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多稼路は旧県城から黄浦江を繋ぐ埠頭路です。片側がマンションで片側は廃屋、再開発の境目の路です。昔の物は中山南路から黄浦江までの間の両側に建つ上海市第二人民医院です。上海市第二人民医院、多稼路1号。名望家の李平書が1904年公共租界新馬路に開設。1909年現在地に移転。中国人が開設した最初の西洋式近代医院。1916年上海県立の公立上海医院となる。抗戦開始とともに租界内へ移り、汪政権下では岳陽路で診療を継続。日本敗戦後、現在地に戻り上海市立第二医院と改称。<br /><br />旧県城の東にある十六舗埠頭は上海で最も古い港の一つで、清代後期から民国時代にかけて、当時は極東一の港と呼ばれ、中国の交易の中心的役割も果たしていました。上海の浦東は海に面していますが港は有りません。船は長江を遡り、支流である黄浦江に入り十六舗埠頭で荷物を積み下ろししました。この埠頭と旧県城の間に出来たのが膨大な中国国内外の商品を扱う自由市場を十六舗と言いました。十六舗(シーリウプー)という名称の起源は清代末期、1860年代にさかのぼります。当時、太平天国軍による進攻を防ぐために、清朝の地方官僚が商店を地区ごとに分け、治安や交渉ごとを担う舗と言う組織を作りました。一から十六まであった舗の中で、最大だったのがこの埠頭のある十六舗です。繁栄した時代の写真が三山会館に残っています。現在は万博会場設置の為ほとんどを撤去され、万博後の再開発で高層住宅などに変わり、昔の面影を見る事は出来なくなりました。何か残っている物は無いか探して見ました。探すのは「今でしょう」で無く「遅かったでしょう」でした。<br />

上海の十六舗・多稼路・2013年

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2013/11/14 - 2013/11/14

6922位(同エリア11697件中)

中国の風景

中国の風景さん

多稼路は旧県城から黄浦江を繋ぐ埠頭路です。片側がマンションで片側は廃屋、再開発の境目の路です。昔の物は中山南路から黄浦江までの間の両側に建つ上海市第二人民医院です。上海市第二人民医院、多稼路1号。名望家の李平書が1904年公共租界新馬路に開設。1909年現在地に移転。中国人が開設した最初の西洋式近代医院。1916年上海県立の公立上海医院となる。抗戦開始とともに租界内へ移り、汪政権下では岳陽路で診療を継続。日本敗戦後、現在地に戻り上海市立第二医院と改称。

旧県城の東にある十六舗埠頭は上海で最も古い港の一つで、清代後期から民国時代にかけて、当時は極東一の港と呼ばれ、中国の交易の中心的役割も果たしていました。上海の浦東は海に面していますが港は有りません。船は長江を遡り、支流である黄浦江に入り十六舗埠頭で荷物を積み下ろししました。この埠頭と旧県城の間に出来たのが膨大な中国国内外の商品を扱う自由市場を十六舗と言いました。十六舗(シーリウプー)という名称の起源は清代末期、1860年代にさかのぼります。当時、太平天国軍による進攻を防ぐために、清朝の地方官僚が商店を地区ごとに分け、治安や交渉ごとを担う舗と言う組織を作りました。一から十六まであった舗の中で、最大だったのがこの埠頭のある十六舗です。繁栄した時代の写真が三山会館に残っています。現在は万博会場設置の為ほとんどを撤去され、万博後の再開発で高層住宅などに変わり、昔の面影を見る事は出来なくなりました。何か残っている物は無いか探して見ました。探すのは「今でしょう」で無く「遅かったでしょう」でした。

旅行の満足度
3.0
観光
3.0
交通
3.0
同行者
一人旅
交通手段
鉄道
旅行の手配内容
個別手配

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  • 大境閣の中にある城壁博物館(大境路269号、入場料5元)に展示されている明代の県城の地図。城壁が街を囲み東西南北七ヶ所の門と橋、二ヶ所の望楼、水門四ヶ所もあり水路が東から西へ2本県城を貫いているのが読み取れます。<br />

