2021/11/17 - 2021/11/17
2258位(同エリア2715件中)
ちふゆさん
2021年11月17日(水)12時過ぎ、修学院離宮参観を終えて、まずはお昼にする。叡電の修学院駅の近く、高野川沿いに走るメインロードの白川通が高野川の支流の音羽川を渡るところから、修学院離宮の表総門まで続く修学院離宮道を少し下ったところにある小林家と云う食堂へ。
店頭に掛る一枚板の看板、年期が入ってる感じ。建物も蔵風でノスタルジック。入口の前に食品サンプルがあるが、これもなんか時代を感じさせる。創業は1962年だそうで、現在の店主は2代目とのこと。店内にはテーブル席と座敷席が並ぶ。
お値段は実にリーズナブル。鶏ガラでていねいにダシをとった中華そば、注文が入ってから握られるおにぎり、衣笠丼やにしんそばといった京名物などが有名とのことだが、私はカレーうどん、連れ合いは木の葉丼を食す。
ちなみに衣笠丼は甘辛く炊いた油揚げと青ねぎを卵で綴じ、飯に乗せた丼物で、京都の北西部、金閣寺や龍安寺の近くの衣笠山に、宇多天皇が真夏に雪景色が見たいと云う要望で山に白絹を掛けて雪に見立てたと云う伝承が残ることから丼に盛った姿をそれに見立て、衣笠丼の名が付いた。同じような丼は近畿地方にあるが、この呼び方は京都独自。
また、木の葉丼は薄く切ったカマボコやシイタケを具材に用い、彩りに三つ葉やネギを加えた玉子丼の一種。これは京都だけでなく関西では普通にあるメニューだが、関西以外の地域での知名度は低い。名前の由来には諸説あり、カマボコを木の葉に見立てた説や三つ葉を入れてることからという説などがある。共に学生時代によく食べたなあ~
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食事の後は、表総門前に戻り、最初に行った禅華院の前を南に進み、音羽川を越えてさらに南に進み、突き当りを西に折れて少し行くと5分余りで鷺森(さぎのもり)神社に到着。ここは2回目の参拝になる。11年前、2010年の11月に連れ合いと詩仙堂や一乗下り松などと一緒に回った。
平安時代前期の貞観年間(859年-877年)創建と伝えられ、最初は比叡山麓、赤山禅院付近に祀られていたが、応仁の乱の兵火で罹災し、現在の修学院離宮の山林中に遷座。その後、離宮造営の為、霊元天皇の思召しにより現在の鷺の社に社地を賜り、1689年に現在地に遷座した。神の使いである鷺が森に群集していたことが名前の由来。スサノオノミコトを祀り、修学院、山端地区の産土神。近年は森林浴や紅葉の名所としても知られるようになっている。
前回は西の表参道から参ったが、今回は北参道から北鳥居を潜る。北鳥居は1829年(昭和4年)に建てられたもの。表参道に合流する手前に霊元天皇の歌碑が建つ。1729年に鷺森神社へ参拝された際に詠まれた歌で、「をりゐるをみし鷺の森すきかてに わけきて今日はむかふ神垣」。大正から昭和に掛けて京都帝国大学の教授などを務められた国語学者、国文学者で歌人でもあった吉沢義則氏が執筆揮毫したもの。
紅葉のきれいな表参道に入ると東の突き当り部分に手水舎や舞殿、絵馬堂(下の写真1)に紀念碑、八重垣の石、さらにご神木のスギの大木がある。紀念碑はこの村から日露戦争に出征し戦病没した将兵のために建てられた碑で戦争終結の翌年1906年に修学院尚武義会によって建立されたもの。入母屋造の手水舎は江戸中期の1775年の造営。ご神木のスギの大木は区民の誇りの木に指定されている。
八重垣の石は触れると悪縁を絶ち、思う人との良縁が得られることはもとより、夫婦和合や家内安全が授かると云われる。スサノオノミコトが詠んだと伝わる歌「八雲立つ出雲八重垣妻籠みに 八重垣作るその八重垣を」に因んでいる。
舞殿の北側の石段を上がると正面に本殿の拝所(表紙の写真)。軒唐破風で、両脇は回廊になっている。奥の本殿は銅葺一間社流造。元々は手水舎と同じ1775年に造営されたものだが、最近の1967年に改築されている。
本殿に向かって右手には石段寄りから末社の八幡太神社と住吉大明神社が並び(下の写真2)、左手には同じく石段寄りから熊野皇太神社と天照皇大神宮が並ぶ(下の写真3)。
お参りを終えて、帰りは舞殿の南側の参道を進む。舞殿のすぐ先に宮川に御幸橋と云う橋が架かっている。もともと修学院離宮の正面入口の音羽川に架かっていた橋で、後水尾院や霊元法皇も渡ったと伝えられている。1967年の本殿改築の際に請願して賜った。
御幸橋を渡り、鬱蒼とした森の中を数分歩くと曼殊院道に出る。ここに建つ鷺森神社の石碑は1899年(明治32年)に建てられたもの。
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曼殊院に進むが、続く
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