鎌倉大船の切通－大船熊野神社裏から入口まで

2013/08/24 - 2013/08/24

鎌倉市のホームページの中に「かまくら景観百選」があり、その31番が「高野の切通」である。しかし、その近くにも「大船の切通」があるという。
　大船の切通は大船熊野神社裏にあり、大船熊野神社横にある手掘りのトンネルの上を通っている。そのシチュエーションはまるで釈迦堂口切通の隧道（釈迦堂口切通）と釈迦堂小切通のようだ。この切通の入口は手掘りトンネルの左側にある多聞院駐車場と個建て団地の分譲住宅との間の狭い道だ。
　切通に入ると直ぐに三叉路となり、左に下る切通があり、1/10,000の地図では市民農園前の道路を少し下ったところと交わっているが、実際には草木が茂り通れなくなってしまっている。また、市民農園前の道路からも切通入口への道路は分からなかった。しかし、市民農園前の道路を少し下ったところにはやぐらとおぼしき横穴が3つほど見える。2つ繋がったやぐらの上側には数基の横穴があり、そのうち、一番大きい横穴は墓地として墓石が建っているのが見える。また、下にある天井が平らな横穴はやぐら然としているのだが、全くのところ風化が見られず、江戸時代とかに掘られた横穴ではなく、鎌倉時代から南北朝に掘られたやぐらなら2つ繋がったやぐらが風化し過ぎている点も気になるところだ。
　この三叉路の角には隧道もあり、調べると手掘りのトンネルを抜けた左の奥に通じている。すなわち、手掘りのトンネルが掘られる以前はこの2m足らずの隧道がその役割をになっていたのだろう。
　切通の本道は大船熊野神社裏，多聞院裏を通り、大船高校グランド横に出る。こちらの道は「六国見山登山道」で、登って行くと高野台のロータリーに出る。この道を下って行くと甘糟家裏の墓地脇に出、近くに道標が立っている。この道標から高野の切通までは100mもない。
　鎌倉市のホームページの中に「かまくら景観百選」には「高野の切通」はあるが、「大船の切通」がないばかりにこれまで知らずにいた。近接して高野の切通」と「大船の切通」があるのだが、一方は「かまくら景観百選」に選ばれ、他方は選ばれない理由が分からない。
（表紙写真は大船の切通）

エリア 鎌倉(神奈川)

大船熊野神社裏山から切通へ。

大船熊野神社裏の切通の上。

大船熊野神社裏の切通の上。コンクリートブロック。

大船熊野神社裏の切通を下る。右側の崖にはフェンスが。

大船熊野神社裏の切通を下る。右側の崖にはフェンスが。

大船の切通。

大船の切通。

大船の切通。

大船の切通。

大船の切通の三叉路。

大船の切通の三叉路の一方は草木が生い茂り通れない。

大船の切通の三叉路には隧道も。実質的な四叉路だ。

大船の切通の三叉路の一方は草木が生い茂り、ゴミも廃棄されていて通れない。

大船の切通のT字路風三叉路。

大船の切通の三叉路の隧道。

大船の切通。

大船の切通の三叉路を過ぎるともう出口（入口）だ。

手掘りのトンネル（天ヶ谷戸遊水池側）。

大船の切通の三叉路の隧道の出口。スチール物置の裏の木影が出口だ。

手掘りのトンネル（多聞院側）。このトンネルの上に大船の切通が通っている。