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 鎌倉にも磨崖仏がある。奈良や京都にあるように、山道にあるものもある。十王岩の閻魔大王像など、今は三体を見ることができる。元々は閻魔十王が彫られていたが風化したのだという。また、報国寺の奥から入る巡礼古道にも金剛窟地蔵尊像の磨崖仏がある。あるいは、現代になっても朝夷奈切通の石切場跡にも仏の像が彫られている。さらに、朝夷奈切通を六浦方面に降りると鼻欠け地蔵の磨崖仏が見られる。<br /> 鎌倉に特有であるとされるやぐらにも壁面に磨崖仏が彫られている。鎌倉市山ノ内にある明月院の開山堂左手には「明月院やぐら」と呼ばれる鎌倉最大級(間口約7m、奥行き6m、高さ3m)のやぐらがあり、やぐら内中央の宝篋印塔が山内上杉家の祖・上杉憲方の墓とされ、壁面には釈迦如来、多宝如来が浮き彫りされ、その周りに十六羅漢の浮き彫りもあるため「羅漢洞」ともいわれている。また、地蔵像が安置されている瓜ガ谷やぐら群の地蔵やぐらには壁面に地蔵像の磨崖仏が彫られている。さらに、釈迦堂口切通の上にある唐糸やぐらの隣にあるやぐらにも地蔵像の磨崖仏が彫られている。あるいは、百八やぐら群にあるやぐらの中にも幾つかの磨崖仏が彫られている。<br /> 忘れてはならないのは田谷の洞窟で知られる定泉寺である。源頼朝が奥州から凱旋する際に、「御路次の間、一青山を臨ましめ給う。その号を尋ねらるるの処、田谷の窟なりと。」とあり、田谷の洞窟のある山が見えるところを通っている。文治5年(1189年)のことであるが、もう洞窟が掘られていた。やぐらに磨崖仏を彫ることはこのあたりから発想されたものかも知れない。<br /> また、長谷寺の弁天窟は弘法大師参籠の地と伝わり、窟内壁面には弁財天像とその眷属である十六童子像(現在は十五童子と大黒天像になっている)が彫られている。<br />(表紙写真は巡礼古道にある金剛窟地蔵尊像の磨崖仏)

鎌倉の磨崖仏巡り

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2010/04/10 - 2011/05/21

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ドクターキムル

ドクターキムルさん

 鎌倉にも磨崖仏がある。奈良や京都にあるように、山道にあるものもある。十王岩の閻魔大王像など、今は三体を見ることができる。元々は閻魔十王が彫られていたが風化したのだという。また、報国寺の奥から入る巡礼古道にも金剛窟地蔵尊像の磨崖仏がある。あるいは、現代になっても朝夷奈切通の石切場跡にも仏の像が彫られている。さらに、朝夷奈切通を六浦方面に降りると鼻欠け地蔵の磨崖仏が見られる。
 鎌倉に特有であるとされるやぐらにも壁面に磨崖仏が彫られている。鎌倉市山ノ内にある明月院の開山堂左手には「明月院やぐら」と呼ばれる鎌倉最大級(間口約7m、奥行き6m、高さ3m)のやぐらがあり、やぐら内中央の宝篋印塔が山内上杉家の祖・上杉憲方の墓とされ、壁面には釈迦如来、多宝如来が浮き彫りされ、その周りに十六羅漢の浮き彫りもあるため「羅漢洞」ともいわれている。また、地蔵像が安置されている瓜ガ谷やぐら群の地蔵やぐらには壁面に地蔵像の磨崖仏が彫られている。さらに、釈迦堂口切通の上にある唐糸やぐらの隣にあるやぐらにも地蔵像の磨崖仏が彫られている。あるいは、百八やぐら群にあるやぐらの中にも幾つかの磨崖仏が彫られている。
 忘れてはならないのは田谷の洞窟で知られる定泉寺である。源頼朝が奥州から凱旋する際に、「御路次の間、一青山を臨ましめ給う。その号を尋ねらるるの処、田谷の窟なりと。」とあり、田谷の洞窟のある山が見えるところを通っている。文治5年(1189年)のことであるが、もう洞窟が掘られていた。やぐらに磨崖仏を彫ることはこのあたりから発想されたものかも知れない。
 また、長谷寺の弁天窟は弘法大師参籠の地と伝わり、窟内壁面には弁財天像とその眷属である十六童子像(現在は十五童子と大黒天像になっている)が彫られている。
(表紙写真は巡礼古道にある金剛窟地蔵尊像の磨崖仏)

