ロンドン・ウィーン・ブダペスト（2012年5月6日　ウィーンフィル・ネトレプコ）

2012/04/27 - 2012/05/08

2011年にウィーンの楽友協会でドレスデンシュターツカペレの演奏を聴き大変感動しました。一度、楽友協会でウィーンフィルの演奏を聴きたいものだと思っていました。帰国して楽友協会のホームページを見ていると、2012年5月2日にベルリンフィル、5月6日にウィーンフィル、ネトレプコの演奏会があることを見つけました。チケットを手に入れて他のヨーロッパのコンサート情報を調べていると4月29日にロンドンでブーレーズ指揮ロンドン交響楽団のコンサートがあり、5月4日にブダペストでブダペスト祝祭管弦楽団のコンサートがあることがわかりました。
　このためロンドン・ウィーン・ブダペスト・ウィーンとまわることにしました。他にロンドンフィル、ロイヤルオペラ、ハンガリー国立オペラの演奏を楽しみました。
　
5月6日は
ウィーンフィルのコンサート
インペリアルホテルのカフェで昼食
ネトレプコのリサイタル
サルムブロイで夕食

あこがれの楽友協会の大ホールで
ベルリンフィルとウィーンフィルと
ネトレプコのコンサートを無事聴くことができました。
連休と運良く重なりました。
一生の思い出になりそうです。

エリア ウィーン(オーストリア)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 4.5
• グルメ: 4.0

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 航空会社: ルフトハンザドイツ航空
• 旅行の手配内容: 個別手配

　旅行も終わりに近くなり、疲れが溜まって来ました。この日はゆっくり起きて、朝食もゆっくり食べました。このホテルの朝食のレストランはハーブティーがいろいろな種類そろっています。ハーブティーを飲むと疲れがとれた気がしました。
１０時過ぎにホテルを出ました。ホテルの近くの停留所でトラムを待っていましたが、なかなか来ません。ヴァイオリンケースを持った女の子も、いらいらして待っていました。近くにある音楽大学の学生さんでしょうか。トラムがなかなか来ないので待ちきれなくなって、脱兎のごとく、走って行ってしまいました。何か試験でもあるのだろうかと妻と話していましたが、後で、ウィーンフィルのファーストヴァイオリンの一番後ろで弾いていました。ウィーン芸術週間の最初のコンサートでラジオ中継もされたコンサートでしたが、エキストラだったのでしょうか。
　午前中は天気が良かったです。
　コンサートのパンフレットです。

　チケットは前年の会員予約開始日の12月12日の午後５時にインターネットで確保しました。単独のコンサートのチケットではカテゴリー1は売り切れでした。前年のコンサートで音が良かった、中2階の右側の前方の席の2列目をとりました（カテゴリー2）。一人110ユーロでした(1.Parterre-Loge Reihe2 Platz3/4)。
　席からの写真です。一列目の席が開いていたので、通路で待っているとウィーンフィルの弦楽器の方が中２階の通路に出てきました。私達を見てこんにちはと声をかけてくれる人もいました。ウィーンフィルは合唱や管楽器の人が入場してしばらくして、弦楽器の人が入場するならわしのようです。もう、着席しているお客さんから、早く座れと注意されました。最初の曲はサリエーリ作曲「カンタータ“音楽賛歌”」「カンタータ“民よ来たれ〜主に向いて歌え”」です。ウィーン楽友協会合唱団の方が一番後ろに並びました。カウンターテナーの方もいました。ロンドン交響楽団と違って、合唱はうまく、迫力満点でした。　
　前半の２曲目はハイドン作曲の「トランペット協奏曲　変ホ長調」でした。トランペット協奏曲は華やかなです。
　休憩時にはホールをぶらつきました。

　後半はシューベルト作曲の「交響曲　第８番　ハ長調　Ｄ．９４４」です。ムーティが指揮をしたウィーンフィルの演奏がありますが（ＥＭＩ）、それよりも、自然な演奏でした。さすがにムーティーの指揮だけあって音楽が生き生きしていて、生きる喜びにあふれた演奏でした。指揮も、事細かに指示を出していましたが、オーケストラとも息がぴったり合っていました。しばらくは、頭の中をこの音楽がぐるぐると流れていました。残念ながらアンコールはありませんでした。この演奏会は日本人の聴衆が多かった気がします。
　この日の演奏は２月頃にNHK-FMで放送されたようですが、残念ながら、後で気が付き聞くことが出来ませんでした。
　コンサートが終わった後、ホールの記念写真を撮りました。

