2022/04/09 - 2022/04/10
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まつじゅんさん
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前日は、小椋佳さんの(本当の意味で)ファイナルコンサートを満喫し、夜は兵庫県民割で、宿泊と食事券がセットとなったプランを利用し、ホテル近くの居酒屋で、土佐清水の料理を頂き、お腹一杯となりホテルに帰って熟睡いたしました。
翌日はホテルで朝食(無料)を頂き、昼前まで阪急百貨店やロフトを見て回り、阪急百貨店5階にある「ひょうごふるさと館」でクーポンを利用して買い物。
私の大好物のゴーフルを買って貰いました。(ワーィ)
昼過ぎに、行きたかった新神戸駅近くにある「竹中大工道具館」を見て、日本の木造建築や、宮大工の使っていた道具について、その奥深さを知る事が出来ました。
帰り道には、現在最下位独走中の阪神タイガースの巻き返しを願って、(COVID-19で今年も中止となりましたが)必勝祈願祭が行われている西宮の廣田神社に立ち寄り、奥様必勝祈願をしていました。
また、丁度見ごろとなっていた有名なツツジの路を散策し、無事帰宅いたしました。
兵庫県民割、まだまだ続いたら良いな、と思っている私です。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- グルメ
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
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ホテルで朝食を頂き、行きたかった新神戸駅近くの竹中大工道具館に向かいます。
新神戸駅のすぐ近くにあるんですね。
1984年の開館から2014年5月までは三宮の街中にあり、開館して間もなくの頃に、一度見学させて頂いた記憶が幽かにあるのですが、当時とは規模も内容も、凄く充実していて見ごたえがありました。竹中大工道具館 美術館・博物館
-
世界的なスーパーゼネコン、竹中工務店の企業博物館です。
会社の設立が神戸で、竹中家の第17代当主 竹中統一氏が甲南大学出身という事から、1984年に会社創立85周年を記念し、設立の地である中央区中山手通に旧館が開設されました。
そして2014年10月に、竹中工務店の本社があった跡地に新築された新館が開館したようです。
透明感あふれるガラス張りのロビーには、木工作家の木のテーブルとチェアが配置され、海側には枯山水の日本庭園、山側には六甲山の雄大な山並みを表現していて、自己主張の強い建築ではなく、人と自然をやわらかにつなぐ「和」の建築となっています。 -
竹中工務店は、スーパゼネコン5社の中で、唯一大阪に登記上の本店がある会社です。
江戸時代前期の1610年に織田信長の元家臣であった、初代竹中藤兵衛正高が今の名古屋で創業、神社仏閣の造営に携わっていったのが始まりのようです。
明治時代に入り、西洋の建築技術を導入し、開港、都市化が始まった神戸に進出し、数々の建築物を施工し、名を成して行った会社です。
「工務店」という言葉を作り、それを初めて社名とした会社でもあり、語源は「設計と施工は切り離せない。」との考えから「工務」。
また、建築とは顧客ありきの仕事であるという考えから「店」を用いたようです。
大工道具館の設計、施工は当然㈱竹中工務店です。
構造・規模:鉄骨造・鉄筋コンクリート造、地下2階 地上1階
敷地面積:2,744.30㎡
建築面積:538.97㎡
延床面積:1,884.05㎡ -
イチオシ
この博物館は、大工道具を収集・保存することを目的としており、消えてゆく大工道具を民族遺産として収集・保存し、研究・展示を通じて後世に伝えていくことを目的とした日本唯一といえる博物館です。
現代の建築はコンクリートや鉄、ガラスが主流ですが、木造建築、そしてその建築の為に作り出された大工道具の機能や、奥の深さを身近に感じられる博物館です。
