2023/05/15 - 2023/05/15
299位(同エリア4491件中)
万歩計さん
この旅行記のスケジュール
もっと見る
閉じる
この旅行記スケジュールを元に
大阪のレトロ建築探訪の第4弾は西区と北区へ。
前半は四ツ橋筋に沿った西区東部一帯。このエリアは江戸堀、京町堀、立売堀等の町名が示す通り江戸時代は堀川が巡らされた水運の街だった。明治になって堀川は埋め立てられ、大正から昭和初期にかけて多くの近代建築が建てられた。現在は都心回帰で新しい高層ビルやマンションが多く建てられているが、残ったや近代建築は雑居ビルやギャラリーとして文化情報発信の拠点として活用されていた。
********************************************
大正時代から昭和初期にかけて、大阪が「大大阪」と呼ばれた時期があった。人口、面積、工業出荷額において東京市を凌ぎ世界有数の大都市に躍進、特に繊維産業の集積から「東洋のマンチェスター」と呼ばれた。活況を呈した当時の面影を、現存する建物等から探るのがこのシリーズの目的である。
万歩計は現役時代に10年以上を淀屋橋の本社に勤務したが、これらを見て歩くことはなかった。今回の建物探訪を通して「進取」「商売に使うお金と世の中に使うお金は別物」、という大阪商人の考えが読み取れた。
探訪に際しては事前にネット情報を調べ、当日はGoogleMapを片手に歩き回った。大部分の建物は非公開のため外観の写真が主になった。一方で既に撤去されその跡がマンションや駐車場になっていた場所も多く、文化財として保護しない限りこれ他の建物は早晩消える運命にある。
参考にした主なネット情報は以下の通り。
・歴史散歩 大阪市内で今なお残る歴史的建造物
https://tabicoffret.com/article/78221/
・大阪市中心部の近代建築・生きた建築MAP
https://archirecords.com/blog-entry-210.html
・大阪レトロ プロットマップ
現在ネットから削除されている?
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 私鉄 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
大阪市のレトロ建築探訪の第4弾。今日は地下鉄肥後橋駅からスタート。西区、大阪城、北区を回ります。
肥後橋駅 駅
-
地上に出ると林立する高層ビル群。
-
その中に古色蒼然とした山内ビル。昭和初期に法律事務所として建設されました。
~文化遺産オンラインHPより高層ビル群の中で古色蒼然 by 万歩計さん山内香法律特許事務所 名所・史跡
-
地上4階地下1階ぼビルは外壁は褐色タイル貼り。縦長の窓が連続し、1階東端の入口を花崗岩で縁取り2階の窓台装飾を垂らしてアーチの中心飾りが施されています。
~文化遺産オンラインHPより -
現在も2階は法律事務所として使われています。
高層ビル群の中で古色蒼然 by 万歩計さん山内香法律特許事務所 名所・史跡
-
1階は宝飾店などのテナント。
-
中を見せて頂き、写真をお願いしたら快諾してもらいました。
-
アンティークな造りが宝飾店にピッタリ。
-
ステンドグラスは建設当時のもの?
