2008山手西洋館～花と器のハーモニー～　Ｎｅｏ　Ｊａｐｏｎisme　Vol.3

2008/06/15 - 2008/06/15

２００８年花と器のハーモニー　最後は山手２３４番館、エリスマン邸、ベーリックホールの３館を紹介します。

エリア 横浜(神奈川)

• 交通手段: 自家用車 徒歩

山手２３４番館は、朝香吉蔵の設計による昭和２年に建築された外国人向けの共同住宅で、もともと玄関部分から４つの同一形式の住戸が左右対称に向かい合い重なり合っていました。

こちらのプロデューサーはインテリアデザイナーの窪田宏子さんで、会津塗とフランスの陶器ジアンを使って、｢幸せのつぼみ」〜心で紡ぐハーモニックスタイル〜をテーマに展示しています。

もともとこの建物は８０年前に外国人用の共同住宅として建てられました。多くの外国人たちが遠く離れたこの異国の地で、母国を思い浮かべながら日本の素晴らしい伝統文化と美意識に触れ、様々な思いを抱きながら暮らしていたんでしょうね。

今回は、そうした日本文化に感銘を受けたフランス人家族が催すホームウエディングをイメージしてコーディネートしています。

２階の部屋はここで生まれた新しいカップルの、新居をイメージしてコーディネートしています。季節柄紫陽花を使ってますね。

この寝室　一番のお気に入りです。
うちにもこんな寝室あればいいなあ・・・

床の敷物と裏側の壁に違和感無く溶け合っている、この羊歯系の葉っぱ。結構でかいものですが、なかなか感じがいいですね。

これってどの角度から見ればいいのか？
どこから見ても違った感じに見えるよう表現しています。

エリスマン邸はアントニン・レーモンドの設計により、大正１５年に貿易商エリスマン氏の住宅として建築されました。
レーモンドはあのフランク・ロイド・ライトとともに帝国ホテル建築のために来日し、その後、現在も続くレーモンド建築事務所を創業しました。

こちらでは、建築家の藤田豪氏がプロデュースした、九谷焼とクリストフルというフランスの老舗シルバーウエアーを使って「NEW JAPAN STYLE」をテーマに展示しています。

太鼓あり着物あり番傘ありで、外国人から見た日本のイメージのオンパレード、ここだけ見るとかなりコテコテしていますね。

エリスマン邸の階段室の窓からなにやら遺跡のような感じで建物の基礎が残っているのが見えて行って見ました。

プレートには山手８０番館遺跡と書いてあります。

明治末期に建てられた煉瓦造階建ての異人館の跡が出土された基礎部分のみ保存されています。

最後はベーリックホール。ここも、山手１１１番館同様Ｊ．Ｈ．モーガンの設計によるもので、スパニッシュスタイルの外観となっています。昭和５年に建築された建物です。

ここベーリック・ホールでは輪島塗とフランスの白磁のブランドであるアビランドの器を使ってジュエリーアーティストの梶　光夫氏のプロデュースによる「 アール・ヌーヴォーの華」 〜曲線と流動が導く装飾の世界〜 をテーマに展示してあります。

アールヌーヴォーとは、フランス語で「新しい芸術」を意味する19世紀末にヨーロッパで花開いた新しい装飾美術の傾向のことで、有機的な自由曲線の組み合せや、鉄やガラスといった素材が特徴になっています。

当時流行していたジャポニズムの影響を強く受け、浮世絵に見られるような平面的かつ装飾的な空間構成を取り入れています。

そんなジャポニスムの影響を受けて華開いたアール・ヌーヴォーを、フランスのアビランド、日本の輪島塗の器と調和させることによりさらに深く表現し、華麗に咲き誇る花とともに芸術的空間を創り出しています。

メインテーブルのコーディネートには、ロワイヤル ド シャンパーニュのクリスタルが数多く使われています。

パーティに行ってテーブルに数多く並べられたクリスタルのグラス類を見ると、何をついでいいのか、どのグラスを使って飲んでいいのかいつも困ってしまいます。これだけはいつまでたってもなれないものですね。