建築に興味のある方々は、是非見て欲しいな、と思う博物館です。
吹抜け部にある、この施設の象徴展示とも言える、唐招提寺金堂組物模型は、国宝である唐招提寺金堂の柱や屋根の原寸大の復元模型で、高さは約7mあります。
木組みの美しさ、力学的に考えられている中で、構造美ともいえる姿になっていると見ていて美しさを感じます。 -
木造建築では、大工棟梁の腕前が、その建物のすべてに直結しているといえます。
出来栄えを左右する鍛え抜かれた技術だけでなく、統率力で様々な職人たちを束ね、作り上げていくその技と心は、現代でも「ものつくり」、「組織つくり」でも共通する項目が多くあると思います。
実際の仕事で使用された図面や、木割等の解説で紹介されています。 -
名前の通り、収蔵、展示のメインテーマは、大工道具です。
縄文時代から昭和に至る、木造建築で使用された道具の実物や複製を、年代順に整理して紹介されています。
鉋や鑿、鋸、墨掛道具、石斧や鉄斧等が展示されていて、約35,000点もの資料が収蔵されています。 -
一口に鑿や鉋といっても、様々な大きさ、形があります。
作業に応じ、巧みに使い分けて、新たな道具を生み出したりして、作業性や精度向上を図って来たようです。
この大鋸も、製材道具の大革新の一つで、世界でも稀な、多様性と独自性を誇る日本の大工道具について、しくみ、使い方を交えて解説、展示されています。 -
大工棟梁の技術は、特に継手部分の造作で見て取れます。
鎌継ぎ等高度技術は臍、閂等の造作ですし、組木細工にも共通した技術だと思います。
日本は比較的柔らかい木を使う事が多いですが、海外は硬い木が多く、同じ鋸でも形や使い方が異なっています。
引くのか押すのか、大きな違いがありますね。 -
大工道具は、品質の良いものほど摩耗するまで使われ、消滅するという厳しい宿命を持っているといえます。
戦後の高度成長で、機械製材と電動工具が急速に広まり、最近ではAIやテクノロジーの発達もあり、道具を駆使できる職人は高齢化も進み、急激に減ってきているのが現状で、大工道具の歴史や生い立ち等を後世に伝えていくことも、建築文化の継承という重要な役割だと思います。
この刳り形紋様を作り出すためには、数知れない位の鑿や鉋、そして木を熟知した木割の知恵が駆使されています。 -
木は様々な個性を持っていて、如何に木と会話し、その特性や美しさを引き出すか、それが技術、職人技と言われるものだと思います。
赤身と白太、背と腹等、樹木の性質を最大限に引き出すために、木の癖を読み、適材適所に使い分けています。
そして、道具にも木の特製を十分に生かす、知恵の数々が込められており、美しい木の表情を楽しむ事が出来ます。
杉、桧・赤松・檜葉等の8種類の木の香りを比べて嗅いで見ると、木って色々面白い物だと、改めて思います。
鉋一つで、表面が鏡のように加工されているのを目の当たりにすると、技と道具が一体となった美しさがありますね。 -
クイズ形式で展示されていた不思議な瓶。
「この一升瓶に刺さっている矢は途中で継いでいません。瓶の栓も抜いておらず、ちゃんとお酒が残っています。どのようにして矢を通したのでしょうか。」
この瓶が大工道具、木にどう関係するのかですが、実は木の性状が大きく関係しています。
瓶に穴をあけ(矢の太さにぴったりと合わせた穴をあけるというのも、道具の素晴らしさですが)、矢を刺し通して酒(水分)を注ぐ事で、水分で矢が膨らんで穴がふさがり、漏れなくなるという事です。
木の膨張の度合い等を知り尽くしていないとできない芸当ですが、木造建築にはこのような木の特性を生かした、技術が多く取り入れられています。 -
屋外には茶室の実物大模型として、大徳寺玉林院にある茶室「蓑庵」が再現されています。
古来からの伝統技術紹介では、竹材による下地組や、漆喰等伝統技術が、解りやすく解説されています。 -
この火灯窓は、久住章さんの作品のようです。
久住さんは左官職人で、「カリスマ左官」と呼ばれている方で、「蛍壁」は土壁に錆びさせた鉄片をいれて、その錆が「ぽわっ」と表面に表れてくるという、手仕事で究極の美を生み出す技術と感性を持った職人のお一人ですね。