-
交差点を渡ると大同生命保険大阪本社ビル。1993年に旧ビルから現在の高層ビルに建替わりました。
ヴォーリズ設計の旧ビル装飾レリーフの一部が残る by 万歩計さん大同生命大阪本社ビル 名所・史跡
-
下層部の扇型の広がりは新ビルになってからのものですが、
-
ネオゴシック様式のテラコッタ外壁やチューダー式アーチ等に、旧建築の意匠を受が継がれています。
-
旧本社ビルは名建築家ヴォーリズの設計で1922年に竣工しました。
-
旧ビルの外壁の装飾レリーフの一部が、今もモニュメントとして残されています。
-
山根商店(フジ工業)。建築は昭和初期。
-
縦に延びるタイル装飾に、
-
最上部のレリーフ。建物の由来などは不明。
-
土佐堀川に架かる筑前橋。
筑前橋 名所・史跡
-
川向うに見えるのは大阪市立科学館と国立国際美術館のモニュメント。
大阪市立科学館 美術館・博物館
-
旧大阪産業信用金庫ビル。建築は大正末期。
-
現在は人気のイタリアンレストラン
レトロビルを使ったイタリアレストラン by 万歩計さんリストランテ・サリーレ グルメ・レストラン
-
左右対称のネオルネッサンス様式。元々は石造りだった建物に後年タイルレンガを貼ったそうです。
-
ベランダ風の豪華な装飾や窓の縁取り。
この後レトロ建築を2か所ほど探し歩きましたが、解体されマンションや駐車場になっていました。 -
ダコタハウス。大正年間に建てられたネオロマネスク様式のビルです。
-
外壁はタイル貼りで上下に連続する縦長の窓。
-
1階はコッツウォルズストーン風の重厚な石造り。
-
イチオシ
「ダコタハウス」で検索したらニューヨークマンハッタンの高級集合住宅が出てきました。ここに住んでいたジョン・レノンが射殺された場所として有名だそうです。
さて、同名のこのビルの由来は? -
2階は人気のイタリアンレストラン。お昼はここにしよう。
レトロビル「ダコタハウス」のレストラン by 万歩計さんイルベッカフィーコ グルメ・レストラン
-
と、思ったらドアを開いたら満席。入口階段の写真だけ撮って次へ。
-
狭い路地を行くと樹齢数百年と思われる大木。
-
根元に長年地元の人に守られてきたお地蔵様。
-
日本基督教団大阪教会。ヴォーリズによって設計され、大正11年(1922)に竣工しました。
ヴォーリズ設計の煉瓦造り教会 by 万歩計さん日本基督教団大阪教会 寺・神社・教会
-
ロマネスク様式による鉄骨煉瓦造の建物。大阪大空襲では焼失を免れましたが阪神淡路大震災で半壊したそうです。
~日本基督教団大阪教会HPより -
今日見てきた建物はレンガタイルばかりだったが、ここは正真正銘のレンガ積み。
-
この部分は古いヨーロッパの教会のよう。
-
内部に入ると、
-
ヴォーリズ独特の洗練された意匠。
ヴォーリズ設計の煉瓦造り教会 by 万歩計さん日本基督教団大阪教会 寺・神社・教会
-
アーチの側廊とアーチを組み合わせた形の窓。
-
天井は木造。
-
バラ窓とパイプオルガン
-
江戸堀コダマビル。ヴォーリズの作品を数多く手がけた岡本工務店の設計で昭和10年(1935)に建築。
~江戸堀コダマビルHPより -
スペイン瓦に窓飾りに、スパニッシュ様式を得意としたヴォーリズの影響が見て取れます。
-
日本建築学会より「明治、大正、昭和の保存すべき貴重な建築物」として取り上げられ、『日本近代建築総覧』に掲載されました。
~江戸堀コダマビルHPより -
エントランスのレトロな照明。現在はテナントビルで、3階には児玉家の蔵に保管されていた様々な生活雑貨や台所用品を展示している展示室があります(見学は要予約)
-
この建物は故児玉竹次郎の本宅として建てられたもの。
児玉竹次郎は12歳で大阪に丁稚奉公に出て36歳の時に裸一貫同然で独立。ワイシャツ・カラー、カフスの製造販売から始め、ワイシャツ地やハンカチ、輸出用綿布などを扱い事業を拡大、綿布商として大成した立志伝の人物です。
~江戸堀コダマビルHPより -
ここで昼食。
カレー得正 肥後橋店 グルメ・レストラン
-
ここの肉うどんはオイシイノデス!卵かけごはんとのセットで800円也。
-
安田ビル。昭和11年(1936)建築。
-
2階部分には4本の列柱
-
列柱頂部の装飾。
-
現在も本社ビルとして使用されています。
-
近くには同社の所有と思われるレトロビルがありました。
-
安田ビルから南へ1km余り歩くと立売堀ビルディング。
大阪のテナントオフィスビルの草分け by 万歩計さん立売堀ビルディング 名所・史跡
-
縦の線を強調したビルは昭和2年(1927)の建設。
