シニア夫婦東北４県の旅１　宮城　松島

2021/10/24 - 2021/10/24

　６月末でJAL のマイルの有効期限がきてしまうので、特典航空券を使い東北地方を旅することにしました。オリンピック後はコロナ陽性者が増えるだろうけれど、10月末には収まっているのではないかと予想し、５月頃計画しました。ラッキーなことに予想は見事に当たりました。東北の宮城県、岩手県、秋田県、山形県の４県をレンタカーでぐるっと１周してきました。
　
24日　自宅→福岡→仙台（松島観光）→一関泊
25日　一関→平泉→盛岡→乳頭温泉泊
26日　乳頭温泉→田沢湖→角館→象潟→酒田泊
27日　酒田→鶴岡→出羽三山→銀山温泉泊
28日　銀山温泉→東根→山寺→蔵王温泉泊
29日　蔵王温泉→仙台（市内観光）→福岡→自宅

という５泊６日の旅です。
　計画が欲張りすぎていたり、ひとところで熱心になりすぎて時間が無くなったり、目的物を探してうろうろしたり、天候のため断念せざるをえなかったりといろいろとハプニングはありましたが、それは私たちのいつものこと。充実した楽しい旅となりました。

エリア 松島・奥松島(宮城)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.5
• ホテル: 3.5
• グルメ: 3.0

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 一人あたり費用: 10万円 - 15万円
• 交通手段: レンタカー JALグループ
• 旅行の手配内容: 個別手配

　福岡、仙台間、初めて乗りました。左右２列の小さい飛行機です。

　遠くに富士山が見えます。

　福岡から仙台に飛ぶときは、右側に乗ると富士山が見えることを事前に調べておきました。

　お天気に恵まれ、空中散歩を楽しみました。

　仙台空港に到着です。

仙台空港 空港

　今回は、宮城、岩手、秋田、山形の４県をレンタカーで反時計回りに回ります。私は仙台、松島には来たことがあるのですが、その他の県は初めてです。楽しみです。

　レンタカー会社のお迎えの車に乗り、仙台空港を後にしました。この後、私たちはある失敗をしたことに気づきます。予約を入れていたトヨタレンタカー空港支店に着いて、私でも運転できる小型の車ヤリスを借りて、松島方面に走り出したのですが、高速の入り口でETCカードを忘れてきたことに気づくのです。あ～、やってしまった。えっ、今からすべて手払い？現金ある？カードでいい？と車の中で大騒ぎ。高速に乗るたびに、降りるたびにいちいち停車しなければならないこの不自由さ。ETCカードのありがたみが身に染みた旅行となりました。

　気を取り直して、いざ、松島へ。島めぐり観光船界隈は駐車場が少なく、すぐにいっぱいになると聞いていたので、途中にあった町営駐車場にとめました。下り坂を少し歩きますが、10分はかかりません。

　特別に足がお悪い方でなければ、ここの駐車場は無料なのでお勧めです。

　港までは少し下り坂です。ということは帰りは上りです。お忘れなく。

　「仁王丸」遊覧船の名前でしょうか。

　最初に見えた乗車券発売所へ。松島湾を50分で一周する12時発の「仁王丸コース」の船に乗りました。観光船は一時間ごとに出ています。乗車券は1000円です。この売り場以外にも、ほかの会社運営の乗船券売り場があります。