また障子の奥に見えているピンク色の壁も、色漆喰で仕上げていますが表面に微妙な凹凸が設けられていて、出っ張っている所だけ磨いてあり、艶をだして色が濃くなっています。
間接照明が当たり、花びらのゆに見えて美しい壁となっています。
また、火灯窓の縁取りは通常木製で、漆等で仕上げられるのが多いですが、全て左官の黒の漆喰磨きという凄い細工がされています。 -
精緻極まる組子細工の障子や、雲母摺り輝く唐紙襖等、自然素材を生かした繊細で世界に誇る、麗しき伝統美を見る事が出来ました。
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企画展(切出小刀 大工道具鍛冶が込めた想い)が開催されていました。
「切出小刀」とは、木造建築を始め、木工、木彫、竹細工等使われる小型刃物の一つです。
会場には、千代鶴是秀作(明治・大正・昭和にかけての不世出の名工と言われている方のようです。)の切出小刀「自尊」「懐古」や、石堂秀一、千代鶴太郎、長谷川幸三郎、宮野鉄之助氏等、大工道具鍛冶の名工作の、美を極めた数々の切出小刀が展示されていました。
指と一体となる、細かな道具の美。
企画展の一環として、ワークショップ「切出小刀を作ろう」も開催されていました。 -
建築屋さんの性か、トイレは観察してしまいますね。
シンプルな美しさがありますね。 -
新神戸駅を少し散策し、帰路につきます。
まだ陽は高い、という事で、西宮にある阪神タイガースの優勝祈願で有名な廣田神社に向かいます。
優勝祈願の歴史は古く、タイガース結成時の1936年から80年以上続いているようですが、ここ数年はCOVID-19の感染拡大防止のため、中断されているようです。
優勝祈願が出来なかったから、昨シーズンは途中失速、今シーズンは最初から連敗街道となってしまったのでしょうかね。廣田神社 寺・神社・教会
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阪神電車傍系として結成された「大阪野球倶楽部」は、チーム名を阪神電鉄社員の公募で「大阪タイガース」と改称し、結成式で球団に集合した一同25名が、勝運の神「廣田神社」へ参拝したのが始まりのようです。
最初は選手もブレザー姿での参拝だったようですが、最近はユニホーム姿で参拝っするようです。
奥様、阪神タイガースの優勝を祈念したのか解りませんが、私も某Gの勝ち運祈願をさせて頂きました。 -
阪神ファンの熱意が溢れていますね。
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訪れて初めて知ったのですが、廣田神社は「コバノミツバツツジの群落」が有名なようです。
神社の外苑内約20,000m2に、十数カ所に分かれて大きな群落を形成していて、総株数は約2万株と推定されています。
兵庫県指定天然記念物に指定されています。 -
コバノミツバツツジは、関西の低山を中心に分布していて、特にアカマツ低木林内に多くみられるようです。
ツツジ科の植物は、株を叢生して拡大し、株の中央の幹は枯死していくので、樹齢の推定は困難のようですが、1688~1715年の元禄・寶永・正徳年間の頃には、すでに栽培されていて「廣田山の躑躅」として有名だったようですので、少なくとも300年以上の歴史があると推察されます。 -
花色は淡紫、濃紫、白色等が見られますが、この神社の花は概ね淡紫色で、花弁に斑紋を表すものもあります。
境内にある花は大株で、樹齢約150年以上と推定され、其の高さも3、4mに達するものもあります。
葉が小枝の先に3枚輪生するという特徴があり、他のツツジ科の植物よりも早く、3月末から4月中旬に開花し、丁度満開の頃に見る事が出来ました。
小椋さんの詩で癒され、そして最後に花を愛でてリラックスできた旅でした。
今回これまで。
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