秩父・雲海チャレンジ！

2023/11/17 - 2023/11/18

　今年の春、職場の人から、秩父の雲海越しに見る日の出が素晴らしかったという話を聞きました。「雲海」「日の出」と憧れのワードが２つも出てきて、惹かれないはずがありません。それは、ぜひ見てみたい！
　早速、秩父の雲海について調べました。秩父は盆地なので、雲海の発生率が高いようです。特によく見られるのは春と秋(とりわけ11月)。この時点ですでに春の終わりにさしかかっていたので、今年の秋にチャレンジしてみることにしました。
　秩父で雲海を見るのに良いスポットは主に下記の４つが挙げられていました。
１、羊山公園　２、秩父ミューズパーク　３、美の山公園　４、三峯神社
日の出を見るなら交通手段は車でないと厳しいのですが、あまり運転には自信がないので、山をたくさん登るところはできれば避けたい…ということで、３と４は消去。１と２はどちらも秩父市街から車で10分以内と行きやすいのですが、羊山公園の方が標高が低く、雲海の中に入ってしまう可能性がより高いかもしれないので、今回は秩父ミューズパークで狙うことにしました。
　時期、場所は決まって、あとは雲海が発生しやすく、綺麗な日の出が見られる日を狙います。最適な気象条件は下記の通り。
１、湿度が高い(前日雨が最適)
２、明け方に冷え込む
３、明け方が晴れ
４、明け方に風がない
　11月に入ってから、ずっと天気予報アプリとにらめっこ。しかし、今年は雨が少なく、気温が高い日が続いて、なかなか雲海が発生しやすい条件を満たす日が見つかりません。しかし、ついに絶好の日がめぐってきました。11月17日(金)は午前中が大雨。その後、カラッと晴れて、翌日の昼まで快晴。夜から朝にかけて冷え込み、風がないという予報。これ以上ない予報です。しかも運がいいことに、17(金)、18(土)はちょうど仕事がお休みの日だったのです！　これはもう神様が「行けっ！」って言ってますよね？　そんなわけで、行ってきました！

今回の行程です。17(金)午前中の大雨、強風の間は家で大人しくして、お昼過ぎにお天気が好転してからゆっくりと家を出ます。16時頃、秩父ミューズパークに到着して、まだ明るいうちにどこで撮影するかを検討します。その後、秩父市街に下りて、夕食、買い物、入浴を済ませ、夜に再び秩父ミューズパークへ。時々雲海の夜景や星空の写真を撮りつつ車中泊し、雲海の日の出を撮影しました。その後、金蔵落しの渓流や竜門の滝などを観光して帰路につきました。

エリア 秩父(埼玉)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 5.0
• グルメ: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: 自家用車
• 旅行の手配内容: 個別手配

昼過ぎに家を出て、16時頃に秩父ミューズパークにやって来ました。明るいうちに、雲海の撮影スポットをどこにするか検討します。
こちらはミューズパークの「旅立ちの丘」という展望台。

展望台からはこんな眺め。右方には武甲山が見えます。

左方にはなだらかな山地。

アップで。
もうすでにあの山地付近は雲海になりかけていますね。これは期待できそう！

旅立ちの丘の展望台のすぐそばには駐車場があります。これは便利！
狭い展望台が占拠されたとしても、駐車場の上の丘や目の前の道路の端からも撮影できそうです。トイレが展望台の向こうのちびっこ広場の奥にあるので、まぁ少し離れてはいますが、許容範囲です。

もう一つある展望台にも行ってみようと思います。こちらの展望台近くの駐車場はトイレがすぐ近くにあるので、車中泊には良さそうです。

肝心の展望台の方はどうでしょうか。

展望台までは林の中を７分ほど歩くことになるようです。暗くて、もの寂しい道なのが少し気になります。

展望台からの眺め。右方向。

正面。

左方向。
眺めは圧倒的にこちらの方がいいですね。

川面から霧が立ち昇っています。

秩父のシンボルの一つ、秩父公園橋も綺麗に見えます。

お勉強看板。

眺望の良さと車中泊のしやすさはこちらの展望台に軍配が上がるのですが、展望台までの道が遠いのと、狭い展望台が占拠されてしまった場合に他に見える場所がないということで、無難な旅立ちの丘を拠点にすることにしました。

撮影スポットも決まったので、ミューズパーク内を少し散策します。有名なイチョウ並木はもう終わってしまったみたいですね。

サザンカが満開！

華やかです。

もみじは見頃だけど、もう暗いので今一つ映えないですね。

この先にもっと紅葉の綺麗なところがあるそうなのですが、陽が沈みそうなのでそろそろ引き返しましょうか。

おっと～、霧が出始めましたね。

夕食をとるために、秩父市街の方に下りて来ました。車は秩父鉄道秩父駅近くの駐車場に停めて、17：08、駅から徒歩３分ほどの秩父ホルモン「まるたか」さんへ。

まるたか グルメ・レストラン

メニューがボケちゃって、ごめんなさい。ホルモンの多くは400～500円くらいと格安！　

運転するので、飲み物はウーロン茶ですよ～(笑)
お通しがきゅうりのハム巻きでした。オーダーはトマトサラダと生シロと膵臓とタンもととごはん(小)です。お腹いっぱいになって、全部で2000円ほどでした。ホルモン類の価格が安かったので、１人前の分量が少ないのかと思いましたが、結構ボリュームがありました。コスパは最高です。
生シロがとっても美味しかったです。膵臓は初めて食べたのですが、少しだけ歯ごたえがあるレバーみたいな感じでしょうか。

