2023/03/02 - 2023/03/02
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kojikojiさん
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ツアー2日目は小雪が舞う天気でした。早々に朝ごはんを済ませて、出発の時間まで表に出て写真を撮っていました。この2年で3回も来た阿寒湖なので、しばらく来ることもないでしょう。バスは午前7時45分に出発して「野付半島」を目指します。何よりも天気が気になりますが仕方ありません。標高が下がるにつれて雪はやんできて、バスは弟子屈町の「道の駅摩周温泉」でトイレ休憩になりました。ここにも以前立ち寄ったことがありますが、花がとてもきれいなスイスのシャレーのようなところでした。冬場には雪で覆われ、足湯にも雪が積もっていました。5分くらいなら足湯に浸かれそうでしたが、その後が寒そうなので諦めました。バスは東北海道らしい平原の中を進み、中標津町でオホーツク海にあたりました。右折してすぐに野付半島へ向かう野付風連公園線に入りました。途端に景色は荒涼として、左側の車窓からはオホーツクの海が見え、遠くに流氷も見えます。右側の車窓からは野付湾の景色が広がります。野付湾の中は全てが凍り付いています。これは「べつかい氷平線」と呼ばれるもの、野付湾は12月頃から凍りはじめ、例年1月上旬から3月中旬頃がシーズンのようです。途中にはエゾシカの姿を見ることが出来ました。バスは「野付半島ネイチャーセンター」まで進み、ここで30分ほどの自由時間になります。ここは風が強くあまり遠くまでは行けませんし、完全防備でガイド付きでないと半島の先へも行けなさそうです。晴れていればここからは北方領土の国後島まで、一番狭い場所で海を挟んでわずか16キロだそうですが、残念ながら流氷以外は何も見えません。バスは半島を中標津まで残り、国道335線を北上します。「道の駅 知床・らうす」でトイレ休憩だけして、バスはそのまま羅臼港に入ります。ここから今回のツアーの目玉の1時間の「バード・ウォッチングクルーズ」がスタートします。港を出た遊覧船にはカモメが付いてくるだけで目的のオオワシやオジロワシの姿はありません。漁をしている漁船を観たりして船は戻り始めます。対岸に見えるはずの国後島の姿も見えません。まぁこんなもんかなとがっかりしていると、今度は羅臼港の北側の海岸近くに向かいます。ここで船の方が鰯を投げるとカモメがたくさん飛んできます。ギャアギャア鳴き声を上げるとどこからともなく大きな鳥が舞い降りてきます。その数はどんどん増えて30羽くらいのオオワシとオジロワシが舞っています。彼らが来ると途端にカモメはどこかへ飛び去ってしまいますがこれには大興奮です。どうやら背後にそびえる山並みの木々の上に留まっていて、カモメの鳴き声に反応してくるようです。カメラを連写モードにして流し撮りして何枚かがうまく撮れました。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.0
- グルメ
- 4.5
- 交通
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- 観光バス 船 JALグループ 徒歩
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
- 利用旅行会社
- クラブツーリズム
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「御前水」の温泉を楽しんだ後は、午前6時30分からから朝ごはんになります。2人とも朝から元気です。
ホテル御前水 宿・ホテル
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晩御飯はかなり豪華で地産の料理が並びましたが、朝ごはんは地域性も感じないビュッフェスタイルのメニューでした。
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出発まで時間があったので、最後にカムイコタンまで歩いてみました。ホテルからは数分の距離です。前の晩に雪が降っているので道路にも新雪が積もっています。
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この2年で3回目の「阿寒湖カムイコタン」です。道東のツアーに含まれていない限り、しばらくここへ来ることもないだろうなと思います。
阿寒湖アイヌコタン 名所・史跡
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車も全く走っていないし、だれも歩いていません。静まり返った阿寒湖温泉の朝です。
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2年前に阿寒湖の遊覧船に乗って、まりもを見に行った桟橋も閉鎖されています。
阿寒湖 自然・景勝地
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「ボッケ」とはアイヌ語で「煮え立つ場所」という意味で、地質現象の「泥火山」のことです。雪原に浮かんだのは小さな島で、その向こう側に「泥火山」を見ることが出来る場所があります。さすがにそこまで行っている時間はありません。
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阿寒湖を舞台にした絵本「わたしはマリモ」がロビーに置いてありました。マリモのような生活に憧れているのでしょうか。
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昨日とは一変してホテルの前も雪が積もっています。
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「阿寒町行政センター」はパンフレットもたくさん置いてあり、「シアターイコロ」のチケットも購入できるし、係員の方から情報もいただける便利な場所でした。前回の旅ではお世話になりました。
