開創1200年を迎えた世界遺産・高野山

2015/04/16 - 2015/04/16

開創1200年を迎えた世界遺産・高野山では、4月2日（木）から5月21日（木）までの５０日間「高野山開創1200年記念大法会」が執り行われます。
壇上伽藍の中門が172年ぶりに再建、御本尊が特別開帳されるなど、祈り一色の高野山に行ってきました。

エリア 和歌山

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• グルメ: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: 高速・路線バス 私鉄 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

南海電鉄では絢爛優雅な特別列車を運行しています。
赤こうや・黒こうや・紫こうやの３編成、私が乗ったのは「赤こうや」でした。
各種お得な切符も発売されています。

なんば駅 (南海電鉄) 駅

車内の通路やヘッドカバーも特別デザイン、ちょっぴり優雅な気分で盛り上がります。

美しい紀ノ川を渡ります。

列車は徐々に高度を上げて行き、山深くなってきました。
高低差を「ギ〜ギ〜」と登って行きます。

極楽橋駅に着きました、連絡橋の佇まいが好きです。
桜が綺麗です。

極楽橋駅 駅

駅名の由来となった極楽橋、不動坂という高野山への参道に通じています。

極楽橋 名所・史跡

ケーブルに乗り換えます。
極楽橋駅から高野山駅まで約5分で運転します。

高野山ケーブル 乗り物

高低差は約330m、最急勾配約３０°、巨大なロープで巻き上げます。
日本有数の傾斜角度です。

高野山駅、駅舎がリニューアルされました。
頂上に宝珠を載せるなど寺院風です、国の登録有形文化財に登録されています。
2階の展望室からの眺めが素晴らしいです。

高野山駅 駅

山内は南海りんかんバスが運行されています。

高野山内路線バス 高野山内線 乗り物

女人堂
高野山は、明治5年に女人禁制が解かれるまで、厳しく女性の入山を規制してきました。
入口にはお籠り堂として女人堂が建てられていました。

女人堂 寺・神社・教会

ここから高野山、金剛峯寺の境内にはいります。

高野山 寺・神社・教会

浪切不動尊（南院）
ご本尊浪切不動明王(重文）は、弘法大師御自作の秘仏だそう。

浪切不動尊 名所・史跡

金剛峯寺金輪塔
浪切不動前の金輪公園内にひっそりと建っています。
江戸時代再建の多宝塔です。

一の橋バス停で降ります、観光案内所で地図を頂きます。

一の橋
奥の院への入り口となる橋です、ここから参拝するのが正式なルートとされています。

高野山 一の橋 名所・史跡

全長2ｋｍの参道の周囲一帯が奥の院の聖域です。
参道の両側には、全国の大名の墓石が並んでいます。
豊臣家・織田家・徳川家・上杉家、武田家・・・、皆同じ場所で眠っているのですね。

