上海の虹口・魯迅と内山完造・2007年

2007/04/01 - 2007/04/01

日本租界虹口に生きた有名文化人と言えば魯迅、それを支得た内山完造。今回は２人の足跡を訪ねてみました。魯迅が虹口に最初に住んだのは横浜路３５弄２３号の景雲里、次に四川北路2079号のラモスアパート、最後が山陰路１３２弄９号の大陸新邸で亡くなる。
国民党と日本憲兵隊の両方から追われた魯迅を匿ったのが内山書店の内山完造でした。魯迅が内山書店に本を買いに来たのが交際の始まりだそうです。内山が日本の有名作家を魯迅に紹介したり、虹口の文化人や革命家を支援したりと密接になりました。現在上海市虹口区にその名を残している唯一の日本人、それは内山完造氏です。

エリア 上海(中国)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• ホテル: 4.0
• グルメ: 4.0
• ショッピング: 4.0
• 交通: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 高速・路線バス
• 旅行の手配内容: 個別手配

1927年10月〜1930年5月まで住んだ所、横浜路３５弄２３号、写真の１番奥の部屋でその後手前の１７号、１８号と移り住んだ。

1930年5月〜1933年4月まで住んだ所、
四川北路2079号―2099号、３階の４号室

1933年4月〜1936年10月まで住んだ所、山陰路１３２弄９号、１９３１年建、赤煉瓦３階建のテラスハウス住宅。現在魯迅故居として開放している。

日本語でも書いてある。

1988年改名、毎朝多くの人々が太極拳やダンスを楽しんでいる。初めは新公園、虹口公園と呼ばれ日本軍が練兵場や弾薬庫に使った事もある。

1951年に魯迅故居から魯迅公園内に移設し、新たに増床新築しました。多くの遺品が展示されている。

1956年に虹口公園内に改葬した。「魯迅先生之墓」の金文字は毛沢東の筆による。

魯迅墓の前にある。籐椅子に座った魯迅。

「もともと地上に路は無い、路を歩く人が多くなれば、それが路となる」。
（路と希望は同じで目的に向かって切り開かねばならない）

魯迅の自伝的回想記「朝花夕拾」に出てくる。

魯迅が通った紹興のレストランが新しく支店をだした。店の前にも魯迅像が置いてある。手頃な値段で招興料理が食べられる。

魯迅が書庫として使った部屋、通りに面した２階で危険が迫った時、身軽に逃げられるよう住まいと書籍は別にしていた。

内山書店跡の銀行２階にある記念館。魯迅と内山夫妻の写真が展示されている。

四川北路2048号にある中国工商銀行。１９２９年―１９４５年の間営業した。上海市が認定した案内板がある。

魯迅と内山との関係を紹介し、ここに内山書店があった事を説明している。

内山書店跡の裏、山陰路２弄３号千愛里、現在は民居。

漂陽路の壁案内。日本語の原文を内山書店の内山籬さんから頂きました。
「花甲録」（自伝）　昭和７年（１９３２年）の頃

「しかも全体的には中国は四千年の歴史を以って厳然として今日も世界の大国として存在しているのであるから、中国は世界でただ一つの長命の国である。しかも今日は世界の尖端にある共産革命をさえ独力で実行している新進の気当る可からざる強国である。私は中国こそ世界で一番強い国であると云うのはこの意味に於いてである。」

多倫路６７号にある和服姿の像。

１９４５年１月妻の内山美喜子が亡くなり、多倫路の鴻徳堂で執り行う。

北京で亡くなった内山は、虹橋の宋園路２１号にある宋慶齢陵園に妻と共に眠っている。国父孫文の妻の宋慶齢が眠る陵園に墓があるのは内山の功績の大きさを物語っている。

横浜路からでなく多倫路からの新しい入口が出来た。

他の革命家達と共に魯迅の足型がある。

内山完造の足型。

魯迅の名言。

内山完造の名言。１７のものに比べ文章が半分しかない。

１９３０年から３３年、鈴木洋行内にあった内山書店跡,四川中路２１５号