クリスマスの東欧を列車で巡る旅2023冬（１：パリからベルリン、そしてワルシャワへ）

2023/12/16 - 2023/12/17

2023年冬の旅行は、2022年夏以来久しぶりの長距離列車の旅。前回はドイツとチェコを訪問しましたが、今回はさらに東へ足を延ばして、ポーランド→（チェコを通過→）オーストリア・スロバキアを旅してきました。パリを出発してから戻ってくるまでの列車乗車距離は実に3,600km。高速列車に乗ったり夜行列車に乗ったり、バラエティに富んだ旅になりました。

旅の始まりはパリからベルリンまでの夜行列車。2023年12月に運行を開始したばかりのこの夜行列車に乗って一路ベルリン、そしてワルシャワを目指します。

【今回の行程】
●12月16日（土）：パリ→（列車）→
●12月17日（日）：→ベルリン→（列車）ワルシャワ
○12月18日（月）：ワルシャワ市内観光
○12月19日（火）：ワルシャワ市内観光
○12月20日（水）：ワルシャワ→（列車）クラクフ
○12月21日（木）：クラクフ市内観光
○12月22日（金）：ヴィエリチカ岩塩抗、クラクフ市内観光
○12月23日（土）：クラクフ→（列車）ウィーン
○12月24日（日）：ウィーン市内観光
○12月25日（月）：ウィーン市内観光
○12月26日（火）：ブラチスラバ市内観光
○12月27日（水）：ウィーン市内観光、ウィーン→（列車）→
○12月28日（木）：→パリ

【12月16～17日】
総移動距離2047.8km（徒歩5.1km、鉄道2042.7km）
総歩数13251歩

エリア ワルシャワ(ポーランド)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 5.0
• ホテル: 5.0
• グルメ: 4.5
• 交通: 4.5

• 同行者: カップル・夫婦
• 一人あたり費用: 20万円 - 25万円
• 交通手段: 鉄道 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

今回の旅はパリ東駅から！2022年8月のドイツ・チェコ旅行以来の長距離鉄道の旅。その時の起点もパリ東駅でした。

18時に東駅に着いて、まず駅構内にあるマクドナルドで腹ごしらえ。そしてスーパーで軽く飲み物とおやつを買い込んでおきます。これから最初の目的地までは長丁場！

パリ東駅 駅

乗車1本目、19:12発のベルリン行き夜行Nightjet40469列車。この列車、2023年12月のダイヤ改正で登場したばかりで、この日の運行が確か3本目。途中のマンハイムまではウィーン行きと併結して走り、マンハイムではブリュッセルから来たベルリン行きを連結して走ります。個室寝台2人用で377ユーロ也。

パリ東駅 駅

19時を過ぎたのでホームへ向かいましょう！

2023年12月のダイヤ改正で、Nightjetには新車の投入が開始されました。それで余剰となった旧車両を活用して、このパリ～ベルリン間の夜行列車の運行が始まったのです。なので列車は新しいけど車両は年季物。

パリ東駅 駅

Nightjetはオーストリア鉄道OeBBの運行。提携先のドイツDB、フランスSNCF、ベルギーSNCBのロゴも見えますね。

パリ東駅 駅

さて我々の車両は425号車の個室寝台車両。各車両の乗降ドアには号車番号が書かれているのですが・・・あれ、424と426があれど425号車がない？しかも号車番号が全部手書き？？同じように425号車がないと右往左往する人多数・・・

ひとまず、426号車と書いてある車両に乗車して、手配した部屋のあたりで待機します。
お部屋はこんな感じ。各個室は1人用～3人用にセットアップすることができて、この部屋は一番下のベッドのほかに1段分が引き出されているので2人用ですね。だとすると我々の部屋で合っていそうな雰囲気・・・