  • 十王岩にある十王像像の磨崖仏(天園ハイキングコース)。

    十王岩にある十王像像の磨崖仏(天園ハイキングコース)。

  • 巡礼古道(浄明寺2)にある金剛窟地蔵尊像の磨崖仏。

    巡礼古道(浄明寺2)にある金剛窟地蔵尊像の磨崖仏。

  • 朝夷奈切通の石切場跡にある石仏像の磨崖仏。

    朝夷奈切通の石切場跡にある石仏像の磨崖仏。

  • 鼻欠け地蔵の磨崖仏(横浜市金沢区大道2)。

    鼻欠け地蔵の磨崖仏(横浜市金沢区大道2)。

  • 「羅漢洞」とも呼ばれる「明月院やぐら」。<br /><br /> 茶色の石塔(香台か)の奥に宝篋印塔が立っている。これが上杉憲方の墓とされる。さらに奥の壁面には釈迦如来、多宝如来、その周りに十六羅漢が浮き彫りされている。<br /> 「明月院やぐら」は「鎌倉最大」との記述もあるが、覚園寺のやぐら、本田家のやぐら(扇ガ谷の名の元になった扇ノ井がある)とこの「明月院やぐら」を鎌倉最大級としておく。

    「羅漢洞」とも呼ばれる「明月院やぐら」。

     茶色の石塔(香台か)の奥に宝篋印塔が立っている。これが上杉憲方の墓とされる。さらに奥の壁面には釈迦如来、多宝如来、その周りに十六羅漢が浮き彫りされている。
     「明月院やぐら」は「鎌倉最大」との記述もあるが、覚園寺のやぐら、本田家のやぐら(扇ガ谷の名の元になった扇ノ井がある)とこの「明月院やぐら」を鎌倉最大級としておく。

  • 釈迦如来、多宝如来の浮き彫り。

    釈迦如来、多宝如来の浮き彫り。

  • 十六羅漢の浮き彫り。

    十六羅漢の浮き彫り。

  • 十六羅漢の浮き彫り。

    十六羅漢の浮き彫り。

  • 地蔵やぐらの磨崖仏(瓜ガ谷やぐら群)。

    地蔵やぐらの磨崖仏(瓜ガ谷やぐら群)。

  • 地蔵やぐら(瓜ガ谷やぐら群)の仏像。 <br /><br />

    地蔵やぐら(瓜ガ谷やぐら群)の仏像。

  • 地蔵やぐら(瓜ガ谷やぐら群)の仏像。 <br /><br />

    地蔵やぐら(瓜ガ谷やぐら群)の仏像。

  • 地蔵やぐら(瓜ガ谷やぐら群)の仏像。 <br /><br />

    地蔵やぐら(瓜ガ谷やぐら群)の仏像。

  • 第2やぐら(瓜ガ谷やぐら群)。左に見える壁面に彫られているのは仏像か?

    第2やぐら(瓜ガ谷やぐら群)。左に見える壁面に彫られているのは仏像か?