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山道を45分ほど走って弟子屈町の「道の駅 摩周温泉」に着きました。釧路川に架かる「なんだろう橋」が見えました。この橋は平成9年に造られ、建設当時は日本で一番長い木橋で、遠くからこの橋を見たとき「なんだろう」と思わせるデザインであったことが名前の由来だそうです。以前来たときは美しい花で囲まれていましたが、一面真っ白です。
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ここで15分のトイレ休憩になりますが、まだ午前8時30分なので「道の駅」はまだ開いていません。ここは野菜なども売っていて面白いので残念です。
道の駅 摩周温泉 道の駅
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そして足湯もあるのですが、5分くらい浸かってもその後の寒さを考えたら躊躇われました。
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トイレだけだと思って薄着でバスを降りて来たのでさらに寒そうです。温かいバスから降りてくると身が引き締まるほどの寒さを感じます。
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雪の降る前まではこんな美しい鉢植えが周囲にたくさん並んでいます。
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冬場はこんな姿で、鉢植えも撤去されています。
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この景色を知っていると余計に寂しく思えます。周囲の花壇も雪で覆われています。
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早々にバスに戻ります。バスは「野付半島」へ向けて出発します。
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この先は延々と防風林と雪原がどこまでも続きます。中標津町、別海町、標津町、標茶町にまたがる格子状防風林は、そのスケールにおいても地球規模的な北海道ならではの雄大なものです。幅180メートルで総延長64キロの林帯は防風効果だけではなく野生動物のすみかや移動の通路にもなっています。
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この辺りをグーグルマップで見ると巨大な碁盤のようで、スペースシャトルからも撮影されたことがあるようです。
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バスは標津町の手前でオホーツク海に突き当たり、右折して「野付半島」に向かいます。すぐに国道244号線を左に外れて野付風連公園線に入ります。
野付半島 自然・景勝地
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野付半島に入りとバスの左側の社窓はオホーツク海の寒々しい風景に変わり、遠くに流氷が見えます。反対側の野付湾側は一面に凍った世界が広がります。
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これは「べつかい氷平線」というもので、浅い海は12月頃から凍りはじめ、例年1月上旬から3月中旬頃がシーズンだそうです。
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3月下旬となると温かい年であればもう歩けなくなりますが、この日は3月2日なのでまだ真冬のようです。
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放置された漁船がこの先が海なのだと教えてくれています。野付湾では「打瀬網(うたせあみ)漁」という独特の漁が残っています。北海シマエビが生息する野付湾は、干潮時には干潟が露出するほど浅い海域にアマモやスガモが生息しています。
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これらの藻は北海シマエビをはじめ多くの生物たちの産卵場であり、生き物を守り育てる「海のゆりかご」でもあります。この藻場を漁船のスクリューで荒らしてしまわないように現在も明治時代から伝わる打瀬舟を使って漁が行われています。和船に3枚の帆を張り、風の力を利用して網を曳く漁は野付湾の風物詩です。以前「魚が食べたい!地魚さがして3000港」というテレビ番組で紹介されていたのを思い出しました。
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海水に浸食された右手に立ち枯れした林、ナラワラ(ミズナラを中心に、ダケカンバ・ナナカマド・エゾイタヤなどによる林)が見えてきました。有名なトドワラはかなり消滅していて、バスからでは見えなそうです。
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野付半島にはエゾシカもたくさん生息しているようで数頭の若い雄の群れがいました。角は雄にしか生えず、他のニホンジカよりも大きく立派になります。角は毎年4月から5月に角座という根元から外れ落ち、その後に柔らかな短毛が密生する袋角という飴色の角が生え始め、9月頃には堅い石灰質の角に成長します。落角した角を拾うことが出来ると、お土産物屋などで買い取ってくれるそうです。もちろんペアの方が高く売れるそうです。
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体毛は夏毛が茶色で冬毛が灰褐色で、臀部の後は季節問わず白色のようです。以前9月の釧路湿原をカヌーで3時間ほど下ったことがあり、途中でコーヒーブレイクしているとその年に生まれた小鹿が目の前までやってきました。その愛らしい姿は今でも忘れることが出来ません。
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ここで観た雄鹿は頭に雪がついて、なんとなく人間のおっさんみたいです。2年前に観た小鹿も、もしかしたらこんなおっさんみたいになってしまったかもしれません。「北海道」の名付け親の松浦武四郎は「開拓が始まる以前の北海道は原始の森に覆われ、山野に満ち溢れるほどのエゾシカが生息していた」と書き残していましたが、明治初期の乱獲で激減した時期もありました。近年は温暖化の影響もあり、その個体数が増えて駆除の対象になっています。
