2014/08/15 - 2014/08/23
79位(同エリア399件中)
赤い彗星さん
日本では負の世界遺産とも呼ばれており、ポーランドでは
最も有名な場所ではないでしょうか。
一度は訪れて、自分の目で見なければならない場所だとも
思っていました。
ガイドの中谷さんは、非文明圏の話ではなく、文化や芸術等、
当時最先端クラスの国で起こった悲劇である事、
民主的に選ばれた政権によって引き起こされた事を
特に強調されていたように思います。
決して過去の話ではなく、今後もどの国でも起こりうる可能性がある
という事を伝えたかったんじゃないのかなと感じました。
実際に政治的プロパガンダに利用し、新たな憎しみを生む施設を
作る国も多い中、結論を誘導せず、事実と向き合う事によって、
それぞれ感じた事を、自分なりに考えるきっかけを作ってくれる
施設でなないかなと感じました。
- 旅行の満足度
- 5.0
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ザコパネから、オシフィエンチウムに向かう途中で、
昼食を取る為にクラクフにやってきました。
天気はあいにくの雨です。 -
昼食のメインは白身の魚と付け合わせのお米でした。
ヨーロッパは、米が野菜扱いされていますね。 -
デザートは、チェリーパイでした。
-
オシフィエンチウム(ドイツ語でアウシュビッツ)にやってきました。
まずはアウシュビッツ強制収容所を見学します。
このような場所ですが、ユダヤ人に関係する施設という事で、テロの対象とされる可能性が考慮されており、大きなカバンやリュックサックは持ち込み禁止で、入場前にロッカーに預ける必要があります。 -
入場にはガイドが必須で、各言語のガイドも時間が決まっているようです。
ツアーだと問題ないと思いますが、個人旅行の場合は、事前に確認しておく必要があるかもしれません。 -
収容所の正門前では、前のグループがガイドの説明を受けているようです。
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正門前には、監視塔付きの監視小屋が建てられています。
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正門には、ARBEIT MACHT FREI (働けば自由になる)の標語が掛けられています。
Bの文字が反転しているのは、門を作らされた被収容者の、せめてもの抵抗の証とも言われています。 -
正門を通って、収容所内に入場します。
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収容所の周りは、2重の有刺鉄線で囲まれています。
戦時中は脱走を阻止するために、有刺鉄線に高圧電流が流されていました。
鉄線に触れる事で自殺する人もいたそうです。 -
収容所内の建物の様子は、復元もされているそうですが、当時とほぼ変わらないそうです。
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オシフィエンチウムに収容所が作られた理由として、以下のような理由があったそうです。
・鉄道網が発達していて交通の便がよい。
・施設を拡張できる広大な土地がある。
・周囲の住民から隔離された場所である。 -
戦時中の1941年、この場所でオーケストラが行われた時の写真が飾られていました。
収容所の状況をカモフラージュする目的も含まれていたそうです。 -
収容されていた人たちは、ドイツやポーランドからだけではなく、ヨーロッパ各地から集められていたそうです。
私は知りませんでしたが、占領されていたフランスで警察などが、ユダヤ人狩りに協力していたことは、連合国側の黒歴史となってしまっているそうです。 -
このオブジェには、収容所で亡くなった方々のご遺灰が納められています。
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収容所に連行される女性と子供の写真です。
収容できる人数には限りがあるため、労役に耐えうる一部の人を除いて、4人に3人は着いたらすぐに殺されていたそうです。 -
当時の写真の前では、多くの訪問者が、ガイドの説明に耳を傾けています。
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収容所の窓からの風景です。
有刺鉄線の周りには、一定間隔で監視塔が建てられています。 -
THE ROAD OF DEATH
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女性や子供は労働力にならないと判断され、親子でガス室に送られていました。
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このような貨物車に物のように詰め込まれて、多くの人が収容所に連れてこられていました。
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ビルケナウ側のガス室の模型です。
シャワーを浴びるためと言って裸にして閉じ込めた後、天井の穴から毒ガスの元となる殺虫剤を投入していました。
ドイツ兵の良心が痛まないように、そのような方法を取っていたそうです。 -
ガス室横の焼却炉模型です。
ガス室から遺体が運び込まれて、すぐに焼却炉で焼かれていました。
このような作業は、全て収容しているユダヤ人にさせていたそうです。 -
大量虐殺の結果、焼却炉だけでは回らなくなり、遺体の野焼きも行われていました。
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ガス室で使用された殺虫剤、チクロンBの大量の空き缶です。
