２０１６夏の瀬戸内　アートをめぐる島旅２　大島

2016/07/24 - 2016/07/24

2016年瀬戸内国際芸術祭、夏の会期に小豆島、大島、犬島、そして高松港を巡ってみました。
今回は、まず最初に高松からフェリーで小豆島へ、そして2日目は大島へ、

大島は、白い砂の美しい浜と緑の濃い松林、海と空の青とのコントラストがとても美しい小島です。ここ大島にはちょっと変わった特徴があります。ここは、国立の療養所大島青松園がおかれた島、ハンセン氏病患者の特別療養施設です。
ハンセン氏病といえば、その昔、不治の病とされ、遺伝による伝染などが危惧されたことから、この病と診断された人々は、こういった島の療養所に隔離されたという歴史がありました。この病は、現在では決して不治の病ではなく、現在と違って十分な知識がなかった時代、昭和の頃まではこの病の特徴のひとつとでもいうべき、身体の外見的障害があったが故、誤った知識により、その差別がより顕在化していったのでしょうか。その結果、患者はこの島に来るにあたり、家族とは一切縁を切るなど、非常に悲しい過去を含んだ島でもあります。
そういった歴史をもつこの島、今も高齢の入所者の方々が生活をされています。長い島での暮らしの中、この島から出ることを一切禁じられていた時代など、故郷への深い郷愁の念を持ちつつ生活されていた、そして今、芸術祭の会場のひとつ、アートをとおして新たな局面へと開かれたこの島、より多くの人に知ってもらいたい気がします。

１日目前半　小豆島の旅行記
　http://4travel.jp/travelogue/11152639

２日目後半　高松港の旅行記
　http://4travel.jp/travelogue/11154392

３日目　犬島の旅行記
　http://4travel.jp/travelogue/11154385



　

エリア 高松(香川)

• 旅行の満足度: 3.5

• 交通手段: 船 徒歩

大島行きの船、この船は乗船料が無料です。
ただし、この船に乗るには、出港の40分前から15分間だけ配布される整理券を入手する必要があります。この辺りから、この島の特殊性の一端を垣間見る気がします。

大島 (高松市) 自然・景勝地

島に着くと青々とした美しい松林、

上陸後は、全員がこえび隊のガイドにより、島の中を案内してもらえます。

島の中の道には中央付近に白いライン、道の脇にはガードレールが設置されています。

そして道路にそって設置されたスピーカーから常に流れる音楽、
これらは大島3点セット、島の入所者の方の中には目の不自由な人々がおられ、その対応としてこういったものが設置されています。

島の高台から海を望みます。

これは昔使われていた解剖台、長く海底に沈んでいたものを引き上げ、ここに保管されています。

むかし、島民たちのたのしみ、釣りなどに使われた船、

島からしばし離れ、海に浮かぶ、わずかな時間でしょうがすこしでも故郷へ近づけた、さんな瞬間でもあったのでしょうか。

青空水族館

人魚の部屋

この日は、ＮＨＫ高松の取材がありました。

カフェ・シオル
優しい美術プロジェクト

ここでティータイム

懐かしいレジスターがありました。

このラジオもいいですね、

約2時間の大島ツアー、あっという間の島時間でした。
美しい松林が印象的なこの島、悲し過去、今も続く島民の方々の生活、芸術祭、いろんなことを考えさせてくれる島でした。