
2024/12/27 - 2024/12/27
359位(同エリア1582件中)
かすぱるさん
伝説の「夏」王朝以来、四千年の歴史を持つ中国。
古代中国史で並び立つ有名な都といえば、洛陽と長安でしょう。
そんなロマンあふれる両都を巡ってきました!
今回は西安の昼編。
西安の北西にある世界的に有名な観光地・兵馬俑へ行ってきました!
これまでは隋唐洛陽城や大唐不夜城など、主に隋~唐代関連の観光地を見て回りましたが、兵馬俑が作られたのは秦の時代。唐が建てられた年を起点とするとおよそ800年も前の時代になります。
という訳で、隋唐へとつながる統一中華の礎ともいうべき秦の傑作、じっくり見ていきたいと思います笑
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西安中心部から兵馬俑へのアクセスとして一番便利で安いのは直行バスなのですが、バスの始発で兵馬俑博物館に着くのは朝9時頃。
博物館は8時半開館で、あさイチの方が空いていると聞いたため、今回は博物館に近い駅まで地下鉄で行くことにしました -
という訳で地下鉄2号線でやってきたのは華清池駅。
西安中心部の和平門駅から、乗り換えも含めて約1時間かかりました -
この華清池駅からも兵馬俑博物館へのバスは出ているのですが、次のバスが40分後だったのでDiDiの配車を利用することに。
(帰り際に気づいたのですが、最初からDiDiを利用する前提なら一駅先の東三盆駅の方が近かったです、、)
博物館までの料金は、DiDi Flashで26.95元でした
(DiDiにはいくつかグレードがあり、DiDi Flashは比較的お得なグレードです) -
13分ほどで博物館の入口に到着!
時刻は8:40。博物館は既に開いているものの、まだ人はまばらです -
今回はTrip.comで事前に予約・購入しておきました。
時間指定なので事前購入がオススメです -
兵馬俑は1号坑から3号坑まで三つの区画があります。
まずは一番大きな1号坑から見学します -
まさに教科書で見たような光景です!
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陶製の兵士たちは、だいたい大きさ180cmくらい。
それぞれ身に着けている武具や顔の人相が異なり、とてもバリエーション豊かです -
横から見ると、転倒防止のため足元に金属製の支えがつけられています
正面上から見るとこれらは陰になって見えなくなるため、現地で見て初めて知りました -
人だけでなく馬などの動物もあります
当時の戦車といえば馬が曳くものですから、軍にとっては大事な一員です -
実はこの広い1号坑のうち発掘が完了しているのは手前側の半分くらいまでで、後方はまだ発掘中のエリアとなっています。
発掘作業は決して容易ではなく、まず覆い被さっている土を掘削し、数百もの陶片を組み合わせて一体一体組み立てていくという途方もない作業の連続だそうです。
つまり先ほどの整然とした兵士たちは全てそうした過程を経て展示されている訳で、考古学者の労苦の成果が我々の目にする兵馬俑ということになります...! -
こちらは組み立て途中と馬たち
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それを踏まえた上でよく見てみると、真ん中辺りには組み立て途中と思しき兵士たち(緑色のマークが貼られています)も並んでいました
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1号坑は屋内とはいえ完全に密閉されておらず、長時間いると寒いです。
坑外にカフェがあったので、そこで暖を取りました。
この「八方茶」はドライフルーツの入った甘いお茶で、身体に良い飲み物として中国でメジャーです笑 -
30分ほどゆっくり休憩してからもう一度1号坑に来ると、大勢の人だかりができていました
やはり朝早く開館直後に来るのがベストです! -
続いて2号坑へ
こちらは土に覆われている部分が多く、発掘の過程を見学できるといった感じです -
2号坑の一角に何やらガラス張りのマシンがあります
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中では実際に発掘作業が進んでいました!
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復元された兵馬俑を間近で見ることもできます
この兵士は元々弓を持っていたものの、木製の弓は腐食分解され陶製の胴体だけが残ったようです -
こちらは高級軍人。
さきほどの兵士と比べ、身なりが立派です。
数は少ないものの、1号坑でも目を凝らせば見つけられるそうです笑 -
凛々しい軍馬。
こちらも同様に等身大なので、なかなか迫力があります
土で覆われていたこともあり、色はまるで本物の馬のようです -
続いてこちらは3号坑
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前に馬4頭、後ろに従者4人。
これはもともと馬に曳かれる戦車だったものの、木製の車の部分は腐食分解された結果、このように前後の馬と人だけが残ったそうです -
1~3号坑の他にも博物館があり、そちらには兵馬俑や秦代のあれこれに関する展示解説もあります
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そもそも秦がどういった王朝なのかという説明から入ります。
周王朝の権威が失われ分裂状態にあった春秋戦国時代、最も強大だった秦は他の国を次々と攻略し、最終的に中華を統一しました。
それまで中華王朝において君主の称号は「王」だったのですが、戦国時代に王国が乱立した結果「王」の権威は陳腐化。そこで秦の中華統一後は「王」より格上の称号として「皇帝」が用いられました。
これが中華史上一番はじめの皇帝であったことから、「始皇帝」と呼ばれています -
秦代の統治システムや貨幣制度などの他、当時の人々の食事など幅広なテーマで説明されていて興味深いです
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そしてこちらにもいくつかの種類の兵士たちをガラス越しに見られるコーナーがありました
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馬も4頭並ぶと大迫力です
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展示されている兵士たちは土に覆われていたため皆茶色ですが、作られて埋葬された当時はこのように色鮮やかな彩色が施されていたようです
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ひと通り見学を終えて、博物館を出ました
出口から駐車場/バス乗り場へ至るまで、延々と土産物屋や飲食店が軒を連ねていました笑 -
ビャンビャン麺のお店なんかもありましたが、ここだと観光地価格で高そうです…
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謎にひらがなの「の」を強調している屋台がありました笑
中国では、オシャレ感覚なのか「~的」を「~の」と置き換えている看板をたまに見かけます
ちなみに石榴とはザクロのこと。
ここ陝西省をはじめ、中央アジアなどシルクロード沿いの国々でもポピュラーな果物です! -
そのまま釣られるように足を運んでみました笑
ザクロのつぶつぶした身がいっぱいです! -
温かくて美味しかったです笑
冷たいザクロジュースよりも味がマイルドめな感じがしました -
歩きながらザクロジュースを飲み、ようやく飲み終えたくらいのところでようやくバス乗り場に来ました
ところが次のバスまで1時間以上待つとのこと!