  • 唐糸やぐら隣のやぐら(大町釈迦堂口遺跡)にある地蔵像の磨崖仏。

    唐糸やぐら隣のやぐら(大町釈迦堂口遺跡)にある地蔵像の磨崖仏。

  • 百八やぐら群の仏像の磨崖仏。 <br /><br />

    百八やぐら群の仏像の磨崖仏。

  • 百八やぐら群の仏像の磨崖仏。 <br /><br />

    百八やぐら群の仏像の磨崖仏。

  • 百八やぐら群のやぐら。仏像のようだ。 <br />

    百八やぐら群のやぐら。仏像のようだ。

  • 百八やぐら群の仏像。懸仏のような感じだ。

    百八やぐら群の仏像。懸仏のような感じだ。

  • 百八やぐら群の仏像。 <br />

    百八やぐら群の仏像。

  • 百八やぐら群「梵字やぐら」の仏像。 <br />

    百八やぐら群「梵字やぐら」の仏像。

  • 百八やぐら群「梵字やぐら」の仏像。 <br />

    百八やぐら群「梵字やぐら」の仏像。

  • 定泉寺の瑜伽洞(ゆがどう)(田谷の洞窟)。 <br />源頼朝が奥州凱旋の際にこの寺の傍を通ったとされ、そのころからもう洞窟が掘られ、そのことが知られていた。 <br /><br />

    定泉寺の瑜伽洞(ゆがどう)(田谷の洞窟)。
    源頼朝が奥州凱旋の際にこの寺の傍を通ったとされ、そのころからもう洞窟が掘られ、そのことが知られていた。

  • 長谷寺弁天窟。 <br /><br />

    長谷寺弁天窟。

  • 長谷寺弁天窟にある弁財天。 <br /><br />

    長谷寺弁天窟にある弁財天。

  • 長谷寺弁天窟にある大黒天。 <br /><br />

    長谷寺弁天窟にある大黒天。

  • 長谷寺弁天窟にある計升童子(けいしょうどうじ)。 <br /><br />

    長谷寺弁天窟にある計升童子(けいしょうどうじ)。

  • 長谷寺弁天窟にある蚕養童子(さんようどうじ)と筆硯童子(ひっけんどうじ)。 <br /><br />

    長谷寺弁天窟にある蚕養童子(さんようどうじ)と筆硯童子(ひっけんどうじ)。

  • 長谷寺弁天窟にある牛馬童子(ぎゅうばどうじ)。 <br /><br />

    長谷寺弁天窟にある牛馬童子(ぎゅうばどうじ)。

  • 長谷寺弁天窟にある稲籾童子(とうちゅうどうじ)。 <br /><br />

    長谷寺弁天窟にある稲籾童子(とうちゅうどうじ)。

  • 長谷寺弁天窟にある飯櫃童子(はんきどうじ)。 <br /><br />

    長谷寺弁天窟にある飯櫃童子(はんきどうじ)。

  • 長谷寺弁天窟にある船車童子(せんしゃどうじ)。 <br /><br />

    長谷寺弁天窟にある船車童子(せんしゃどうじ)。

  • 長谷寺弁天窟にある金財童子(こんざいどうじ)。 <br /><br />

    長谷寺弁天窟にある金財童子(こんざいどうじ)。

  • 長谷寺弁天窟にある印鑰童子(いんやくどうじ)。 <br /><br />

    長谷寺弁天窟にある印鑰童子(いんやくどうじ)。

  • 長谷寺弁天窟にある官帯童子(かんたいどうじ)。 <br /><br />

    長谷寺弁天窟にある官帯童子(かんたいどうじ)。

  • 長谷寺弁天窟にある生命童子(しょうみょうどうじ)。 <br /><br />

    長谷寺弁天窟にある生命童子(しょうみょうどうじ)。

  • 長谷寺弁天窟にある愛敬童子(あいきょうどうじ)。 <br /><br />

    長谷寺弁天窟にある愛敬童子(あいきょうどうじ)。

  • 長谷寺弁天窟にある従者童子(じゅしゃどうじ)。 <br /><br />

    長谷寺弁天窟にある従者童子(じゅしゃどうじ)。

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