松島島巡り観光船 乗り物

　波は穏やか、まずまずのお天気です。船内では、アナウンスがあり、松島湾内の島々を説明してくれます。

　出発ぎりぎりに乗船したので、船内座席は空いていませんでした。ここは船尾です。船内でゆったり座って眺めたいと思われる方は、早めに並ぶことをお勧めします。

　遠くに見えるちっちゃい２つが双子島かなあ？　最初に双子島の案内がありました。

　素敵な島だけど名前を忘れました。

　鐘島（かねじま）が見えてきました。　

鐘島。波によって下が穿たれてトンネルができています。

　かなり大きい島もあります。

　鳥がたくさん止まっています。繁殖地のようです。

　遠くに見えるのが、

　仁王島です。まるで船が乗っているよう。どうしてこのような形に？自然のなせる業ですね。

　仁王島に別れを告げ、

　このあたりで、半分くらい来たかな。

　船内はこのようになっています。２階はグリーン料金600円が必要です。

　船尾から。浮かぶブイはカキの養殖です。　

　船内の様子

　船の位置がわかるモニター画面

　陸地が見えてきました。五大堂が見えます。船乗り場に帰ってきました。

　乗船場の隣なので五大堂に行ってみることにしました。

五大堂 名所・史跡

　赤い橋を渡ります。

　また赤い橋を渡ります。今度の橋は、足元が透けています。

　こんな感じで、下には海水があります。

　五大堂の説明板

　五大堂は、東北地方現存最古の桃山建築で慶長９年伊達政宗公が造営したと説明にあります。

五大堂 名所・史跡

　宝形造りで瑞巌寺の本堂と同じく本瓦葺です。

　軒周りの蟇股（かえるまた）には方位に従って十二支の彫刻が施されています。

　この干支の彫刻は申かな。

　こちらは巳だったかな？

　船からも五大堂が見えましたが、五大堂からも良い眺めが。

　向こうに見える赤い橋は、福浦島にかかる福浦橋です。

　昼食時間がだいぶ過ぎてしまいました。五大堂近くのお店に入りました。

南部屋 グルメ・レストラン

　この看板につられて入りました。

　店内

　夫は、牡蠣丼セット。私はこのアナゴ丼のセットを頼みましたが、これだと宮島でも食べられて、一緒だねと笑いました。

そのあとは、ずんだソフトクリーム　

　う～ん、イタリアのピスタチオソフトも同じ色ですが、これはずんだ餅の味がしっかりしましたね。おなかもいっぱいになったし、国宝瑞巌寺へ参りましょう。

　ここから瑞巌寺へ向かいます。

　立派な総門です。

瑞巌寺 寺・神社・教会

　総門のすぐ前にあるレストランの中には閉じているところもあり、寂れた印象がありました。コロナ禍だからでしょうか。

　瑞巌寺は正式には、「松島青龍山瑞巌円福禅寺」と言い、臨済宗妙心寺派に属する禅宗寺院です。本堂や庫裡は国宝に指定されています。

　総門からまっすぐに続く参道とまっすぐに立つ杉並木

　受付です。ここから入ります。拝観料金は700円で、チケットは自動販売機で購入します。

　中門、重要文化財です。本堂の正面に位置し、切妻造り、杮葺きの四脚門です。瑞巌寺の建物は本堂や庫裡など本瓦葺ですが、中門は唯一杮葺きです。

　あたりは大小の杉林で、境内は広大です。

　国宝の庫裡です。右側の門を抜けて入ります。大屋根の上に入母屋造りの煙出しが載せてあります。

　庫裡は禅宗寺院の台所です。

　大きくて立派な庫裡です。妻飾りには、漆喰上に豪壮な唐草彫刻が施してあります。派手好みな伊達政宗公の美意識が反映されています。

　庫裡から入り、本堂に向かいます。靴を脱いで下足箱に入れ、磨き込まれた廊下を進みます。ここから先は撮影禁止なので写真はありません。　

　本堂には10の部屋があります。桧、杉、欅は遠く熊野から運ばれ、京都根来の大工衆が技を競ったそうです。

中門から見た本堂。左右に臥龍梅の一部が見えます。臥龍梅は政宗公が朝鮮出兵の際に持ち帰り、お手植えしたと伝わる紅白の梅です。　

　本堂の中心となる部屋は「室中（孔雀の間）」です。襖絵や欄間、彫刻等が、きらびやかな金箔で飾られ、豪華絢爛な桃山文化をしのぶことができます。

　御成門は重要文化財です。

　御成門は御成玄関のほぼ中央に位置し、天皇、皇族、藩主専用の門です。

　こちらは宝物館（青龍殿）で数々の重要文化財が陳列してあります。伊達政宗公のほぼ等身大の木像は、政宗公の遺言により幼少時に失明した右目が開いています。やはり気にしていたのですね。彼の人となりが垣間見られます。秀吉や家康にも対抗する豪快なイメージがありますが、身長も含め、私の伊達政宗に抱くイメージは軽く裏切られました。