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「べつかい氷平線」はさらに高台に広がり、もはや陸地と海の境界は曖昧になってきています。そしてどこまで続いているのかも分かりません。
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半島の中ほどにある「野付半島ネイチャーセンター」に着きました。ここで30分のフリータイムになります。ここをベースに野付半島を楽しむコースはいろいろありますが、参加するほどの時間はありません。
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夏場はトドワラ往復コースや観光線で尾岱沼港まで行くコースもあるようですが、冬場はトドワラ・氷平線コースやなどもあるようです。
野付半島ネイチャーセンター 美術館・博物館
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ネイチャーセンターの2階は博物館のようになっていて、野付半島の自然について学ぶことが出来ます。
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次回は夏のシーズンに来てみたいと思いました。調べてみると野付半島と羅臼のクルージングのツアーがあるので探してみようと思います。
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この石碑が無ければどこにいるのか全く分からない風景です。野付半島は風を遮るものが何もないので吹きっ晒しです。あまりの寒さに写真を撮るのにマスクも外してくれません。
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遠くにソリを曳いたスノーモービルが見えました。冬場のは氷平線ソリツアーというものもあるのですが、40分かかるので参加することも出来ません。
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半島の外海が見える展望台に上がってみました。沖合には流氷が見えました。今回のツアーでは翌日に網走港から流氷クルーズもあるので、心配もしていましたが、これなら大丈夫そうです。
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アエロフロートロシア航空でモスクワから東京へ戻ってくると冬場には凍り付いたアムール川が見えます。これが流氷になって北海道まで流れてくるのかと思ったことがあります。
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防波堤にはこの沖合16キロにある国後島のイラストがありました。晴れていれば目の前に国後の山並みが見えるそうです。残念ながら流氷の先には何も見えません。やはりここへはもう一度来なければならないと思いました。
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ネイチャーセンターの裏側はソリツアーやウォークツアーの出発場所になっていました。個人出来ていれば絶対に参加したいところです。
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氷平線ウォークに参加している方たちの姿も見えました。これにはガイドさんがついて案内してくれるようです。さすがに年配者の多い、我々のようなツアーではコースに組み込まれないでしょうね。
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たった30分で2人ともボロボロです。別海町は生乳の生産地で、ここでも生乳を使ったソフトクリームが食べられるのですが、さすがに食べたいとは言いません。このシーズンもやっているのかは分かりませんが。バスに戻って出発します。
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帰りは外海側の景色を楽しみます。船揚場があるようには見えませんが、漁船が陸に揚げられていました。その船底はフラットなのでこの辺りは遠浅なのだろうかと思いました。
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その時思い出したのがオランダのハーグの「パノラマ・メスダグ」で観た1枚の絵です。ヘンドリック・ウィレム・メスダグの「海岸の冬景色」という作品で、ハーグの近くのスヘフェニンゲンの海岸線を描いたものです。ここも遠浅の海で、弁当箱のような四角形で、船底が平らな船が使われていたようです。
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小学生のころの自習の時間には社会科の地図帳を出して、決められたページの中の地名をだれが早く探せるかで遊んだことがありました。その時によく指名されたのがスヘフェニンゲンで、当時の地図帳にはスケベニンゲンと表記されていました。
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帰り道にはまたエゾシカを見ることが出来ました。先ほどより頭数が増えているようです。
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野付半島へ進む道路はこんな感じで、路面も凍結しているようです。時折地吹雪のような風が吹き抜けていきます。
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バスガイドさんが「右手にオオワシが見えます。」というとみんなでカメラを向けます。着氷した氷の上にオオワシが遠くに見えました。この時はこれくらいでも大喜びです。今回の旅で海面に漂っているのが「流氷」で、岸に流れ着いたものを「定着氷」と呼ぶことを初めて知りました。