大阪のテナントオフィスビルの草分け by 万歩計さん立売堀ビルディング 名所・史跡
-
建築当時は鉄筋コンクリート造りの北館(右側)と木造3階建ての南館(左側)の組み合わせだったそうです。しかし南館は戦災で焼失、昭和36年に4階建てで再建されました。
-
合体した建物は今ではすっかり馴染んでます。
-
エントランスにビルの説明。
-
この近くで製粉業を営んでいた麻殖生徳次郎氏がビル需要を見込んで建てたもので、テナントオフィスビルとしては早い時期の事例だそうです。
-
少し南に長瀬産業本館大阪本社ビル。1928年竣工の旧館(手前)と1982年竣工の新館(奥)。
旧館と新館が並ぶ by 万歩計さん長瀬産業株式会社 大阪本社 名所・史跡
-
左右対称の端正な建物で、設計した設楽貞雄は初代通天閣など娯楽施設の設計で知られています。明治後期から昭和初期にかけてオフィスビルや財界人の邸宅なども数多く手掛けています。
~Wikipediaより -
新館は休館を解体して現代建築にする案もあったそうですが、当時の社長の強い希望で休館は保存され、新館も旧館に合わせた意匠になったそうです。
-
スクラッチタイルのファザード
-
生きた建築ミュージアム大阪セレクションに選定されています。
-
次の目的地大阪屋本店(旧新町演舞場)は随分探しましたが、撤去されてマンションになっていました。
-
緑地の一部に跡地を示す石碑。
-
新町は江戸時代から遊郭があった場所で、新町演舞場は大正11年(1922)に建てられました。新町演舞場の建物はのちに旧・大阪屋が本社社屋として使用していたが、平成26年にに解体されたそうです。
~Wikipediaより
西区のレトロ建築探訪はここまで。ここから地下鉄で京橋に行きます。
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
旅行記グループ
大阪市のレトロ建築探訪
-
前の旅行記
大阪市のレトロ建築探訪 5.南船場、日本橋
2023/03/14~
ミナミ(難波・天王寺)
-
次の旅行記
大阪市のレトロ建築探訪 7.京橋から大川に沿って淀屋橋へ
2023/05/15~
キタ(大阪駅・梅田)
-
大阪市のレトロ建築探訪 1.中之島と御堂筋イルミネーション
2022/12/12~
キタ(大阪駅・梅田)
-
大阪市のレトロ建築探訪 2.淀屋橋、御堂筋
2023/01/13~
心斎橋・淀屋橋
-
大阪市のレトロ建築探訪 3.北船場、北浜
2023/01/13~
心斎橋・淀屋橋
-
大阪市のレトロ建築探訪 4.難波、心斎橋
2023/03/14~
ミナミ(難波・天王寺)
-
大阪市のレトロ建築探訪 5.南船場、日本橋
2023/03/14~
ミナミ(難波・天王寺)
-
大阪市のレトロ建築探訪 6.西区
2023/05/15~
キタ(大阪駅・梅田)
-
大阪市のレトロ建築探訪 7.京橋から大川に沿って淀屋橋へ
2023/05/15~
キタ(大阪駅・梅田)
旅行記グループをもっと見る
この旅行記へのコメント (2)
-
- mom Kさん 2024/03/02 19:46:20
- 西区に
- こんな素晴らしいビルが多くあったなんて。矢も楯もたまらず状態。キャプションもありがとうございます。お写真で、ここ、大阪!?と、食い入るように拝見しています。
万歩計さんは、お仕事のテリトリーだったのですね。うらやましいです、この中で日々過ごし、出勤なさっていたなんて。大阪のその当時の商人たちの精神が、今の市政に残っていたらなあ。
- 万歩計さん からの返信 2024/03/02 22:16:34
- Re: 西区に
- mom Kさん 、こんばんは。今回もこのシリーズにコメントを下さり、ありがとうございます。
きっと私同様に建築好き、レトロ好きと拝察します。関西にお住いのようですので、時間を作って是非訪ね歩いてください。位置情報はかなり正確に記録していますので、スマホのGoogleMapを片手で回れば一筆書きで回れます。
人が変われば視点も変わる。mom Kさんのレトロ建築探訪シリーズがアップされるのを期待しています。
万歩計
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
この旅行で行ったスポット
もっと見る
この旅行で行ったグルメ・レストラン
キタ(大阪駅・梅田)(大阪) の旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
旅行記グループ 大阪市のレトロ建築探訪
2
66