疫病退散34　(石になった鹿島様に会いに行く。)

2021/09/26 - 2021/09/26

最近　人形道祖神にはまっている。

Google earthを眺めては、映像に映った道祖神を見に行くのだ。

調べてみると、東成瀬村と旧増田町には、人形道祖神が　見当たらない。

男鹿半島とか　由利・鹿角も　ほとんどないのだが
男鹿や秋田中央、由利沿岸部は、
外来神としての　ナマハゲ行事が　あるのだから　似たようなものだ。

何故　東成瀬村には　ないのか。
たぶん　村には　昔はあったのだと思う。

なにかのきっかけで　作られなくなって　その代わりのものができたようだ。

エリア 横手(秋田)

東成瀬村の奥の　天江地区にきた。

民宿　天郷の湯　の　横に　それがある。

ここから　上がっても　なにもないので、また降りた。

この祠の　横を　そそっと通って
階段を上がると

これが、天江の鹿島様だ。

安政3年に建設されたとある。

1856年である。
明治に代わる時期である。

藁から　石に　鹿島様が　変わったのだ。

東成瀬村には、石の鹿島像は　ここ一ヵ所だ。

明治の時代には、廃仏希釈運動の中で　民間信仰が邪教として　迫害された時期もあったので、その中で　石造の　鹿島様信仰へとつながっていったのだろう。

平良、岩井川、手倉地区の他、村には、１２の鹿島大神と書かれた石塔があるそうだ。

現在、このエリアには、皆瀬ダムが建設されている。
ダムの湖底に沈む鹿島様がなければいいな。

続いて、増田町

増田町狙半内字小栗山にある鹿島大神と書かれた石塔

かつては、村の入り口に鹿嶋さんをつくっていたが、明治３０年頃まで続いたそうだ。

今は　この石碑のみ

かつては　ここに　鹿島様がいたのだろう。

大きな　石碑だ。

明治40年2月　若者61名　とある。

明治30年から40年　作られなかった鹿島様の代わりにと

若者がお金を出し合い　作ったのだろうか。

増田町八木に来た。

庚申塔が見えたから　このあたりかと思ったが

全然ちがう場所だった。

集落の人に道を聞き　向かう。

増田町八木字中八木にある石塔

ここも、かつては、村はずれにワラ人形の鹿嶋さんをつくっていたが、いつからか、作られなくなった。

その代わりに
作ったのが　鹿島大神の　石碑

狙半内と比べるのは　酷だ。

あるだけ　良いのかも。

まだまだ、このように　藁人形から石に　なった地区も多いのだろう。
そのまま無くなったところは、もっと多いだろうけど。