食後は秩父鉄道秩父駅に入っている「じばさん商店」へ。地元のお土産物などを販売しているお店です。種類が多くて、とても楽しめました。

じばさん商店 お土産屋・直売所・特産品

ゆっくりと買い物を楽しんだ後、19：00に武甲温泉にやって来ました。秩父駅から車で10分かからないくらいのところにあります。入湯料は平日700円、休日900円です。下駄箱のロッカーはコイン返却式でしたが、貴重品ロッカーは有料で100円です。お風呂は内湯、露天風呂共に広めで、とても気持ちよく入浴できました。
入浴後は、無料の広い休憩所があるので、そこでくつろがせていただきました。

秩父湯元武甲温泉 温泉

急いでミューズパークに行くこともないだろうと、閉館の21：00までまったりとしてから外に出たら、辺りは深い霧に包まれていました。これはやってしまったかもしれない…。早く出発して、ミューズパークに戻っておけば良かった…。
拙いドライバーとしては、夜の山道というだけで緊張するのに、その上に霧！　せっかく温まったのに、冷や汗をかきながらミューズパークに戻りました。

21：15、目をつけておいた旅立ちの丘の駐車場に到着。
車中泊用に車内を整えて、21：33、いざ撮影へ。外に出ると、満天の星空！
残念ながら４トラに写真をアップすると、星が見えづらくなってしまうようです。真っ暗な空に見えるかもしれませんが、実際の写真には本当にたくさんの星が写っています。心の目で見ていただければ幸いです。
先月行ったヨルダンのペトラ遺跡で満天の星空を眺めたときは、日本だとこんなに星が見えないよなぁと思ったのですが、そのわずか１ヶ月後に東京からそう遠くない秩父で同じくらいの星空を見ることになるとは…。秩父、すごい！
月がない夜で、雲海で街の灯りが封じられている効果もあって、尚更良く見えるのかもしれませんね。

そして、展望台に登ると、雲海！
下がすごい霧だったから、もしかして…と思ったら、やっぱり雲海が広がっていました。日の出狙いだったけど、夜景も綺麗です。見えにくいでしょうが、暗い空の部分には無数の星が見えています。もう絶景ですね！

アップで。結構、しっかりとした雲海ですね。霧が深かったはずです。赤く染まっている部分は、秩父公園橋のライトだと思います。

武甲山方面。

綺麗な星空と雲海が見られて大満足！　さ、明日は日の出を狙うために早起きしないといけないから、車に戻ってもう寝よう！…と、寝心地良く整えた寝床に入ったのですが、次から次へと車がやって来て、外がとっても騒がしい！　今秋初めての雲海ということで、人がいっぱい訪れてはしゃいでいます。でも、そのくらいならまだいいのです。マフラー改造してます的な爆音を鳴らした車やバイクも次々に…。

なかなか寝つけないので、23：50に車外に出てみました。すると、21時頃に見たときより雲が低くなって、秩父公園橋が見えているではありませんか！
騒いでいたお兄さんたち、心の中で悪態ついてごめんなさい。おかげでいいものを見ることができました。