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バスは国道244号線に戻り、標津町を通り抜けて北上を続けます。天気はあまりよくありませんが、知床半島が見えてきました。
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寒々しい景色の中を走りますが、バスに中だけは暖かくて快適です。窓ガラスは外気との温度差で結露してしまうので、空調の吹き出し口を窓に向けておきます。お陰で車窓から写真を撮ることが出来ました。
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松法港の南防波堤灯台が見えました。この辺りは小さい漁港がいくつもあります。
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バスガイドさんが教えてくれた「純の番屋」です。富良野と並んで羅臼が主要な舞台となった「北の国から2002遺言」に出てきた「純の番屋」を再現したもので、レストランになっているようです。
純の番屋 グルメ・レストラン
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実際にロケで使われていた小屋へ行くは個人の敷地を通過するため、観光用に復元されたそうです。冬場は閉店していて、ゴールデンウィーク前に開店します。
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羅臼港からバード・ウォッチングクルーズに乗船する前に「道の駅 知床・らうす」で」トイレ休憩がありました。漁協の店があったり、魅力的なのですが、ここではトイレタイムだけで、帰りにもう一度立ち寄るというので楽しみにします。
道の駅 知床 らうす 道の駅
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港に着くとすぐに待っていた船に乗船します。乗船すると救命胴衣が手渡されます。これは防寒着の上に着るので窮屈ですが、その分温かくなりました。
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全員が乗り込むと船はすぐに出発し、漁港の中を通り抜けていきます。港内にも氷が浮いています。
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羅臼港全景ですが、まだ防波堤は出てはいません。港の南側には羅臼川が流れ、背後には山があるのでここを港に選んだのだなと感じます。
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集魚灯の付いた船は1週間前に台湾の基隆近くの港で見たものとよく似ていました。いろいろな種類の漁船がありますが、その漁法までは分かりません。北海道内でも屈指の漁獲量と水揚げされる魚種の多さを誇る羅臼町ではウニ、ホッケ、キンキ、ブドウエビ、サケなどが年間を通して水揚げされているようです。
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海上保安庁の巡視船艇の「かわぎり」が停泊していました。根室海上保安部に所属し、ロシア警備艇の監視を任務としているようです。子供の頃は冬になるとロシアとのサケ・マス漁業協定に事がニュースとして大きく取り上げられましたし、毎年のように漁船が拿捕されたニュースも必ずありました。羅臼港には「てしお」という500トンの砕氷巡視船も配備されています。
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「羅臼港西防波堤灯台」を通り過ぎるとそこは外海になります。船に港の入り口を伝える灯台の色は、航路標識法という法律で定められています。海から陸に向かって港に入るとき、船の右側に赤い灯台、左側に白い灯台が見えるようになっています。
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港を出たすぐ沖合では漁船が漁をしています。観光船は漁船に向かって進んでいきます。1時間のバード・ウォッチングなのに、どこへ行くのだろうという感じです。
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漁船の周りにはカモメがたくさん飛んでいます。たくさん飛んでいますが、見たいのはオオワシとオジロワシです。
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羅臼では通年通して見られるオオセグロカメモをはじめ、セグロカモメ、シロカモメ、ワシカモメ、 ウミネコ、カモメ、ミツユビカモメ、ユリカモメといった鳥たちが多数訪れているようです。
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漁師さんが手を振ってくれました。遊覧船も日常になっているのでしょうね。
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オオワシやオジロワシが飛んでいないのでカモメで撮影の練習をしておきます。
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何となくもやもやした気分で漁船の写真を撮ったり。
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他に被写体になるものはありません。妻と友人は上のデッキには上がってこず、下のベンチシートに座っているようです
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観光船は港の北側に移動すると岸壁の上には「羅臼灯台」が見えました。ここは展望台にもなっていますが、地元の方の避難場所にもなっているようです。
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「材木岩」は羅臼唯一の柱状節理です。名前の由来は材木が束ねられたような姿からのようです。北海道を旅していると各地でこの柱状節理を見ることがあります。網走の伝説は魔神が海中に柱を立てて魚の回遊を妨げ、これに怒ったサマイクルカムイがこの柱を壊して積み上げたのがこの材木岩となります。サマイクルカムイはアイヌ最高位の神です。