あれっ　輪島の漆器はどこに使っているのだろうか・・・？

ここも２階は通常展示で、花だけ季節の紫陽花に変わっていました。

スイーツとフルーツのお皿　うまそうに見えるけどこれは本物ではありません。

折れ曲がった葱坊主？

ここからおまけ　こちらは山手資料館　明治42年に建てられた市内唯一現存する木造西洋館。現在は化粧直しの工事中です。

こちらは日本聖公会山手教会
1931年（昭和6年）にアメリカ人建築家Ｊ．Ｈ．モーガンの設計により建立された3代目の聖堂です。

外壁には大谷石が貼られています。

この旅行記へのコメント （6）

• jyugonさん 2008/06/24 23:38:07

  年2回の目の保養

  ぬいぬいさん　こんばんは〜
  
  こちらは本当に素晴らしいですね。
  クリスマスの時も素敵ですが、
  どれも素敵で夢の世界です…
  夢の世界をぬいぬいさんが見事に切り取って下さっていますね〜
  
  建物の持つ趣も大きなポイントかもしれませんが
  一つ一つのアベレージが高いので見応えがあります。
  
  年に2回の目の保養、いながらにして楽しませて頂き
  ありがとうございました。m(__)m
  
  jyugon

  ぬいぬいさん からの返信 2008/06/25 18:21:51

  RE: 年2回の目の保養

  jyugonさん　こんにちは
  
  
  今月会社の決算月で目が回るほど忙しく飛び回っていますが、ちょっと空いた時間に息抜きにメッセージのチェックしてます。
  
  梅雨に入って蒸し暑い日が続き先週窓を開けたまま寝てしまったら、どうやら風邪を引いてしまったようで、月曜の夕方から声が出なくなって、今大変なことになっています。
  聞き取りにくいハスキーな声しか出ないため、年度末の時期のゼネコンの営業マンとしてはとっても不自由してます。
  
  月末まで後３本の契約を控え大変です。
  
  おっと　遊んでいる暇は無い　仕事に戻ります。

• Luceさん 2008/06/24 12:15:58

  夢のハーモニー

  ぬいぬいさん、こんにちは。
  お花とテーブルコーディネートなんてお洒落ですね。
  洋館だからこその雰囲気がまた素敵です。
  どれを見ても美しくてため息ばかり･･･
  うちのテーブルもこんな素敵にならないもんかと（笑）
  なかなか実際にはできませんが、こういう綺麗なものを見ることで
  感性が磨かれていきますよね。
  目の保養になりました♪
  
  Luce
  

  ぬいぬいさん からの返信 2008/06/25 13:05:13

  このイベント毎年楽しみにしてます

  Luceさん　　こんにちは
  
  テーブルコーディネートとフラワーアレンジメント　どちらも私には縁遠いものですが、見ているだけでも十分楽しめて、このイベント毎年楽しみにしています。
  
  山手西洋館は神戸の異人館と違って、いつでも無料で見学できるのが何よりの魅力。
  
  古い建物だけでも十分楽しめますが、梅雨時のこのイベントと、クリスマスイベントはとても楽しめます。
  
  たまには洋館見学も楽しいもんですよ。
  
  

• たらよろさん 2008/06/20 16:40:07

  和と洋の融合

  こんにちは！！
  
  本当にこのイベントは素晴らしいですね。
  洋館とお花と素敵なガラス食器。
  近くなら飛んで行きたい〜〜遠くても来年は計画練って行ってみたいな。
  って普通に誰でも入館できるものなんですか？？
  和と洋の融合が素晴らしいです♪
  
  　　たらよろ
  

  ぬいぬいさん からの返信 2008/06/20 23:13:41

  今年もなかなかのものでした

  こんばんは　　たらよろさん
  
  横浜山手には内部を公開している西洋館が９棟ありますが、神戸の異人館と違って、見学はすべて無料なんです。
  そして毎年行なわれるイベントが、この梅雨時の花と器のハーモニーと冬の世界のクリスマス。
  どちらもかなり見ごたえがあって、毎年楽しみにしています。
  
  会社が横浜なので、仕事の合間にちょっと寄り道して息抜きするには格好の場所でもあります。
  
  そんな訳で　４トラで　横浜・みなとみらい >> 関内・山下・伊勢佐木で検索してもらえば、昨年のイベントの写真が出ていますので、お時間のあるときにのぞいてみてください。