アップで。

相変わらず、星が綺麗。

拡大すると、少しは分かりやすいかな？　オリオン座が見えます。

0：10頃、右方向の雲がますます薄くなって、街の灯りが見えてきました。

アップで。こういう感じも素敵ですね。

ワイドに。
秩父公園橋の赤いライトが消えてしまったのは残念ですが、街の灯りがカラフルです。

アップで。
この後、また車に戻りました。今度は眠れるかな？

少し寝ては起こされてを繰り返し、4：20にまたあきらめて車外に出てみました。星はますます美しく輝いています。まだ残っているイチョウの木と。

雲は街全体を覆っていますが、薄いのかな？　街の灯りが雲に映って、カラフルに染まっています。これも素晴らしい眺め。

結局、ほとんど眠れずに朝を迎えてしまいました。帰りの運転、大丈夫かな？

5：48、左方の空が明るくなってきました。あちらが日の出の方角なのかな？

武甲山方面。

こんな時間からもう駐車場は満車状態。この後もどんどん車がやって来て、この周辺は路駐だらけですごいことになっていきます。

段々と明るくなってきました。

あ、あそこにある山は二子山ですね！　ふたこぶに見えるのが特徴的な山です。

日の出はどうやら二子山の近くからのようです。二子山の辺りで雲が二重に広がっているのも面白いです。

あ、光が放射線状に広がり始めました。もうすぐかな？

いよいよサンライジング！

わぁ～、念願の雲海越しの日の出です。美し～！

寝不足も吹っ飛ぶ眺めですね。
職場のSさん、秩父の雲海のことを教えてくれてありがとう！

あ、秩父公園橋が顔を出しました。

アップで。
朝陽が当たった雲が神々しいですね。

場所を移して、紅葉越しの雲海を狙ってみたのですが、紅葉の部分が影になってよく分からないですね。明るくすると、空や雲が白飛びしちゃうし…写真って、難しい。

アップで。

7：04、雲が上昇し始めました。左方の眺め。

正面。

右方。
雲海もそろそろお終いですかね。

明るくなったので、昨日見に行けなかったミューズパーク内の紅葉が綺麗なスポットへやって来ました。パルテノン付近のもみじが見頃を迎えていました。

秩父ミューズパーク 公園・植物園

朝露がキラキラ。

さて、計画ではこの後、秩父の山をがっつりハイキングするつもりでいたのですが、昨夜は全然眠れなかったからなぁ…でも、このまま帰るのはちょっと寂しい…というわけで、車で移動して、あまり歩かずにすむスポットを少しだけまわることにしました。

8：02、秩父往還(国道140号線)沿いにある大血川ドライブインにやって来ました。ミューズパークから車で20分ほどですが、その間に３回も野生の猿を見かけました。秩父、すごい！
大血川ドライブインは現在廃業しているようですが、手前に車が２、３台停められるスペースがあるので、停車させてもらいました。

私のように埼玉方面から来た人は、来た方を振り返ると、車道のトンネルの隣に遊歩道が見えます。この遊歩道を行きます。

色づいていますね。

早朝で、まだ陽が当たらないのは残念ですが、それでも綺麗です。

２、３分歩いただけで、大血川渓谷の紅葉の名所「金蔵落しの渓流」に到着。
何やら恐ろし気な名前ですが、どんな由来なんだろうかと案内板を見てみると…
馬方の金蔵さんが馬と共に谷に落ちたという説(他の説もあり)が書かれていて、由来の内容も恐ろしかった…。
この看板があるところは、紅葉は綺麗なのですが、渓流は見えにくいです。渓流を見るならば、もう少し先に行きます。

大血川渓谷の紅葉 自然・景勝地

少し歩くと、こんな感じ。

更に歩くと、こんな感じ。

アップで。
もう少し早い方がもっと綺麗だったかな？

全部で片道５分ほどのゆる散歩です。

興味がある人のために大血川ドライブインの場所を簡単に説明しておきますね。埼玉方面から秩父往還を走っていると、「光岩園地」を通り過ぎた辺りにこの写真のようなところが見えてきます。

その後、こういうトンネルが現れて、このトンネルを抜けてすぐのところ、左側にドライブインがあります。

大血川ドライブインを後にして、また秩父往還を５分ほど走ると、このような看板が見えてきました。この看板の手前が「紅乃屋」さんという民宿屋さんの駐車場になっていて、今度はここに車を停めさせていただきました。
ここの駐車場はGマップには有料駐車場として掲載されていて、また駐車場のところにも駐車する人は紅乃屋にお金を支払うように書かれていますが…

駐車場の下にある紅乃屋さんに行ってみると、お店の前に「駐車場は無料です」と貼り紙がありました。廃業されたみたいなので、それを機に無料で開放することにしたのでしょうか？　ありがたく利用させていただきました。

紅乃屋さんの横を通り過ぎて川に向かうと、登竜橋が見えてきます。この橋を渡った先が三峯神社の表参道になります。ここから三峯神社までは山道を900ｍ以上登ることになるので、勿論今日は行きません。体力・気力が充実しているときに、いつか挑戦したいと思います。今日はここから徒歩15分ほどで行けるという竜門の滝だけ見て帰ろうと思います。

登龍橋 名所・史跡

橋の上からの眺め。上流側。

アップで。
川岸に降り積もった落ち葉も風情があります。

下流側。こちらの眺めも素晴らしい。

別の角度から。

表参道の始まりはこんな感じ。

渓流を見下ろしながら気持ちよく歩いて行きます。

しかし少し歩いただけで、滝への道は表参道から分岐します。
…結構、下る？　しかも、道狭い。片道15分なら楽勝！と思ってたんだけど、やめておいた方がいいかな？

迷いましたが、進みます。更に狭っ！　道なの、ここ？　もしかしたら、どこかで間違えた？

あ、合っていました。竜門の滝が見えてきました。

徒歩15分だけど、誰もいないので秘境感あります。

竜門の滝 自然・景勝地

また登竜橋のところに戻って来ました。
ちょい散歩はここまでにして、もう帰ることにします。早く家に帰って寝たい気持ちでいっぱいです(笑)
帰りの運転は途中かなりヤバイときもあったけど、なんとか居眠りせずに帰ることができました。

登龍橋 名所・史跡