暴風雪の函館（2）湯の川温泉から行った立待岬で暴風に遭難し、五島軒で洋食とカレーを食べてほっこりする。

2010/12/23 - 2010/12/26

朝起きて部屋の障子を開けるとそこは雪国でした。昨晩のうちに雪が降ったようです。この時はまだまだ軽く見ていて、ホワイトクリスマスになったねと喜んでいました。妻も「サンタさんからのクリスマスプレゼントね。」なんて･･･。朝風呂をいただいてから湯の川の海岸まで散歩に行ってみました。出発時には日が出ていたのです海岸まで来ると急に天気は崩れてきました。そのまま湯の川の電停まで出ると天気は回復しました。やって来た電車は谷地頭行きだったので、そのまま終点まで行って立待岬に行くことにしました。そして谷地頭で電車を降りると一転俄かに暴風雪になりました。
誰もいない立待岬までのお墓の中の道をトボトボ2人で歩みますが、目も開けられない程の吹雪です。岬に出ると歩けないほどの風に遭難するかもしれないと思いました。スキーも殆どしたことも無い静岡生まれの妻には強烈だったようです。そんな午前中が済んでお昼は五島軒でのんびりゆっくりお昼をいただきました。

エリア 函館(北海道)

• 同行者: カップル・夫婦
• 一人あたり費用: 3万円 - 5万円
• 交通手段: タクシー JALグループ 私鉄 徒歩
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行なし）
• 利用旅行会社: クラブツーリズム

朝起きて障子を開けると雪景色に変わっていました。今日はクリスマスイブなので素敵なサンタさんの計らいでしょうか？そんな事をこの時は考えていました。

日も出てきたので湯の川の海岸線に出てみました。ところが天気は一転して猛吹雪です。歩くことも出来ないほどで、海岸の手前の防波堤の影に身を潜めていました。風が強いので時折り雲間から日がし込みますがその美しいこと。

津軽海峡冬景色です。海水の方が温度が高いので湯気が出ています。この日の最高気温マイナス４℃、最低気温マイナス７℃でした。

そして天気予報は「暴風雪」になっていました。東京生まれと静岡の富士山の駿河湾側の生まれでは「暴風雪」の意味が良く分かりませんでしたが、この海岸で体で思い知らされました。

しかし景色は最高に美しいです。雲が飛び去ると函館山がクッキリと浮かび上がり、そして雲の中に消えてゆきます。

海岸で昆布拾いをするおばあさん。

函館山は以外に大きく見えました。天候は荒れていますが立待岬に行ってみましょう。

市電の始発駅の湯の川温泉から終点の谷地頭までの移動です。

終点の谷地頭の電停から池の端という旅館を越えると海岸に出ます。

立待岬に向かう途中から暴風雪らしくなりました。暖かい富士山の麓で生まれ育った妻は吹雪の経験も無く途方にくれています。

立待岬へはお墓の中を抜けていきます。

石川啄木一族のお墓にも参っておきます。

眺めは良いですがあまりに寒々しい土地です。

全くひと気の無い立待岬に到着しました。

吹雪の合間に美しい景色が突然に現れます。

津軽海峡冬景色。

横山大観の「海山十題」を眺めているような気分です。

オーバーでは無く捉まっていないと立っていられません。

人間追い詰められるとこんな顔になるのですね。もう限界ですので戻りましょう。

妻の帰り道を歩くのが早いこと。函館山が美しく現れましたが、視界には入っていないでしょうね。

お墓の手前で通行止めです。人は先に進めますが天候には気をつけてください。

緑の煙突が何とも可愛らしい家です。ロシアのダーチャを連想させました。

谷地頭の電停は待合室があるので寒さは凌げますが、電車の本数がドック前より少ないようです。吉本バナナの「キッチン」を原作とした映画の舞台にもなった場所ですが、この季節ではそんなことは微塵も感じられません。

十字街に戻ってきました。街中も吹雪いていますがクラシックな建物が並び、新しいビルは雪に霞んで幻想的な景色に見えます。

旧丸井今井のビルだそうです。この辺りも昔は賑わったのでしょうね。大連やハルピンにある秋林公司（チューリン百貨店）を思い出させます。

一筋先に五島軒があります。流石にクリスマスイブのお昼は混んでいました。待合室も風情があります。建物の外観より内部の方が素敵なお店です。

キュベ・リムセ・ブランというフランスワインを1本頼みました。リムセとはアイヌ語で踊りという意味だそうです。北海道限定のワインですが、お店で飲んでも1本1,365円！これはお得です。

お昼のコースから「伝承の洋食＆カレーコース」を注文しました。2,400円。コーンポタージュスープからコースが始まります。

海老と帆立が沢山入ったサーモンのコキーユとビーフシチュー。冷えた体に滲みます。

生き返りました。

私は明治の洋食＆カレーセット2,100円。妻のとは変わってポタージュはカップになって少々寂しいです。

蟹クリームコロッケとミートコロッケ、海老フライとお子様ランチのようですが濃厚で美味しいです。

イギリスカレー。五島軒と言えばカレーが有名ですからね。ワイン1本空けてご機嫌のランチでした。

デザートのアイスも濃厚でした。珈琲をいただいて満足満足。

この時の旅からロシアへ行って、見たいという気持ちが高まり、数年後にはモスクワとサンクトペテルブルグに行くことが出来ました。