です。

    ネットを張って修復工事中の本堂の光景です。曹洞宗の坐禅は、『修証一如』(無限の修行こそが成仏である)という道元の主張に基づき、『只管打坐(しかんたざ)』(ひたすら坐禅すること)を専らとするようです。『只管』は、ひたすら、ただ一筋に一つのことに専念すること、『打坐』は、座ること、座禅をすることを意味します。『正法眼蔵随聞記』に記された言葉です。

  • 『亀宝山』の金文字が記された扁額の光景です。『熱田宮秘釋見聞』に記された、蓬莱伝説に因む山号とされます。

    イチオシ

    『亀宝山』の金文字が記された扁額の光景です。『熱田宮秘釋見聞』に記された、蓬莱伝説に因む山号とされます。

  • 境内に祀られていた小さな社の光景です。『白龍神』が祀られているようでした。白龍は、古代中国で、天上界の皇帝である天帝に仕えているとされた龍の一種です。名前のとおり、全身の鱗が白く、空を飛ぶ速度が速いとされます。

    境内に祀られていた小さな社の光景です。『白龍神』が祀られているようでした。白龍は、古代中国で、天上界の皇帝である天帝に仕えているとされた龍の一種です。名前のとおり、全身の鱗が白く、空を飛ぶ速度が速いとされます。

  • 小さな白龍神社の周りに建てられていた、『福白龍神』の文字が記された奉納の白い幟の光景です。熱田蓬莱伝説が似合いそうな境内の神社でした。

    小さな白龍神社の周りに建てられていた、『福白龍神』の文字が記された奉納の白い幟の光景です。熱田蓬莱伝説が似合いそうな境内の神社でした。

  • 飛び石が続く先に見えるのは庫裏の建物のようです。その周りに手入れされた樹木と庭がありました。左端に見えているのが、修復工事中の本堂です。

    飛び石が続く先に見えるのは庫裏の建物のようです。その周りに手入れされた樹木と庭がありました。左端に見えているのが、修復工事中の本堂です。

  • 本道を背にして眺めた三門の光景です。その先に見えるのは、国道19号線を挟んだ、熱田神宮の鎮守の杜です。

    本道を背にして眺めた三門の光景です。その先に見えるのは、国道19号線を挟んだ、熱田神宮の鎮守の杜です。

  • 亀宝山・福重寺の掲示板の光景です。右に『第47回・仏教徒大会』、左に『禅をきく会』のポスターがありました。『禅をきく会』は、鳥越俊太郎さんの『人間の磨き方』の特別講演も紹介されていました。

    亀宝山・福重寺の掲示板の光景です。右に『第47回・仏教徒大会』、左に『禅をきく会』のポスターがありました。『禅をきく会』は、鳥越俊太郎さんの『人間の磨き方』の特別講演も紹介されていました。

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