    大境閣の中にある城壁博物館(大境路269号、入場料5元)に展示されている明代の県城の地図。城壁が街を囲み東西南北七ヶ所の門と橋、二ヶ所の望楼、水門四ヶ所もあり水路が東から西へ2本県城を貫いているのが読み取れます。

  • 上海老地図・1932年より、多くの埠頭が建ち並ぶ、浦東側の埠頭には大阪商船、三菱、日清など日本の商社の埠頭が並ぶ。豆市街、花衣街など穀物類、繊維等を扱った業者が集まっていた地名が大きく書かれている。<br />

    上海老地図・1932年より、多くの埠頭が建ち並ぶ、浦東側の埠頭には大阪商船、三菱、日清など日本の商社の埠頭が並ぶ。豆市街、花衣街など穀物類、繊維等を扱った業者が集まっていた地名が大きく書かれている。

  • 現在の上海市の地図、城壁と濠が埋められ北は人民路となり、南は中華路となり円形の道路に成っている。南北に河南南路、東西に復興東路が走り旧県城を四分割している。地下鉄の駅が北に豫園、西に老西門、南に小南門があり、地名には九ヶ所の門の名前が残っています。東側に黄浦江が流れ十六舗埠頭があり、旧県城の間を十六舗と言う自由市場が広がっていました。多稼路はE地区です。<br />

    現在の上海市の地図、城壁と濠が埋められ北は人民路となり、南は中華路となり円形の道路に成っている。南北に河南南路、東西に復興東路が走り旧県城を四分割している。地下鉄の駅が北に豫園、西に老西門、南に小南門があり、地名には九ヶ所の門の名前が残っています。東側に黄浦江が流れ十六舗埠頭があり、旧県城の間を十六舗と言う自由市場が広がっていました。多稼路はE地区です。

  • 三山会館に残る在りし日の十六舗自由市場の賑わい。<br /><br />

    三山会館に残る在りし日の十六舗自由市場の賑わい。

  • 多稼路は南倉路から始まります。レストラン街<br /><br />

    多稼路は南倉路から始まります。レストラン街

  • レストラン街が多稼路の始まりです。<br /><br />

    レストラン街が多稼路の始まりです。

  • 向かいにも食堂があります。<br /><br />

    向かいにも食堂があります。

  • 右はマンション、左は古民居。<br /><br />

    右はマンション、左は古民居。

  • 石庫門の住宅が残っています。<br />

    石庫門の住宅が残っています。

  • 右はマンション、左は古民居。<br /><br />

    右はマンション、左は古民居。

  • 脇道を覗くと廃屋です。<br /><br />

    脇道を覗くと廃屋です。

  • 右はマンション、左は古民居。丁度境目のようです。<br /><br />

    右はマンション、左は古民居。丁度境目のようです。

  • ここは建設工事が始まっています。<br /><br />

    ここは建設工事が始まっています。

  • これから何棟の高層ビルが建つのでしょうか?<br /><br />

    これから何棟の高層ビルが建つのでしょうか?

  • 新しい建物。<br /><br />

    新しい建物。

  • 中山南路に建つ南京銀行のビル<br /><br />

    中山南路に建つ南京銀行のビル

  • 中山南路の高架の先は南浦大橋に繋がっています。<br /><br />

    中山南路の高架の先は南浦大橋に繋がっています。

  • 中山南路と黄浦江との間は昔から有名な上海市第二人民医院です。<br /><br />

    中山南路と黄浦江との間は昔から有名な上海市第二人民医院です。

  • 多稼路の両側が上海市第二人民医院です。<br />

    多稼路の両側が上海市第二人民医院です。

  • 上海市第二人民医院の門。<br /><br />

    上海市第二人民医院の門。

  • 多稼路の両側が上海市第二人民医院です。<br /><br />

    多稼路の両側が上海市第二人民医院です。

  • 上海市第二人民医院問診部。<br /><br />

    上海市第二人民医院問診部。

  • この先は外馬路と黄浦江です。<br /><br />

    この先は外馬路と黄浦江です。

  • 上海市第二人民医院急診部。<br /><br />

    上海市第二人民医院急診部。

  • 外馬路から見た多稼路、両脇は上海市第二人民医院。

    外馬路から見た多稼路、両脇は上海市第二人民医院。

  • 黄浦江です

    黄浦江です

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