気が付けば発車時刻をとっくに過ぎていて、もう19時半になろうとしています。けれども列車はまだパリ東駅に停車中。

各個室は洗面台完備！なのですが、水圧はまったく期待しないでください。いつ使おうともチョロチョロでした。。。

そうこうしている間に、どうやら今いる車両が425号車で合っているらしいという話が伝わってきました。やれやれ！

定刻から30分近く遅れた19:38、列車はパリ東駅をゆっくりと発車～。終点ベルリン到着は翌朝08:26の予定、半日以上の長旅の始まりです。

そしたらまた何やら車内が慌ただしくなってきました。部屋にきた車掌さん曰く「この車両はベルリンに行かないから、この後車両を移動してもらう」と。上に書いた通りこの列車はベルリン行きとウィーン行きを連結しているのですが、2つの編成の位置がそっくり逆になっているのだと。なので今いるこの車両はウィーン行き。えらいこっちゃ！

乗客の総入れ替え開始！ストラスブール停車までに終わらせる！と息巻く車掌さん。促されるままに、数両離れた車両のデッキで待機します。運行開始直後っぽい混乱ぶりですね、車内サービスのアテンダントさんも運行会社の人ではないから状況がよく分かってなくてオロオロ。

乗車してから2時間が経過した21:20、ようやく今夜のお部屋に案内されました。。。

車両のタイプは変わらないので部屋の造りは同じ。でも下段はまだ日中モードですね。そして2段目はさっきの部屋（4枚上の写真）の中段ではなく、さらに上の上段が引き出されています。

検札がやってくるまでの間に、翌朝の朝食の希望を書いておきましょう。個室寝台は朝食付き。各ベッドには朝食カードが置かれていて、好みのものを6種類選ぶことができました。

そして寝台グッズも開封～。こちらもベッドごとに紙の手提げに入っています。スリッパ、水2本、スナック、ミニタオル、耳栓、アイマスク。水のペットボトルは飲み水としての利用もさることながら、歯磨き後のうがいにも重宝しました。

それから個室寝台車両にはシャワーがあって、個室寝台の乗客は無料で利用できました。ただ我々は自宅を出る前にシャワーを浴びたので使っていません。高い個室だと部屋の中にトイレとシャワーがありますね。

21:40、車内検札。A4用紙に印刷した紙は翌朝までいったん回収されます。

「朝食カードがあって・・・」「もう書いたよ！」「早いね！何時に持ってくる？」「7:30にお願い」

そしてウェルカムドリンクサービス。プロセッコのミニボトルが配られるのですが、「アルコールはちょっと・・・」と言ったらオレンジジュースをくれました。

23:42、ストラスブール到着。ほぼ定刻。マジで！？なんとパリ発の遅れを挽回しました。ここでは割と多くの乗車があって、ここまで空席だった隣の部屋にも乗客がやってきました。この列車よりも遅くにパリを出るTGVがストラスブールにはより早く着くので、ワープした乗客もいたのでしょう。

23:49、ストラスブール発。車内が落ち着いたころにアテンダントさんにベッドメイクをお願いして、寝る準備万端。最初にバタバタがあったもののその後は順調ですね。このままスムーズにベルリンに着けることを期待して、オヤスミナサイ・・・

ストラスブール駅 駅

06:10、起床。ううむ2段目のベッドを上段にしたのは間違いだった・・・天井までのスペースが低くて狭いのです。あまり寝た感じがしません。

そして06:40にどこかの駅に着いたと思ったらエアフルトErfurt。おっと50分ほど遅れてますね。。。DBのアプリで調べてみると、どうやら車両故障で途中のマンハイムに2時間半も停車していたようです。ベルリン到着予定は09:19、この後ベルリンでは乗り継ぎがありますが、このまま行けばまぁ大丈夫でしょう。

遅延の影響で朝食の提供も遅れて、08:20朝食タイム。同時にベッドを上げて座席とテーブルを出してもらいました。

08:56、ベルリン中央駅到着。何と09:19到着予定から巻き返しました！

ベルリン中央駅 駅

ここまで列車をけん引してくれた機関車。お疲れ様～

ベルリン中央駅 駅

ベルリン中央駅はクリスマスムード。ツリーがでっかい！

ここで昼食の買い出しをしようとスーパーに出かけたのですが、朝食を食べたばかりで何も買う気が起きず、水だけ補充。

ベルリン中央駅 駅

日曜日、朝9時のベルリン中央駅。先ほど夜行列車で到着したのが南北方向に伸びる地下ホームで、これから乗車する列車が発車するのが東西方向に伸びる高架ホーム。

ベルリン中央駅 駅

09:45、高架ホームにやってきました！

ベルリン中央駅 駅

ここベルリンから乗車するのは、ベルリン発ワルシャワ行きの国際列車ユーロシティ、EC45列車。かつてはBerlin-Warszawa Expressと呼ばれ専用塗装の車両もあったのですが、どうやらそれも今は昔の話。