チクロンBは、伝染病を媒介するノミやシラミを駆除するために開発された殺虫剤です。 -
ガイドの中谷さんは、「殺虫剤で人を殺した。」という部分を強調されていたように感じました。
収容所に送り込まれた人たちが、人として扱われていなかった事実が顕著に表れた事例です。 -
収容所の空撮写真です。
画面上部が、ビルケナウ収容所、画面下部がアウシュヴィッツ収容所です。
広大な土地に施設が建てられていたため、二つの収容所は少し離れています。 -
被収容者が所有していた眼鏡です。
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被収容者=ユダヤ人のイメージがありますが、他にもロマ人や身体・精神障害者、同性愛者、政治犯等も収容されていました。
極端な人種差別思想により、劣等人種と判別された人達が集められました。
無造作に置かれた物言わぬ義手・義足から、強烈なメッセージが伝わってきます。 -
被収容者達が持ち込んだ食器類です。
ただ移住するだけと思いこんだ(思い込まされた)人たちは、生活必需品も荷物として持ち込んでいました。
ソ連軍の接近に伴い、被収容者から回収した物品を貯め込んだ倉庫には火が掛けられましたが、残った倉庫の中から発見されたものが展示されています。
他に転用したり、焼却されたりした分を除いても、これほど大量に残されています。 -
被収容者が持ち込んだトランクには、住所や名前が書かれています。
これは被収容者達を安心させるために書かせたもので、2度と持ち主の元に荷物が戻る事はありませんでした。 -
大量に積み上げられた被収容者達の靴です。
他には、被収容者の髪の毛の束も展示されています。
部屋の奥まで天井高く積み上げられた髪の毛を見ると、ただただ息が詰まってきます。
髪の毛で布地を織り、国内で使用していたそうですが、髪の毛と分かっていて使用していたのかな?分かっていたら、とても使用できないような気がします。 -
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止まれの看板が、立てられていました。
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この小高い土手のような建造物は、ガス室です。
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内部は、コンクリートむき出しの無機質なガス室と隣の焼却炉の部屋に分れていました。
殺虫剤投入から死に至るまで、20分程の時間が掛ったらしく、当時壁には無数の爪痕が残されていたそうです。現在は、ほとんど残っていません。 -
見学時間があまりなかったため、ビルケナウ収容所に向かいます。
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第2収容所のビルケナウ収容所です。
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最もよく見る写真ではないでしょうか?
ビルケナウ収容所の「死の門」と呼ばれる、線路直結の門です。 -
広大な敷地内には、等間隔で収容棟が並んでいます。
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こちらの収容所も高圧電流の流れる有刺鉄線と監視塔に囲まれています。
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収容棟内は、暖炉も用意されていますが、水や食料も満足に与えられず、やせ細った状態で厳寒地域で過ごすため、多くの餓死者や凍死者がでたものと思われます。
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木造バラックの内部には、2段ベッドが大量に並んでいました。
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収容所内のトイレです。
何の敷居もなく、ただ穴が開いているだけの設備です。
これだけでも劣悪な環境下に置かれていたことが分ります。 -
見学時間の関係で奥の方まで行けませんでしたが、ガス室などがビルケナウ収容所にも設置されていました。
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ポーランドの子供たちは、学校の課外学習で必ず施設を訪問する
事になっているそうです。 -
有刺鉄線が区画ごとに張り巡らされているのが分りますね。
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線路は、収容所の奥の方まで続いています。
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有刺鉄線の奥にレンガ造りのバラックが建てられています。
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アウシュヴィッツ見学から戻ってきて、ホテルで夕食を取りました。
夕食時間も、ツアーの人たちと自然と今日の見学の話しになりました。
ドイツ国内に残る収容所跡を見学した時の話など、色々と聞く事が出来ました。
スープは、豆のポタージュでした。 -
メインは、鶏肉とジャガイモ・インゲンの付け合わせでした。
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デザートの桃のケーキです。
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