　これは、インペリアルホテルとの間の道です。奥には演奏者が出入りする通用口があります。手前がチケットの引換所になっています。
　コンサート終了後はインペリアルホテルのカフェに入って、その日の定食を頼みました。ワインとアスパラガスのスープと鳥肉の焼いたものでした。不味くはなかったですが特に美味しくもなかったです。二人で約８０ユーロでした。
　観光する気力もなくなっていたので、ホテルでお昼寝をしました。

　１８時過ぎにホテルを出て、またトラムに乗って楽友協会に向かいました。今回はトラムがすぐに来ました。楽友協会には比較的早く着きましたが、今度はなかなか開場しません。もしかして、ネトレプコが急に体調が悪くなってキャンセルかと心配しましたが、１５分前に開場しました。外は少し雨が降って来ました。
　さすがにチケットは売り切れでした。

　楽友協会の横の大きな道です。
　この先の屋台のソーセージ屋さんは美味しかったです。

　カールスプラッツ駅舎です。なかなか開場しないので、楽友協会の前の広場から写真を撮りました。

　楽友協会です。
　少し、天気があやしくなってきました。

　ネトレプコのコンサートは、ウィーンフィルのコンサートを予約した後、チケットを見ると、まだ、売れ残っていたので、取りましたが、残念ながら、２階席と、ステージ上のチケットしか残っていませんでした。一番人気のあるソプラノ歌手だけあります。
　1. Balkon-Loge Rechts - Row: 2, Seat: 3,4（カテゴリー６　２階席の３列中の２列目です。オルガンがすぐそこに見えました）の席で一人４５ユーロでした。ステージの中心を斜め後ろ１５度から見るようになります。ピアニストのバレンボイムは座っていて見えましたが、ネトレプコは立たないと見えませんでした。
　曲は、ザルツブルグ音楽祭ライブの＜夜のしじまに＞と全く一緒でした。ネトレプコの声は流石に立派で、ホール中、響き渡ります。大げさではなくピアノが少し聞きとりにくいぐらいでした。ＣＤで聞くと少し曇った低い声に聞こえますが、やわらかい声で、どこまでも伸びて行きます。自宅から出てきたのか、のどの調子は良さそうでした。後ろ向きでも全く迫力に差はなかったです。体は太めですが、手足は細く見えました。髪はなぜか、カーラーの巻き過ぎか、くるくるでした。ウィーン在住のため、子供の世話でもして、つい巻き過ぎたのでしょうか。

　前半のリムスキー・コルサコフの歌曲ではピアノの前で、歌っていたのでつい立って見てしまいます。隣の長身の現地の人もつい立ってしまい、３列目の人と喧嘩になっていました。３列目の人は、ロシア人のようで私たちのアンナがどうのこうのと盛り上がっていました。演奏中もずっとビデオを撮っていました。ついでに写真を撮ってしまい、シャッター音が鳴り、ネトレプコに睨まれてしまいました。後半は姿を消したので、喧嘩になった隣の長身の現地の人が係員に注意をして、つまみだされたのだと思います。
　後半はチャイコフスキーの歌曲で、前半とは異なり、ネトレプコはピアノの周りをまわったり、オペラのように演技をしたりで、座っても良く見えました。どちらの方向を向いて歌っても、声の聞こえ方は変わりませんでした。３曲アンコールを歌いました。この日は調子が良さそうで上機嫌でいつまでも歌ってくれそうな感じでした。バレンボイムがもう勘弁してよという感じで楽譜を持って行って終わりました。さすがに人気ナンバー１のソプラノ歌手のリサイタルだと思いました。席もステージが全部は見えませんでしたが、音響は良かったです。
　バレンボイムの伴奏も弱音がきれいで心がこもっていて良かったです。
　座席はオルガンのすぐ横でした。座席から撮った写真です。

　楽友協会大ホールの2階席です。
　3列目の座席はコントラバスの椅子のようになっていて、足台があり、2列目より見やすそうだったです。
　帰りは雨になっていたので、もう一度行きたかったソーセージスタンドは諦めて、ホテルの近くのビアガーデンでバイツェンビールとソーセージとサラダを食べました。相変わらず美味しかったです。２人で３０ユーロでした。
　生涯の記憶に残るコンサートを1日に２回聞けて、満足して寝ました。