高野山町石道
開山のおり空海が木製の卒塔婆を建てて道しるべとした道です。
今では石造り五輪塔形の町石が1町(約109m)ごとに建てられています。

高野参詣道町石道 名所・史跡

松平秀康・同母霊屋
徳川家康の側室「お万の方」と、その子秀康の霊屋です。
重要文化財に指定されています。
一際目立つ霊屋でした。

豊臣家が一番広いですね。

奥の院の大杉林
参道には何百年も経た老杉がそびえます。

苔むした石が神秘的で荘厳な雰囲気をかもしだします。

参道にはお地蔵さんが数多く祀られています。
化粧地蔵を拝むと美人になります。
　

大師の腰かけ石
弘法大師空海が、この石に腰を掛けて休憩したと言い伝えられている石です。

中の橋
一の橋と御廟橋の中間にあるので、こう呼ばれます。
　

中の橋 名所・史跡

汗かき地蔵
中の橋を渡るとすぐにあります。
人々の苦しみをお地蔵様が身代わりになり一身に受けているので、いつも汗をかいていると伝えられています。

汗かき地蔵 (高野山奥の院) 寺・神社・教会

姿見の井戸
井戸をのぞき見て、自分の姿が水に映らなければ3年以内の命であるという説があります。
幸い、はっきり映っていました♪

水向け地蔵
奥の院に参詣する前に、水を手向けてご先祖の冥福を祈ります。

高野山奥の院 寺・神社・教会

御廟橋
この橋を渡ると大師御廟への霊域に入ります。
礼拝し、清らかな気持ちで足をふみ入れます。
ここからは撮影はできません。

御廟橋 名所・史跡

燈籠堂の奥には、弘法大師さまが御入定されている弘法大師御廟があります。
身が引き締まります。

高野山奥の院 寺・神社・教会

頌徳殿
参拝者用の休憩所になっています、サービスでお茶が頂けます。

高野山奥の院 寺・神社・教会

山内はまだ桜が満開で綺麗です。
　

思わぬお花見が出来ました。
　

刈萱堂
苅萱道心と石童丸の伝説ゆかりのお堂です。

苅萱堂 名所・史跡

大門（重文）
西の入り口には大きな門が建っています。
左右には運長作の金剛力士像が安置されています。

大門 名所・史跡

中門
開創1200年を記念して、天保14（1843）年に焼失した壇上伽藍の中門が172年ぶりに再建されました。

壇上伽藍 寺・神社・教会

屋根は檜皮葺、貴重な高野檜皮を用いています。
素晴らしいですね。

壇上伽藍 寺・神社・教会

持国天
火災から救いだされていた二天王が修復され、再び中門に安置されました。

多聞天

新たな二天王も安置され、四天王像がそろいました。
広目天は、胸元に「蝉」のブローチを付けています。

増長天は、胸元に「とんぼ」のブローチを付けています。

金堂
御本尊の薬師如来さまが特別開帳されています。
昭和9年に新刻された御本尊です。

壇上伽藍 寺・神社・教会

1200年という長い高野山の歴史の中でこれまでに金堂の御本尊がご開帳されたという記録は残っていないそうです。
開創法会期間中に限りそのお姿を拝見できます。
綺麗な優しいお顔でした。

六角経蔵
お経を収める蔵です。

壇上伽藍 寺・神社・教会

大塔の鐘
現在の銅鐘は天文16年（1547年）に再興したもので、日本で四番目に大きな鐘です。
高野四郎とも呼ばれています。

壇上伽藍 寺・神社・教会

根本大塔
鮮やかな朱色が映えますね。
塔内には立体の曼荼羅世界が広がります、圧巻でした。

壇上伽藍 寺・神社・教会

三鈷の松
三鈷杵と同じく三葉の松で、「三鈷の松」と呼ばれています。
落ち葉がお守りになるとか、でも殆どないそうです。

壇上伽藍 寺・神社・教会

御影堂
弘法大師がお住まいになっていたとされるお堂です。

壇上伽藍 寺・神社・教会

不動堂
高野山内における最も古い建造物の一つとして、国宝に指定されています。
8月には内部特別公開があるようです。

壇上伽藍 寺・神社・教会

東塔
1984年に再建されました。

壇上伽藍 寺・神社・教会

六時の鐘
金剛峰寺の入り口の高い石垣の上にある鐘楼。

金剛峯寺 寺・神社・教会

金剛峯寺
高野山真言宗の総本山です。

持仏間に安置される御本尊弘法大師坐像は16年ぶりのご開帳となります。

金剛峯寺 寺・神社・教会

金剛三昧院
北条政子が、夫・源頼朝と息子・実朝の菩提を弔うために建立しました。
天然記念物の大石楠花が5月の上旬頃、境内を華やかに染めます。

国宝・多宝塔
滋賀県大津市の石山寺に次いで二番目に古いものです。

金剛三昧院 宿・ホテル

重要文化財の五智如来（ごちにょらい）像が安置されています。
御開帳されていて、拝見できました。
　

御本尊は愛染明王。

経蔵
東大寺正倉院などと同じ校倉造りで、重要文化財に指定されています。

・グルメ編・
中央食堂さんぼうの精進料理。

中央食堂・さんぼう グルメ・レストラン

濱田屋さんで胡麻豆腐。

濱田屋 グルメ・レストラン

かさ國の焼き餅。

みろく石本舗かさ國 グルメ・レストラン

麩善の笹巻あんぷ。

麩善 かるかや堂前店 グルメ・レストラン

帰りは「天空」で、橋本駅まで運行しています。
険しい山間を縫いながら進み、ゆっくり列車旅が楽しめます。

こうや花鉄道 天空 (南海電鉄) 乗り物

ワンビュー座席仕様で、ワイドな窓からは風景が一望できます。

聖地：高野山、静謐な空気と荘厳な雰囲気に身も心も洗われた気がします。
貴重な仏像にも会えましたし、有意義な一日でした。
　

この旅行記へのコメント （2）

• OHBYさん 2015/04/19 14:53:31

  一度は行ってみたい

  夏ミカンさん、こんにちは。
  
  高野山は、さすが世界遺産に登録されているだけあって、神聖な感じがしますね。
  観光で行くには、少々不純な感じがするのは私だけでしょうか。
  私は、高野山へ行ったことがないので、こんな神聖な雰囲気なところに行ってみたいなぁ。
  
  いつも感心するのですが、いろいろ食べられていますねぇ。
  夏ミカンさんの原動力は、おいしいものをたくさん食べることかなぁ。（笑）
  
  

  夏ミカンさん からの返信 2015/04/20 18:17:32

  当地グルメが楽しみ

  OHBYさん、こんばんは。
  私も信仰心なんて全然ないので、場違いな感じもしますよ。
  特に今は信者さんが多いですしね。
  今回は御開帳の仏像と中門を見るのが目的でした。
  それとご当地グルメ、これが楽しみです（笑）