結局帰りも近くの駅までDiDiを呼ぶことにしました -
という訳でDiDiに乗車。
田園地帯を走ります。
兵馬俑がある一帯も元々は田畑が広がっていたようで、1970年代に研究者が発見するまでは完全に土に覆われていたとのことです -
という訳で地下鉄の東三盆駅に到着
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通路には色々な書体で「秦」と書いてあってかわいいです笑
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ちなみにこのとき発券したチケットはこんなデザインでした。
地下鉄を掘削するシールドマシンが描かれています
兵馬俑と同じ「掘る」という作業でも、秦代からここまで進化したんだなあと感じました笑
西安は古都なので京都と同じく掘るたびに文化財がゴロゴロ出土するそうですが、それでも9路線もあるので驚きです笑
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2024年末から2025年初にかけて、中国各地を巡りました!
こちらに一連の旅行記をまとめているので、併せてご覧ください笑
【街歩き 洛陽&西安】
これぞ中華の真髄!洛陽&長安で歴代王朝の世界観に浸る旅 ~①洛陽夜編 隋唐洛陽城 & 洛邑古城~
https://4travel.jp/travelogue/11955954
これぞ中華の真髄!洛陽&長安で歴代王朝の世界観に浸る旅 ~②洛陽昼編 龍門石窟 & 洛陽博物館~
https://4travel.jp/travelogue/11957166
これぞ中華の真髄!洛陽&長安で歴代王朝の世界観に浸る旅 ~③西安夕方編 平安京のモデル都市・長安の面影を探索!~
https://4travel.jp/travelogue/11957640
これぞ中華の真髄!洛陽&長安で歴代王朝の世界観に浸る旅 ~④西安夜編 大雁塔 & 大唐不夜城~
https://4travel.jp/travelogue/11958370
これぞ中華の真髄!洛陽&長安で歴代王朝の世界観に浸る旅 ~⑤西安昼編 兵馬俑~
https://4travel.jp/travelogue/11958851
【街歩き 中国東北(満洲)】
ハルビン氷祭り2025 ~氷の世界、アジアは一つ!~ 前編
https://4travel.jp/travelogue/11954578
ハルビン氷祭り2025 ~氷の世界、アジアは一つ!~ 後編
https://4travel.jp/travelogue/11955252
ロシアに行きづらい今こそ!中露国境の町・満洲里でロシアの文化や料理を満喫する旅
https://4travel.jp/travelogue/11955620
【街歩き 中国大都市】
広州トランジット夜間観光!
https://4travel.jp/travelogue/11959165
本格的なチェコ料理を中国・天津で!?
https://4travel.jp/travelogue/11961863
※この他、北京/大連/瀋陽/長春/上海の旅行記を公開予定!
【鉄道乗車録】
夜行列車で満洲最果ての地へ ~ハルビンから満洲里まで、東清鉄道を辿る旅~
https://4travel.jp/travelogue/11955287
中国版グランクラス!?商務車で中国鉄道最大のジャンクション・鄭州東駅へ
https://4travel.jp/travelogue/11957382
中国の高速鉄道で瀋陽から長春へ!~満鉄の旅路をドイツ系車両で辿る旅~
https://4travel.jp/travelogue/11946810
中国の高速鉄道で長春駅から長春龍嘉空港へアクセス!
https://4travel.jp/travelogue/11942444
【フライト搭乗記】
中国製の飛行機!?中国南方航空 広州→洛陽 搭乗記
https://4travel.jp/travelogue/11958954
【祝再開】中国南方航空 名古屋/中部→広州 搭乗記
https://4travel.jp/travelogue/11949437
ANA深夜便 NH967 羽田→上海浦東 搭乗記
https://4travel.jp/travelogue/11938819
中国南方航空 上海→瀋陽 搭乗記
https://4travel.jp/travelogue/11938881
中国南方航空 長春→上海 搭乗記
https://4travel.jp/travelogue/11943967
中国国際航空 成都→北京 搭乗記
https://4travel.jp/travelogue/11942424
たった3日限定の臨時便!春秋航空 茨城←西安 搭乗記
https://4travel.jp/travelogue/11958710
天津航空 満洲里→通遼→天津 搭乗記 ~ロシア香る辺境の空港から満席のローカル便で大都市・天津へ~
https://4travel.jp/travelogue/11957324
【成田一しんどい便】早朝6時発!スプリングジャパン 成田→ハルビン IJ213 搭乗記
https://4travel.jp/travelogue/11947801
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