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海岸部の伝説ではこの魔神が弁慶に置き換わり、国後島と知床があまりにも近いので、この海峡に橋を架ける計画を立てたとなります。それに怒ったサマイクルカムイが橋を壊して積み上げたのがこの「材木岩」という伝説になります。義経と弁慶の伝説は北海道各地に残っていて、本当に義経はモンゴルでチンギス・ハーンになったのではないかと思えてきます。
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ここで遊覧船のおじさんたちが海面に鰯を投げ始めます。するとカモメがいち早くそれを見つけ、ギャーギャーと泣き始めます。
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海面に落ちた鰯を水面を走りながら咥えていきます。これは足に水かきがあるからなせる業ですね。
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するとどこからともなく大きな鳥が飛んできます。その姿は子供の頃の夏休みに東宝系の映画館で観た「怪獣総進撃」のラドンか、ウルトラマンに出てきた高原竜ヒドラのようです。
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上空からオオワシが旋回してきます。
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左からは海面の鰯にロックオンしたオオワシが滑空しています。
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今度はオジロワシが鰯に狙いを定めたようです。
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オジロワシとオオワシは同じワシタカなので共通点がいくつもあります。見分けかたはオジロワシの尾羽はあまり白くないということです。尾が白いからオジロワシなのですが、実際はオオワシのほうが白い部分が多いのです。
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どちらのワシも北海道に冬が始まる10月末ごろから越冬のために知床にやって渡り鳥、サハリンやシベリアから飛来します。いったん知床へ来た後に国後島や択捉島へ行って、知床に戻ってくるものもいるようです。知床を去るのは流氷が消える4月頃です。
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サケやマスを中心に魚や水鳥などを餌にしますが、特に流氷の時期である1月から4月は羅臼に大量にあらわれて、スケソウダラ漁のおこぼれにあずかるという光景も見られているそうです。
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流氷の時期に姿が見られるのは捕獲した餌は一度流氷の上に置いて、そこで食べる習性があるからだそうです。
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オオワシとオジロワシが旋回を始めると途端にカモメの姿はなくなります。気が付くと30羽くらいのオオワシとオジロワシが舞っています。
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妻と友人は1階のデッキで遊覧船のおじさんといろいろ話をしていたようで、それによるとワシたちは羅臼港の背後の山に飛来していて、そこに生えている木々に留まっているそうです。
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スケトウダラ漁のおこぼれをどのように貰っているのかは分かりませんが、遊覧船が来てカモメに鰯をやるとその鳴き声で集まってくるそうです。
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イヌワシやオジロワシを餌付けしているわけではないけれど、こうやって姿を見せることは出来るようです。
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遊覧船が回転して沖合が背景になると写真が撮りやすくなりました。
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今回持ってきたカメラはSONYのα6000で連写にして流し撮りしました。気が付くとすごい枚数になっていました。
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隣にNiconの凄いデジタル一眼を持ったおじさんの大きな望遠レンズのカメラに圧倒されましたが、見よう見まねで撮ってみました。いままでほとんど連写で写真を撮ったことはありませんでしたが、今回は昨日の丹頂の撮影から使ってみました。
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シャッターを押していたのはほんの10分ほどだったのだと思います。遊覧船は港へ戻っていきますが興奮は冷めやりません。
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先ほどまで姿が見えなかった鳥たちが防波堤の上にたくさん止まっていました。
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何をしているのか分かりませんが、沖の方に向かって何かを待っているようです。
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それがスケソウダラの漁のおこぼれを狙っているのかは分かりません。その数の多さには圧倒されました。これで終わりだろうかと思ったバード・ウォッチングクルーズはまだまだ続きました。ツアーのパンフレットにはオオワシとオジロワシとの遭遇率が99%と書かれている訳が分かりました。
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