列車は機関車を除いて6両編成ですね。我々が予約した1等車、272号車は最後尾。2人で70ユーロでした。

ベルリン中央駅 駅

09:52、EC45列車が入ってきました。機関車も客車もポーランド国鉄PKPの車両。

1等車は6人個室が9部屋並ぶスタイル。我々が予約した部屋は、ベルリン中央駅発車時点では我々のほかに女性がもう1名。

ベルリン中央駅 駅

これはワルシャワ到着後に撮影した、1等車の6人個室。隣の席との間隔はそこまで広くありませんが、足元の空間が広くて快適。欲を言えば、もう少し大きなテーブルがあると嬉しかったかな？

09:57、定刻より5分遅れてベルリン中央駅を発車。
ベルリン東駅ではさらに女性2人が同室となりました。他の部屋も割と席が埋まっているようです。

10:50、フランクフルト到着。フランクフルトとは言っても日本から直行便が飛んでいるフランクフルト・マインではなくフランクフルト・オーデル。時刻表にはFrankfurt (O)なんて書かれていたりしますね。たまに間違えてしまう人がいるという話も聞いたことがあります・・・

フランクフルトを過ぎるとオーデル川を渡って、いよいよポーランド。2014年9月に初めてポーランドに来たときは、それこそさっきのフランクフルトから歩いて国境を越えて30分ほどポーランドの街を散歩しただけなので、まともに入国するのは今回が初めて。

11:00、1等車の乗客に飲み物とスナックのサービス。飲み物はオレンジジュースかコーヒーか水を選べて、妻はコーヒー、私はオレンジジュース。

11:08、ポーランドに入国して最初の駅ジェピンRzepin。何と撮り鉄さんがいました。何となく欧州で駅撮りしている撮り鉄さんの姿はあまり見かけないような気がします。

12:35、ポーランド西部の主要都市ポズナンPoznan。下車する人チラホラ。

ポズナン本駅 駅

14:04、クトノKutno。同室の1人が下車。

車両のドアに貼られた列車の案内。EC45列車なのですがEC41列車の案内が貼られているのはご愛敬。まぁ多分ほぼ同じです。。。

15:13、大規模改修が進むワルシャワ西駅に到着！もう一息。

15:20、定刻より少し遅れてワルシャワ中央駅到着！パリから18時間、移動距離は実に2000km！ようやく今日の目的地に着きました。

ワルシャワ中央駅 駅

ワルシャワ中央駅港内にも大きなクリスマスツリー。大きな雪の結晶がちりばめられていて、ベルリン中央駅のツリーとはまた趣が違いますね。

ワルシャワ中央駅 駅

ワルシャワ中央駅を出て、ホテルに向かいましょう～

ワルシャワ中央駅 駅

中央駅から歩くこと10分、これから3泊お世話になるホテルポロニアパレスに着きました。ここでもツリーがお出迎え。

ホテル ポローニア パレス ホテル

部屋はスタンダードツイン、3泊で370ユーロ也。12月だからなのかもしれませんが、ホテルの雰囲気と立地の割に安い！お部屋も広々。

ホテル ポローニア パレス ホテル

さて、昼食がスナック程度だったのでお腹が空きました！ホテルから歩いて15分くらいだったでしょうか、G Ramen Kikuyaというラーメン店で夕食。

モヤシ盛り盛りのラーメン！美味い！濃厚！そして日本を出てから初めて飲んだ生茶がこれまたうまい！日本で食べるのと何ら変わらないラーメンでした。114ズロチ＝4000円ちょっと也。

18:35、ホテル帰着。