瑞巌寺宝物館 美術館・博物館

　境内

　続いてお隣にある円通院に入場しました。円通院は瑞巌寺に隣接した臨済宗妙心寺派の寺院で、伊達政宗公の嫡孫光宗公の菩提寺です。

円通院 寺・神社・教会

　山門の手前で300円の拝観料を払って入ります。

　山門を入ると、まっすぐな石畳が続きます。

　左手に石庭があります。

　この庭は「天の庭」と「地の庭」で構成されています。こちらは「天の庭」で、須弥山を中心に松島湾に実在する七福神の島を表しているそうです。

　「天」と「地」には天水橋が架かっています。

　天水橋

　休憩場所にもちょっとした工夫が。　

　向こうに見えるのは、三慧殿です。

　三慧殿は、19歳で亡くなった光宗の死を悼んだ二代藩主忠宗公によって建立されました。

　厨子の中には白馬に跨る衣冠束帯姿の光宗と殉死した7人の像が祀られています。

　馬上束帯光宗像

　パンフレットには「壮麗な厨子の図案は支倉六右衛門常長が西欧より持ち帰った様々な文化を模様として描き、当時鎖国制度を施行していた徳川幕府に対しては、伊達家の霊廟と申し立て、その扉は開けることはなかったといわれる。その為、3世紀半もの間公開されずに現代に至った伊達家の秘蔵である。」とありました。さすが伊達家、徳川幕府への対抗意識が残っていますね。　

　確かに、ローマを象徴する洋バラが描かれてあるのがわかりました。他にもフィレンツェを象徴する水仙や、ダイヤ、スペードなどのトランプ模様などの西洋的な模様が描かれているようです。

　バラの庭「白華峰西洋の庭」がありました。

　薔薇の季節ではありませんが、きれいに咲いています。

　こちらはほおずき

　本堂「大悲亭」

　大悲亭は、光宗の江戸納涼の亭で、愛息の早世を悼んだ忠宗が解体移築したものだそうです。

　苔むした石と緑色のもみじの葉

　秋ですが、緑が深い落ち着いた禅寺です。

　ぐるっと一周して石庭まで戻ってきました。

　町営駐車場まで戻り、「西行戻しの松公園」に向かいます。駐車場前の横断歩道は信号もなく、車はなかなか止まってくれないので渡るのになかなか苦労します。皆さん、横断歩道に歩行者がいるときは停車しましょう。

　「西行戻しの松公園」は、西行法師が諸国行脚の折、松の大木の下で出会った童子と禅問答をして敗れ、松島行きをあきらめたという由来の地です。

西行戻しの松公園 公園・植物園

　説明板

　桜の名所でもあります。

　松島湾の景色がよく見えました。

　春には桜と松島湾が同時に楽しめるのですね。

　今夜の泊りは、東横イン一ノ関駅前ホテルです。

東横イン一ノ関駅前 宿・ホテル

　ここには夕食はないので、一関名物ひと口餅膳を食べに行こうとしたのですが、　

　夕食はちょっと残念な結果に。一関はひと口餅膳が有名らしく、蔵元レストランで「果報もち膳」というのを食べようと計画していたのですが、ネットで見ると開いてるはずなのに、なぜかお休み。もう１件候補があったのですが、そこもお休み。仕方なく歩き回っているうちに見つけたビジネスホテル１階の居酒屋っぽいレストランに入り、何とかおなかを満たせました。

　牛タン

　シイタケの焼き物

　カキフライ

　これは翌朝の写真ですが、こちらの蔵ホテルのレストランに入りました。

蔵ホテル一関 宿・ホテル

　朝食は東横インの１階ロビーで取りました。

　地元のお母さんたちが作ってくれたような、ほっこりおいしいごはんとみそ汁、数種類のおかずをいただきました。満足、満足。

　さあ、平泉に向けて出発です。